2014年2月15日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(2月15日付)は、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所筋の話として、トルコ側に設置された避難民キャンプの若者による窃盗、密輸などの犯罪行為に対処するため、トルコ当局が同キャンプの撤去しようとしていると伝えた。

これを受け、イスラーム戦線が同県のハーリム市、サルキーン市、サルマダー市に代替キャンプを設営し、72時間以内に移動するよう避難民に求めているという。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表はフェイスブックで、ダマスカス県のダーマールーズ・ホテル(旧メリディアン・ホテル)で駐シリア・イラン大使館が開催したイラン革命35周年記念パーティーに、委員会代表として招待され、出席したと発表した。

Kull-na Shuraka', February 15, 2014
Kull-na Shuraka’, February 15, 2014

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クッルナー・シュラカー(2月15日付)は、アレッポ県アターリブ市からのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の撤退を受け、同村で「シリア建設連合」なる自治組織が結成され、復興をめざしていると報じた。

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シリア人権監視団は2011年3月以降の紛争による死者数が14万人を越えたと発表した。

同監視団によると死者総数は14万41人で、うち民間人は4万9,951人(子供は7,626人、女性は5,064人)、軍、国防隊戦闘員は5万4,199人、ヒズブッラーの戦闘員は275人、身元不明は2,837人だという。

AFP, February 15, 2014、AP, February 15, 2014、Champress, February 15, 2014、al-Hayat, February 16, 2014、Iraqinews.com, February 15, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 15, 2014、NNA, February 15, 2014、Reuters, February 15, 2014、Rihab News, February 16, 2014、SANA, February 15, 2014、UPI, February 15, 2014などをもとに作成。

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2014年2月15日のシリア情勢:ジュネーブ2会議第2ラウンド

スイスのジュネーブでジュネーブ2会議第2ラウンドの直接交渉(最終日)が開かれたが、次回(第3ラウンド)の日程についても合意できないまま、事実上決裂した。

交渉後、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は記者団に「第2ラウンドにおける最後のセッションは、これまでのすべての会合と同じく厳しいものだったが、次回ラウンドが開催された際に、その議題を決定することで合意した」と述べた。

ブラーヒーミー共同特別代表はまた「シリア政府はテロとの戦いの問題をまず審議したいと考え、この問題の解決策が案出されるまで別の問題に議論を移すことを拒否している…。これに対して、反体制勢力はもっとも重要なのが移行期統治機関だと考えている…。我々は初日に暴力やテロとの戦いについて審議し、次に移行期統治機関について話し合うことを提案した…。しかし政府は拒否し、反体制勢力の側に、政府が移行期統治機関について議論したくないとの疑念が高まった」と述べた。

そのうえで、ブラーヒーミー共同特別代表は、2回にわたるラウンドで何らの成果も実現できなかったことをシリア国民に謝罪した。

シリア革命反体制勢力国民連立のルワイユ・サーフィー報道官は「政治的移行プロセスについて話さないのなら、時間の無駄だ」としたうえで、「政府は真剣ではない…。我々はジュネーブ合意を議論するためでなく、それを実施するために来たのだ…。我々は政府が時間稼ぎではなく、政治的解決を望んでいることを確認せねばならない…。残念ながら、特筆すべき前向きな成果はなかった」と述べた。

これに対して、政府代表団を率いたバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は記者会見で「テロ支援者への我々のメッセージは、シリア国民はテロを拒否しているというものだ。国民の流血を止めばならない。しかし、これは、先方がこの問題を二義的なものにしようとしたために実現しなかった。そればかりか、第1ラウンドではシリアにテロはないとさえ言っていた…。物事を理解するもっとも単純な基礎とは、本をはじめから読むということで、後ろから読むことではない」と述べた。

またジャアファリー大使は、シリア政府代表団が交渉継続を拒否したとするブラーヒーミー共同特別代表の発言に関して「不正確だ…。テロとの戦いが二義的な項目で、移行期統治機関の設置が本質的であるような印象を先方が与えたのだ…。しかし政府代表団は、すべての盲目を包括的に見据えている…。政府代表団は午前中の会合冒頭で、ブラーヒーミー氏が提示した議題に同意した…。我々が拒否すると考えていた先方がこれに憤っただけだと思う…。我々が最初の議題から一つずつ検討、審議することを力説すると、先方はテロとの戦いの項目にうわべだけで対処し、合意に達しないようにしたうえで、移行期統治機関に関する議題に移ろうとした」と反論した。

さらに、ジャアファリー大使は「オバマ米大統領と(ヨルダンの)アブドゥッラー国王の会談(穏健な反体制勢力支援の強調)、そしてダルアーの戦線の戦闘激化が、ジュネーブでの成功とテロとの戦いを完全に妨げている」と非難した。

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英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は声明を出し、「次回交渉について合意できなかったことは、シリアでの和平に向けた努力の重大な失敗で、その直接の責任はアサド政権にある」と非難した。

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フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、ジュネーブ2会議の事実上の決裂に関して「あらゆる進展を妨害したシリア政府の姿勢を非難する」との声明を出した。

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ジュネーブ2会議の事実上の決裂を受け、ロイター通信(2月15日付)は、2013年11月25日付でシリアの司法当局がテロ撲滅法に基づき、反体制活動家1,500人の資産を凍結していたとのクッルナー・シュラカーのリーク(2月13日付、http://all4syria.info/Archive/131018)を伝えた。

AFP, February 15, 2014、AP, February 15, 2014、Champress, February 15, 2014、al-Hayat, February 16, 2014、Iraqinews.com, February 15, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 15, 2014、NNA, February 15, 2014、Reuters, February 15, 2014、Rihab News, February 16, 2014、SANA, February 15, 2014、UPI, February 15, 2014などをもとに作成。

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2014年2月14日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

ハラブ・ニュース(2月16日付)は、14日晩、アレッポ市で集っていた反体制活動家たちが、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に傾倒する「友人」に射殺されたと報じた。

殺害されたのは、ラーヤート・ハック調整メンバー、ハラブ・ニュース特派員らで、この「友人」は同じくダーイシュに傾倒する男性2人と「食事をとりたい」と彼らのもとを訪れ、小銃で射殺したという。

Halabnews.com, February 16, 2014をもとに作成。

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2014年2月14日のシリア情勢:クルド民族主義勢力の動き

Syria-News(2月15日付)は、ハサカ県アームーダー市で民主統一党の党員や支持者がPKKのアブドゥッラ・オジャラン逮捕(1999年)から15年にあたる2月14日にデモを実施、拡声器を通じて住民に参加を強要したと報じた。

Rihab News, February 16, 2014
Rihab News, February 16, 2014

クッルナー・シュラカー(2月16日付)によると、民主統一党はまたラアス・アイン市でも同様のデモを行い、住民に参加を強要したのだという。

Rihab News, February 16, 2014、Syria-news.com, February 15, 2014、February 16, 2014などをもとに作成。

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2014年2月14日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(2月14日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立アフマド・トゥウマ暫定内閣筋の話として、アスアド・ムスタファー国防大臣が辞任したと報じた。

同サイトが転載した辞任声明によると、「現地での困難な状況…では、暫定政府が役割を果たすことができない」のが理由だという。

Kull-na Shuraka', February 14, 2014
Kull-na Shuraka’, February 14, 2014

 

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シリア・ムスリム同胞団のハッサーン・ハーシミー政治局長は声明を出し、ジュネーブ2会議が「政治的解決に失敗した」と断言し、「この会議が失敗したことを糾弾する研究評価」が行われることへの期待を表明した。

AFP, February 14, 2014、AP, February 14, 2014、Champress, February 14, 2014、al-Hayat, February 15, 2014、Iraqinews.com, February 14, 2014、Kull-na Shuraka’, February 14, 2014、Naharnet, February 14, 2014、NNA, February 14, 2014、Reuters, February 14, 2014、Rihab News, February 15, 2014、SANA, February 14, 2014、UPI, February 14, 2014などをもとに作成。

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2014年2月14日のシリア情勢:ジュネーブ2会議第2ラウンド

スイスのジュネーブでジュネーブ2会議第2ラウンドの直接会合が開かれ、『ハヤート』(2月15日付)などによると、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表が、政府、シリア革命反体制勢力国民連立の代表団に議題についての合意を求めた。

しかし、「テロとの戦い」と移行期統治機関のどちらを最優先議題にするかをめぐって両代表団が対立し、西側外交筋によると「何らの進展もなかった」。

シリア革命反体制勢力国民連立のバドル・ジャームース氏は、米国のウェンディー・シャーマン政治担当国務次官との会談後、AFP(2月14日付)に「事態は好転していない…。今後何が起きるかは、ブラーヒーミー氏次第だが、金曜日(14日)が最終日になるだろう」と述べた。

また連立のルワイユ・サーフィー報道官は記者会見で「手詰まりになった。ダムが分厚い壁にならなければと思っている。我々はどんな躓きや困難も克服できる…。交渉は躓いた。これは秘密ではない。政治的解決に専念したいと考える別のチームがなければ、乗り越えられない地点にまで来てしまった…。政府が派遣した現在のチームは何の反応も示そうとしない…。事態が改善せずに、こうした状況が続けば、交渉は政治的解決実現に向けて描かれている道筋をたどることはない」と述べた。

一方、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、記者会見で「今日は、我々の代表団と国際仲介者(ブラーヒーミー氏)との会合から始まったが、残念ながら何の進展も実現しなかった…。我々はテロを阻止したいという率直な望みをもってジュネーブに来た。先方は、テロの存在を認めようとしていないが、我々は引き続きこのプロセスを続ける…。我々はテロとの戦いが最優先だと感じている。移行期政府についての審議が始まっても、テロを支援することしか耳に入ってこない…。先方は非現実的な議題を持ち込んでいる。彼らは移行期政府以外のいかなる問題についても話すつもりはない。これに対して我々はいかなる問題についても話す用意がある…。テロとの戦いについて合意したうえで移行期政府の問題について話す用意がある」と述べた。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、モスクワでドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイアー外務大臣と会談した。

会談後の記者会見で、ラブロフ外務大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立に関して「このプロセス(ジュネーブ2会議)の参加を受けて、彼らはジュネーブ合意の完全実現に向けた話し合いに集中することを呼びかけているような印象があったが、実際には体制転換にしか関心がない…。彼らがしたいことは、移行期統治機関について話すことだけだ」と批判した。

AFP, February 14, 2014、AP, February 14, 2014、Champress, February 14, 2014、al-Hayat, February 15, 2014、Iraqinews.com, February 14, 2014、Kull-na Shuraka’, February 14, 2014、Naharnet, February 14, 2014、NNA, February 14, 2014、Reuters, February 14, 2014、Rihab News, February 15, 2014、SANA, February 14, 2014、UPI, February 14, 2014などをもとに作成。

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2014年2月13日のシリア情勢:反体制勢力の動き

アラビーヤ(2月13日付)は、イラク内務省から得た独占入手情報をもとに、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の幹部6人の身元を割り出し、14日放映予定の番組「死の産業」で詳細を伝えると報じ、その顔写真を公開した。

6人はいずれもイラク国籍で、うち4人はサッダーム・フサイン政権時代にイラク軍に従軍、2人は、ウンム・カスル市(イラク)に米占領軍が解説したブーカー刑務所の収監者だという。

Kull-na Shuraka', February 13, 2014
Kull-na Shuraka’, February 13, 2014

6人の氏名・略歴は以下の通り:

アブー・バクル・バグダーディー:ダーイシュの最高指導者。かつてはアブー・ディアーを名乗る。

アブー・アイマン・イラーキー:イドリブ県、アレッポ県、ラタキア県北部で活動するダーイシュを統轄。ダーイシュ軍事評議会メンバー。フセイン政権時代のイラク軍に従軍(空軍情報部付中尉)。イラクではアブー・ムハンナド・スワイダーウィーを名乗っていた。2011年にシリアに潜入。

アブー・アフマド・アルワーニー:別名ワリード・ジャースィム・アルワーニー。ダーイシュ軍事評議会メンバー。元イラク軍士官。

アブー・アブドゥッラフマーン・ビーラーウィー:本名アドナーン・イスマーイール・ナジュム。かつてはアブー・ウサーマー・ビーラーウィーを名乗る。アンバール県出身。ダーイシュ軍事評議会メンバー兼シューラー評議会議長。元イラク軍兵士。アンバール県での戦闘で死亡。

ハッジー・バクル:別名アブドゥルムハンマド・フライファーウィー。元イラク軍兵士。ブーカー刑務所元収監者。武器開発部門担当。シリアで活動していたが、死亡。

アブー・ファーティマ・フジャイシー:本名ニウマ・アブド・ナーイフ・ジャッブーリー。イラク南部での作戦を統轄。

 

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ダルアー県などシリア南部で活動するとされる「自由シリア軍」の武装集団49組織が共同声明を出し、新たな武装組織「南部戦線」を結成したと発表した。

声明によると、南部戦線は3万人の戦闘員を擁し、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ダルアー県、クナイトラ県、スワイダー県で活動し、政権打倒をめざすという。

南部戦線に参加した武装集団は以下の通り:

南部シリア革命家戦線

下カラムーン旅団

ヤルムーク旅団

ファッルージャ・ハウラーン旅団

ムハージリーン・アンサール旅団

スンナの獅子旅団

3月18日師団

ハムザ・アサドゥッラー旅団

第1コマンド師団

イスラームの暁旅団

シャバーブ・スンナ旅団

イッズ・ブン・アブドゥッサラーム旅団

カラーマ旅団

シャーム解放師団

第一砲兵連隊

第一旅団

ドゥーマー殉教者旅団

グータ・ムジャーヒディーン旅団

アバービール・ハウラーン旅団

ハウラーン大隊統合

上カラムーン第11師団

ムウタッズ・ビッラー旅団

特殊任務旅団

クナイトラ軍事評議会

シャームの剣旅団

シャーム解放旅団

ダマスカス殉教者旅団

イスラーム殉教者旅団

自由殉教者旅団

ヤルムーク殉教者旅団

アームード・ハウラーン旅団

ラジャーの盾旅団

二大聖地旅団

ハビーブ旅団

建設大隊

ナワー自由人旅団

サラーフッディーン旅団

ハウラーンの嵐旅団

タバールク・ラフマーン大隊

ラジャー・タウヒード大隊

第1騎兵連隊

第2騎兵連隊

ムウタスィム・ビッラー大隊

ヒムス・ワリード旅団

イブン・ワリード末裔旅団

特殊任務連隊

ハウラーン殉教者旅団

西部郊外自由人大隊

Kull-na Shuraka', February 13, 2014
Kull-na Shuraka’, February 13, 2014

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スワイダー・コマンド旅団が声明を出し、シリア革命家戦線に参加すると発表した。

AFP, February 13, 2014、Alarabia, February 13, 2014、AP, February 13, 2014、Champress, February 13, 2014、al-Hayat, February 14, 2014、Iraqinews.com, February 13, 2014、Kull-na Shuraka’, February 13, 2014、Naharnet, February 13, 2014、NNA, February 13, 2014、Reuters, February 13, 2014、Rihab News, February 13, 2014、SANA, February 13, 2014、UPI, February 13, 2014などをもとに作成。

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2014年2月13日のシリア情勢:ジュネーブ2会議関連

アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は、スイスのジュネーブでロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官、米国のウェンディー・シャーマン政治担当国務次官と会談し、ジュネーブ2会議などシリア情勢への対応を協議した。

会談後の記者会見で、ブラーヒーミー共同特別代表は、移行期統治機関の問題に関して「来週は検討されないだろうし、おそらく今後数週間は検討されないだろう」と述べるとともに、米露両国がシリア政府、シリア革命反体制勢力国民連立の交渉における対立打開を支援することを約束したことを明らかにした。

『ハヤート』(2月13日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ氏は、AFP(2月13日付)に、ジュネーブ2会議の交渉が失敗した場合、国連安保理に問題解決を付託するべきだと述べた。

バフラ氏は「会議には、ロシアと米国という二カ国の主催者がおり、国連・アラブ連盟共同特別代表を通じて、国連が交渉を運営している。それゆえ、会議が前向きな解決策、ないしは前向きな進展を見せなければ、ブラーヒーミー氏には、安保理と主催国2カ国に報告を行う責任がある」と述べた。

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ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立が移行期統治機関の設置についての審議を主張していることに関して、AFP(2月13日付)に「こうして受け入れられない方法で、彼らの頭のなか、そして彼らの背後にいる者のためにしか説明がつかないようなことを固執するのはまったく不当だ」と述べた。

そのうえで「彼らはずっと待っていればよい。我々は…(ブラーヒーミー共同特別代表が示した)ペーパー(議案)を尊重するだけだからだ…。もし彼らがジュネーブ2会議に真剣に取り組みたいのなら…、ペーパーが定めている優先順位を完全に守るべきだ」と付言した。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で、「テロはシリアの人道危機に劣らず深刻な問題だ…。アサド大統領が権力の座にとどまる限り、テロを停止することが不可能だと西側諸国が主張することを大いに懸念している」と述べた。

『ハヤート』(2月13日付)が伝えた。

AFP, February 13, 2014、AP, February 13, 2014、Champress, February 13, 2014、al-Hayat, February 13, 2014, February 14, 2014、Iraqinews.com, February 13, 2014、Kull-na Shuraka’, February 13, 2014、Naharnet, February 13, 2014、NNA, February 13, 2014、Reuters, February 13, 2014、Rihab News, February 13, 2014、SANA, February 13, 2014、UPI, February 13, 2014などをもとに作成。

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2014年2月12日のシリア情勢:反体制勢力の動き

レバノンから陸路でシリアに入国した直後(10日)に治安当局によって身柄を拘束された民主的変革諸勢力国民調整委員会メンバーで共産主義行動党幹部のサフワーン・アッカーシュ氏が釈放された。

アッカーシュ氏はハサン・アブドゥルアズィーム代表とともにカイロを訪問し、シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長らと、ジュネーブ2会議の反体制勢力代表団拡大をめぐって協議を行ったのち、レバノン経由でシリアに帰国、その際、2012年に軍事情報局ハマー支部が発行した逮捕状に基づき、一時身柄を拘束されたのだという。

Kull-na Shuraka', February 12, 2014
Kull-na Shuraka’, February 12, 2014

アッカーシュ氏によると身柄拘束中の治安当局の対応は穏やかで、嫌がらせを受けることもなく、所持品も釈放時に返還されたという。

 

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イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が撤退したとされるダイル・ザウル県で、「自由シリア軍」の複数の武装集団が「ダイル・ザウル・ムジャーヒディーン連合」を結成した。

ダイル・ザウル・ムジャーヒディーン連合は約30の武装集団からなり、自由シリア軍参謀委員会に対して、武器庫を開放し、武器・弾薬を供与するよう求めた。

クッルナー・シュラカー(2月12日付)が伝えた。

 

Kull-na Shuraka', February 12, 2014
Kull-na Shuraka’, February 12, 2014

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シリア人権監視団は、ジュネーブ2会議が始まった1月22日からジュネーブ2会議第2ラウンド2日目にあたる2月11日にかけての死者数が4,959人に達していると発表した。

うち515人が女性と子供だという。

AFP, February 12, 2014、al-Ahram, February 12, 2014、AP, February 12, 2014、Champress, February 12, 2014、al-Hayat, February 13, 2014、Iraqinews.com, February 12, 2014、Kull-na Shuraka’, February 12, 2014、Naharnet, February 12, 2014、NNA, February 12, 2014、Reuters, February 12, 2014、Rihab News, February 12, 2014、SANA, February 12, 2014、UPI, February 12, 2014などをもとに作成。

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2014年2月12日のシリア情勢:ジュネーブ2会議第2ラウンド

スイスのジュネーブでジュネーブ2会議第2ラウンド3日目の交渉(直接交渉)が行われた。

シリア革命反体制勢力国民連立の代表団は、移行期統治機関の設置などを骨子とする5ページ22項目からなる文書をアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表に提出した。

この文書には、移行期に関する連立のヴィジョン、移行期統治機関の権能(全権委任)、暴力停止、国家機関、軍改革、選挙実施のあり方などが記されていたが、『ハヤート』(2月13日付)によると、アサド大統領の進退に関する言及はなかった。

シリア革命反体制勢力国民連立がアサド大統領および政権幹部の退陣を明言しなかったのはこれが初めて。

ルワイユ・サーフィー報道官は会談後の記者会見で、この文書に関して「自由と民主主義の体制に向けた政治的移行プロセスの基本原則」が示されているとしたうえで、同プロセスが「移行期統治機関の設置をもって始まる」点を強調、この機関が「暴力停止に責任を負うとともに、政府および反体制勢力の合意に基づくメンバーによって構成される」と述べた。

同文書によると、移行期統治機関は行政権、司法権などの全権を有し、その任務は「シリア国民の意思に沿った政治的移行プロセスを可能とするための中立的な環境の創出」にあるという。

また文書では、ジュネーブ2会議での当事者間の合意が「暫定憲法宣言」のような役割を果たすと定め、移行期統治機関が、シリアの主権、独立、領土保全を担うとともに、外国人戦闘員の排除、戦闘停止を推進・監視するという。

またムンズィル・アークビーク氏は「我々はアサドとその側近が移行期統治機関の一部をなさない、と明記する必要がないと考えている。なぜならこの機関は、現在大統領の手にある行政権のすべてを享受するからだ…。すなわち、彼は移行期統治機関設置結成をもって大統領ではなくなり、移行期の一部をなすことなく処罰されるだろう」と述べた。

『ハヤート』(2月13日付)などが伝えた。

これに対して、SANA(2月12日付)などによると、政府代表団を率いるバッシャール・ジャアファリー駐国連シリア大使は、テロ問題の審議を強く求め、「テロとの戦い」と移行期統治機関設置を並行審議することを拒否した。

ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立が提出した文書に関して、外国人戦闘員を排除するとした点に着目し、シリア政府がこの点に関して審議する用意があると述べた。

しかしミクダード副大臣は「反体制勢力は声明(文書)を示したが、我々は耳を傾けなかった。なぜなら、審議しなければならず、またジュネーブ合意において承認されていない議題に含まれていないからだ…反体制勢力は議題を改悪し、移行期政府の審議を始め、ジュネーブ合意が定めている優先事項を拒否している」と強調した。

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ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は滞在中のジュネーブでロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官と会談し、シリア情勢について協議した。

会談後の共同記者会見で、ムアッリム外務在外居住大臣は、ジュネーブ2会議の対話をどのように進めるかなどについて協議したとしたうえで、「テロとの戦い」がすべてのシリア人にとって必要不可欠だと強調した。

SANA(2月12日付)が伝えた。

 

SANA, February 12, 2014
SANA, February 12, 2014

 

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シリア革命反体制勢力国民連立のハイサム・マーリフ法務委員長はカイロで『アフラーム』(2月12日付)の取材に応じ、ジュネーブ2会議第2ラウンドでの交渉に関して、移行期統治機関発足の審議が行われなければ、停戦に関する協議に応じないと述べた。

AFP, February 12, 2014、AP, February 12, 2014、Champress, February 12, 2014、al-Hayat, February 13, 2014、Iraqinews.com, February 12, 2014、Kull-na Shuraka’, February 12, 2014、Naharnet, February 12, 2014、NNA, February 12, 2014、Reuters, February 12, 2014、Rihab News, February 12, 2014、SANA, February 12, 2014、UPI, February 12, 2014などをもとに作成。

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2014年2月11日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

ハマー県革命軍事評議会とハマー・メディア・センターは共同声明を出し、ハマー県マアーン村に対するイスラーム戦線(ジュンド・アクサー大隊)の襲撃に関して、解放したのが「自由シリア軍」だとしたうえで、解放後に住民のために避難経路を確保したが、軍が空爆を行い、市民を虐殺した、と主張した。

Kull-na Shuraka', February 12, 2014
Kull-na Shuraka’, February 12, 2014

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自由シリア軍の創設者、リヤード・アスアド大佐がアナトリア通信(2月11日付)のインタビューに応じ、シリア国内の自由シリア軍や武装集団のなかで、ジュネーブ2会議の結果として合意されるかもしれない停戦に応じる者などいない、と述べ、改めてアサド政権の打倒を主唱した。

アスアド大佐は、ジュネーブ2会議が「アサド政権の罠…革命の敗北」だとしたうえで、シリア革命反体制勢力国民連立のジュネーブ2会議への参加を批判した。

そのうえで「政権は連立ではなく国連と対話しようとしており…、第1ラウンドは政権と連立が(部分停戦に)合意しただけで、何ももたらされなかった。ジュネーブ2会議ではいかなる決定もなされないだろう。この会議は「もう一つのオスロ」のようなものだ」と断じた。

Kull-na Shuraka', February 12, 2014
Kull-na Shuraka’, February 12, 2014

Anadolu Ajansı, February 11, 2014、Kull-na Shuraka’, February 12, 2014などをもとに作成。

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2014年2月11日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立の広報局は、ジハード主義反体制武装集団のイスラーム戦線のイスラーム・アッルーシュ報道官と会談したと発表、ハマー県マアーン村での「虐殺」にイスラーム戦線のジュンド・アクサー旅団が関与したとの報道に関して「アサド政権が作ったシナリオだ」と否定するとともに、イスラーム戦線が「民間人を標的とすることはない」と強調したと発表した。

アッルーシュ報道官によると、ジュンド・アクサー旅団などからなるイスラーム戦線は、軍の兵士と宗派民兵数十人を殺害し、マアーン村を解放したのだという。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、「シリア革命の傘下のもと、人道法…ジュネーブ諸条約を遵守している」と強調するとともに、「マアーン村解放に参加した武装集団が…民間人保護という第1の義務を果たしており…、アサド政権の不正からシリア全土を解放するための努力のなかで…民間人を決して危険には曝さないことを確認した」と主張した。

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シリア人権ネットワークは、ジュネーブ2会議初日の1月22日から同会議第2ラウンド開始日の2月10日にかけて、1,585人の民間人が犠牲となったと発表した。

このうち、子供は316人、女性は197人、172人が拷問による犠牲者だという。

AFP, February 11, 2014、AP, February 11, 2014、Champress, February 11, 2014、al-Hayat, February 12, 2014、Iraqinews.com, February 11, 2014、Kull-na Shuraka’, February 11, 2014、Naharnet, February 11, 2014、NNA, February 11, 2014、Reuters, February 11, 2014、Rihab News, February 11, 2014、SANA, February 11, 2014、UPI, February 11, 2014などをもとに作成。

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2014年2月11日のシリア情勢:ジュネーブ2会議第2ラウンド

スイスのジュネーブでジュネーブ2会議第2ラウンドが2日目を迎え、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表のもと、政府代表団とシリア革命反体制勢力国民連立の代表団が直接交渉を行った。

しかし会談後の記者会見で、ブラーヒーミー共同特別代表は、「今週初めは厳しかったという点以外、あまり言うことがない…。我々は発表するような何らの進展も実現していない」と述べた。

シリア革命反体制勢力国民連立消息筋によると、両代表団は、調節交渉開始前に犠牲者の死を悼んで黙祷する際にも、誰のために黙祷を捧げるかをめぐって対立したという。

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シリア反体制勢力国民連立の代表団を率いたハーディー・バフラ氏は『ハヤート』(2月12日付)に「シリア人の苦難を解消するために多くの時間を割くべきだと強調したが、政府代表団はこれを拒否し、ダマスカスと協議しなければならないので、毎日3時間以上は交渉できないと言ってきた」と述べ、非難した。

一方、『ハヤート』(2月12日付)によると、政府代表団は、ブラーヒーミー共同特別代表が10日に示した議題の「継続性と変化を考慮した国家機関」に関して疑義を呈し、国連とブラーヒーミー共同特別代表が「シリア国家を解体するための計略の実施」をめざしていると批判、「テロとの戦い」の解釈をめぐる合意が成立するまでは、交渉に応じないとの姿勢を示したという。

これに対し、連立代表団は、アサド政権がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と結託していると主張、反論したという。

しかしSANA(2月11日付)は、政府代表団が「テロ問題の審議を開始し、この審議はテロとの戦いをめぐる共通の国民計画が案出されるまで続くだろう」と報じたうえで、シリア革命反体制勢力国民連立が、テロとの戦いを議題に含めることを拒否したために、議題についての合意が阻まれた」と非難した。

またブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官は、ブラーヒーミー共同特別代表が9日に提示した議題案に関して、SANA(2月11日付)に「シリア政府代表団は、テロとの戦いを第1項目、移行期政府を第2項目とする議題に沿って協議を行うことに問題はない」としたうえで、「私たちの国にテロが吹き荒れているなかで、真の政治プロセスについて話し合うことなどできない」と述べた。

シリア革命反体制勢力国民連立のムンズィル・アークビーク報道官は、ジュネーブ2会議代表団が「軍事顧問室」を設置したとしたうえで、「自由シリア軍の士官が我々に加わり…、軍事顧問室と政治交渉団とのさらなる調整を行う」と発表した。

アークビーク報道官によると、軍事顧問室には、シリア革命家戦線、ハウラーン合同作戦司令室など少なくとも6人の武装集団代表から構成されるという。

『ハヤート』(2月12日付)などが伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のムンズィル・アークビーク報道官は『クドス・アラビー』(2月11日付)に対して、アサド大統領の退陣のみが、暴力と流血を止めるための唯一の解決策だと強調し、「シリアに存在するテロとは政権のテロ、樽爆弾だ」と非難した。

またアークビーク報道官は、民主的変革諸勢力国民調整員会と合同代表団を結成できなかったことに関して、「ハサン・アブドゥルアズィーム代表に参加を説得したが、連立の呼びかけは奏功しなかった」と述べた。

AFP, February 11, 2014、AP, February 11, 2014、Champress, February 11, 2014、al-Hayat, February 12, 2014、Iraqinews.com, February 11, 2014、Kull-na Shuraka’, February 11, 2014、Naharnet, February 11, 2014、NNA, February 11, 2014、al-Quds al-‘Arabi, February 11, 2014、Reuters, February 11, 2014、Rihab News, February 11, 2014、SANA, February 11, 2014、UPI, February 11, 2014などをもとに作成。

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2014年2月10日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記2)

アレッポ自由技師連合は声明を出し、軍によるアレッポ市への攻撃を「蛮行」を非難するとともに、シリア革命反体制勢力国民連立に対してジュネーブ2会議の交渉を中止するよう呼びかけた。

Kull-na Shuraka’, February 12, 2014などをもとに作成。

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2014年2月10日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、ダイル・ザウル県に残留するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員に対して、3日以内に武装解除し、投降するよう呼びかけた。

Kull-na Shuraka', February 12, 2014
Kull-na Shuraka’, February 12, 2014

Kull-na Shuraka’, February 11, 2014をもとに作成。

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2014年2月10日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(2月10日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、ラッカ市の住民に対して、「アンバール・ディーナール」と呼ばれる独自通貨の使用を強要していると報じた。

「アンバール・ディーナール」はイラク・アンバール県のダーイシュが発行した独自の通貨だという。

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クッルナー・シュラカー(2月10日付)によると、民主的変革諸勢力国民調整委員会は声明を出し、委員会メンバーで共産主義行動党幹部のサフワーン・アッカーシュ氏がレバノンから陸路でシリアに入国した直後に失踪したと発表した。

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シリア国内で活動すると思われる複数の武装集団が「シリア革命建設運動」なる新組織を結成、政権打倒を呼びかけた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は、アサド政権による「戦争犯罪」を告発する報告書を国連に提出した。

同報告書において、連立は、アサド政権がジュネーブ2会議開始以降、1,805人を殺害したとしている。

うち834人がアレッポ県で「樽爆弾」による空爆で死亡したのだという。

AFP, February 10, 2014、AP, February 10, 2014、Champress, February 10, 2014、al-Hayat, February 11, 2014、Iraqinews.com, February 10, 2014、Kull-na Shuraka’, February 10, 2014、Naharnet, February 10, 2014、NNA, February 10, 2014、Reuters, February 10, 2014、Rihab News, February 10, 2014、SANA, February 10, 2014、UPI, February 10, 2014などをもとに作成。

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2014年2月9日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記2)

民主的反体制勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表はマヤーディーン(2月9日付)のインタビューに応じ、シリア革命反体制勢力国民連立とのジュネーブ2会議の反体制勢力代表団拡大をめぐる交渉失敗の経緯について明らかにした。

アブドゥルアズィーム代表はインタビューで、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長らとカイロで折衝を重ね、反体制勢力全体によるバランスがとれた代表団の結成、ヴィジョンの統一を求めたが、「それが実現しなかったために参加を中止した。国民調整委員会は無視されようとしていた。潘国連事務総長からの招待状もなかった」としたうえで、連立の対応を「夜中に話したことが昼間に打ち消された」と批判した。

アブドゥルアズィーム代表はまた、ジュネーブ2会議への参加条件に関して「我々はジャルバー氏に関して、第2ラウンドへの参加の用意はあるが、政治的解決に関する一般方針に関する原則文書が合意されるのが先だと伝えた」ことを明らかにした。

アブドゥルアズィーム代表は、連立との折衝に参加したサフワーン・アッカーシュ氏とともに「カイロ宣言」と題した原則文書を提出し、審議・承認を求めたという。

この文書には、ジュネーブ2会議での反体制勢力代表団の拡大、ジュネーブ合意に基づく暴力停止、逮捕者釈放、包囲解除、人道支援搬入の優先的処理、これらの措置と並行した移行期統治機関発足をめぐる審議などを骨子としていたという。

アブドゥルアズィーム代表によると、反体制勢力の代表団拡大に関して、連立は委員会メンバー5人(うち4人が公式代表団、1人が技術代表団)の代表団入りに同意する一方、連立メンバー5人(うち4人が公式代表団、1人が技術代表団)に加えて、自由シリア軍メンバー5人の参加を提案し、自由シリア軍メンバーを3人とすることで合意したという。

これと合わせて、委員会は、民主統一党メンバー2人の参加を求め、了承されたという。

しかし翌日の折衝で、連立は、委員会メンバーに占める公式代表団の数について同意していないとするとともに、民主統一党メンバーの参加を望まないと主張、さらに3日目には、委員会メンバーの人選に対しても異議を唱え、最終的に協議を打ち切ったという。

Qanat al-Mayadin, February 9, 2014をもとに作成。

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2014年2月9日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表はAFP(2月10日付)に、ハマー県マアーン村(アラウィー派の村)を、ジュンド・アクサー大隊などからなるジハード主義武装集団が襲撃し、41人を殺害した、と述べた。

このうち20人が国防隊の戦闘員、21人が民間人だという。

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ジュンド・アクサー大隊はユーチューブ(https://www.youtube.com/watch?v=iUtFPduMJcU、2月9日付)で「マアーン解放作戦」と題した映像をアップし、戦果を誇示した。

Youtube, February 9, 2014
Youtube, February 9, 2014

AFP, February 9, 2014、Youtube, February 9, 2014などをもとに作成。

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2014年2月9日のシリア情勢:反体制勢力の動き

『ハヤート』(2月10日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立が、アサド政権とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が結託し、協力関係にあることを示す証拠や証言をまとめた「体制とダーイシュの関係」と題した覚書を作成したと報じた。

覚書によると、「自由シリア軍が1月3日にダーイシュに宣戦を布告し、その拠点の多くを制圧した結果、アサド政権とダーイシュの関係に関して広く考えられてきたことを確認するような文書が発見された」という。

また覚書は、政府軍がダーイシュ戦闘員を保護支援するとした「自由シリア軍」戦闘員の証言、「穏健な反体制勢力を破壊する」という目的の実現に向けて両者が協力していることを示す証拠などから、こうした結論に至ったのだという。

さらに覚書は、ラッカ市やヒムス県郊外での軍の空爆・砲撃に関して、同市内の自由シリア軍の拠点に対して軍は低空で激しい攻撃を加えたのに対し、ダーイシュの拠点にはまったく攻撃はしなかったと断じている。

そのうえで、覚書は、政権とダーイシュの関係が「融合」段階へと至っていると主張、ムハンナド・ジュナイディー氏に代表されるダーイシュのアミールらは軍の士官で、イラク戦争中、アサド政権に協力していたと断じる一方、「自由シリア軍」が制圧したダーイシュの拠点から、シリアの治安機関のID、イランへの入国ビザが押されたパスポート、イランの携帯電話のカードなどが押収されたことを明らかにした。

結論において、覚書は、シリア政府が「シリア革命を力尽くで破壊しようとして、ダーイシュがシリア国内に入る…ことを許し…、政権がシリア国内でテロと戦っていると国際社会に確信させようとしている」と断じ、締めくくった。

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『ハヤート』(2月10日付)は、複数の反体制筋の話として、エジプトのナビール・ファフミー外務大臣によるシリア革命反体制勢力国民連立と民主的変革諸勢力国民調整委員会の仲介(8日)は、何の結論を得ないまま失敗に終わったと報じた。

同消息筋によると、8日に予定されていた両者の会合に、調整委員会の代表が出席しなかったことで両者の決裂は決定的になったという。

AFP, February 9, 2014、AP, February 9, 2014、Champress, February 9, 2014、al-Hayat, February 10, 2014、Iraqinews.com, February 9, 2014、Kull-na Shuraka’, February 9, 2014、Naharnet, February 9, 2014、NNA, February 9, 2014、Reuters, February 9, 2014、Rihab News, February 9, 2014、SANA, February 9, 2014、UPI, February 9, 2014などをもとに作成。

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2014年2月8日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

アジュナード・シャーム・イスラーム連合とムジャーヒディーン軍は共同声明を出し、2月10日に再開されるジュネーブ2会議第2ラウンドに関して「我らが国民を救済(ヌスラ)する希望がない」と述べ、改めて非難の意を示した。

Kull-na Shuraka', February 9, 2014
Kull-na Shuraka’, February 9, 2014

Kull-na Shuraka’, February 9, 2014などをもとに作成。

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2014年2月8日のシリア情勢:反体制勢力の動き

エジプトのナビール・ファフミー外務大臣は、カイロ訪問中の民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長と個別に会談した。

エジプト外務省によると、アブドゥルアズィーム代表との会談では、ジュネーブ2会議の反体制勢力代表団への調整委員会の参加の是非について協議がなされる一方、ジャルバー議長との会談では、シリア情勢への対応について意見交換がなされたという。

会談後、アブドゥルアズィーム代表は、ジュネーブ2会議を通じて、武力紛争を政治紛争に転換する必要があると述べる一方、「調整委員会と連立は現在、カイロで反体制勢力統合問題を議論している」ことを明らかにした。

一方、ジャルバー議長は会談後の記者会見で、会議に参加する反体制勢力代表団の拡大や会議への対応ではなく、シリアの惨状への対応が議論されたとしつつ、連立以外の反体制組織の参加を歓迎すると述べた。

また、ファールーク・シャルア副大統領に関して「なぜ代表団の団長として来ないのか? 我々は彼を信用しているというのに」と述べ、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣ではなく、シャルア副大統領がシリア政府代表団を率いるべきだと主張した。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会の執行部は声明を出し、ジュネーブ合意の遵守と、愛国的民主的諸勢力どうしの政治的コンセンサスに基づき代表団をバランスのとれた構成とすることの2点をジュネーブ2会議への参加の条件として改めて示した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班はBBC(2月8日付)に対して、「もし我々が現地で政権を負かせることができたら、この点(公正な政治的解決)に至ることになろう…。しかし残念ながら、国際社会はシリア国民を裏切り、必要な支援を行ってくれていない」と述べた。

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シリア革命反体制勢力国民連立を脱会した会派が共同声明を出し、ジュネーブ2会議第2ラウンドで、アサド政権退陣という「革命の要求、シリア国民の意思」を実現するよう呼びかけた。

共同声明を出したのは、トルクメン運動、ビジネスマン・フォーラム、地元評議会ブロック、革命指導最高評議会、自由シリア軍参謀委員会など。

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『ハヤート』(2月9日付)は、シャーム自由人イスラーム運動からの情報として、ダイル・ザウル県、ラッカ県、ハサカ県のイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の幹部らが会合(場所は不明)を開き、同運動が参加するイスラーム戦線の司令部およびメンバーに背教宣告を下した、と報じた。

AFP, February 8, 2014、AP, February 8, 2014、BBC, February 8, 2014、Champress, February 8, 2014、al-Hayat, February 9, 2014、Iraqinews.com, February 8, 2014、Kull-na Shuraka’, February 8, 2014、Naharnet, February 8, 2014、NNA, February 8, 2014、Reuters, February 8, 2014、Rihab News, February 8, 2014、SANA, February 8, 2014、UPI, February 8, 2014などをもとに作成。

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2014年2月7日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シャーム自由人イスラーム戦線は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が6日早朝にハサカ県にある戦線の拠点複数カ所を襲撃、制圧を批判、ダーイシュを「裏切り集団」とみなし停戦合意を破棄すると発表した。

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『インディペンデント』(2月7日付)は、6日にシャームの民のヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動が行ったアレッポ中央刑務所攻撃に関して、3回行われた自爆攻撃のうち、最初の攻撃がイギリス人によるものだと思われると報じた。

同報道によると、自爆攻撃を行ったとされるのは、パキスタン系イギリス人のアブー・スライマーン・ブリターニー氏で、キングズ・カレッジのシーラーズ・マーヒル教授がツイッターなどで公開した写真などから、同氏が自爆攻撃を行ったことが確認されたという。

The Independent, February 7, 2014、Kull-na Shuraka’, February 8, 2014をもとに作成。

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2014年2月7日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(2月7日付)は、ラッカ県の消息筋の話として、ラッカ市郊外のサルハビーヤ村で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員との結婚を強要された女性が自殺したと報じた。

自殺したのは英部学部(大学名不明)に通う火曜ファーティマ・アッブーさん(22歳)。

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自由アレッポ県議会の防災局は、タウヒード旅団指導部に対して、同旅団が接収した救急車両、消防車を「返還」するよう求めた。

クッルナー・シュラカー(2月7日付)が伝えた。

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ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(2月7日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の退去を7日に行うよう求めるデモを呼びかけるビラがラッカ市各所で配布された。

Kull-na Shuraka', February 7, 2014
Kull-na Shuraka’, February 7, 2014

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シリア革命反体制勢力国民連立のハーリド・サーリフ広報局長は、アレッポ中央刑務所が反体制武装集団に解放され、多数の収監者が釈放されたことを確認したと発表した。

AFP, February 7, 2014、AP, February 7, 2014、Champress, February 7, 2014、al-Hayat, February 8, 2014、Iraqinews.com, February 7, 2014、Kull-na Shuraka’, February 7, 2014、Naharnet, February 7, 2014、NNA, February 7, 2014、Reuters, February 7, 2014、Rihab News, February 7, 2014、SANA, February 7, 2014、UPI, February 7, 2014などをもとに作成。

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2014年2月6日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シャーム自由人イスラーム運動、タウヒード旅団、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム暁イスラーム運動、「命じられるまま正しくあれ」旅団連合からなる合同作戦司令部は声明を出し、24時間以内にアレッポ市内の軍の拠点、検問所、施設を攻撃する(「真の約束は近い」作戦)と発表、住民に避難を呼びかけた。

Kull-na Shuraka', February 6, 2014
Kull-na Shuraka’, February 6, 2014

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アレッポ・ウラマー戦線は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に対して3日以内にシリアを去り、イラクへ戻るよう最後通告を出すとともに、自由シリア軍およびダーイシュと交戦するジハード主義武装集団に対して、ダーイシュとの戦闘がイスラーム法上合法的だと宣言した。

Kull-na Shuraka', February 6, 2014
Kull-na Shuraka’, February 6, 2014

**

AKI(2月6日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立の複数の消息筋の話として、連立が他の反体制勢力のジュネーブ2会議代表団への参加に関して、これまでの決定の遵守、拒否権発動禁止を条件に、参加(拡大)を認めるとの意思を示している、と報じた。

**

シリア革命反体制勢力国民連立のミシェル・キールー氏はアラビーヤ(2月6日付)に、アサド政権が「樽爆弾」による空爆を続けるのであれば、2月10日再開予定のジュネーブ2会議第2ラウンドでの交渉をボイコットすべきだと述べた。

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クッルナー・シュラカー(2月6日付)によると、民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表、アブドゥルマジード・マンジューナ氏がシリア革命反体制勢力国民連立代表と会談するため、ダマスカスを発ち、エジプトのカイロに到着した。

ジュネーブ2会議の反体制勢力代表団の拡大について協議する予定。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会のハイサム・マンナーア在外局長はしかし、「客観的状況と自発的な条件が見なされない限り、委員会はいかなる対話にも参加しない」と述べ、ジュネーブ2会議の反体制勢力代表団への不参加を表明した。

UPI(2月6日付)が伝えた。

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シリア革命総合委員会は、ハサカ県ラアス・アイン市周辺の村々で、民主統一党人民防衛隊が市民活動家数十人を「自由シリア軍を支持している」との理由で逮捕していると主張した。

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シリア人権監視団は、アレッポ県東部への軍ヘリコプターによる「樽爆弾」の投下などで、過去5日間で子供73人を含む246人が犠牲となったと発表した。

しかし「樽爆弾」での犠牲者数は犠牲者の約30%程度だという。

AFP, February 6, 2014、AKI, February 6, 2014、Alarabia, February 6, 2014、AP, February 6, 2014、Champress, February 6, 2014、al-Hayat, February 7, 2014、Iraqinews.com, February 6, 2014、Kull-na Shuraka’, February 6, 2014、Naharnet, February 6, 2014、NNA, February 6, 2014、Reuters, February 6, 2014、Rihab News, February 6, 2014、SANA, February 6, 2014、UPI, February 6, 2014などをもとに作成。

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2014年2月5日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記2)

シリア革命家戦線は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)にシリアからの退去を求めた。

声明では、ダーイシュがあらゆる和解のイニシアチブを拒否し、アサド政権による「樽爆弾」投下を援護し、あたかも政権と「合同作戦室」を設けているようだと批判した。

 

Kull-na Shuraka', February 7, 2014
Kull-na Shuraka’, February 7, 2014

Kull-na Shuraka’, February 7, 2014をもとに作成。

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2014年2月5日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シリア革命反体制勢力国民連合は、ラッカ県に執行機関「地元評議会総合委員会」を設置したと発表した。

ラッカ地元評議会総合委員会は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が掌握するラッカ市、タブカ市、タッル・アブヤド市、カラーマ村の自治を行うのだという。

議長は、ラッカ県地元評議会副議長のウマル・ハムリー氏が務める。

Kull-na Shuraka', February 5, 2014
Kull-na Shuraka’, February 5, 2014

Kull-na Shuraka’, February 5, 2014をもとに作成。

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2014年2月5日のシリア情勢:反体制勢力の動き

リハーブ・ニュース(2月5日付)は、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とイスラーム戦線のシャームの鷹旅団が停戦に合意したと報じた。

同報道によると、停戦合意は、アブー・バクル・バグダーディー氏とシャームの鷹旅団のアミール、アブー・イーサー・シャイフ氏によって署名され、戦闘停止のほかに、合同法廷の設置を定めているという。

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クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、ハサカ県シャッダーディー市の中心街で、シャームの民のヌスラ戦線が、地元評議会の協力のもと、1年以上に停電した街灯を復旧した。

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クッルナー・シュラカー(2月5日付)によると、ダルアー県で活動していると思われる反体制武装集団14組織が糾合し、「ヤルムーク師団」を結成した。

ヤルムーク師団に参加した組織は以下の通り:

1. ウマル・ブン・ハッターブ旅団

2. アッバース・ブン・アブドゥルムトリブ旅団

3. 南部の盾旅団

4. バッラー・ビン・マーリク旅団

5. ウサーマ・ブン・ザイド旅団

6. ブスラー・シャーム旅団

7. ヤルムークの稲妻旅団

8. ラジャー・タウヒード旅団

9. 迫撃ミサイル連隊

10. 防空連隊

11. 機甲大隊

12. アクナーフ・ウマリー大隊

13. ムザイラート殉教者大隊

14. 工学偵察大隊

Kull-na Shuraka', February 5, 2014
Kull-na Shuraka’, February 5, 2014

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シリア革命反体制勢力国民連立メンバーで、ジュネーブ2会議第1ラウンド代表団を率いてきたハーディー・バフラ氏は、第2ラウンドにアサド政権が参加することを期待しているとしたロシア側の発言に関して、「アサド政権には最終的な決定がなく、ロシアによって参加を強いられていることを示す」と批判する一方、第1ラウンド終了時に第2ラウンドへの参加を表明した連立について「独立した決定権を持ち、政治解決に真摯に取り組もうとしている」と自賛した。

また、反体制勢力代表団の拡大を求めるロシア側の姿勢に関しては、「これは連立に関わる決定で、連立のみが代表団の規模、参加者を決定する」と述べた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、国連安保理に対して、国連憲章第7章に基づき、アサド政権に行程に従った化学兵器全廃を義務づける決議の採択を呼びかけた。

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ドイツを拠点とする反体制組織のシリア近代民主主義党は声明を出し、「ジュネーブ2会議の第1ラウンドが何らかの前進をもたらすなどとは期待していなかった」としたうえで、国内の暴力に関して、アサド政権だけでなく、反体制勢力にも責任があると批判した。

AFP, February 5, 2014、AP, February 5, 2014、Champress, February 5, 2014、al-Hayat, February 6, 2014、Iraqinews.com, February 5, 2014、Kull-na Shuraka’, February 5, 2014、Naharnet, February 5, 2014、NNA, February 5, 2014、Reuters, February 5, 2014、Rihab News, February 5, 2014、SANA, February 5, 2014、UPI, February 5, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

最新論考「せめぎ合いのなか友好的敵対に軟着陸したシリア和平会議」(Synodos)

せめぎ合いのなか友好的敵対に軟着陸したシリア和平会議
青山弘之 / アラブ地域研究

http://synodos.jp/international/6953
1月22日からスイスのモントルーとジュネーブで、シリアでの紛争の解決に向けた国際和平会議「ジュネーブ2会議」が始まり、シリア政府と在外反体制組織のシリア国民連合(正式名シリア革命反体制勢力国民連立)が3年余りに及ぶ紛争の政治解決に向けて初の直接交渉に臨んだ。

2014年2月4日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(2月4日付)は、シリア人権監視団が発表する犠牲者数に関して、「ラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、政権が拷問によって殺害した犠牲者の数、都市部への砲撃での犠牲者数を…入手したのか」と批判し、その正確さに関して疑義を呈した。

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シリア・クルド左派党のサーリフ・カッドゥー書記長は声明を出し、シリア・クルド国民評議会による除名措置に関して「民主的な自治区がクルド人民に資するとしてきたシリア・クルド国民評議会の姿勢に矛盾しており、正しくない」と批判した。

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クッルナー・シュラカー(2月4日付)は、アレッポ県アターリブ市で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が略奪した自動車、大型家電を転売している、と報じた。

AFP, February 4, 2014、AP, February 4, 2014、Champress, February 4, 2014、al-Hayat, February 5, 2014、Iraqinews.com, February 4, 2014、Kull-na Shuraka’, February 4, 2014、Naharnet, February 4, 2014、NNA, February 4, 2014、Reuters, February 4, 2014、Rihab News, February 4, 2014、SANA, February 4, 2014、Syria-news.com, February 4, 2014、UPI, February 4, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月3日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣(ガズィアンテップ)の教育省は、トルコをはじめとする周辺諸国とともに「シリア教育評議会」を設置し、周辺諸国の避難民への教育制度の整備を行うと発表した。

Kull-na Shuraka’, February 4, 2014をもとに作成。

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