ダイル・ザウル県では、ANHA(9月20日付)、ダイル・ザウル24(9月20日付)、オリエント・ニュース(9月20日付)、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局支配地域との境界に位置するユーフラテス川東岸のサーリヒーヤ村(サーリヒーヤト・ジャズィーラ村)でデモが発生し、数百人が参加した。
「解放の金曜日」と銘打ったデモを呼びかけたのは、サーリヒーヤ村、ムッラート村、マズルーム村、フシャーム町、タービヤト・ジャズィーラ村の名士たち。
参加者はシリア軍がこれらの地域を制圧した際に、同地から強制退去させられた人々で、北・東シリア自治局支配地域の住民だけでなく、シリア政府支配地域の住民も含まれていたという。
ダイル・ザウル24によると、北・東シリア自治局支配下の工場地区を出発した参加者は、サーリヒーヤ村に向かって行進、自分たちの村からのシリア軍と「イランの民兵」の撤退、そして帰村を求めるシュプレヒコールを連呼した。
サーリヒーヤ町に到達した彼らは、人民防衛隊(YPG)から直接の支援を受け、同町入り口に設置されているカーズィヤト・サクル検問所からシリア軍を放逐し、同検問所を制圧した。
また、その際、シリア軍准将1人を含む士官複数人を拘束した。
これを受け、シリア軍はデモ参加者に向けて発砲し、これによって住民2人が死亡、11人が負傷した。
AFP, September 20, 2019、ANHA, September 20, 2019、AP, September 20, 2019、Dayr al-Zawr 24, September 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 20, 2019、Orient News, September 20, 2019、Reuters, September 20, 2019、SANA, September 20, 2019、SOHR, September 20, 2019、UPI, September 20, 2019などをもとに作成。
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