シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから5日目(爆撃を激化させてから126日目)を迎えた9月4日、シリア・ロシア軍の爆撃は記録されなかったが、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の散発的な戦闘は続いた。
シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より9人(民間人0人、シリア軍兵士7人、反体制武装集団戦闘員2人)増えて4,123人となった。
うち、1,048人が民間人(女性186人、子供261人を含む)、1,406人がシリア軍兵士、1,669人が反体制武装集団戦闘員。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がヒーシュ村、トゥラムラー村などを砲撃した。
また、トルコ軍の車列がシリア領内に入り、ハマー県北部のムーリク市に近い監視所(第9監視所)およびマアッル・ハッタート村に足止めされている部隊に食糧などの物資を搬送した。
ドゥラル・シャーミーヤ(9月4日付)によると、トルコ軍の車列はムーリク市を含むハマー県北部がシリア政府の支配下に復帰し、第9監視所がシリア軍の包囲を受けて以降、初めて同監視所に入った。
一方、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構、トルコの支援を受ける国民解放戦線、「穏健な反体制派」として知られたイッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室は、県東部で進軍を試みたロシア軍部隊を迎撃、これを撃破したと発表した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町、ジャズラーヤー村、ウスマーニーヤ村を砲撃した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がフワイズ村一帯を砲撃した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が、シャルフ砦、ナフシャッバー村を砲撃した。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県11件、ラタキア県9件、アレッポ県5件、ハマー県1件)確認したと発表した。
トルコ側の監視チームは停戦違反を10件(イドリブ県6件、ハマー県2件、アレッポ県2件)確認した。
AFP, September 4, 2019、ANHA, September 4, 2019、AP, September 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 4, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 4, 2019、Reuters, September 4, 2019、SANA, September 4, 2019、SOHR, September 4, 2019、UPI, September 4, 2019などをもとに作成。
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