シリア軍はシャーム解放機構、国民軍、イッザ軍の侵攻によって前日に失った3カ村を奪還(2019年12月1日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「気力を失うな」作戦を開始した「必勝」作戦司令室(シャーム解放機構、国民軍国民解放戦線、イッザ軍)がファルジャ村に侵攻、シリア軍地上部隊と激しく交戦した。

これに対し、シリア軍地上部隊はヒーシュ村、アーミリーヤ村、マウカ村、ダイル・ガルビー村、ビダーマー町、ラタキア県のクルド山、トルコマン山に至る街道一帯を砲撃した。

一方、ロシア軍戦闘機は、イドリブ氏一帯、カフルナブル市、カフルサジュナ村、カフル・ハルマ村、ジャバーラー村、ナキール村、ハーッス村、マアッラト・ヌウマーン市一帯を爆撃した。

シリア軍戦闘機も、サラーキブ市およびその一帯、ルバイア村、サイヤーダ村、スルージュ村、タッル・キルスヤーン村、ハラーキー村、バルサ村、ファルワーン村を爆撃、ドゥラル・シャーミーヤ(12月1日付)によると、タッル・キルスヤーン村に対する爆撃で住民2人が死亡した。

さらにシリア軍ヘリコプターが、ハーッス村、トゥラムラー村、カンスフラ村、ハザーリーン村、カフルナブル市を「樽爆弾」で爆撃した。

一連の戦闘で、反体制武装集団戦闘員10人、シリア軍兵士5人が死亡、シリア軍は前日に喪失していたスルージュ村、イウジャーズ村、イスティブラート村、ラスム・ワルド村を奪還した。

なお、SANA(12月1日付)によると、シリア軍はカフリーヤ村に侵攻しようとした反体制武装集団も撃退した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がフワイジャ村、ハウワーシュ村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカッバーナ村一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, December 1, 2019、ANHA, December 1, 2019、AP, December 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 1, 2019、Reuters, December 1, 2019、SANA, December 1, 2019、SOHR, December 1, 2019、UPI, December 1, 2019などをもとに作成。

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「革命のサヨナキドリ」ことサールート(バセット)氏の母親が受け取った義援金全額をイッザ軍戦闘員40人の結婚費用として寄付(2019年11月30日)

ドゥラル・シャーミーヤ(11月30日付)は、6月のハマー県の北部での戦闘で死亡した「革命のサヨナキドリ」ことアブドゥルバースィト・サールート(バセット)氏の母親(ウンム・ワリード)が、同氏の死後に寄せられた義援金のすべてを、イッザ軍のメンバー40人の結婚のために寄付したと伝え、それを讃える様子を撮影した画像を公開した。

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サールート氏は1992年生まれで、ヒムス市出身。

地元サッカー・チーム(カラーマ・クラブ)でゴール・キーパーを務め、シリアのユース・サッカー代表メンバーだったが、2011年春にシリアに「アラブの春」が波及すると、政権打倒を求める抗議デモに参加し、注目を浴びるようになった。

シリア軍・治安部隊と反体制派の武力衝突が激しさを増すようになった2011年後半に、ヒムス市内で武装闘争に身を投じ、バイヤーダ殉教者大隊を結成、同組織はその後ヒムス軍団の傘下に身を置いた。

サールート氏は、シリア軍との戦闘で度々負傷、シリア軍の暗殺作戦や攻撃によってともに戦っていた父、4人の兄弟、親戚を戦闘で失っている。

シリア軍によるヒムス市への攻撃と包囲が強まるなか、サールート氏と彼らの仲間は2014年に同市から脱出し、同年12月にダーイシュ(イスラーム国)に参加することを決意、同組織に忠誠(バイア)を誓ったとされる。

ダーイシュへの参加は、サールート氏の本意ではなく、ヒムス県で活動を継続するため、資金や食糧を得ることが目的だったとされ、ダーイシュもこの忠誠を「不完全」だとして拒否している。

またサールート氏自身も2015年にビデオ声明でダーイシュとの関与を否定している。

だが、ダーイシュへの接近によって、シリアのアル=カーイダと目されるシャームの民のヌスラ戦線(現在の呼称はシャーム解放機構)の追及を受けることになり、バイヤーダ殉教者大隊はヌスラ戦線と度々交戦、トルコに逃れることを余儀なくされた。

その後、2016年12月にはイドリブ市で行われたアレッポ市救済デモに姿を表し、反体制派支配地域での活動を再開した。

なお、バイヤーダ殉教者大隊は一時(2015年)はヌスラ戦線の傘下に身を置き、ヒムス県タルビーサ市一帯でシリア軍との戦闘に参加している。

反体制派支配地域での活動を再開したサールート氏は、2018年1月にイッザ軍に参加、同組織に所属するヒムス・アディーヤ旅団の司令官として、6月に死亡するまでハマー県北部でのシリア軍との戦闘を主導していた。

サールート氏はドキュメンタリー映画『それでも僕は帰る:シリア、若者たちが求め続けたふるさと』(タラール・ディルキー監督、2013年)に出演したことで、欧米諸国や日本で広く知られるようになった。

デモ指導者から戦闘員となったサールート氏の軌跡を追ったこの映画は2014年、サンダンス映画祭(Sundance Film Festival)のワールド・シネマドキュメンタリー部門でグランプリを受賞した。

サールート氏はまた、ドキュメンタリー映画『シリアの悲痛な叫び』(エフゲニー・アフィネフスキー監督 、2017年)にも出演している。

その美しい歌声から「革命のサヨナキドリ」として知られるようになった。

AFP, November 30, 2019、ANHA, November 30, 2019、AP, November 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2019、Reuters, November 30, 2019、SANA, November 30, 2019、SOHR, November 30, 2019、UPI, November 30, 2019などをもとに作成。

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シリア民主軍のアブディー総司令官「タッル・タムル町とアイン・イーサー市から撤退はしない」(2019年11月30日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官は、アラビーヤ・チャンネル(11月30日付)のインタビューに応じ、ロシアの仲介によりシリア軍の展開が合意されたハサカ県のタッル・タムル町およびラッカ県アイン・イーサー市から部隊を撤退させる意思がないことを明らかにした。

アブディー総司令官は「タッル・タムル町とアイン・イーサー市は政権にもロシア軍にも引き渡されないだろう。両地はM4高速道路とともに、我々の支配下にとどまる」と述べた。

アブディー総司令官はまた、シリア民主軍がシリアの防衛システムの一環をなしているとしたうえで、「新憲法が承認されれば、シリア軍の一部となるが、個人としてではなく、独立した軍事組織としての特性は維持される」と強調した。

そのうえで「問題が最終解決するまで、シリア政府との対話は続けられる。我々はバアス主義的な排外思想が(政権の)言説において支配的であることを承知しているが、シリア統合のためにこれは克服されねばならない…。何事もなかったかのように、2011年以前の状態に戻ることを我々は受け入れることはない」と付言した。

AFP, November 30, 2019、Alarabia, November 30, 2019、ANHA, November 30, 2019、AP, November 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2019、Reuters, November 30, 2019、SANA, November 30, 2019、SOHR, November 30, 2019、UPI, November 30, 2019などをもとに作成。

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ダルアー県カラク村で住民が逮捕者釈放を求める抗議デモ(2019年11月30日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、カラク(東カラク)村で住民が逮捕者釈放を求める抗議デモを行った。

AFP, November 30, 2019、ANHA, November 30, 2019、AP, November 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2019、Reuters, November 30, 2019、SANA, November 30, 2019、SOHR, November 30, 2019、UPI, November 30, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県北東部でロシア・トルコ軍が12回目となる合同パトロールを実施(2019年11月30日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、カーミシュリー市からダイリーク(マーリキーヤ)市にいたる国境地帯でロシア・トルコ軍が合同パトロールを実施した。

合同パトロールは今回で12回目。

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ラッカ県では、ANHA(11月30日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がアイン・イーサー市近郊のフーシャーン村、サイダー村を砲撃した。

AFP, November 30, 2019、ANHA, November 30, 2019、AP, November 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2019、Reuters, November 30, 2019、SANA, November 30, 2019、SOHR, November 30, 2019、UPI, November 30, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のハサカ県、アレッポ県各所で車に仕掛けられていた爆弾が爆発、住民が死傷(2019年11月30日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のタッル・アブヤド市近郊のアイン・アルース村で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、複数人が負傷した(SANA(11月30日付)によると、住民13人が死傷)。


またラアス・アイン(スィリー・カーニヤ)市西のタッル・ハラフ村にあるトルコ軍の検問所近くで車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、複数人が死傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ジャラーブルス市で東部軍の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、戦闘員複数が死傷した。

一方、アフリーン解放軍団が声明を出し、29日にトルコ占領下のブルブル町近郊のアブラ村でシャーム戦線を攻撃し、2人を殺害したと発表した。

AFP, November 30, 2019、ANHA, November 30, 2019、AP, November 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2019、Reuters, November 30, 2019、SANA, November 30, 2019、SOHR, November 30, 2019、UPI, November 30, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構、国民軍国民解放戦線、イッザ軍からなる「必勝」作戦司令室がイドリブ県で「気力を失うな」作戦を開始、3カ村を制圧(2019年11月30日)

イドリブ県では、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構、トルコの支援を受ける国民軍国民解放戦線、「穏健な反体制派」と目されてきたイッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室は声明を出し、県南東部のシリア軍拠点に対する新たな作戦「気力を失うな」作戦を開始したと発表した。

これを受けて、「必勝」作戦司令室は、ラスム・ワルド村、イスティブラート村、スルージュ村に侵攻、ドゥラル・シャーミーヤ(11月30日付)によると、シリア軍との戦闘の末、3カ村を制圧したという。

「必勝」作戦司令室はまた、サルジャ村、イウジャーズ村一帯にも侵攻、シリア軍と交戦した。

さらに、ドゥラル・シャーミーヤによると、トルコの支援を受ける国民軍国民解放戦線が、タッル・ダム村に侵攻しようとしたシリア軍を要撃し、兵士6人を殺害、6人を負傷させ、1人を捕捉した。

シリア人権監視団によると、一連の戦闘でシリア軍兵士18人と反体制武装集団14人が死亡した。

シャーム解放機構に近いイバー・ネット(11月30日付)によると、この戦闘ではロシア軍傭兵も殺害したという。

これに対して、シリア軍ヘリコプターもインジャーズ村、ラスム・ワルド村、ガドファ村、マアッラト・ハルマ村を「樽爆弾」で爆撃した。

シリア軍はまた、マアッラト・ヌウマーン市一帯、カフルナブル市、ヒーシュ村、カフルルーマー村、アブー・ズフール町西方一帯などを地対地ミサイルで攻撃した。

一方、ロシア軍戦闘機もマアッラト・ハルマ村、カフルナブル市、マアッラト・ヌウマーン市一帯を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、県北西部のフワイジャ村一帯で反体制武装集団がシリア軍と交戦、兵士4人を殺害した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市西のラーシディーン地区、ダーヒヤト・アサド地区一帯でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザーキヤ町で街道に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

AFP, November 30, 2019、ANHA, November 30, 2019、AP, November 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2019、Reuters, November 30, 2019、SANA, November 30, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, November 30, 2019、SOHR, November 30, 2019、UPI, November 30, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュ残党と思われる武装集団がダイル・ザウル県ブサイラ市を占拠(2019年11月29日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(11月30日付)が複数の地元情報筋の話として伝えたところによると、オートバイに乗った武装集団がブサイラ市に侵入、同市の中心街、イシュリーン通り、アブヤド通り一帯を占拠した。

侵入した武装集団に対して、北・東シリア自治局のアサーイシュ(内務治安部隊)は抵抗を試みたが、2人が負傷、同地から撤退した。

武装集団の身元は不明だが、住民は彼らがダーイシュ(イスラーム国)の残党で、ダーイシュの存在を誇示することが狙いだと見ているという。

AFP, November 30, 2019、ANHA, November 30, 2019、AP, November 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2019、Reuters, November 30, 2019、SANA, November 30, 2019、SOHR, November 30, 2019、UPI, November 30, 2019などをもとに作成。

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ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は制憲委員会第2ラウンドを開催しないまま終了すると発表(2019年11月29日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は、スイスのジュネーブにある国連本部で記者団に対して、25日に開始予定だった制憲委員会(憲法委員会)の小委員会第2会合が、議題をめぐるシリア政府代表と反体制派代表の意見の相違ゆえに開催できなかったと述べた。

ペデルセン氏は、この間、シリア政府代表、反体制派代表、市民社会代表と個別協議を続け、議題の調整を行ってきたが、会合開催にこぎ着けることはできなかったとしたうえで、この協議を踏まえて次回の会合の日程を確定したいと付言した。

AFP, November 29, 2019、ANHA, November 29, 2019、AP, November 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2019、Reuters, November 29, 2019、SANA, November 29, 2019、SOHR, November 29, 2019、UPI, November 29, 2019などをもとに作成。

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ハサカ県ダルダーラ村の住民が若者を徴兵キャンプに連行するために訪れたシリア民主軍を追放(2019年11月29日)

ハサカ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(11月29日付)によると、イラク国境に面するヤアルビーヤ町に近いダルダーラ村の住民が、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍部隊を追放した。

シリア民主軍部隊は、若者を徴兵キャンプに連行するために村に入ったが、住民が投石などを行って抵抗し、シリア民主軍の兵士1人が負傷、部隊は退散したという。

AFP, November 29, 2019、ANHA, November 29, 2019、AP, November 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2019、Reuters, November 29, 2019、SANA, November 29, 2019、SOHR, November 29, 2019、UPI, November 29, 2019などをもとに作成。

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シャーム解放機構支配下のイドリブ県各所でシリア救国内閣の政策に抗議するデモ(2019年11月29日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握しているサラーキブ市、マアッラト・ヌウマーン市、イドリブ市で、同組織に自治を委託されているシリア救国内閣の政策に抗議するデモが行われ、住民数百人が参加した。

デモ参加者は、食糧品、燃料の値上げなどに抗議した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(11月29日付)によると、イドリブ市やカフルタハーリーム町で金曜日の集団礼拝後に住民数十人が抗議デモを行い、体制打倒、ロシアとイランの排斥、革命継続を訴えた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のアフリーン市、アアザーズ市、バーブ・サラーマ国境通行所で政権打倒を訴える抗議デモが行われ、国内避難民(IDPs)数十人が参加した。

「アレッポは自由人のもの、イランのものでない」と銘打たれたデモではまた、トルコ軍、国民軍に北・東シリア自治局支配地域を制圧するよう呼びかけられた。

AFP, November 29, 2019、ANHA, November 29, 2019、AP, November 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2019、Reuters, November 29, 2019、SANA, November 29, 2019、SOHR, November 29, 2019、UPI, November 29, 2019などをもとに作成。

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ダルアー市で元反体制武装集団メンバー2人の葬儀に参列した会葬者数千人が反体制デモを行う(2019年11月29日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市で、シリア政府と和解し、シリア軍に従軍していた元反体制武装集団メンバー2人(兄弟)の葬儀に参列した会葬者数千人が集団礼拝後に、抗議デモを行い、シリア政府や「イランの民兵」排斥を訴えた。

この2人は28日に市内のスワイダーン市場で何者かによって撃たれて死亡した。

シリア人権監視団によると、ナスィーブ村でも、体制打倒、逮捕者釈放、イラン排斥を訴える抗議デモが行われた。

AFP, November 29, 2019、ANHA, November 29, 2019、AP, November 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2019、Reuters, November 29, 2019、SANA, November 29, 2019、SOHR, November 29, 2019、UPI, November 29, 2019などをもとに作成。

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アレッポ県、ハサカ県で、シリア軍、シリア民主軍がトルコ軍、国民軍と交戦(2019年11月29日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県北東部のウンム・ジャルード村一帯でトルコ軍、国民軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が交戦した。

一方、トルコ占領下のアフリーン市のノウルーズ交差点近くで車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、複数人が負傷した(ドゥラル・シャーミーヤ(11月29日付)によると、住民4人が負傷)。

このほか、アフリーン解放軍団が声明を出し、28日にトルコ占領下のアフリーン市とマーリキーヤ村でトルコ軍やハムザ師団の拠点を攻撃し、反体制武装集団戦闘員1人を殺害、トルコ軍兵士2人を負傷させたと発表した。

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ハサカ県では、ANHA(11月29日付)によると、シリア軍がタッル・タムル町一帯でトルコ軍、国民軍を砲撃、トルコ軍、国民軍も応戦した。

AFP, November 29, 2019、ANHA, November 29, 2019、AP, November 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2019、Reuters, November 29, 2019、SANA, November 29, 2019、SOHR, November 29, 2019、UPI, November 29, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県、ラタキア県を爆撃(2019年11月29日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がマアッラト・ヌウマーン市一帯、シャンナーン村一帯を爆撃した。

またシリア軍も、地上部隊がヒーシュ村、タッフ村、スィフヤーン村、マアッラト・ハルマ村、カフルサジュナ村、シャイフ・ムスタファー村を砲撃した。

SANA(11月29日付)によると、シリア軍は県東部のイウジャーズ村一帯に侵攻しようとしたシャーム解放機構を撃退した。

一方、フーア市でシャーム自由人イスラーム運動(国民軍)の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、同組織の特殊部隊メンバー1人が死亡した。

また、シャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握しているイドリブ市とサルミーン市を結ぶ街道で、車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、1人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカッバーナ村一帯を爆撃した。

シリア軍も地上部隊が同地を砲撃した。

同地では、シリア軍地上部隊とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が交戦、シリア軍兵士4人が死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がサルマーニーヤ村一帯を爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がアンジャーラ村を砲撃し、複数の住民が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を15件(イドリブ県6件、ラタキア県3件、アレッポ県3件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を2件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認した。

AFP, November 29, 2019、ANHA, November 29, 2019、AP, November 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 29, 2019、Reuters, November 29, 2019、SANA, November 29, 2019、SOHR, November 29, 2019、UPI, November 29, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県の北・東シリア自治局支配地でシリア政府支配地域との交易(密輸)拠点の水上通行所の運営をめぐり部族どうしが交戦(2019年11月28日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるユーフラテス川東岸のズィーバーン町で、シリア政府支配下とのマヤーディーン市との交易(密輸)の拠点となっている水上通行所の運営をめぐって、地元の部族どうしが交戦し、女性1人を含む3人が負傷した。

AFP, November 29, 2019、ANHA, November 29, 2019、AP, November 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2019、Reuters, November 29, 2019、SANA, November 29, 2019、SOHR, November 29, 2019、UPI, November 29, 2019などをもとに作成。

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ダルアー県タファス市でシリア政府と和解した反体制武装集団元司令官の葬儀に参列した会葬者が反体制デモを行い、参列しようとしたロシア軍使節団を追放(2019年11月28日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市で、シリア政府と和解した反体制武装集団の元司令官の葬儀が行われ、会葬者数十人がシリア政府に対する抗議デモを行った。

会葬者はまた、葬儀に参列しようとしたロシア軍の使節団を追い返した。

元司令官は27日に何者かによって撃たれて死亡した。

AFP, November 29, 2019、ANHA, November 29, 2019、AP, November 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2019、Reuters, November 29, 2019、SANA, November 29, 2019、SOHR, November 29, 2019、UPI, November 29, 2019などをもとに作成。

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シリア人権監視団はダーイシュ元メンバー64人がトルコの支援を受ける国民軍メンバーとして活動していると発表(2019年11月28日)

シリア人権監視団はトルコの占領下にあるアレッポ県北西部の「オリーブの枝」地域、同県北部の「ユーフラテスの盾」地域、ラッカ県・ハサカ県北部の「平和の泉」地域で活動する国民軍に、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーが戦闘員として参加していると発表した。

同監視団によると、ダーイシュの元メンバー(イニシャルはM.M.F.)は、ダイル・ザウル県マヤーディーン市出身で、早い段階にダーイシュに忠誠(バイア)を近い、同市の検問所の一つを任されていた。

その後、ダーイシュが弱体化するなか、住民の車を盗み、シリア北部に逃走、東部自由人連合に参加、現在はアレッポ県アフリーン市近郊のジンディールス町で暮らしているという。

また、別の元メンバー(H.’.J.)も、マヤーディーン市出身で、シャームの民のヌスラ戦線(シャーム解放機構)メンバーだったが、離反してダーイシュに加入、同市内の橋の検問所を任されていた。

その後、この人物が橋を通過する石油トレーラーから通行料を受け取っていたことが発覚し、シリア北部に逃走、現在は東部自由人連合のメンバーとして、アフリーン郡で暮らしているという。

シリア人権監視団によると、これまでにダーイシュの元メンバー64人が国民軍に参加したことを確認しているという。

AFP, November 28, 2019、ANHA, November 28, 2019、AP, November 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2019、Reuters, November 28, 2019、SANA, November 28, 2019、SOHR, November 28, 2019、UPI, November 28, 2019などをもとに作成。

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ロシア外務省使節団がラッカ県アイン・イーサー市を訪問し、北・東シリア自治局の代表らと会談(2019年11月28日)

ロシア外務省の使節団が、ラッカ県アイン・イーサー市を訪問し、北・東シリア自治局の代表らと会談した。

ANHA(11月28日付)によると、会談では、同地やインフラ、学校、病院などの福祉施設の状況について意見が交わされた。

AFP, November 28, 2019、ANHA, November 28, 2019、AP, November 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2019、Reuters, November 28, 2019、SANA, November 28, 2019、SOHR, November 28, 2019、UPI, November 28, 2019などをもとに作成。

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ラッカ県アイン・イーサー市一帯でロシア軍とトルコ軍が砲撃戦、ハサカ県タッル・タムル町近郊ではシリア軍とトルコ軍が交戦、シリア軍がトルコ軍無人航空機を撃墜(2019年11月28日)

ラッカ県では、ANHA(11月28日付)によると、トルコ軍の支援を受ける国民軍がアイン・イーサー市西のディブス村、フーシャーン村などM4高速道路沿線一帯を砲撃した。

シリア人権監視団によると、これに対して、アイン・イーサー市に駐留するロシア軍部隊が同地西に設置されたトルコ軍と国民軍の拠点複数カ所に対して砲撃を行い、トルコ軍も応戦、ロシア軍の基地周辺に砲弾が着弾した。

トルコ軍と国民軍はまた、タッル・アブヤド市近郊のサアルナジュキー村などを砲撃した。

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ハサカ県では、SANA(11月28日付)によると、シリア軍がハサカ市とアレッポ市を結ぶM4高速道路沿いのタッル・タムル町近郊のクーザリーヤ村、タッル・ラバン村、ウンム・ハイル村に新たに展開した。

新たに展開したシリア軍部隊は28日晩、タッル・ラバン村でトルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍と交戦した。

シリア軍部隊また、カーミシュリー市南東部郊外のハームー村でトルコ軍の無人航空機1機を撃墜した。

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アレッポ県では、ANHA(11月28日付)によると、トルコの支援を受ける国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下に入ったマンビジュ市一帯のマンビジュ軍事評議会(人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属)の拠点を砲撃した。

シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ市内で、国民軍の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、戦闘員3人が負傷した。

同じくトルコ占領下のアアザーズ市でも、シャーム軍団メンバーの車に仕掛けられていた爆弾が爆発、車に乗っていた戦闘員1人が死亡した。

さらに、ANHA(11月28日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市のアシュラフィーヤ地区でも車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

一方、アフリーン解放軍団は声明を出し、26、27日にマーリア市近郊とアアザーズ市近郊のカフル・カルビーン村で反体制武装集団を攻撃し、戦闘員4人を殺害したと発表した。

AFP, November 28, 2019、ANHA, November 28, 2019、AP, November 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2019、Reuters, November 28, 2019、SANA, November 28, 2019、SOHR, November 28, 2019、UPI, November 28, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機、シリア軍ヘリコプターがイドリブ県、ラタキア県に対する爆撃を再開(2019年11月28日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によるとロシア軍戦闘機がカフルナブル市の住宅街を爆撃した。

ロシア・シリア軍は前日の悪天候を理由に爆撃を中止していた。

一方、ジスル・シュグール市では、アリー・ブン・アビー・ターリブ学校近くで車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、1人が死亡した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ山一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を15件(イドリブ県6件、ラタキア県3件、アレッポ県3件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を2件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認した。

AFP, November 28, 2019、ANHA, November 28, 2019、AP, November 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 28, 2019、Reuters, November 28, 2019、SANA, November 28, 2019、SOHR, November 28, 2019、UPI, November 28, 2019などをもとに作成。

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ルクバーン・キャンプ民政局は避難民をシリア政府支配地域に連れ出そうとしているとして国連使節団の訪問を拒否(2019年11月27日)

米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプの民政自治局は、国連の使節団の訪問を拒否した。

広報担当者のマフムード・フマイリー氏はアラビー・ジャディード(11月27日付)に対して、「国連はロシアとアサド政権を支援し、キャンプの住民をシリア政府支配地域に連れ出そうとしている。我々は過去、そして現在においてこれを拒否している。また、この理由により我々は国連の訪問を拒否している」と述べた。

AFP, November 27, 2019、ANHA, November 27, 2019、AP, November 27, 2019、al-‘Arabi al-Jadid, November 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2019、Reuters, November 27, 2019、SANA, November 27, 2019、SOHR, November 27, 2019、UPI, November 27, 2019などをもとに作成。

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制憲委員会(憲法委員会)第2ラウンドは開催されず:反体制派代表団はシリア政府代表団を「独裁使節団」「諜報機関の使節団」と非難(2019年11月27日)

25日に再開が予定されていた制憲委員会(憲法委員会)は、27日も第2ラウンドを開会できずに終わった。

ドゥラル・シャーミーヤ(11月27日付)によると、シリア政府代表団は25、26日に続いてジュネーブの国連本部にある控え室に入ったが、会合に臨むことなく退場した。

SANA(11月27日付)は、シリア政府代表団は、反体制派代表団が「愛国的共通項」として提示されている議題案を受け入れなかったため、会合に臨まなかったと伝えた。

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反体制派代表団の代表を務め、制憲委員会の共同議長でもあるハーディー・バフラ氏は記者会見を開き、シリア政府側の姿勢を批判した。

バフラ氏は「我々が愛国的なよりどころと言うとき、数百万におよぶ難民、国内避難民、数十万におよぶ逮捕者、アサドの刑務所で拷問を受けて殺された数千人を含むシリア国民が合意するよりどころについて話している」としたうえで、「我々は拡大委員会のメンバー150人の発言すべてを要約し、政権側が愛国的共通項と呼んでいるものを含む基本的な政治原則の議論から始めて、憲法にかかわる考えや条文を案出した。それゆえ、彼ら(シリア政府側)は解決策や突破口を作り出せるはずだ…。シリア政府代表団が今日、そしてこの数日、行動規範から逸脱すれば…、独裁使節団、諜報機関の使節団だと言わざるを得ない」と述べた。

AFP, November 27, 2019、ANHA, November 27, 2019、AP, November 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2019、Reuters, November 27, 2019、SANA, November 27, 2019、SOHR, November 27, 2019、UPI, November 27, 2019などをもとに作成。

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トルコとその支援を受ける国民軍がラッカ県、アレッポ県でシリア民主軍と交戦(2019年11月27日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のタッル・アブヤド市西のアブドゥーキー村で国民軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が交戦、国民軍がトルコ軍とともにカズアリー村などを砲撃した。

また、ANHA(11月27日付)によると、トルコ軍がビールキータク村を砲撃し、シリア軍兵士2人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア民主軍がトルコ占領下のアアザーズ市を砲撃し、少なくとも3人が負傷した。

シリア民主軍はまた、マーリア市南のハルバル村一帯に侵攻し、国民軍と交戦した。

一方、ANHA(11月27日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が北・東シリア自治局支配とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマーリキーヤ村、マルアナーズ村、シャワーリガ村を砲撃した。

AFP, November 27, 2019、ANHA, November 27, 2019、AP, November 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2019、Reuters, November 27, 2019、SANA, November 27, 2019、SOHR, November 27, 2019、UPI, November 27, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍は天候不順で空爆を実施せず、しかし地対地ミサイルでダブルタップ攻撃を行い、ホワイト・ヘルメット・メンバー10人負傷(2019年11月27日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジスル・シュグール市北部のナフル・アブヤド地区に対して地対地ミサイルでダブル・タップ攻撃を行い、1度目の攻撃の被害現場で瓦礫の撤去作業を行っていたホワイト・ヘルメットのメンバー10人が負傷した。

またタフターヤー村一帯でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

シリア軍はまた、シュグル・ダム、ハムブーシーヤ村、ビダーマー町一帯を砲撃した。

爆撃は天候不順のために実施されなかった。

しかし、ドゥラル・シャーミーヤ(11月27日付)は、シリア軍ヘリコプターが(天候不順にもかかわらず)カフルナブル市を「樽爆弾」で爆撃、ラウダ病院を利用不能にしたと伝えた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がトルコマン山一帯を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と和解した元体制武装集団の司令官1人がタファス市で何者に撃たれて死亡した。

一方、HFL(11月27日付)によると、ブスル・ハリール市で空軍情報部の曹長が要撃を受けて、死亡した。

また、ダーイル町とタファス市を結ぶ街道に設置された空軍情報部の検問所近くで車に仕掛けれていた爆弾が爆発し、兵士複数人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(イドリブ県11件、ラタキア県6件、アレッポ県6件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を16件(イドリブ県5件、ラタキア県7件、アレッポ県3件、ハマー県1件)確認した。

AFP, November 27, 2019、ANHA, November 27, 2019、AP, November 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2019、HFL, November 27, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 27, 2019、Reuters, November 27, 2019、SANA, November 27, 2019、SOHR, November 27, 2019、UPI, November 27, 2019などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける国民解放戦線の戦闘員がロシア軍兵士を射殺したと証言(2019年11月27日)

トルコの支援を受ける国民軍(シリア革命反体制勢力国民連立暫定内閣国防省所轄)に統合された国民解放戦線の戦闘員が、ユーチューブ(11月26日付)で公開された映像のなかで、イドリブ県東部でロシア軍兵士1人を射殺したと証言した。

「アブー・アフマド」を名乗るこの戦闘員は、9月3日にイドリブ県東部のイウジャーズ村方面から反体制派支配地域に潜入したロシア軍特殊部隊を、狙撃連隊の支持を受けて迎撃、兵士1人を殺害したという。

https://youtu.be/agpIHPvUg54

AFP, November 27, 2019、ANHA, November 27, 2019、AP, November 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 27, 2019、Reuters, November 27, 2019、SANA, November 27, 2019、SOHR, November 27, 2019、UPI, November 27, 2019などをもとに作成。

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制憲委員会(憲法委員会)第2ラウンドは予定日を1日過ぎても開幕されず(2019年11月26日)

25日に再開が予定されていた制憲委員会(憲法委員会)は、第2ラウンドを開会できずに終わった。

SANA(11月26日付)は、反体制派代表団が、シリア政府代表団によって示された議事案を「愛国的共通項」として受け入れることを拒否したために第2ラウンドが開会できずにいるとのシリア政府代表団メンバーらの声を伝えた。

AFP, November 26, 2019、ANHA, November 26, 2019、AP, November 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 26, 2019、Reuters, November 26, 2019、SANA, November 26, 2019、SOHR, November 26, 2019、UPI, November 26, 2019などをもとに作成。

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トルコ諜報機関はダーイシュのアブー・バクル・バグダーディー前指導者の妹3人を潜伏先で拘束(2019年11月26日)

ハベルトゥルク(11月26日付)は、トルコ諜報機関はダーイシュ(イスラーム国)のアブー・バクル・バグダーディー前指導者の妹3人を潜伏先で拘束したと伝えた。

3人の氏名や潜伏場所などの詳細については不明。

AFP, November 26, 2019、ANHA, November 26, 2019、AP, November 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 26, 2019、Haberturk, November 26, 2019、Reuters, November 26, 2019、SANA, November 26, 2019、SOHR, November 26, 2019、UPI, November 26, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領地、北・東シリア自治局支配地域各所で爆発が発生し17人死亡(2019年11月26日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下に入ったラアス・アイン(スィリー・カーニヤ)市に近いタッル・ハラフ村で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、トルコの支援を受ける国民軍の戦闘員ら17人が死亡、20人あまりが負傷した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(11月26日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市のズフール地区にあるアサーイシュ(内務治安部隊)の検問所前で爆発が発生した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下にあるアフリーン市内のスィヤーサ通りで車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、8人が負傷した。

AFP, November 26, 2019、ANHA, November 26, 2019、AP, November 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 26, 2019、Reuters, November 26, 2019、SANA, November 26, 2019、SOHR, November 26, 2019、UPI, November 26, 2019などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県を爆撃し2人死亡(2019年11月26日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカルサア村、マアッラト・ハルマ村、アルマナーヤー村、ラカーヤー村、ウライニバ村、カフルナブル市一帯、シャイフ・ムスタファー村を爆撃し、カルサア村で市民2人が死亡した。

また数日前のロシア軍のマアッルズィーター村への爆撃で負傷していた医師1人が死亡した。

シリア軍も地上部隊が、サハール村、ブルジュ村、ブライサ村、タッフ村、タフターヤー村、バーブーリーン村、ウンム・ジャラール村、ティーナ村、マアッラト・ハルマ村、カフルサジュナ村、シャイフ・ムスタファー村、ウライニバ村を砲撃した。

またタッル・ダム村、ティーナ村、サハール村、ファルジュ村でシリア軍は、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を19件(イドリブ県6件、ラタキア県5件、アレッポ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を13件(イドリブ県8件、ラタキア県2件、アレッポ県1件、ハマー県2件)確認した。

AFP, November 26, 2019、ANHA, November 26, 2019、AP, November 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 26, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 26, 2019、Reuters, November 26, 2019、SANA, November 26, 2019、SOHR, November 26, 2019、UPI, November 26, 2019などをもとに作成。

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制憲委員会(憲法委員会)第2ラウンドは政府、反体制派代表団が互いの議題案を拒否し中止に(2019年11月25日)

スイスのジュネーブにある国連本部で11月25日に再開が予定されていた制憲委員会(憲法委員会)の会合(第2ラウンド(小委員会会合))が中止となった。

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第2ラウンド中止に関して、シリア・アラブ・テレビ(11月25日付)は、制憲委員会(憲法委員会)の第2ラウンドの再開を目前にして、シリア政府代表団が会場であるジュネーブの国連本部から退場した、と伝えた。

シリア・アラブ・テレビによると、シリア政府代表団の退場は、議題に関するシリア政府側の提案への回答がなかったことを受けたものだという。

また、SANA(11月26日付)は、反体制派側代表団を「トルコ政府の代表」としたうえで、「愛国的な共通項」としてシリア政府代表団が示した議題、具体的にはテロに対する姿勢を示すことを拒否し、シリアの領土の一部を占領するトルコをはじめとする一部の国のアジェンダを押し通そうとしていると批判的に伝えた。

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これに対して、反体制派代表団の一人でシリア交渉委員会(最高交渉委員会)のヤフヤー・アリーディー報道官は、ムドゥン(11月25日付)に対して、反体制派側も憲法の前文と憲法に明記される諸原則について議論することを骨子とした議題案を示したが、シリア政府側の合意を得られなかったと述べた。

この議題案は、制憲委員会の共同議長を務める反体制派代表団のハーディー・バフラ氏がゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表に21日に提出したものだという。

アリーディー報道官によると、第2ラウンドの初日にあたる25日午前、制憲委員会の共同議長を務めるシリア政府代表団のアフマド・クズバリー人民議会議員が、シリア政府側の議題を提案、これを愛国的な共通項として議論すべきだと主張したが、反体制派側がこれに同意しなかったため、シリア政府代表団は退場したという。

AFP, November 25, 2019、ANHA, November 25, 2019、AP, November 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 25, 2019、al-Mudun, November 25, 2019、Reuters, November 25, 2019、SANA, November 25, 2019、November 26, 2019、SOHR, November 25, 2019、UPI, November 25, 2019などをもとに作成。

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