2012年末以降のシリアでの化学兵器使用回数は336回、うち98%はシリア軍とロシアの支援を受ける「虎部隊」などの親政権民兵によるもの(2019年2月17日)

『ワシントン・ポスト』(2月17日付)は、「虎」の愛称で知られ、ロシア軍の支援を受け、各地でダーイシュ(イスラーム国)や反体制武装集団の掃討戦を主導してきたスハイル・ハサン准将の部隊、通称「虎部隊」が化学兵器を保有し、それを使用してきたと報じた。

同紙は、ドイツのグローバル公共政策研究所(GPPI)の調査結果に基づき、シリアではGPPIがが分析を開始した2012年12月23日以降、神経ガスや塩素ガスなどの化学兵器の使用が336回確認されているとしたうえで、このうちの98%シリア軍と親政権民兵によるもので、そのなかにハサン准将が指揮する「虎部隊」も含まれていると指摘した。

AFP, February 19, 2019、ANHA, February 19, 2019、AP, February 19, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 19, 2019、al-Hayat, February 20, 2019、Reuters, February 19, 2019、SANA, February 19, 2019、UPI, February 19, 2019、The Washington Post, February 17, 2019などをもとに作成。

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