イドリブ市とシリア政府の支配下にあるサラーキブ市を結ぶ街道で、IDPsが、体制打倒、国連安保理決議第2254号の履行を求めて抗議デモを行う(2021年3月11日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ市とシリア政府の支配下にあるサラーキブ市を結ぶ街道で、国内避難民(IDPs)が、体制打倒、国連安保理決議第2254号の履行を求めて抗議デモを行った。
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一方、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、バーラ村一帯、スフーフン村、バイニーン村、フライフィル村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

さらに、イドリブ市西の中央刑務所近くの採石場で大きな爆発が発生し、4人が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の治安機関がバータブー村内の市場でフッラース・ディーン機構のメンバー2人を拘束した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県13件、ラタキア県10件、アレッポ県4件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は27件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を16件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, March 11, 2021、ANHA, March 11, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 11, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 11, 2021、Reuters, March 11, 2021、SANA, March 11, 2021、SOHR, March 11, 2021などをもとに作成。

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