武装テロ集団がイドリブ県で貨物列車を爆破、シリア国民評議会がアラブ連盟に対し連盟監視団の活動に関する報告書を提出(2012年1月14日)

国内の暴力

SANA(1月14日付)は、武装テロ集団がイドリブ県で線路に爆弾をしかけ、貨物列車を爆破し、積載していた燃料(発電所で使用するための燃料)が燃えて、列車の乗務員3人が負傷したと報じた。

事件に関して、シリア人権監視団は、「革命運動家を疑うために当局が爆破を自作自演したと住民は疑っている」と発表した。

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『ハヤート』(1月15日付)は、反体制筋の話として、ダマスカス郊外県ザバダーニー市で軍と離反兵が交戦し、少なくとも40人が死亡したと報じた。

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シリア人権監視団によると、ヒムス県ヒムス市で13歳の少年を含む4人の市民が治安当局によって殺害された。

またイドリブ県クマイナース村出身の男性が13日に治安当局の発砲で受けた傷が原因で死亡した。

ダマスカス郊外県ドゥーマー市でも13日のデモで負傷した若者1人が死亡した、という。

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『クッルナー・シュラカー』(1月14日付)によると、携帯電話会社シリアテルのシステムが午前4時にサイバー攻撃を受け、利用者に「バッシャールの一味は破産した。爆破の真相が露わとなった。国民を殺す裏切り者め」と書かれたSMSが配信されたと報じた。

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ヒムス市で殺害されたフランス人テレビ・レポーターのジル・ジャキエ氏とともに同市で取材していたスイス人ジャーナリストのアフマド・ハンムー氏は『ラ・リベルテ』(1月14日付)で、ジャキエ氏の殺害に関して「多くの疑問点」が浮かぶとしたうえで、「国家犯罪」と断じた。

反体制勢力の動き

シリア軍を離反したムスタファー・アフマド・シャイフ准将は声明を出し「シリア最高軍事評議会」発足の準備があることを明らかにした。

声明によると同評議会は、自由シリア軍との調整のもと反体制軍事作戦の計画を行うという。

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シリア国民評議会はアラブ連盟に対して、連盟監視団のシリア国内での活動に関する報告書を提出した。

22ページからなる報告書には、監視団が秘密の刑務所などを視察できないといった点、都市部からの軍の撤退や逮捕者の釈放が不充分である点などが記されている。

http://issuu.com/love.syria/docs/parallel_report-syria?mode=window&backgroundColor#222222

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民主変革諸勢力国民調整委員会は、メンバーのムハンマド・ジブル・ムサーラマ氏(アラブ社会主義連合民主党ダルアー支部書記長)がダマスカス郊外県キスワ市の空軍情報部の検問所で逮捕されたことを明らかにした。

アラブ連盟の動き

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、「アラブ連盟監視団は、アラブ諸国外相が要請したように、包括的かつ完全なかたちで(連盟イニシアチブが)履行されていない」と述べ、監視団の活動に関して「包括的な再検討」が不可避との立場を初めて明らかにした。

またムハンマド・アフマド・ムスタファー・ダービー団長が「もはや(シリアには)当初あった歓迎の姿勢はなくなっていると報告した」と述べた。

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アラブ連盟監視団を離反したチュニジア人アンワル・マーリク氏はアルジェリアの『シュルーク』紙(1月14日付)の取材に応え、ダービー団長が「シリアの士官らと夕食をとっている」などと述べ、中立的ではないと批判するとともに、監視団の各チームのリーダーたちが証言や報告内容を改ざんしていると断じた。

レバノンの動き

忠誠への改革ブロック代表でヒズブッラーの党員でもあるムハンマド・ラアド議員がレバノンを訪問中のトルコのアフメト・ダウトオール外務大臣と会談し、「シリアにおける変革がいかなる外国の介入もなくなされる必要がある」との意思を伝えた。

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サウジアラビアで事実上の避難生活を送るレバノンのサアド・ハリーリー前首相はツイッターで「シリアで変化が起ころうとしている…。彼(アサド大統領)は終わりだ」とつぶやいた。

諸外国の動き

カタールのハマド・ブンハリーファ首長は米CBS(1月14日付)とのインタビューで、シリアでの「殺戮を終わらせるために」アラブ軍を派遣することを提案した。

またシリアの反体制運動を煽動するジャズィーラが果たしている役割に関して「ポジティブである」と自画自賛した。

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AFP(1月14日付)は、米国の複数の高官がアサド政権による反体制デモ弾圧のためにイランが武器支援を行っていると疑っていると報じた。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣がレバノンを訪問し、同じくレバノン訪問中の潘基文国連事務総長と会談した。

事務総長報道官によると、会談で「シリアの危機の危険な軌道」が焦点となったと述べた。

AFP, January 14, 2012、AKI, January 14, 2012、Akhbar al-Sharq, January 14, 2012、al-Shuruq, January 14, 2012、al-Hayat, January 15, 2012、Kull-na Shuraka’, January 14, 2012、Naharnet.com, January
14, 2012、Reuters, January 14, 2012、SANA, January 14, 2012などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

ヒムス県で武装テロ集団が外国の取材チームおよび市民に向かって迫撃砲を撃ち複数人が死亡、アサド大統領が政権支持集会に初めて姿を現す(2012年1月11日)

アラブ連盟の動き

アラブ連盟監視団のメンバーの一人でアルジェリア人のアンワル・マーリク氏は監視団を辞すと発表した。

Akhbar al-Sharq, January 11, 2012
Akhbar al-Sharq, January 11, 2012

マーリク氏は「監視団の任務はさらに血塗られた段階を準備するために利用されている。監視団が撤収しなければ、アラブ人は大災難に直面するだろう…。監視団がとどまれば、シリアは内戦に向かってしまう」と述べた。

また「シリアにテロなどない。あるのは民衆革命だ。自由シリア軍は攻撃しているのではなく、人々を守っているのだ」と付言、ヒムス市で「我々は皮がはがされ、ひどい拷問の跡が残る遺体を実際に目にした」と述べた。

マーリク氏のほか、エジプト人のアフマド・アブドゥッラー・ハリール氏、ジブチ人のムハンマド・フサイン・ウマル氏、さらにモロッコ人、チュニジア人、スーダン人なども監視団を辞めたという。

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しかしAFP(1月11日付)は、匿名のアラブ連盟高官の話として、マーリク氏がシリア滞在中にヒムス市を視察するチームには加わっていなかったと報じた。

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AFP(1月11日付)は、アラブ連盟高官筋の話として、9日のラタキアでの監視団襲撃を受けるかたちで、連盟が新たな監視団派遣を凍結したと報じた。

国内の暴力

SANA(1月11日付)は、ヒムス県ヒムス市アクラマ地区で、テロの被害を取材中の外国の取材チームとテロに反対する市民に向かって武装テロ集団が迫撃砲を撃ち、フランス人テレビ・レポーターのジル・ジャキエ(Gilles Jacquier)氏を含む9人が死亡、20人以上が負傷したと報じた。

SANA, January 11, 2012
SANA, January 11, 2012

記者の殺害に関して、情報省、国民情報会議がそれぞれ声明を出し、テロ組織の犯行を強く非難した。

シリア人権監視団はこの襲撃に関して、「迫撃砲の発射元は分からない。しかし同市の活動からは当局を疑っている」と発表し、事件の調査を求めた。

取材チームはフランス人記者、ベルギー人記者、スイス人記者、シリア人同行者などからなっていた。

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SANA(1月11日付)によると、ヒムス県ヒムス市サビール地区でも武装テロ集団がRPG弾や迫撃砲を発射し、市民1人が死亡、16人が負傷した。

一方、ダマスカス郊外県ヤアフール町では、武装テロ集団が仕掛けた爆弾の爆発に軍兵士を乗せたバスが巻き込まれ、兵士4人が死亡、8人が負傷した。

さらにイドリブ県マアッラト・ヌウマーン市では、武装テロ集団が市民1人を自宅で殺害した。

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シリア人権監視団によると、このほかハマー県カフルヌブーダ町で4人の民間人が殺害され、また軍と離反兵が交戦した。

さらにダマスカス郊外県ダーライヤー市では治安当局が実弾などを使用しデモの強制排除を試み、イドリブ県マアッラト・ヌウマーン市では市民がゼネストを行ったという。

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SANA(1月11日付)などシリア公式筋は、アラビーヤ(11月10日付)やジャズィーラ(1月10日付)などが国内の刑務所で拷問により死亡したと報じたアッファーフ・マフムード・サラーキビーちゃん(4ヵ月)の母親シャーディヤ・アブドゥルジャッバール氏が同報道をねつ造と断じ、アッファーフちゃんが心臓病で自然死したと証言した、と報じた。

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『カースィユーン』(1月11日付)は、ダイル・ザウル市での反体制デモを組織していた青年指導者の一人で人民意思党メンバーのズハイル・アリー・マシュアーン氏がデモ参加中に殺害されたと報じた。

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『クッルナー・シュラカー』(1月12日付)は、ダマスカス郊外県サッブーラ地方で軍兵士を乗せたバス2台がRPG弾で迫撃されたと報じた。

襲撃されたバスには、第14師団の兵士と第4師団の兵士が乗っていたという。

SANA, January 11, 2012
SANA, January 11, 2012
SANA, January 11, 2012
SANA, January 11, 2012
SANA, January 11, 2012
SANA, January 11, 2012

アサド政権の動き

アサド大統領がダマスカス県ウマウィーイーン広場で行われていた大規模集会に「突如」姿を現した。

大統領が政権支持集会に姿を現すのはこれが初めて。

会場に姿を現したアサド大統領は同広場に隣接するアサド図書館から集会参加者に向かって、「私がここに来たのは、手に手を携えて、未来を見、前を、そしてシリアを見つめるためだ。我々が愛するシリアを。強力なシリアを。寛大で誇り高いシリアを。前へ進むために個々にやってきた。片方の手で改革を、そしてもう一つの手でテロとの戦いを握りしめるため」と述べた。

また「我々には将来への信頼がある。あなたたちを信頼している…。なぜなら疑う余地なく、我々が陰謀に勝利するからである…。彼らは今、陰謀の最終段階にある。我々はこの段階を彼ら、そしてその計略の最後とするだろう」と述べた。

会場に集まった市民は、国民統合、外国の内政干渉拒否、アサド政権主導による改革支持を訴えた。

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ダマスカス県以外でも、アレッポ県アレッポ市、ラタキア県ラタキア市、ダイル・ザウル県ダイル・ザウル市、ハサカ県ハサカ市、ダルアー県ダルアー市、スワイダー県スワイダー市、イドリブ県サルキーン市、ジスル・シュグール市、アブー・ズフール町、ヒムス県アフラーム市、ラッカ県ラッカ市などで同様の集会が行われた。

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AFP(1月11日付)は、アレッポのギリシャ・カトリックのヨハンナー・ジンビルト司教はフランス紙の取材に対して、「我々は体制崩壊の影響で、イラクと同じように、多くの信者が移民を余儀なくされるかもしれないことを懸念している…。キリスト教徒は過激なスンナ派による支配を信用しておらず、ムスリム同胞団の覇権を恐れている」と述べたと報じた。

反体制勢力の動き

Akhbar al-Sharq, January 11, 2012
Akhbar al-Sharq, January 11, 2012

西欧で亡命生活を送るリフアト・アサド前副大統領(アサド大統領のおじ)はSAWAラジオ(1月11日付)に対して、アサド大統領の「支配を続けることは不可能なこととなった」としたうえで、「シリアを宗派主義的内乱から救済し、外国の介入を排除したまま流血と破壊を回避するため、家族の介入」が必要であると述べ、「家族の外交」を駆使して大統領の退任を促していることを明らかにした。

しかしR・アサド前副大統領は、ダマスカスがこの努力に耳を傾けようとしないと失望感を露わにした。

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シリア変革大会(アンタリア)は声明を出し、10日のアサド政権の演説が「多くの嘘に彩られ、現地の真実に反している」と批判した。

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変革解放人民戦線は10日のアサド大統領の演説を受けるかたちで声明を出し、「(アサド大統領が)言及した国民和解実現と危機打開に向けたステップ」と評価した。

そのうえで、現体制および反体制勢力を含むすべての政治勢力が参加する挙国一致内閣の早期発足を呼びかけた。

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『ワタン』(1月11日付)によると、変革解放人民戦線のアリー・ハイダル氏は、アサド大統領の演説を「長らく我々が求めてきた抜本的・包括的構造改革を示すものである」と評価した。

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『ワタン』(1月11日付)によると、民主変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表は「優先事項は暴力、殺戮の停止、民間人の補語、軍の都市からの撤退、逮捕者釈放」としたうえで、「現体制下での部分的改革への参加はできない」と述べ、アサド大統領の呼びかけを拒否した。

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『ワタン』(1月11日付)によると、シリア国家建設潮流のルワイフ・フサイン代表は、アサド大統領が演説て述べた挙国一致内閣に関して、「危機解決をもたらさない」と述べたうえで、アサド政権が暫定政府の樹立を受け入れることが問題解決の第一歩になるとの見方を示した。

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シリアの反体制活動家数百人を載せた自由輸送団が人道物資を輸送するためにトルコとヨルダンを出発。

12日に陸路でシリアに入国する予定。

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ジャズィーラ(1月11日付)は、シリアの芸術家たちが「自由のためのシリア芸術創作家連合」の設立を呼びかけたと報じた。

レバノンの動き

ムスタクバル潮流のマイーン・マルアビー議員は『ナハールネット』(1月11日付)に対して、レバノン軍治安当局がシリアに向かおうとしていた複数のシリア人とレバノン人を北部県アッカール郡・ベカーア県ヘルメル郡間のルワイマ検問所で逮捕したことを明らかにした。

『ナハールネット』(1月11日付)によると逮捕されたシリア人は5人で、トリポリ市内の病院で治療を受けようとしていた、という。

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自由国民潮流代表のミシェル・アウン議員(元国軍司令官)は、10日のアサド大統領の演説を踏まえるかたちで、「シリア国民は充分勤勉に内紛を収拾しようとしている」と述べるとともに、「改革を要求する反体制勢力を装って不安定を情勢しようとする試みがある」と反体制運動およびそれを支援する国々を暗に批判した。

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3月14日勢力の事務局が会合を開き、10日のアサド大統領の演説を「体制による虐殺を隠蔽する」内容だと非難し、レバノン政府に対してさらなる弾圧激化が懸念されるシリア情勢と距離を置くよう求めた。

諸外国の動き

フランスのアラン・ジュペ外務大臣はパリで記者会見を開き、10日のアサド大統領の演説を「暴力を奨励」し、「現実を否定する」発言と非難した。

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米国のビクトリア・ヌーランド国務省報道官は、アサド大統領の演説がデモ参加者への暴力から目をそらし、暴力に対する責任逃れだとしたうえで「そのことから、アサドが去るときが来たという我々の考え方が再確認された」と述べた。

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ヒラリー・クリントン米国務長官はカタールのハマド・ブン・ジャースィム首相と会談後の共同記者会見で、アサド大統領の10日の演説を「責任を負う代わりに、諸外国や陰謀を責めただけ」と非難した。

そのうえでアラブ連盟監視団に関しては「無期限に活動警告することはあり得ない」と述べた。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣はアンカラで記者会見を開き、9日のラタキアでのアラブ連盟監視団への暴行に関連して、監視団の活動は不可能だとの見方を示した。

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キプロス当局は大量の軍事装備を積載した船舶のシリア、トルコへの出港を許可した。

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アルジェリアのムラード・マドリスィー外務大臣は国連での記者会見で、「問題に直面している一部の都市から重火器を撤退させた…。まだ多くの人が拘束中だが、数千人の逮捕者を釈放した…。不完全だがメディアに対して門戸開放を行ったことも事実だ」と述べ、アサド政権の姿勢を高く評価した。

AFP, January 11, 2012、Aljazeera.com, January 11, 2012、Akhbar al-Sharq, January 11, 2012, January 12, 2012, January 13, 2012、al-Hayat, January 12, 2012、Kull-na Shuraka’, January 11, 2012, January 12, 2012、Naharnet.com,
January 11, 2012、Qasiyun, January 11, 2012、Reuters, January 11, 2012、SANA, January 11, 2012、al-Watan, January 11, 2012などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

アサド大統領がダマスカス大学で反体制運動開始以降4度目の演説、シリア国民評議会を含む反体制諸派は「外国の陰謀」をめぐる演説内容を非難(2012年1月10日)

アサド大統領の演説

バッシャール・アサド大統領がダマスカス大学講堂で2時間にわたって演説を行った。

アサド大統領が演説するのは2011年3月の反体制運動開始以降4度目。

アサド大統領は演説で次のように述べた(アラビア語全文はhttp://www.sana.sy/ara/2/2012/01/10/393386.htmを参照)。

SANA, January 10, 2012
SANA, January 10, 2012

「外国の陰謀は誰にとってももはや隠し事ではない…。しかし現在、霧は晴れ、シリアの安定を揺るがそうとしていた(中東)地域や国際社会の当事者たちが現実や事態を欺くことなどできなくなっている」。

「もちろん彼ら(西側メディア)は一つのことを連呼している…。彼らは、国民や西側に対して、この人物(アサド大統領)は繭に閉じこもっていて、何が起きているかを知らない、と言うために、国のトップを標的にしようとしたのだ。彼らは国民、とりわけ在外居住者に対して、国のトップが責任を負っていないのなら…、収拾がつかなくなるのは当然だと言おうとしているのだ…。彼らは地位と責任を混同しているに過ぎない。2000年に、私は(大統領就任演説で)、「地位など望んでいないが、責任逃れはしない。地位に価値はない。それはツールに過ぎない、地位ばかり望む者は尊敬に値しない」と言っている」。

「彼ら(反体制分子)は当初、望まれるような革命をめざした。しかしあなたがたの彼らに対する革命、彼らの破壊行為に対する革命が彼らとそのとりまきたちの道を閉ざした。そしてあなたがたの統合力に衝撃を受けると、彼らはその統合力を解体しようと、宗派主義という武器を持ちだした…。この目的を実現する望みが絶たれると、彼らは今度は破壊・殺戮行為に出た…。彼らのこうした試みのすべてが破綻すると、外国の役割が生じた。外国の干渉以外に選択肢はなかったのだ。我々が通常、外国と言うと、(非アラブの)諸外国が思う浮かぶだろう。しかし残念なことに、この外国には、非アラブ諸国とアラブ諸国が混ざったものとなった。しかもこのアラブ諸国はしばしば非アラブ諸国以上に敵対的で邪悪であった…。アラブ諸国はその政策において統一されていない…。一部のアラブの高官は、我々を心情的に支持していても、政治的に反対してきた。なぜかと問うと、「私はあなたがたを支持していますが、外国の圧力があるのです」と彼らは言う」。

「我々が今日突如目にするようになったアラブの役割とは、これまでにアラブ諸国による関与ではなく…、外国や超大国の関与に際して目にしてきたものである。すなわち多くの場合、諸外国はアラブの国々を犠牲にして特定の国を救済したり、破壊してきた。イラクやリビアで起きたのはこうしたことである。しかし今日我々が目にしているのはアラブがシリアに対してこうした役割を果たそうとしている事態だ。安保理で自らの欺瞞で世界を満足させられなくなった彼らは、アラブという隠れ蓑が必要になった。アラブという地位が必要となった…。こうしてあの(アラブ連盟の)イニシアチブが登場した…。実際のところ、こうしたイニシアチブや監視団の問題をアラブ連盟の使節団に数ヶ月前に提案したのは私だった…。もちろんシリアのこうした提案への関心はまったくなかった。しかし数ヶ月後、突如として我々はこの問題が世界的な関心事になっていることを目にした…。なぜなら外国で監視団の名のもとに計略が始まったからである」。

「我々は今日、アラブ連盟を非難していない。なぜなら我々はその一部だからだ…。また私は、アラブ連盟、ないしは一部のアラブ諸国がシリアの加盟資格を剥奪・凍結したから、連盟について話すのではない…。人々の強い不満を目にしているから話すのだ…。アラブ連盟からの脱退や加盟資格などは問題ではない。問題なのは誰が損をするかだ。シリアが損をするのか、アラブ連盟が損をするのか?アラブ情勢が慢性的に劣悪である限り、我々皆が敗者なのだ…。心のない体が生きることができようか?シリアが鼓動するアラブの心臓だと言ったのはシリア人ではない。ガマール・アブドゥンナースィル(エジプト元大統領)がそういったのであり、この状況は今も続いている…。シリアにとってこうした問題、そしてアラブ性(ウルーバ)は単なるスローガンではなく行為である…。もし一部の国が我々のアラブ性を凍結しようとするなら、我々はこう言おう。彼らは連盟のアラブ性を凍結するが、シリアのアラブ性を凍結することはできないだろう。シリアなき連盟は凍結されたアラブ性となるだろう、と。シリアを連盟から排除できると考えている者がいるとしても、我々からアラブ性を排除することはできない。なぜならアラブ性とは単なる政治的な決定ではなく、遺産であり歴史そのものだからだ…。彼らはシリアを連盟から脱退させることに腐心しているのではなく、連盟にシリアの名を残したまま加盟資格を凍結することに腐心している。しかしそうしたことで、アラブ連盟は連盟でも、アラブ的でもなく、アラブを志向する(ムスタアリブ)連盟に成りさがり、相応しい政策や役割を果たさなくなるだろう…」。

「我々は今日、二つの側面から内政改革に取り組んでいる。第1に政治改革、そしてもう一つが腐敗との戦いである。改革プロセスに関して、今日我々が行っていることは、現下の危機を解決すると考えている者もいる…。しかしこの言葉は正しくない。我々はこうした理由で改革を行っているのではない。改革と現下の危機との間には限定的な関係しかない。破壊目的のために改革を主唱する者と真に改革を望む者を峻別するプロセスを決定した当初は、この関係は重要だったに過ぎない。だが峻別は終わった…。では改革プロセスと外国の計略との関係とはどのようなものか?我々が今日、改革を実行できれば、外国のシリアに対する計略は止むか?私はあなたがたにこう言いたい。外国、とりわけ西側でのシリア情勢に関する話の多くにおいて、犠牲者の数や改革に関心を示す者はほとんどいない。シリアの政策について話しているだけだ…。二つ目のポイントは改革とテロの関係のありように体現されている。我々が改革を実行すれば、テロはなくなるだろうか?殺戮や破壊を行うテロリストは政党法、選挙法、地方自治砲の類を望んでいるのか?テロリストにとって改革は意味はないし、関心事でもない。改革はテロリストがテロを行うことを封じるものではない…。大部分のシリア国民は改革を望み、法に背かず、人を殺さない。我々にとって改革は日常のプロセスなのだ」。

「(戒厳令解除、政党法制定、地方自治方改正、情報法制定などに加えて)、改革のもう一つの軸が憲法だ。(シリア・アラブ共和国憲法草案準備)委員会は最終段階に入り、憲法草案は複数政党制、政治的多元性といった本質的基礎に議論を集中させていると思う。委員会メンバーは憲法第8条について審議するだろう。我々は憲法を抜本的に改正せねばならないといった…。憲法は国家の法であるだけでなく、シリア国民一人一人に関わる問題だ。それゆえ、我々は委員会が任務を完了し、憲法草案を提示した後、それを国民投票にかける。憲法に関する国民投票は3月初めには行えるだろう」。

「現在、我々には危機に対処する新たな政治的行程表がある。また新憲法、政党法とともに、新たな政治勢力が台頭し、我々はこれらの勢力を考慮せねばならない…。私はこう言おう。中道派、反体制派、新体制派などすべての政治勢力を考慮せねばならないと。政府は祖国の政府であって、一政党、一国家機関の政府ではない。政府の拡大は良い発想だ…。どのように名づければよいかは分からないが、国民和解という人もいれば、参加拡大という人もいる。重要なのは我々はすべての勢力の参加を歓迎しているということであり、実際に我々が最近になって対話を開始したということだ…。我々が反体制勢力を含むすべての勢力の参加について話す際の反体制勢力とは誰だろうか?我々は大使館前に座り込み、国家と対話するなと言う外国からの指図を受けるような野党を望んでいるのではない…。国民的な基準、人材が確保できれば…、我々は今すぐにでもそうした政府を発足するために動きだろう…。我々はこの問題をまもなく始めるだろう」。

「戦争状態ないしは対決状態において、国というものはその優先事項を再編する。現下の最優先事項は…、治安の回復である…。これはテロリストを鉄拳で打ちのめすことなしには実現しない。テロとの休戦はなく、罪深い武器を用いて混乱や分裂を助長する者との協力はない。平和な市民を脅迫するものとの妥協もない。祖国と国民に敵対する外国人と結託する者との関係正常化はない」。

アサド政権の動き

SANA, January 10, 2012
SANA, January 10, 2012

『クッルナー・シュラカー』(1月10日付)は、アサド大統領の演説が行われた11時から午後まで全国で停電は一件も発生しなかったが、演説が終わった直後の午後1時に停電した、と報じた。

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SANA(1月9日付)によると、アサド大統領の演説内容を支持し、現政権による包括的改革の推進、挙国一致、外国の干渉拒否を訴える大規模集会が、アレッポ県アレッポ市、ラッカ県ラッカ市、スワイダー県スワイダー市、ダルアー県ダルアー市など各地で開催された。

反体制勢力の動き

パリで亡命生活を送る反体制活動家のアブドゥルハリーム・ハッダーム前副大統領はアラビーヤの単独インタビューに応え、「アサドはレバノン閣僚である私の友人の一人に、いかなる譲歩も行うつもりがないと述べ、もしそうすることを余儀なくされ、圧力が強まったら、国内で宗派間戦争を発生させ、海岸地域に国家を建設するだろうと告げた」と語った。

また国際社会、とりわけ西側諸国に対して、「シリア国民を保護するため、軍事的措置を含む真剣な措置を講じるべく安保理を通じて行動する」よう呼びかけた。

一方、シリア国民評議会に関して、「一部が政府との対話を支持し、政府への参加を狙っている。この点こそが、反体制勢力における最大の内部対立点で、彼らは二つの派閥、すなわち穏健派と、バッシャール・アサド打倒をめざす急進派に分かれてしまっている」と述べた。

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シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長はアサド大統領の演説に関して、「危機の政治的脱却のためのアラブおよびそれ以外の国々のあらゆるイニシアチブへの道を閉ざし、シリアをさらに悪い状態に追いやる」内容と非難し、アラブ連盟に対して、シリアをめぐる問題を国連に付託するよう改めて求めた。

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民主変革諸勢力国民調理委員会在外事務局のハイサム・マンナーア代表は、『ハヤート』(1月11日付)に対して、「(アサド大統領が呼びかけている)対話と我々は何の関係もない。もし明日、彼が私に組閣を要請したとしても、私は彼に、先ず大統領職を退任するよう求めるだろう」と批判した。

Kull-na Shuraka', January 10, 2012
Kull-na Shuraka’, January 10, 2012

シリア革命支援国民連立は声明を出し、アサド大統領の演説に関して、「危機の存在を認めず、殺戮、逮捕といった罪を謝罪せず、陰謀の幻想に身を沈め、アラブ連盟を攻撃し、鉄拳による弾圧を続けることを約束した」と非難した。

国内の暴力

『クッルナー・シュラカー』(1月10日付)は、ハサカ県カーミシュリー市で、PKKに近いクルド民族主義政党の民主統一党に近いクルド人青年3人が殺害されたと報じた。

この3人は兄弟で、父親が民主統一党のメンバーだという。

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シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル県ダイル・ザウル市で治安部隊がデモを弾圧、10人が殺害され、40人が負傷した。またヒムス県ヒムス市でも市民2人が殺害され、イドリブ県イブリーン村では士官の命令に背いた兵士が逃走しようとして殺害された、という。

さらにダマスカス郊外県ドゥーマー市では、殺害された離反兵の葬儀に数万人が参列したが、治安部隊によって強制排除された。

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シリア革命総合委員会によると、ダイル・ザウル県で反体制デモに対する治安部隊の弾圧で12人が殺害され、35人が負傷した。

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Youtube
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アラビーヤ(1月10日付)、ジャズィーラ(1月10日付)などは、ヒムス市で暮らすアッファーフ・マフムード・サラーキビーちゃん(4ヵ月)が国内の刑務所で拷問を受け、死亡したと報じ、遺体の映像・写真を公開した。

アラブ連盟監視団

クウェート軍参謀長府は、1月9日にラタキア県ラタキア市で、アラブ連盟監視団に参加しているクウェート軍士官2人が暴行を受け、軽傷を負い、病院に搬送されたと発表した。

ラタキア市を訪問した監視団は、クウェート、UAE、イラク、モロッコ、アルジェリアの士官から構成されていた。

アドナーン・ハディール作業部長は、デモ隊が監視団の車を襲ったことを明らかにしたうえで、この暴行事件によっても監視団の活動を中断することはなかったと述べた。

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、暴行事件に関して強く批判し、「ラタキアなどに展開する監視団の不充分な補語は、シリア政府による本質的・体系的な不履行とみなされる」と述べ、アサド政権の「完全なる責任」を追求した。

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シリア外務省のジハード・マクディスィー報道官は声明を出し、ワリード・ムアッリム外務大臣がアラブ連盟監視団のムハンマド・アフマド・ムスタファー・ダービー氏と会談し、「監視団の安全と保護に対する責任を引き続き負い、その任務遂行を妨害するいかなる行動も許さない」ことを確認したと述べた。

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UAEのシャイフ・アブドゥッラー・ブン・ザーイド外務大臣は、アラブ連盟監視団の派遣後も「殺戮行為が減少しているとは思えず、監視団の行動に関してシリア側がコミットしているとも思えない。反体制勢力ではない一部の勢力によって残念ながら監視団は攻撃を受けている」と述べ、GCC諸国も参加している監視団への暴行について審議するよう、アラブ連盟事務総長に呼びかけた。

レバノンの動き

サウジアラビアで実質避難生活を送るレバノンのサアド・ハリーリー前首相はツイッターでアサド大統領の演説を「自分の国で起きていることを陰謀だとみなすことで現実から目を反らしている」と批判し、その姿勢を「滑稽」だとつぶやいた。

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レバノン軍団代表のサミール・ジャアジャア氏はアサド大統領の演説に関して記者団に「アサドは現地で実際に起きていることとは無縁の状態について語った…。陰謀だとしたらなぜ数十万の人々を動員できるのか理解できない…」と非難し、「シリアの事態が本当に陰謀によるものだとするなら、国連のもとで国民投票を行うだけで事は解決する…。そうすれば、アサドの陰謀説は検証される」と述べた。

諸外国の動き

イスラエル国防軍参謀長は、アサド政権が崩壊した場合、ゴラン高原のアラウィー派を難民として受け入れる用意があると述べた。

クネセト外務国防委員会報道官が発表した。

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SANA(1月10日付)は、日本(NHK)、イタリア、スペインの取材チームがダルアー県を訪問し、現地を視察・取材したと報じた。

AFP, January 10, 2012、Akhbar al-Sharq, January 10, 2012、Alarabia.com, January 10, 2012、Aljazeera.net, January 10, 2012、al-Hayat, January 11, 2012、Kull-na Shuraka’, January 10, 2012、Naharnet.com, January
10, 2012、Reuters, January 10, 2012、SANA, January 10, 2012、Twitter、Youtubeなどをもとに作成。

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ダマスカス県内で犠牲者を伴う自爆テロが発生、各国政府が事件を非難するなか複数の反体制勢力がアサド政権の関与を疑う(2012年1月6日)

自爆テロ

ダマスカス県マイダーン地区で自爆テロが発生し、SANA(1月6日付)によると、26人が死亡、63人が負傷した。

SANA, January 6, 2012
SANA, January 6, 2012
SANA, January 6, 2012
SANA, January 6, 2012

自爆テロは治安要員を載せたバスを狙ったもので、反体制デモが行われる金曜日礼拝に先だって断行された。

マイダーン地区は2011年8月(ラマダーン月)には連日反体制デモが行われていた地区。

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SANA(1月6日付)によると、ヒムス県からハマー県およびイドリブ県へと至る灯油のパイプラインが、ハマー県ムーサー・フーラ村とヒムス県タラス村の間で武装テロ集団によって爆破された。

アサド政権の動き

自爆テロに関して、バアス党シリア地域指導部が声明を出し「シリアへの陰謀の一環」をなし、シリアをめぐる問題の「国際化」を目的としていると非難、「シリアとアラブ民族の利益を標的としたシオニズム・米の計略に断固として対抗することで、危機を脱却する」と宣言した。

またシリア・アラブ・テレビなどシリアの主要メディアは自爆テロの現場や被害者の映像を大々的に報じた。

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『クッルナー・シュラカー』(1月6日付)は、ダマスカス郊外県の灯油の価格が、同地の「下士官」の指示で1リットルあたり23シリア・ポンドに設定されていると報じた。

現在、シリア国内の灯油は1リットルあたり15ポンドに設定されており、同報道によると、反体制運動が激しいダマスカス郊外県ではこれに8ポンドの価格の上乗せが行われている、という。

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『クッルナー・シュラカー』(1月6日付)は、レバノン系米国人ビジネスマンのジルベルト・シャーグーリー氏がレバノンを訪問し、1月4日にブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報担当報道官およびルストゥム・ガザーラ准将(軍事情報局ダマスカス支部長)と会談したと報じた。

シャーグーリー家からの情報によると、この会談でシャアバーン報道官側はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相宛のアサド大統領の親書を手渡したという。

この親書には和平交渉再開などに関する大統領のメッセージが記されているという。

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Elaph.com(1月6日付)は、アサド大統領の家族がシリア国内での「内戦」から避難するため、大統領一家の地元であるアンサーリーヤ山脈(ヌサイリー山脈)に避難したとイスラエル諜報機関がリークしたと報じた。

反体制勢力の動き

自由シリア軍のリヤード・アスアド司令官は、ジャズィーラ(1月6日付)に対して「自由シリア軍が政府軍への攻撃再開を宣言したことを受け、離反兵を欺くためにシリア政府がこの行為(自爆テロ)を行った」と断じた。

また「自由シリア軍はこのような作戦を実行する技術的人的能力を持っていない」と述べ、関与を否定した。

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シリア・ムスリム同胞団は声明を出し、自爆テロを「新たに作り出された爆破」と形容、「政府、政府機関、そしてそれに与する悪党やシャッビーハのみが爆破から利を得る」と述べ、アサド政権の自作自演を疑った。

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民主変革諸勢力国民調整委員会のアブドゥルアズィーズ・ハイイル情報局長は『ハヤート』(1月7日付)の電話取材に対して「あらゆる基準から見ても犯罪的で罪深い」と非難、「国内で活動する国民の間に恐怖心を煽る」ことが目的だと断じた。

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シリア国民評議会の情報局は声明を出し、「混乱を拡大し、残忍な殺戮行為から目をそらす」ことを目的とした行為を非難した。

また「シリア領内での流血のすべての責任は政府にある」としたうえで、自爆テロが「デモ活動を抑える」ことを目的としているとアサド政権の関与を示唆した。

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民主変革諸勢力国民調整委員会の使節団がチュニジアに到着した。同地ではチュニジアの要人らと会談する予定。

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シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長はアラビーヤ(1月6日付)とのインタビューで、「反体制勢力はアラブ連盟の決議の履行とバッシャール・アサドの退任を条件に移行期間における国民への権力移譲に関して交渉を開始する用意がある。退任が対話による解決の開始となる」と述べた。

一方、レバノンのヒズブッラーに関して、「シリアの現体制が崩壊すれば、ヒズブッラーはこれまでと同じではあり得ないだろう」と述べ、自身がヒズブッラーとの断交を意図していないことを明らかにした。

またハサン・ナスルッラー書記長による批判(「シリア国民評議会はイスタンブールで結成され、一部の西側・アラブ諸国が支持するシリア国民評議会は、米国とイスラエルへの信任状を提示した」)に関しては、「レジスタンス運動の指導者の発言としては不適切」と述べた。

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AKI(1月6日付)によると、自由シリア軍に属すとされるアブドゥッラッザーク・トゥラース大佐はドイツ雑誌『シュテルン』に対して、「ヒムス市でイランのパスポートを所持する男性5人を逮捕した」ことを明らかにした。

トゥラース大佐によると、この5人は清掃夫の服を着いたが、イラン・イスラーム革命防衛隊のIDを所持していたという。

親体制デモ

SANA, January 6, 2012
SANA, January 6, 2012
SANA, January 6, 2012
SANA, January 6, 2012
SANA, January 6, 2012
SANA, January 6, 2012

SANA(1月6日付)によると、自爆テロ発生を受け、犠牲者追悼、テロ反対を訴える大規模集会が各地で開催された。

大規模集会が開催されたのはダマスカス県サブウ・ハブラート広場、タルトゥース県タルトゥース市、アレッポ県アレッポ市、スワイダー県マズラア町、ヒムス県ヒムス市(ザフラー地区)、シーン区(ヒムス郡)、ハサカ県ラアス・アイン市、ラタキア県ラタキア市、ラッカ県ラッカ市。

反体制デモ

金曜日の礼拝後、ハマー県、ヒムス県、イドリブ県、ダマスカス郊外県、ダルアー県などの各地で合わせて数万人が反体制デモを行い、シリア人権監視団によると、ハマー市(4人)、ダマスカス郊外県のハラスター市(2人)、ドゥマイル市(2人)、クドスィーヤー市(1人)で治安部隊が市民を殺害した。

同監視団などによると、ダマスカス郊外県ドゥーマー市には、5万人の市民がカビール・モスク広場で金曜礼拝後に反体制デモを行ったという。またダルアー県のインヒル市、サナマイン市でも大規模な反体制デモが発生した。

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『クッルナー・シュラカー』(1月7日付)によると、ハサカ県のアームーダー市では民主統一党(PKK系)によるデモ(約500人が参加)、シリア・クルド国民評議会による反体制デモ、そして地元調整委員会などによる反体制デモが発生した。またラアス・アイン市、カーミシュリー市、ダルバースィーヤ市、ダイリーク市でも反体制デモが発生した。

SNN, January 6, 2012
SNN, January 6, 2012
SNN, January 6, 2012
SNN, January 6, 2012
SNN, January 6, 2012
SNN, January 6, 2012

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反体制活動家らはフェイスブックで「汝らがアッラーを救えば、アッラーは汝らを救う。国際問題化が我々の要求である」と銘打った反体制デモが呼びかけられていた。

レバノンの動き

ヒズブッラーはダマスカス県での自爆テロに関して声明を出し、「邪悪なる米国勢力と同国に従属する我らが域内の諸勢力の計略の第二弾」と非難、米国とイスラエルの関与を指摘した。

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アドナーン・マンスール外務大臣は、ダマスカス県での自爆テロに関して「テロ行為を厳しく非難する」と述べた。

諸外国の動き

ロシア外務省が声明を出し、ダマスカス県での自爆テロを「テロ行為」と断じ、強い非難の意を示した。

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ビクトリア・ノーランド米国務省報道官は記者団に対して、「我々はこの攻撃を断固として非難する」と述べた。

Facebook
Facebook

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フランスのアラン・ジュペ外務大臣は、アラブ連盟監視団に関して、「正しく活動を行う能力がない」と述べた。

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アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長はカイロでパレスチナのハマースのハーリド・ミシュアル政治局長と会談、アサド大統領への親書(アラブ連盟監視団派遣に関する議定書の履行に関する親書)を手渡した。

また「シリアでの暴力の連鎖を食い止めるため、信頼と透明性をもって行動する必要がある」と述べた。

ミシュアル政治局長は同日、ダマスカスに帰国した。

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カタールのハマド・ブン・ジャースィム首相兼外務大臣(アラブ連盟閣僚委員会議長)は、ジャズィーラを通じて、「監視団が滞在を続けることはできない。殺戮は続いている」と述べ、軍、狙撃兵、そしていわゆる「シャッビーハ」が依然として弾圧を続けており、監視団の活動がアサド政権に制限されていることを非難、8日に予定されている閣僚委員会で、監視団に関する議定書をシリア政府が遵守していないことを追求する姿勢を暗に示した。

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トルコ日刊紙『ミッリイェト』(1月6日付)は、トルコ軍がハタイ県にホーク地対地ミサイルを配備したと報じた。

同紙によると、この動きは、シリア軍がハサカ県のカーミシュリー市とアイン・ディーワール市にスカッド・ミサイルを配備したことへの対抗措置だという。

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イスラーム教ウラマー世界連盟のユースフ・カラダーウィー議長は、シリア軍士官に対して自由シリア軍に参加するよう呼びかけた。

AFP, January 6, 2012、Akhbar al-Sharq, January 6, 2012, January 7, 2012、AKI, January 6, 2012、Alarabia.net, January 7, 2012、Aljazeera.net, January 6, 2012、Elaph.com, January 6, 2012、Facebook、al-Hayat, January 7, 2012, January 8, 2012、Kull-na Shuraka’, January 6, 2012, January
7, 2012、Naharnet.com, January 6, 2012、Reuters, January 6, 2012、SANA, January
6, 2012、SNN, January 6, 2012などをもとに作成。

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シリア国民評議会の執行委員会が民主変革諸勢力国民調整委員会の合意文書案を拒否することを正式決定(2012年1月3日)

アラブ連盟監視団

サウジアラビアの『イクティサーディーヤ』(1月3日付)は、アラブ連盟監視団のある監視員の話として、多くの監視団が何者かによって脅迫を受けていると報じた。

SANA, January 3, 2012
SANA, January 3, 2012
SANA, January 3, 2012
SANA, January 3, 2012

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アラブ連盟のアフマド・ベンフッリー事務副長は『ハヤート』(1月4日付)に対して、アラブ連盟監視団の人選がシリアの反体制勢力によって押しつけられたものではなく、各国の推薦のもとに事務局が選定したと述べた。

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エジプトのアフィーフィー・アブドゥルワッハーブ連盟代表は、エジプトが連盟監視団への監視員の派遣を見合わせたとの一部報道を否定しつつ、シリア情勢に関して外国の干渉や軍事的解決に反対し、アサド政権と反体制勢力の対話に基づく政治的解決を支持するとの姿勢を明示した。

アサド政権の動き

『バアス』(1月3日付)は、バアス党シリア地域指導部が第11回シリア地域大会を2月の第1週に開催することを決定したと報じた。

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SANA(1月3日付)によると、ダマスカス県サブウ・バフラート広場およびダイル・ザウル県クーリーヤ市で、外国の干渉拒否、国民統合を訴える集会が開催され、それぞれ数千人の市民が参加した。

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インターネット紙『アルワタン・オンライン』は1月3日付で、過去2ヵ月間に270以上のサイバー攻撃に曝され、また同紙が利用している米国のサーバーにおいて技術的に困難な状況に置かれたため、サイトを一旦閉鎖すると発表した。

『アルワタン・オンライン』は『ワタン』とともにラーミー・マフルーフ氏が資金・運営面で大きな影響力を持っている。

反体制勢力の動き

「シリア・シーア派拡大抵抗運動」を名のる組織が12月のヒムス県でのイラン人技術者5人の誘拐の犯行声明を出した。

同運動はまた、イランとレバノンのヒズブッラーに対して、アサド政権への支援を止めるよう警告を発した。

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自由シリア軍司令官のリヤード・アスアド大佐(自称少将)は、ロイター通信(1月3日付)に対して、アラブ連盟の監視団の活動に関して、「シリアでの殺戮行為を停止させられない」と非難した。

そのうえで「数日、多くて数週間待とう。そしてもし監視団が真剣でないと感じられたら、我々は何らかの決定を下し、体制そして世界中を驚かせるだろう」と警告を発した。

また「都市から軍が撤退した」とのアラブ連盟のナビール・アラビー事務総長の発言(1月2日)を否定し、「政府は(連盟との)合意を一切履行していない」と非難した。

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シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長はブルガリア外相との会談後、アラブ連盟監視団に関して、「我々はこの監視団が有用だとみなしている。それがアラブ連盟の計画実施をもたらさないとしても。政治的、心理的に有用だ」と述べた。

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地元調整諸委員会は声明を出し、「アラブ連盟は議定書という罠にかかった。同議定書によって監視団は(シリア)政府の視点から事態を見て、その意思に従って行動することを余儀なくされている」と非難した。

また監視団が「暴力を停止し、独立した方法で(事態を)評価し続ける能力はない」と付言した。

さらに「警察官の制服を着た兵士や士官が潜伏し、その装備をカムフラージュし、展開地点を変更しただけで、軍は撤退しておらず、議定書の規定を政府が履行していない」と述べた。

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シリア国民評議会の執行委員会は、民主変革諸勢力国民調整委員会の合意文書(案)を拒否することを正式に決定した。

国内の暴力

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市で治安部隊の発砲により民間人3人が殺害されたという。

SANA, January 3, 2012
SANA, January 3, 2012

一方、SANA(1月3日付)によると、武装テロ集団がラスタン市近くを通るガス・パイプラインへの破壊工作を行った。

このパイプラインはズィヤーラ火力発電所(ハマー県)、ザイズーン火力発電所(イドリブ県)に燃料を供給している。また同市に通じる橋も武装テロ集団によって破壊されたという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市クスール地区で治安部隊の発砲により9人の民間人が殺害された。またカフナーナ村では2日に負傷した市民1人が死亡したという。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ジャースィム市で軍から数十人の兵士が離反、この離反兵が軍・治安部隊と交戦し、後者の兵士18人を殺害した、という。

一方、SANA(1月3日付)によると、治安部隊が武装テロ集団に襲撃され、兵士1人が殺害された。

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イドリブ県では、SANA(1月3日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市で歯科医師のアドナーン・シュハイダ氏が武装テロ集団に誘拐された。

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なおシリア革命総合委員会によると、イドリブ県(2人)、ヒムス県(1人)、ダルアー県(1人)、ハマー県(1人)などで治安部隊の発砲により9人が殺害された、という。

レバノンの動き

ワリード・ジュンブラート進歩社会主義党党首は年始の声明を出し、そのなかで「ロシアとイラン・イスラーム共和国の指導部がシリアの現状に対応する際に「弱者の力」の原則を念頭に置き、治安的解決が危機解決をもたさず、体制の抜本的な転換以外に解決策がないということを認めなければならないことを理解していれば」と述べ、シリアの反体制運動に理解を示した。

また「シリアのバニー・マアルーフ」(シリアのドゥルーズ派宗徒)に「シリア国民への弾圧を行う警察や軍への参加を控える時が来た」と呼びかけた。

諸外国の動き

『ワシントン・タイムズ』(1月3日付)は、2011年10月にイランの最高指導者アリー・ハーメネイ師がトルコのイスタンブールに特使3人を派遣し、シリア・ムスリム同胞団に「政治的取引」を持ちかけていたと報じた。

それによると、特使は同胞団に対して、シリア政府内の高官ポスト4つと引き替えにアサド政権を支持するよう求めたという。

この要求をシリア・ムスリム同胞団は拒否した。

http://www.washingtontimes.com/news/2012/jan/3/iran-broker-syria-deal-assad-muslim-brotherhood/

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米国のビクトリア・ノーランド国務省報道官は、「約7週間前に受諾した誓約のすべてを履行していないことを懸念している。例えば政府は暴力を停止していない」と述べた。

一方、ロバート・フォード在シリア米大使は同大使館のFacebookのページでシリア国内の燃料不足問題は、政府の供給体制における汚職と軍による大量消費が原因だと綴った。

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フランスのニコラ・サルコジ大統領は、アラブ連盟監視団の権限が曖昧になり、現地で起きている事のすべてを視察できない恐れがあるとしたうえで、アサド大統領が「権力を去り…、国民が自由にその運命を決する」べきだとの姿勢を改めて示した。

またアラン・ジュペ外務大臣はシリア政府が「監視団を欺く」ことを防ぐことが肝要であると述べた。

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アルジェリアのムラード・マドリスィー外務大臣は、アラブ連盟監視団に関して、一部の批判にもかかわらず、シリア情勢に対する「より高い信頼性」のある評価を下せるだろう、と述べた。

AFP, January 3, 2012、Akhbar al-Sharq, January 3, 2012, January 4, 2012、al-Ba‘th, January 3, 2012、Alwatan Online, January 3, 2012、Facebook、al-Hayat, January 4, 2012、al-Iqtisadiya, January 3, 2012、Kull-na Shuraka’, January 3, 2012, January 4, 2012、Reuters,
January 3, 2012、Syria News, January 4, 2012、SANA, January 3, 2012、The Wasington Times, January 3, 2012などをもとに作成。

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シリア国民評議会議長がアラブ連盟事務総長の発言を非難、また合意文書案のリークをめぐり同評議会と国民調整委員会の間の不和が深刻化(2012年1月2日)

アラブ連盟監視団

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は記者会見を開き、シリアでの監視団の活動に関して、「監視団訪問中、シリアの諸都市から軍は撤退した」、「とりわけヒムス市において国民への食糧支援、遺体の収容に成功した」としつつ、「依然として発砲や狙撃がなされている」としつつも、「誰が誰に発砲しているのかを言うのは困難だ」と述べた。

またアサド政権が3,484人の逮捕者を釈放したことを確認する一方で、連盟が反体制勢力に対して、逮捕者の名簿提出を求めており、その一部が1月2日に提出されたと述べた。

そのうえで、監視団の任務遂行を評価するための外相会合を来週にも開催すると述べた。

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アラブ連盟のアフマド・ベンフッリー事務副長は、アラブ合同軍のシリアへの派兵の可能性を否定した。

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「アフバール・シャルク」(1月2日付)は、アラブ連盟の諮問機関であるアラブ議会のアリー・サーリム・ディクバースィー議長が連盟内でシリア問題に関する審議を強く求めてきたために、シリアの体制から脅迫を受けたと暴露したと報じた。

アサド政権の動き

SANA(1月2日付)によると、ダイル・ザウル県ダイル・ザウル市、ヒムス県カッブー村でアサド政権の改革を支持する大規模集会が開催され、それぞれ数千人の市民が参加した。

SANA, January 2, 2012
SANA, January 2, 2012
SANA, January 2, 2012
SANA, January 2, 2012
SANA, January 2, 2012
SANA, January 2, 2012

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アナトリア通信(1月2日付)は、ガジアンテプ市のシリア領事館が1月2日付で閉館となったと報じた。領事館は12月26日に領事業務の停止を宣言していた。

国内での暴力の応酬

SANA(1月2日付)は、ジャーナリストのシュクリー・アブー・ブルグル氏がダマスカス郊外県ダーライヤー市の自宅で武装テロ集団に撃たれて死亡したと報じた。

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イドリブ県では、SANA(1月2日付)によると、イドリブ市でハーリド・ムスタファー警部が武装テロ集団に襲撃され死亡した。

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ヒムス県では、SANA(1月2日付)によると、クサイル市の衛生センターを武装テロ集団が襲撃、破壊した。

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ダルアー県では、SANA(1月2日付)によると、ダルアー市で武装テロ集団がしかけた爆弾が爆発し、1人が負傷した。

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一方、シリア革命総合委員会によると、ダマスカス郊外県のドゥーマー市、イドリブ県ザーウィヤ山で離反兵と軍の交戦が続いたという。

またシリア革命総合委員会および調整諸委員会によると、イドリブ県、ヒムス県、ダマスカス郊外県で合わせて20人が軍・治安部隊の発砲で殺害されたという。

さらにシリア人権監視団によると、離反兵がイドリブ県内の軍の検問所二カ所を制圧し、兵士数十人を捕縛した。

またこれとは別の検問所では離反兵と軍の戦闘で軍側に複数の死傷者が出たという。

反体制勢力の動き

ヌーリー・ジャッラーフ(詩人)、サーディク・ジャラール・アズム(思想家)、タイイブ・ティーズィーニー(社会学者)、ブルハーン・ガルユーン(シリア国民評議会事務局長)、アリー・カナアーン(作家)ら内外のシリア人有識者約110人がシリア作家連盟の発足を宣言し、現体制下の文学・思想関連の団体から離反するよう呼びかけるとともに、「国民の革命支援における活発かつ公然たる役割を担い、シリアの将来のために真の役割を演じる」と宣言した。

http://www.syrianswa.com

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国民民主変革諸勢力国民調整委員会の在外事務局のハイサム・マンナーア代表は『ハヤート』(1月3日付)に対して、「シリア政府が国民に対して行っている軍事的・治安的解決を停止させねばならないなら、アラブ合同軍はシリアに進駐するべき」との立場を示した。

一方、シリア国民評議会との合意文書(案)を「リークした」との評議会メンバーらによる非難に対して、「開会文書のリークにいかなる意味があるのか。秘密文書でもないのに」と反論した。

そのうえで「外国の軍事介入などの問題は17日前に、国民評議会の極右から穏健右派の面々によって合意されていた」と付言した。

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シリア国民評議会のワリード・ブンニー氏は『ラアユ』(1月2日付)に対して、国民民主変革諸勢力国民調整委員会の合意文書は「草稿に過ぎず、最終版ではない」と述べた。

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シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長はSAWAラジオ(1月2日付)で「都市から軍が撤退した」とのアラブ連盟のナビール・アラビー事務総長の発言に関して、「ナビール・アラビーが言ったことは現実をまったく表していない」と非難した。

レバノンの動き

サアド・ハリーリー前首相はツイッターで、アラブ連盟監視団の視察活動が行われるなかでアサド政権が弾圧を続けることを「信じられない」とつぶやき、「監視団はアサド体制が望むようなかたちでなく、真実を語る時が来た」と述べた。

諸外国の動き

イスラエルのエフド・バラク国防大臣は、クネセトで「アサド家がシリアの権力の座にいられるのは数週間しかなかろう」と述べた。

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エジプトのサフワト・ヒガーズィー師はアサド政権支持者の一部が「イスラームを逸脱している」と述べた。

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ヨルダン・ムスリム同胞団は、イラン政府がアサド政権による弾圧を支援しているとの理由で、テヘランでの開催を呼びかけている「イスラーム諸派間対話大会への参加をボイコットするとの声明を出した。

AFP, January 2, 2012、Akhbar al-Sharq, January 2, 2012, January 3, 2012、Alarabia.net, January 2, 2012、Damas Post, January 2, 2012、al-Hayat, January 3, 2012、Kull-na Shuraka’, January 2, 2012、al-Ra’y, January 2, 2012、Reuters, January 2, 2012、Twitter、Naharnet.com, January 2, 2012、SANA, January 2, 2012などをもとに作成。

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アラブ監視団がヒムス、ハマー、ダルアー、イドリブ、ダマスカス郊外県で視察活動を行うなか、イドリブ、ヒムス、ダマスカス郊外、ハマー、ダルアー、ダイル・ザウル、ハサカ、アレッポなどで反体制デモが発生し「数十万人が参加」(2011年12月30日)

アラブ連盟監視団

アラブ連盟監視団のアドナーン・ハディール作業部長は、「現在までの事態は落ち着いている」とのムハンマド・アフマド・ムスタファー・ダーニー団長の発言(12月28日)に関して、「シリア政府が監視団に対して真摯に対応しているという意味であり、現地情勢について言ったものではない」と述べた。

反体制デモと親体制集会

アラブ監視団がヒムス、ハマー、ダルアー、イドリブ、ダマスカス郊外県で視察活動を行うなか、イドリブ、ヒムス、ダマスカス郊外、ハマー、ダルアー、ダイル・ザウル、ハサカ、アレッポなどで反体制デモが発生し、反体制勢力の発表によると数十万人が参加した。

反体制勢力によると、デモに対して、治安当局は催涙弾、釘爆弾、実弾で強制排除を試み、少なくとも35人が死亡、数百人が負傷したという。

フェイスブック上の「シリア革命2011」など反体制サイトは、「自由広場への行進の金曜日」のデモを呼びかけた。

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一方、SANA(12月30日付)によると、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、アレッポ県、ヒムス県、ラタキア県、タルトゥース県、スワイダー県、ハサカ県など各地で、外国の干渉拒否、アサド政権の改革支持を訴える大規模な集会が開催された。

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ダマスカス郊外県のドゥーマー市では、カビール・モスク前に集まり、「彼らに自由がどのようにして成るのかを見せるためあらゆる場所で監視団の存在を利用」(Facebook)しようとするデモ参加者に対して、拡声器で「我々の任務は監視であって…、バッシャール・アサド大統領の退任では決して、決してない。我々の目的は事態を収拾することだ」と述べた。

監視団メンバーらは、住民らに写真撮影や録音をしないよう求めたが、住民らは彼らの要請に応じず、ジャズィーラなどに映像を配信した。

活動家らによると、ドゥーマー市でのデモ参加者は60,000人に及んだという。

またハラスター市、ムウダミーヤト・シャーム市、ダマスカス県バルザ区、カダム区でも、数万人がデモを行い、複数の活動家によると治安部隊の催涙弾などで複数が負傷した。

「アフバール・シャルク」(12月30日付)は、パレスチナのイスラーム・ジハード運動創設者の故ファトヒー・シカーキー氏の息子のイブラーヒーム・シカーキー氏が12月30日、ダマスカス県内のデモに参加して逮捕されたと報じた。

 

Sham News Network, December 30, 2011
Sham News Network, December 30, 2011

一方、SANA(12月30日付)によると、ダマスカス県サブウ・バフラート広場、ダマスカス郊外県サフナーヤー市で、外国の干渉拒否、アサド政権の改革路線を訴える集会が行われた。

SANA, December 30, 2011
SANA, December 30, 2011
SANA, December 30, 2011
SANA, December 30, 2011

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イドリブ県では、シリア人権監視団など活動家らによると、25万人がデモに参加し、治安部隊が発砲したという。

またハーン・シャイフーン市、サラーキブ市ではアラブ連盟監視団の訪問に合わせて、「戦車」が市街地から撤退した、という。

Sham News Network, December 30, 2011
Sham News Network, December 30, 2011

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ヒムス県では、反体制活動家らによると、ヒムス市で10万人がデモに参加し、治安部隊が発砲したという。

またダイル・バアルバ地区で未明に、5人の遺体が発見され、早朝にはバーブ・ドゥライブ地区で1人が殺害されたという。

シリア人権監視団によると、タッルカラフ市近くでは離反兵(脱走兵)が軍を要撃し、離反兵2人を含む4人が死亡した。

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ハマー県では、活動家らによると、ハマー市で数万人がデモに参加し、治安当局の発砲で5人が殺害されたという。

一方、SANA(12月30日付)によると、タクスィース村でアブドゥルジャッバール・カヒース退役准将の乗った車が武装テロ集団に襲撃され、乗っていた娘が死亡、家族が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、活動家らによると、ダイル・ザウル市で数万人がデモに参加したという。

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ダルアー県では、活動家らによると、ダルアー市で数万人がデモに参加し、治安当局の発砲で5人が殺害されたという。

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ハサカ県では、活動家らによると、ハサカ市で数万人が、カーミシュリー市で数千人が反体制デモに参加したという。

一方、SANA(12月30日付)によると、ハサカ市、カーミシュリー市で、外国の干渉拒否、アサド政権の改革路線を訴える集会が行われた。

SANA, December 30, 2011
SANA, December 30, 2011
SANA, December 30, 2011
SANA, December 30, 2011

タルトゥース県では、活動家らによると、バーニヤース市で数万人がデモに参加したという。

一方、SANA(12月30日付)によると、タルトゥース市で、外国の干渉拒否、アサド政権の改革路線を訴える集会が行われた。

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アレッポ県では、活動家らによると、アレッポ市で数万人がデモに参加したという。

シリア人権監視団によると、ハナーヌー地区のモスクで反体制デモがあったが、強制排除された。

一方、SANA(12月30日付)によると、アレッポ市サアドゥッラー・ジャービリー広場(サアドゥッラー・ジャービリー地区)で、外国の干渉拒否、アサド政権の改革路線を訴える集会が行われた。

SANA, December 30, 2011
SANA, December 30, 2011

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スワイダー県では、SANA(12月30日付)によると、スワイダー市で、外国の干渉拒否、アサド政権の改革路線を訴える集会が行われた。

SANA, December 30, 2011
SANA, December 30, 2011

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ラタキア県では、SANA(12月30日付)によると、ラタキア市で、外国の干渉拒否、アサド政権の改革路線を訴える集会が行われた。

アサド政権の動き

政党関係委員会は、国民成長党を新たに公認した。

同党は、アイマン・サイイド氏らが設立し、国民の意思のもとに強力で進歩的なシリアを建設することをめざしている。党のスローガンは「自由、公正、開発」。

反体制勢力の動き

自由シリア軍のリヤード・アスアド大佐(自称少佐)は声明を出し、アラブ連盟監視団の訪問中は軍・治安部隊への攻撃を行わないよう命令を発した。

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シリア国民評議会の渉外局代表のムハンマド・ヤースィーン・ナッジャール氏はアラブ連盟に対して、監視団に監視活動と並行して救援活動を行わせるよう求めた。

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シリア国民評議会のウバイダ・ナッハース氏はクウェートの『ワタン』(12月30日付)に対して、アラブ連盟監視団の活動が失敗に終われば、シリアに関する問題は国連安保理に付託されるだろうと述べた。

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シリア国民評議会内のクルド・ブロックは声明を出し、トルコ軍による対イラク国境地域への誤爆を非難した。

レバノンの動き

北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方の対シリア国境近くでシリア人反体制活動家とレバノン人約500人がアサド打倒を求めるデモを行った。

また北部県トリポリ市内では、イスラーム主義者約500人が、アサド政権による弾圧に抗議する座り込みを行った。

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ミシェル・スライマーン大統領はアリー・アブドゥルカリーム在レバノン・シリア大使と会談し、二国間関係、シリア情勢などについて意見を交換し、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリドでのシリア軍によるレバノン人ら3人の殺害事件の調査と、国境警備隊策を通じた事件再発防止の必要を確認した。

諸外国の動き

ロシア外務省は、アラブ連盟監視団の任務開始に安堵感を表明した。

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フランス外務省報道官は、アラブ連盟監視団の活動に関して、「結果を判断するには時期尚早」と述べるとともに、「自由且つ独立したかたちでの任務遂行」が重要との立場を示した。

AFP, December 30, 2011、Akhbar al-Sharq, December 30, 2011、Alarabia.net, December 30, 2011、Facebook、al-Hayat, December 31, 2011、Kull-na Shuraka’, December 30, 2011, December 31, 2011、Naharnet.com, December 30, 2011、Reuters, December 30, 2011、SANA, December 30, 2011、al-Watan (Kuwait), December 30, 2011などをもとに作成。

 

(C)青山弘之All rights reserved.

アラブ連盟監視団がダマスカス郊外県ドゥーマー市に抜き打ち訪問を実施、米国務省副報道官はシリア情勢に関して「民主的な体制転換」が不可避であるとの見解を述べる(2011年12月29日)

アラブ連盟監視団

アラブ連盟監視団はダマスカス郊外県のドゥーマー市に予告なく訪問した。

Ugarit News Network, December 29, 2011
Ugarit News Network, December 29, 2011

住民の一部によると、監視団が乗った車を見たが、誰も監視団と面談できなかった、という。

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『ハヤート』(12月30日付)によると、ハマー県ハマー市やドゥーマー市の住民らは、治安当局が厳戒態勢を敷き、民間人が包囲されるなかで、住民が監視団と面談することが困難になっていると不満を漏らしている、という。

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アラブ連盟監視団のムハンマド・アフマド・ダーニー団長は、『ハヤート』(12月30日付)に対して、監視団の活動が順調に行われていると述べたうえで、「ヒムス情勢が平穏だと述べた」との一部報道を否定した。

反体制運動掃討

シリア人権監視団など反体制活動家らは、ヒムス県、ハマー県、ダルアー県、ダマスカス郊外県(ドゥーマー市)、イドリブ県で反体制デモが発生し、治安部隊が実弾を発射し強制排除を試み、少なくとも40人が殺害されたと発表した。シリア革命総合委員会によると死者数は34人。

シリア人権監視団は、監視団の訪問に合わせるかたちで、ダマスカス郊外県ドゥーマー市のカビール・モスク広場に約30,000万人が集まったが、治安部隊が発砲し、6人が殺害されたと発表した。

また反体制筋によると、ハマー市では、治安部隊の発砲により少なくとも6人が殺害された。

ハマー市の活動家によると、「住民は使節団到着を待って街頭に出たが、治安部隊や狙撃手が多数展開・配置されていた」と述べた。

イドリブ県ではシリア人権監視団によると、ハーン・シャイフーン市、マアッラト・ヌウマーン市などで6人が殺害された。

しかしSANA(12月29日付)によると、ヒムス県ではヒムス市グータ地区の軍事工場に勤務するナーディル・ダイリー氏(技師)が武装テロ集団に襲撃、殺害された。

また同市ブスターン・ディーワーン地区で武装テロ集団が仕掛けた爆弾3発を爆弾処理班が撤去した。

反体制組織の動き

シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長は、カイロでアラブ連盟監視団のナビール・アラビー事務総長と会談し、監視団がより大規模であるべきだったとの意見を述べた。

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シリア国民評議会メンバーで活動家のウサーマ・ムナッジド氏は、AP(12月29日付)に対して、アラブ連盟監視団が「何の権限も権威もない歯の抜かれた状態で…、政府は日々の犠牲者数を減らそうとすら感じていない」と非難した。

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カイロで反体制活動を行うムハンマド・マアムーン・ヒムスィー元人民議会議員は国連に対して、民間人の保護、暴力停止のための実質的な措置を求めた。

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国内で反体制活動を行うシリア国家建設潮流は声明を出し、アラブ連盟監視団に報道関係者を同行させるよう求めた。

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シリア言論犯良心犯擁護センターのハリール・マアトゥーク代表は、AKI(12月29日付)に対して、アラブ連盟監視団の「活動計画を我々は知らない」と述べ、不信感を露わにした。

マアトゥーク代表は「彼らはシリアの一部の活動家と接触していたが、その組織構成、活動プログラムはまだ知られていない。彼らはまずシリアの人権団体と接触し、会合すべきだった」と批判した。

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ダマスカス国民民主宣言事務局はAKI(12月29日付)に対して、国際的な利害対立や中東地域内の利害対立がアサド政権を延命させ、国民の抗議運動弾圧のための時間的猶予を政権に与えていると述べ、国際社会、アラブ諸国の対応を批判した。

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シリア人有識者約100人が連名でアラブ連盟監視団に対して書簡を送り、監視団本部のダマスカスでの設置、各地での事務所設置、ホットライン開設などを通じた市民との連絡経路の確保、インターネット開設などを通じた情報公開などを提言した。

レバノンの動き

最高国防委員会が開催され、レバノン領内外への武器密輸の抑止、国境地域の治安強化などの必要を確認した。

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アリー・アブドゥルカリーム在レバノン・シリア大使は『インティカード』(12月29日付)の取材に対して、武器密輸抑止のためレバノンの治安当局による国境警備の強化を求めた。

諸外国の動き

『ハヤート』(12月30日付)は、国連安保理の西側消息筋が、アラブ連盟監視団の活動が国際機関によって「監視、フォローアップ」されており、監視団がシリア各地に「自由に、そして妨害なく」訪問する必要があると述べたと報じた。

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中国外交部報道官は定例記者会見で「中国はアラブ連盟監視団がシリアで客観的な調査を行っていることを歓迎する」と述べた。

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米国務省のマーク・トナー副報道官は、シリア情勢に関して「民主的な体制転換」が不可避だとの立場を示した。

AFP, December 29, 2011、Akhbar al-Sharq, December 29, 2011、AKI, December 29, 2011、AP, December 29, 2011、al-Hayat, December 30, 2011、al-Intiqad, December 29, 2011、Kull-na Shuraka’, December 29, 2011、Naharnet.com, December
29, 2011、Reuters, December 29, 2011、SANA, December 29, 2011などをもとに作成。

 

(C)青山弘之All rights reserved.

アラブ連盟監視団がヒムス市各地区の視察を行う一方、仏外務省報道官は「短期間の訪問では、ヒムスの状況を調査できない」としてアラブ連盟による一連のイニシアチブを非難(2011年12月28日)

アラブ連盟監視団

アラブ連盟監視団は前日に引き続き、もっとも激しい弾圧が行われていると反体制勢力が主張してきたヒムス県ヒムス市のバーブ・アムル地区、バーブ・スィバーア地区の視察を行った。

Ugarit News Network, December 28, 2011
Ugarit News Network, December 28, 2011

ヒムス市バーブ・アムル地区の住民は当初、シリア軍士官が動向する連盟監視団との面談を拒否し、監視団は一旦同地区を去った。

しかしその後、監視団は同地区に入り、視察を行った。

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アラブ連盟監視団のムハンマド・アフマド・ムスタファー・ダーニー団長は、ヒムス市の状況に関して、「疲弊した状態の地区はあるが、監視団は恐ろしい状況を見ることはなかった」と述べた。

また戦車ではなく装甲車を数両見ただけだとしてうえで、「現在までの事態は落ち着いている」と付言した。

一方、ヒムス市を訪問したアラブ連盟監視団メンバー4人が逮捕されたとの一部報道に関しては、市街地での発砲を受けて、監視団が隣接する建物に退避しただけだと述べ、否定した。

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ヒムス市バーブ・アムル地区を訪問した監視団に対して、住民は、治安当局に殺害されたとされる遺体を見せ、その窮状を訴えようとした。

アラブ連盟監視団の対応(ダーニー団長の発言など)に対して、ヒムス市住民の一人は、「彼らは自分たちが見た真実を認めようとしない。おそらく感情を表に出さないよう命令されているのだ。彼らは人々の話に熱心に耳を傾けようとしていない」と批判した。

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アラブ連盟監視団は、ヒムス市に続いて、ダルアー県、イドリブ県、ハマー県の視察を開始した。

反体制運動掃討

シリア革命総合委員会によると、アラブ連盟監視団の到着に合わせてハマー市アースィー広場などでデモが発生、治安部隊が催涙ガスや実弾を用いて強制排除を試み、子供1人を含む7人が殺害されたという。

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ヒムス県では、シリア革命総合委員会によると、ヒムス市で子供1人を含む6人が殺害され、1人が拷問で死亡したという。

一方、SANA(12月28日付)によると、ヒムス市バーブ・アムル地区で当局が武装テロ集団の保有していた大量の武器・弾薬を押収した。

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アレッポ県では、シリア革命総合委員会によると、2人が殺害された。

うち1人はデモ参加者への発砲を拒否した兵士だという。

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イドリブ県では、シリア革命総合委員会によると、3歳児1人を含む4人が殺害された。

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タルトゥース県では、シリア革命総合委員会によると、バーニヤース市でゼネストを解除しようと治安部隊が商店などを攻撃したという。

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ダマスカス郊外県では、シリア革命総合委員会によると、マアダル村に50輌以上の軍車輌が展開したという。

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ダイル・ザウル県では、シリア革命総合委員会によると、ダイル・ザウル市内で激しい砲撃が行われたという。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヒルバト・ガザーラ町・ダーイル町間で離反兵が軍・治安部隊を要撃し、軍・治安部隊4人を殺害したという。

一方、SANA(12月28日付)によると、武装テロ集団がダルアー県とスワイダー県にある発電所2カ所に爆弾を仕掛け、電力供給を停止させた。復旧までに1週間はかかる、という。

またSANA(12月28日付)によると、ヒルバト・ガザーラ町近くで武装テロ集団が軍の工科部隊を襲撃し、応援に駆けつけた治安部隊との交戦で、武装テロ集団メンバー1人が死亡、複数が負傷・逮捕された。治安治安部隊兵士1人も死亡した。

アサド政権の動き

SANA, December 28, 2011
SANA, December 28, 2011

アサド大統領は、トルコ製品に対して30%の関税を課すことを定めた2011年法律第28号(27日に人民議会で可決)を発動した。

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SANA(12月28日付)などシリアの各メディアは、「最近の事件に関与したものシリア人の血にその手を染めていない」755人が釈放されたと発表した。

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シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表は、国連事務局に書簡を提出し、そのなかで、「武装テロ集団によりシリア軍・治安部隊兵士が2,000人殉職したことを明らかにし、潘基文事務総長が武装テロ集団を非難しないことが、民間人、軍人に対するその攻撃と殺戮行為を助長している」と非難した。

反体制勢力の動き

シリア国民評議会のアフマド・ラマダーン氏(事務局メンバー)がロンドンで記者会見を行い、アサド政権がヒムス市での「虐殺」によりアラブ連盟イニシアチブを実質的に無に帰したと批判した。

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シリア・ムスリム同胞団が声明を出し、アラブ連盟監視団の視察活動が行われているなかでのアサド政権による弾圧の継続を批判した。

レバノンの動き

北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方で、シリア軍がライダーニー通行所の54メートルレバノン両側で発砲し、レバノン人1人、シリア人2人が射殺された。

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サアド・ハリーリー前首相の事務所は、ワーディー・ハーリド地方でのシリア軍による3人の殺害に関して、「レバノン国民およびレバノン領に対するシリアの最近の侵犯」の責任はナジーブ・ミーカーティー首相にあると非難した。

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ナジーブ・ミーカーティー首相は、「アル=カーイダがアルサール地方にいるとの確固たる証拠はない」と述べ、ファーイズ・グスン国防大臣の発言内容を否定した。

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しかしワリード・ダーウーク情報大臣は、グスン国防大臣がアル=カーイダのアルサールおよびシリア領への潜入に関する情報を治安当局から得たと述べ、この問題を審議するためミーカーティー内閣に対して最高国防委員会の召集を求めた。

諸外国の動き

フランスのベルナール・ヴァレロ外務省報道官は記者会見で「(アラブ連盟)監視団の短期間の訪問では、ヒムスの状況を調査できない…。彼らの滞在は、この都市の血塗られた弾圧継続を抑えることができない」と非難し、監視団の自由な移動とすべての住民との接触を呼びかけた。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で「シリア高官と常に接触し、アラブ連盟監視団への完全なる協力を行うよう、そして可能な限りの自由を与えるよう呼びかけている」と述べた。

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ドイツ外務省報道官は、緑の党のフェルハード・アフマー氏襲撃(12月27日)に関して、シリア大使を呼び出し事情を聴取したと発表した。

Akhbar al-Sharq, December 28, 2011、AFP, December 28, 2011、al-Hayat, December 29, 2011、Naharnet.com, December 28, 2011、Reuters, December 28,
2011、SANA, December 28, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

アラブ連盟監視団がダマスカス市バーブ・アムル地区を視察、一方ダマスカス大学では構内で発砲事件が発生し複数の死傷者が発生(2011年12月27日)

アラブ連盟監視団

アラブ連盟監視団の第1陣がミウハンマド・アフマド・ムスタファー・ダーニー団長とともに、ヒムス市のバーブ・アムル地区を視察した。

Ugarit News Network, December 27, 2011
Ugarit News Network, December 27, 2011

ダーニー団長は同日中にダマスカスに戻ったが、使節団は引き続き現地で調査を続ける。

バーブ・アムル地区は数日前から軍・治安部隊と離反兵(脱走兵)から構成される自由シリア軍の戦闘が激しく行われたとされる地区。

監視団が同地区に入ると、「自由シリア軍のみが民間人を護る」、「国際的保護を望む」といったシュプレヒコールが住民によって連呼された、という。

また女性が監視団に近寄り、「逮捕者(の釈放)を望んでいる」と陳情した、という。

監視団はこれに先だって、ガッサーン・アブドゥルアール・ヒムス県知事と会談し、ヒムス国立病院を訪問した。

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アラブ連盟監視団のムハンマド・アフマド・ムスタファー・ダーニー団長は『ハヤート』(12月28日付)に対して、監視団の目的が「監視であり、査察や真相究明ではない」と述べた。

ダーニー団長はまた、監視団のなかに偽名を使った人物が入り込んでいるとの一部衛星テレビ局の報道(26日)に関して、「ねつ造された情報」と否定した。

そのうえで「メディアに報告書の詳細をリークすることはない。我々はアラブ連盟に報告書を提出する」と付言した。

反体制(武装)運動

Ugarit News Network, December 27, 2011
Ugarit News Network, December 27, 2011
Ugarit News Network, December 27, 2011
Ugarit News Network, December 27, 2011

SANA(12月27日付)は、ダマスカス大学の2年生の学生アンマール・バールーシュ氏が校内で発砲し、フサイン・ガンナーム氏とハドル・ハーズィム氏が死亡、複数が負傷したと報じた。

これに関して、シリア人権監視団は当初、電気機械工学部内で親体制派の学生らの発砲により死傷者がでたと発表した。

しかしその直後、バールーシュ氏が反体制運動支持者だったと訂正したうえで、出身地のダマスカス郊外県ランクース市では、「軍部隊が11月27日に軍事作戦を行い、村人18人を殺害した」、「12月8日に同学部内で行われた反体制デモに参加した学生らに暴行・拷問を加えた親体制派の学生に発砲した」と同氏の殺人を正当化するような発表を行った。

一方、AFP(12月27日付)は、地元調整諸委員会が、タイスィール・ハーズィム氏、ハドル・ハーズィム氏、フサイン・ガンナーム氏の3人の学生が「治安部隊の無差別発砲」により、同学部内で殺害されたと報じていた。

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『ハヤート』(12月28日付)は、シリア人権監視団など複数の活動家の話として、アラブ連盟監視団のヒムス市到着と時を一にして、シリア軍・治安部隊が「撤退、ないしは政府施設に身を隠した」と報じた。

同記事はまた、シリア人権監視団の話として、約70,000人が市内(大時計広場)で反体制デモを行ったのに対して、治安部隊が催涙ガスを使用して強制排除を試みたが、「治安当局がデモ参加者に発砲しなかったのはデモ開始以降では稀なことだった」と付言した。

一方、シリア人権監視団や地元調整諸委員会によると、ヒムス県(6人)、ダマスカス郊外県(ドゥーマー市)など各地で軍・治安部隊の弾圧により35人が殺害された。

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SANA(12月27日付)によると、イドリブ県ジスル・シュグール地方のトルコ国境付近で、シリア領内への潜入を試みた武装テロ集団と治安部隊が交戦し、武装テロ集団メンバー多数が死傷し、大量の武器弾薬が押収された。

また県アリーハー市内で武装テロ集団がしかけた爆弾2発が爆発、旅客バスが巻き添えとなり、6人が死亡、4人が負傷した。

一方、ヒムス県では、ムフターリーヤ村を通るガス・パイプラインに対して、武装テロ集団が爆弾をしかけて破壊、150,000立方メートルのガスが漏出した。

またラッカ県サウラ市で当局が大量の密輸武器・弾圧を押収した。

さらにSANA(12月28日付)によると、ハマー県カフルヌブーダ町で武装テロ集団が住民8人を殺害、5人を誘拐した。

アサド政権の動き

SANA(12月27日付)は、シリア・アラブ共和国憲法草案準備委員会が会合を開き、行政府、司法府に関する条項についての審議を行ったと報じた。

反体制勢力の動き

シリア情報表現の自由センターは声明を出し、2009年12月27日に逮捕された女性ブロガーのタッル・マルーヒー女史が自らの釈放を求め無期限のハンストを開始したと発表した。

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シリア国家建設潮流は声明を出し、アラブ世界および諸外国のメディアに対して、シリア国内での取材を敢行し、殺戮を停止させるよう呼びかけた。

レバノンの動き

マロン派のビシャーラ・ラーイー総大司教はビキルキーでシリアのタルトゥース市からの使節団と会談し、「あなたたちとともに、我々はシリアが必要としている憲法の抜本改革の実施を待ち望んでいる。そして私は(アサド)大統領がそれを3月に開始するということを知っている」と述べた。

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ムスタクバル・テレビ(12月27日付)は、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方でレバノン人3人がシリア領からの発砲によって射殺されたと報じた。

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マルワーン・シルビル内務大臣は、ファーイズ・グスン国防大臣が27日の閣議で、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方におけるアル=カーイダの潜伏に関する調査の報告を行うと述べた。

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ベカーア県バアルベック郡アルサール地方の市議会使節団がナジーブ・ミーカーティー首相と会談し、同地方の対シリア国境地帯への軍の展開を陳情した。

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『サフィール』(12月28日付)によると、アドナーン・マンスール外務大臣は、ナジーブ・ミーカーティー首相が「いかなるアラブ諸国の内政にも干渉することを避けるため」、アラブ連盟監視団にレバノン人メンバーの参加を見合わせたことを明らかにした。

諸外国の動き

ドイツの緑の党は、反体制活動を行っている党員のフェルハード・アフマー氏が自宅で2人の男に暴行を受け、負傷したと発表、事件の背後にシリアのムハーバラートがいると疑った。

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ヒューマン・ライツ・ウォッチは、アサド政権が逮捕者400人から600人を12月21、22日にアラブ連盟監視団が視察できない立ち入り禁止区域へと移送したと発表した。

http://www.hrw.org/news/2011/12/27/syria-detainees-hidden-international-monitors

AFP, December 27, 2011、Akhbar al-Sharq, December 28, 2011、al-Hayat, December 28, 2011、Kull-na Shuraka’, December 27, 2011、al-Mustaqbal Channel, December 27, 2011、Naharnet.com, December 27, 2011, December 28, 2011、Reuters, December 27, 2011、al-Safīr, December 28, 2011、SANA, December 27, 2011などをもとに作成。

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ダマスカス県中心部で連続自爆テロが発生、各当事者らが蛮行を強く非難するなか一部の反体制勢力はアサド政権による自作自演を疑う(2011年12月23日)

ダマスカス県内で自爆テロ

ダマスカス県カフルスーサ区で自爆テロが2件連続して発生した。

Kull-na Shuraka’, December 23, 2011
Kull-na Shuraka’, December 23, 2011

SANA(12月23日付)は、「二つのテロ行為は、爆弾がしかけられた車2台の自爆によるもので、国家治安課と治安関連施設の一つを標的とした」、「多数の民間人と軍人が犠牲となり、そのほとんどが民間人である」と報じた。

また「初動調査はこれらのテロ行為がアル=カーイダの犯行であることを示している」と付言した。

国家治安課は内務省所轄の総合情報部内の組織。

また現場の近くには、孤児院、高等教育省、『サウラ』紙本社が隣接する。

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ジハード・マクディスィー外務省報道官は爆発におり民間人と軍人合わせて40人が死亡し、150人が負傷したと述べた。

またシリア治安当局筋によると、死者数は44人、負傷者数は166人にのぼった。

またレバノン当局が22日に、アル=カーイダに属する組織がベカーア県バアルベック郡アルサール地方からシリア領に潜入したとの通告を受けたことを明らかにした。

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BBC(12月23日付)によると、二つの爆発から20分後にシリア政府はアル=カーイダの犯行だと断じる声明を出した。

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SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011

事件発生後、アラブ連盟監視団の先遣隊(サミール・サイフ・ヤザル団長)がファイサル・ミクダード外務次官とともに現場を視察した。

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ミクダード外務次官は現場で記者団に対して、シリアが「真のテロ行為に曝されている」と述べるとともに、欧米諸国、そして一部のアラブ当事者が「殺戮」の背後にいると疑った。

SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011

また政府の自作自演との反体制勢力の主張に関して、「あいつらは犯罪者で、そのようなことを言う者たちは犯罪者になり、テロや殺戮を根本から支援するような人間だ」と強く非難した。

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『ダマス・ポスト』(12月23日付)は、軍事情報局のルストゥム・ガザーラ少将がダマスカス県での同時自爆テロに関して「二つの事件の背後にいるのはアル=カーイダだけに限られない。別のテロ組織が背後にいるかもしれない」と述べたうえで、近くあらゆる可能性を踏まえたかたちでこの問題に関して公式声明を出す予定であることを明らかにしたと報じた。

反体制運動(掃討)

金曜礼拝後に各地で反体制デモが行われ、『ハヤート』(12月24日付)によると、数万人が参加した。

デモはヒムス県、ハマー県、ダマスカス郊外県、ダルアー県、イドリブ県、ダイル・ザウル県、アレッポ県、ハサカ県、ラタキア県の各地で行われ、アラブ監視団の派遣への抗議の意が示された。

シリア革命総合委員会によると、デモに対する治安維持部隊の弾圧で、ヒムス県(3人)、ハマー県(2人)、ダマスカス郊外県(5人)、ダルアー県(5人)、イドリブ県(5人)、ダイル・ザウル県(5人)、ラタキア県(5人)で少なくとも25人が死亡した。

弾圧では「戦車」や装甲車が多数投入され、「無差別砲撃」や発砲が行われたという。

一方、シリア人権監視団によると、ヒムス市(8人)、ハマー県(2人)、ダマスカス郊外県(1人)で11人が殺害された。

反体制活動家らはFacebookで「殺しの議定書の金曜日」と銘打ってデモを呼びかけていた。

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SANA(12月23日付)によると、ハマー県では、治安維持部隊がハマー市バールーディーヤ地区に潜伏する武装テロ集団を追跡し、メンバー多数を逮捕、大量の武器を押収した。

また同市内で武装テロ集団がしかけた爆弾が爆発し、治安維持部隊の兵士4人が負傷した。

一方、ヒムス県ヒムス市では、治安維持部隊がインシャーアート地区で武装テロ集団と交戦し、1人を殺害し、10人を逮捕した。

また22日に武装テロ集団が誘拐したアブドゥルカリーム・ナッバハーン退役准将の釈放に当局が成功した。

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『クッルナー・シュラカー』(12月23日付)によると、住民、青年調整諸組織、シリア・クルド国民会議などがアームーダー市、ダルバースィーヤ市、ハサカ市、ラアス・アイン市、カーミシュリー市で反体制デモを行った。

しかし、アイン・アラブ市、アフリーン市、ダイリーク市では、西クルディスタン人民議会を主導する民主統一党(PKK系のクルド民族主義組織)との衝突を回避するため反体制デモは控えられた。

SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011
SANA, December 23, 2011

アサド政権の動き

SANA(12月23日付)は、ダマスカス県内での同時自爆テロ事件発生を受け、ダマスカス県サブウ・バフラート広場、スワイダー県スワイダー市、タルトゥース県サフサーファ村、アレッポ県アレッポ市、ダルアー県ダルアー市、ラタキア県ラタキア市など各地で、テロ行為拒否、アサド政権の改革支持、外国の干渉拒否を訴える大規模集会が開催されたと報じた。

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『ワフド』(12月23日付)は、在カイロ・シリア大使館がカイロ市内ドッキー地区から転出したと報じた。移転先は不明だという。

反体制勢力の動き

シリア国民評議会はダマスカス県での自爆テロに対して、アサド政権が「ダマスカスの犯罪的爆破事件の直接の責任を負っている」と非難、同事件が「政府の行動や思考を表現している…。アラブ監視団到着と時を一にして発生した」と政府による自作自演を示唆した。

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『ハヤート』(12月24日付)によると、レバノンを拠点に反体制活動を扇動するウマル・イドリビー氏(シリア国民評議会)は、事件に関して「曖昧な点が多すぎる。なぜなら事件は車で侵入することが困難な厳重警戒区域で発生したからだ」と述べた。

また「アラブ連盟監視団がいるなかで、政府はこの事件を利用して、アラブ連盟閣僚委員会がシリアをめぐって行動することに恐れを抱かそうとしている…。アラブ連盟と国際社会の世論に、シリアがアル=カーイダのメンバーのテロ行為に曝されていると信じさせようとしている」と断じ、アサド政権の自作自演であることを示唆した。

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リーナー・ティービー女史(シリア国民評議会)もまた、『ハヤート』(12月24日付)に対して、「シリア政府にこのような行為を行わせる理由がいくつもある。第1にアラブ連盟監視団先遣隊の到着…、第2に街頭での平和的デモの阻止」と述べ、アサド政権の犯行だとの見方を示した。

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シリア革命情報局を名のる組織は声明を出し、事件に関して、アサド政権がアラブ連盟監視団メンバーの暗殺の意思を示すとの極論を示した。

しかし反体制勢力は「殺しの議定書の金曜日」を呼びかけるなど、アサド政権がアラブ連盟監視団の訪問を受け入れたことに反対しており、監視団メンバーを標的とするという言説は反体制勢力を貶めることにも利用可能である。

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オガレット・ニュース・ネットワーク(12月23日付)は、ある目撃者の話として、「ダマスカスの総合情報部の工作員の一人と連絡した際、早朝に爆発現場の近くに近寄らないよう指示を受けたと明かしていた」と報じた。

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反体制派系ジャーナリストのムハンマド・マンスール氏はFacebookで同時自爆テロの現場に関して、総合情報部内務治安課施設に対する爆弾搭載車による自爆攻撃と軍事情報局地域課の施設「内」での爆破が、アサド政権による自作自演だと綴った。

過去数度にわたって内務治安課の施設に出頭した経験を持つというマンスール氏は、厳重な警備ゆえに自爆攻撃の現場に到達することが事実上不可能であることをその理由としてあげた。

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シリア・ムスリム同胞団のズハイル・サーリム報道官が声明を出し、「アラブ監視団に対する血塗られた歓迎式典」を行ったとして、アサド政権の自作自演であると示唆した。

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AKI(12月23日付)は、ジャズィーラ地方(ユーフラテス川東岸)のキリスト教諸派の代表は、反体制運動弾圧の被害者に哀悼の意を表して、クリスマスの祝祭を自粛することを決定したと報じた。

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占領地ゴラン高原のマジュダル・シャムス村でアサド政権打倒とゴラン高原解放を求めるデモが発生した。

またイスラエルに身柄拘束中のウィアーム・アンマーシャ氏は獄中で「シリア革命ゴラン調整」組織の結成を宣言した。

レバノンの動き

ミシェル・スライマーン大統領は、アサド大統領と電話会談を行い、「爆破テロ」への非難の意を示すとともに、「監視団先遣隊のシリア到着と時を一にして行われた犯行は、シリアとアラブ連盟の合意に基づくアラブによる収拾を覆そうとするものである」と述べた。

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一方、サウジアラビアで事実上の亡命生活を送るサアド・ハリーリー前首相は、ツイッターで政権がアラブ監視団を標的としたことが「もっとも可能性が高い」とつぶやいた。

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レバノンのアドナーン・マンスール外務大臣は、「シリアは同国領からのテロリストの潜入に関してレバノン側に正式に通達していないが、ファーイズ・グスン国防大臣が本件に関して2日前に述べたことは、両国間をこうした武装集団が移動していると指摘し得るということである」と述べた。

またハリーリー前首相のツイッターの書き込みに関して、「証拠がないまま疑いを向けることは許されない」と一刀両断した。

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ヒズブッラーは声明を出し、ダマスカスでの自爆テロに関して「米国と(中東)地域におけるその手先がダマスカスの爆破事件の背後にいる…。女性や子供など多数の死者を出したこれらの爆破は、テロの母である米国の専門だ」と非難した。

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アサド政権を支持するマラダ潮流のスライマーン・フランジーヤ代表、シリア民族社会党のアスアド・ハルダーン党首もダマスカスでの自爆テロを厳しく非難した。

パレスチナ・レジスタンスの動き

『ハヤート』(12月23日付)はイスラーム主義者筋の話として、ハマース指導部がシリア国外への移転を検討していると報じた。

同消息筋によると、ハマースとアサド政権はシリア国内での反体制運動への対応をめぐり関係がぎくしゃくしており、ハーリド・ミシュアル政治局長以外の幹部はすでにシリアを去っている、という。

またアサド大統領は、アラブの春がシリアに波及する前にミシュアル政治局が改革を主唱したことに不信感を抱き、面談を拒否しているという。

その後、ミシュアル政治局長はレバノンを極秘訪問し、ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長と会談し、反体制運動弾圧で犠牲が出るなかでアサド政権を支持できないと伝えたとのこと。

これに対して、ナスルッラー書記長は自身を交えた三者会談をアサド大統領に申し入れたが、会談は実現しなかった。

諸外国の動き

ロシアは爆破テロを受けて、国連安保理に二つの決議案を提出した。

第1の決議はアラブ連盟監視団の展開を歓迎する決議案で、西側外交筋によると、同決議案はその内容がシリア情勢を部分的にしかとりあげていないとの理由で、西側諸国により却下されるものと予想される。

第2の決議は12月15日に提出された決議案の修正案で、ダマスカスでのテロを非難する文言が付記されているという。

一方、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はロイター通信(12月23日付)に対して、イエメンでの事態収拾に向けた努力とシリア情勢を比較し、「イエメンでは…すべての外国のアクターは忍耐強く、最後通告を発することなくすべての当事者と対峙し、関係正常化を促している。シリアの問題においてもこのようにすることが必要だ」と述べた。

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米国は、爆破テロを強く非難しつつ、「こうした攻撃によって監視団の活動が妨害されないようにする必要がある」との姿勢を示した。

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国連の潘基本事務総長は、爆破テロに関して「ダマスカスでの暴力の激化」を非難した。

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ドイツ外務省はシリア国内での「野蛮な」弾圧に抗議するため駐シリア・ドイツ大使を召還したと発表した。

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欧州議会の緑グループがシリアの反体制勢力支持とシリア国民評議会の承認を呼びかけた。

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スイス経済省は、対シリア制裁の一環として同国内の5,000万スイス・フランの資産を凍結したと発表した。

Akhbar al-Sharq, December 23, 2011, December 24, 2011, December 25, 2011、AKI, December 23, 2011、BBC, December 23, 2011、Damas Post, December 23, 2011、Facebook、al-Hayat, December 23, 2011, December 24, 2011、Kull-na Shuraka’, December 23, 2011、Naharnet.com, December 23, 2011、NNA, December 23, 2011、SANA, December 23, 2011、Ugarit News Network, December 23, 2011、al-Wafd, December 23, 2011などをもとに作成。

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レバノン治安当局がシリア政府に対して「ベカーア県からシリア領内にアル=カーイダのメンバーが潜入している」との連絡を行う(2011年12月21日)

反体制(武装)運動掃討

在外の反体制組織、西側およびアラブ各紙は、12月20日以降のアサド政権による離反兵(脱走兵)などへの掃討作戦の被害者数を累積して報じることで、被害を誇張した。

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シリア人権監視団は、イドリブ県カフルウアイド市での「虐殺」などで12月20日に少なくとも111人が殺害され、うち56人の身元を確認したと改めて発表した。

またトルコ国境地帯で離反兵が12月18日以降、軍用車輌17台を襲撃・破壊したと発表した。

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シリア革命総合委員会は、ヒムス県のヒムス市、タルビーサ市、クサイル市など、ダマスカス郊外県のハラスター市、ドゥーマー市で軍・治安部隊が激しい発砲を行ったと発表した。

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地元調整諸委員会はウェブサイトなどを通じて、ヒムス県、ラタキア県、ダマスカス郊外県各都市、ダルアー県などで反体制デモが行われたと発表した。

しかしこれらの反体制組織の情報の真偽は確認できない。

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『読売新聞』(12月22日朝刊)は、「シリア政府軍は20日、北部イドリブ県で反体制派に対する攻撃を強め、AFP通信が伝えた人権団体の情報によると、市民ら少なくとも111人が死亡した」と誇張したが、アラブ各紙によると殺害されたほとんどは離反兵(脱走兵)である。

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一方、SANA(12月21日付)は、ヒムス県クサイル市で軍・治安部隊が武装テロ集団と交戦し、武装テロ集団メンバー1人を殺害したと報じた。

Kull-na Shuraka’, December 22, 2011
Kull-na Shuraka’, December 22, 2011

またSANA(12月21日付)によると、ヒムス市シャンマース地区で武装テロ集団が治安維持部隊の車輌を襲撃し、乗っていた大佐が重傷を負った。

また同市内の乗り合いタクシーが襲撃され、市民1人が死亡した。

さらにイドリブ県、ダルアー県では、治安当局が武装テロ集団掃討を続け、数十人の指名手配者を逮捕した。

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『クッルナー・シュラカー』(12月22日付)はアレッポ市内で弁護士3人が誘拐されたと報じた。

反体制運動の動き

シリア人権監視団による被害状況の累計発表と時を一にするかたちで、シリア国民評議会は声明を出し、「政府が行う恐るべき虐殺」を停止するための緊急会合を開催し、「治安維持地域」を設定するよう国連安保理に呼びかけた。

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共産主義行動党メンバーで国民民主変革諸勢力国民調整委員会執行部メンバーのアブドゥルアズィーズ・ハイイル氏が当局に渡航を禁止され、逮捕された。

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シリア人権委員会がザーウィヤ山での虐殺の被害者の氏名を発表した。

アサド政権の動き

SANA, December 21, 2011
SANA, December 21, 2011
SANA, December 21, 2011
SANA, December 21, 2011

SANA(12月21日付)は、「家を守る者たちよ、あなたがたのもとに平安あれ」(シリア国家の最初の句)という名を冠した団体が主催するかたちで、ダマスカス県ウマウィーイーン広場で「シリアに対する陰謀」に抵抗して命を落とした軍の戦死者を追悼し、アサド政権による改革支持、外国の干渉反対を訴える大規模集会が開催された、と報じた。

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SANA(12月21日付)は、シリア・アラブ共和国憲法草案準備委員会が20日に引き続いて会合を開き、大統領、首相の権限など行政府に関する条文案の審議を完了したと報じた。

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SANA(12月21日付)は、アレッポ県アレッポ氏サアドゥッラー・ジャービリー広場(サアドゥッラー・ジャービリー地区)で「シリアの母、愛のキャラバン」と名づけられた団体が外国の介入拒否への賛同を求める署名運動を開始した、と報じた。

レバノンをめぐる動き

SANA(12月21日付)は、レバノン政府筋の話として、レバノン治安当局がシリア政府に対して、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方からシリア領内にアル=カーイダのメンバーが潜入しているとの連絡を行ったと報じた。

これに先だって、20日にはレバノンのファーイズ・グスン国防大臣が、アル=カーイダが「シリアの反体制活動家を装って」シリア領からベカーア県バアルベック郡アルサール地方を経由してレバノン領内に潜入していると述べていた。

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これに対して、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方議会および知事が声明を出し、アル=カーイダが潜入しているとのファーイズ・グスン国防大臣の発表を否定し、シリア軍によるレバノン領への侵害を阻止するためむしろ国軍を国境地帯に展開させるべきだと主張した。

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『サフィール』のムハンマド・ダフヌーン特派員がダマスカス県マイダーン地区で反体制抗議行動を取材中に治安機関に身柄を拘束された。同紙筋が明らかにした。

諸外国の動き

在ダマスカス・イラン大使館は、21日のSANAなどの報道を受けるかたちで、ヒムス県内の発電所でイラン人技術者5人が何者かに誘拐されたと発表し、釈放を要求した。

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イラクのアリー・ムーサウィー首相付広報顧問は、『ハヤート』(12月22日付)に対して、来週、シリアの反体制勢力指導者を招聘し、その要求をとりまとめるための拡大会合を開催すると発表した。

同情報顧問によると、この動きは、イラクによる事態打開のためのイニシアチブの一環をなす。

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ジェイ・カーニー米ホワイトハウス報道官は声明を出し、アサド大統領が政権を去ることがシリア国民の求める変化を実現する唯一の方法」と述べるとともに、「アラブ連盟イニシアチブを完全履行しない場合、国際社会がさらなる措置を講じる」と脅迫した。

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フランスのベルナール・ヴァレロ外務省報道官は、シリア人権監視団などによる累積被害の報告を受けるかたちで、シリア軍による離反兵掃討を「前例のない虐殺」と非難した。

AFP, December 21, 2011、Akhbar al-Sharq, December 21, 2011, December 22, 2011、al-Hayat, December 22, 2011、Kull-na Shuraka’, December 21, 2011, December 22, 2011、Naharnet.com,
December 21, 2011、Reuters, December 21, 2011、SANA, December 21, 2011、UPI,
December 21, 2011などをもとに作成。

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イラン・シリアの経済協力フォローアップ委員会会合が閉幕、イスラエル国防軍公式ラジオの記者が「アサド大統領の指導下での民主化を国際社会が支持すべき」との見解を述べる(2011年12月14日)

アサド政権の動き

SANA(12月14日付)はイラン・シリアの経済協力フォローアップ委員会会合が閉幕したと報じた。

会合では、シリアからイランへの輸出品68品目の関税率を60%引き下げる優遇措置が合意された。

SANA, December 14, 2011
SANA, December 14, 2011

会合後、アーディル・サファル首相がイランのアリー・ネクザード運輸大臣と会談し、シリア・イラン関係の維持強化を確認したと報じた。

反体制(武装)運動

ロイター通信(12月14日付)は、元政治犯でアラウィー派のムハンマド・サーリフ氏が、同氏の親戚4人がヒムス県ヒムス市で過去数週間の間に武装したスンナ派によって殺害されたと語ったと報じた。

サーリフ氏によると、親戚はアラウィー派であったために殺害されたという。

サーリフ氏はシリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長が11月に発表した宗派主義的殺戮に反対する声明の作成にあたった人物。

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ハマー県では、複数の活動家によると、軍・治安部隊の発砲で13人が殺害された。

またシリア人権機構、シリア人権監視団によると、アシャーリナ村近くで離反兵が軍のジープ4台を要撃し、兵士8人を殺害した。

この要撃は、軍がハッターブ村で市民が乗った車を攻撃し、5人を殺害したことへの報復だという。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ラジャート高原で離反兵と軍・治安部隊が交戦し、後者の兵士3人が負傷した。

また軍・治安部隊がフラーク市に侵入し、逮捕・追跡作戦を行った。

このほか、ブスル・ハリール市、ジャースィム市ではシリア革命総合委員会によると、軍・治安部隊による砲撃が行われた。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ゼネスト解除のためにルクンッディーン区に治安部隊が多数展開した。

シリア革命総合委員会によると、バルザ区で、ゼネスト解除のために治安部隊が展開した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市で電話が不通となり、総合情報部施設近くで銃声が聞こえた。

ムウダミーヤト・シャーム市では、複数の活動家によると、治安部隊が家々に発砲した。

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イドリブ県では、サラーキブ市で活動家多数が逮捕された。

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ヒムス県とレバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール地域の間の国境地帯で軍・治安部隊が市民に発砲し、レバノン人2人(羊飼い)、シリア人5人が負傷した。負傷者たちはレバノン領内に搬送された。

MTV(12月14日付)によると、シリア軍はレバノン領内で発砲した。

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ラタキア県では、SANA(12月14日付)によると、ラタキア市で武装テロ集団がしかけた爆弾2発が発見され、爆発物処理班が撤去した。

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シリア人権監視団は、14日の死者が24人に達したと発表した。

24人中13人はハマー県で、5人はヒムス県ヒムス市、3人がイドリブ県マアッラトミスリーン市、1人がダルアー県、1人がダイル・ザウル県、1人(イラク人)がダマスカス郊外県ザバダーニー市で殺害されたという。

反体制勢力の動き

シリア・クルド民主合意は、シリア・クルド国民評議会(シリア・クルド国民大会)への参加を表明した。

シリア・クルド国民評議会(シリア・クルド国民大会)に関してはhttp://www.ac.auone-net.jp/~alsham/2011_10/27.htmlを参照。

レバノンの動き

レバノンの3月14日勢力事務局は定例会合を開き、UNIFIL(フランス軍)の攻撃に関して、アサド政権が事件の背後にいると主張するとともに、「ヒズブッラーも攻撃の責任を負っている。なぜなら同組織は南部とUNIFIL展開地域の治安を掌握しているからだ…。同組織が疑わしい活動に気づかないことなどあり得ない」と非難した。

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レバノンのヒズブッラーとアマル運動はサイダー市で幹部会合を開き、UNIFIL(フランス軍)に対する攻撃を非難するとともに、関係当局による事件の調査と容疑者逮捕を求める一方、UNIFILに対して国連安保理決議第1701号に従い、引き続きレバノン国軍の支援を行うよう強調した。

諸外国の動き

イラン外務省のアラブ・アフリカ問題担当のフセイン・ホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン次官補は、カタールのハーリド・ビン・ムハンマド・アティーヤ外務担当国務大臣と会談し、シリア情勢に関して、国民の殺戮を支持しないとしつつも、アサド政権への圧力を拒否すると述べた。

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トルコ外交筋はAFP(12月15日付)に対して、キリス市にシリア人避難民を収容するキャンプ(総面積31.5ヘクタール)を建設中で、現在国境地帯に点在するキャンプで避難生活を送るすべてのシリア人を一カ所に収容すると述べた。

同報道によると、現在トルコで避難生活を送るシリア人の数は8,525人。

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国連の潘基文事務総長は記者会見で、シリア情勢に関して、「5,000人以上がシリアで命を落とした…。現状が続くことがあってはならない」と述べ、国際社会に対して行動を呼びかけた。

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米国務省でシリア問題を担当するフレデリック・ホフ氏は米議会の公聴会で、アサド政権を「生ける屍の集団」と形容、アラブ連盟のイニシアチブが失敗した場合、国際社会が体制による弾圧からシリア国民を保護するために行動すべきだと証言した。

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ヨルダンの首都アンマンで、シリア国民支援アラブ委員会(アリー・アブー・スッカル議長)が発足した。

同委員会はシリア国内での反体制運動の支援、シリア国民への救援などを目的とする。

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『フィナンシャル・タイムズ』(12月14日付)は、中化集団公司(シノケム)の傘下にあるエメラルド・エナジー社がEUの対シリア経済制裁に従うことに同意したと報じた。

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ガレイ・ザハル(イスラエル国防軍のラジオ)のアラブ問題記者ジャッキー・ホーギー氏はグローブス(12月14日付)に寄稿し、アサド大統領の指導下での民主化を国際社会が支持すべきだと述べた。

同記事によると、ホーギー氏は「彼(アサド大統領)が去れば、整然とその権威を継承する者などいないし、誰がどのように支配するかも分からなくなる…。アサドの退任を切望する者は、アラブ世界の心臓部分にあらたな不安定地点を生み出すことを主唱しているようなもので…そこにはリアルポリティクスが考慮されていない」と述べた。

また「シリアのバッシャール・アサド大統領が支援を必要としているのなら、西側は危機解決策を案出するため真摯な外交努力を行うべきだ」と付言した。

http://www.globes.co.il/serveen/globes/docview.asp?did=1000706768&fid=4111

AFP, December 14, 2011、Akhbar al-Sharq, December 14, 2011, December 15, 2011、The Financial Times, December 14, 2011、Globes-Onlines, December 14, 2011、al-Hayat, December 15, 2011, December 16, 2011、Kull-na Shuraka, December 14, 2011、MTV,
December 14, 2011、Naharnet.com, December 14, 2011、Reuters, December 14,
2011、SANA, December 14, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

シリア全国で統一地方選挙の投票が実施されるなか、イラクのマーリキー首相がオバマ米大統領と会談しシリア情勢について議論(2011年12月12日のシリア情勢

統一地方選挙

統一地方選挙の投票が全国で実施された。

これに関して、SANA(12月12日付)は、約1400万人が投票を行ったと報じる一方、「選挙法にかかる2011年政令第101号の初めての実質的実施と見なし得るもので、人民議会および地方議会の議員選出を調整するための礎石となり、健全な選挙プロセス、立候補者の権利…、有権者の投票の自由…を保障する」動きだと評価した。

SANA, December 12, 2011
SANA, December 12, 2011

しかしSNN、オガレット・ニュース・ネットワークといった反体制メディアや調整連合などは、ダルアー県、スワイダー県ハウラーン地方、ヒムス県、イドリブ県の各都市では、ゼネストによって投票は完全にボイコットされたと反論した。

またシリア人権監視団は、「イドリブ県では数十人が投票場に行っただけ」と発表した。

反体制(武装)運動掃討

シリア革命総合委員会によると、イドリブ県で市民3人、ハマー県で3人、ヒムス県で1人が治安部隊の弾圧で殺害された。

またシリア人権監視団によると、軍・治安部隊と離反兵による戦闘がイドリブ県、ダルアー県で続いた。

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これに対して、SANA(12月12日付)は、イドリブ県アイン・バイダー村の国境警備隊が、トルコ領内からの潜入を試みた武装テロ集団15人を殺害したと報じた。

またサラーキブ市近くでガーニム・イブラーヒーム・ハサン准将(アサド軍事工科大学付)が暗殺された。

さらに軍・治安部隊とシャッビーハが、トルコ国境に近いマアッラトミスリーン市とカフル・ヤフムール村に突入し、17人を殺害した。

住民はこの突入に対して幹線道路を封鎖して対抗、また軍・治安部隊に離反兵が反撃したほか、イドリブ・バーブ・ハワー街道を巡回する治安部隊を襲撃し、士官1人を含む7人を殺害した。

一方、ダルアー県では、武装テロ集団がスィフム・ジャウラーン地方の治安維持部隊を襲撃し、隊員3人を殺害したと報じた。

またこれに対して、軍・治安部隊が応戦し、テロリスト4人を殺害したと報じた。

さらにヒムス県タッルカラフ地方で武装テロ集団が投票所を襲撃し、投票箱を奪ったが、関係当局がこれを奪還したと報じた。

またヒムス市内各所で軍・治安部隊が武装テロ集団と交戦し、テロ集団の指導者など多数を逮捕したと報じた。

ハマー県では、ムハルダ市近郊の街道に武装テロ集団がしかけた爆弾3発が爆発したと報じた。

反体制勢力の動き

武装闘争の是非をめぐって、シリア国民評議会と自由シリア軍の見解の相違が改めて浮き彫りになった。

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シリア革命支援委員会のマフムード・ハムザ代表はRT(12月12日付)に対して、シリア国民評議会が民間人保護のために国連での対シリア非難決議の採択を求めていると述べた。

また反体制抗議行動に関して「個人的に行われる一部の事件を除いて、100%平和的だ」と断じつつ、シリア国民評議会が自由シリア軍に「民間人支援のための政治的な支援」を求めていることを明らかにした。

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自由シリア軍メンバーでトルコのアンタキアで避難生活を送るアイハム・クルディー大尉はロイター通信(12月12日付)に対して、同軍がさらなる武器弾薬を必要としているとしたうえで、シリアが内戦、ないしは長期的紛争に突入することを回避するために外国の介入が不可避だとの見方を示した。

また同大尉によると、現在も小隊、連隊レベルでの離反が相次いでおり、その数は10,000人以上に達しているという。

レバノンをめぐる動き

レバノン南部県のUNIFIL展開地域のマジュダル・スィリム村のカースィーヤ渓谷からイスラエル領に向かってカチューシャ砲が発射された。

砲弾はイスラエル領に達せず、レバノン領内のフーラー村に着弾、女性1人(55歳)が負傷した。

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外務省のジハード・マクディスィー報道官は、フランスのアラン・ジュペ外務大臣が12月9日のUNIFIL襲撃へのアサド政権とヒズブッラーの関与を推定したことに「外務省はシリアとのこの行為とのいかなる関係をも断固として否定する」反論した。

またジュペ外務大臣の発言およびそれに類する発言が「いかなる証拠も書いており、シリアをめぐる事実のねつ造」をねらっていると指摘した。

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ヒズブッラーはフランスのアラン・ジュペ外務大臣の発言に関して声明を出し、そのなかで、「ジュペはシリアとヒズブッラーを露骨に非難した。しかし彼自身、自分の言葉を裏付ける証拠を持っていないと認めている」と述べ、UNIFIL(フランス軍)攻撃への嫌疑を否定した。

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レバノンの進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首はムフタール市での党祝典で、UNIFIL(フランス軍)の攻撃に関して、「我々は昨日ロケット弾によるメッセージを受け取った。これは危険なメッセージであり、レバノン領を経由し、レバノンの安定、南部、レバノン全土を犠牲として我々の隣国からフランスに対して送られたものだと思われる」と述べ、アサド政権の関与を示唆した。

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イスラエルの国営ラジオ(12月13日付)は、イスラエル治安筋の話として、ロケット弾がイスラエル領内のキルヤト・シュモナを標的としていたと述べるとともに、「ヒズブッラーの継続的な火遊びは治安悪化をもたらす」と非難したと報じた。

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『サフィール』(12月13日付)は、ナジーブ・ミーカーティー内閣閣議で、3月8日勢力の一部閣僚が、UNHCRが検討しているシリア人避難民の難民登録およびキャンプ設営措置に関して、「政治、行政、財政、治安、人口的」な負担との立場を示し、拒否したと報じた。

アサド政権の動き

『クドゥス・アラビー』(12月12日付)は、シリア・アラブ共和国憲法草案準備委員会において、大統領の資格要件として、一部の委員が「大統領の宗教はイスラーム教である」との規定を削除することを求める一方、大多数の委員はこの提案に反対していると報じた。

同報道は複数の消息筋の話として、このほか大統領の任期は1期7年とし、資格年齢は40歳に戻されることが濃厚だという。

一方、公用語に関してアラビア語以外の言語を認定しないというのが委員全員の意見で、宗派マイノリティ、エスニック・マイノリティに関する規定も盛り込まない方針だという。

「バアス党は国家と社会を指導する党である」と定めた憲法第8条は廃止され、多党制が明記されるという。

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ファールーク・シャルア副大統領はムハンマド・リダー駐シリア・イラン大使と会談した。

複数のイラン消息筋によると、会談でシャルア副大統領は、イランとシリアの戦略的関係の重要性を強調するとともに、「米国と西側の各国体制は腐敗しており、中東地域の国民にアイデンティティを押しつけようとしている」と非難した。

一方、アラブ連盟によるイニシアチブに関して、「我々はアラブ連盟との対話に合意しているが、彼らはシリアにおける外国の干渉を拒否せねばならない」と述べた。

諸外国の動き

イラクのヌーリー・マーリキー首相が米国を訪問し、バラク・オバマ大統領と会談した。

両首脳は、米軍のイラク撤退後の両国間の戦略合意の活性化に関して確認した。

だが、シリア情勢に関しては、認識の違いが浮き彫りになった。

すなわち、マーリキー首相は、アサド政権とシリアの反体制勢力の仲介におけるイラクのイニシアチブを強調し、アサド大統領に退任を要求する権利はないとの姿勢を明示したのに対し、オバマ大統領は、アサド政権の正統性が「国民を殺したことで失われた」と述べた。

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ガルフサンズ石油社によると、同社および中国シノケム社が西側諸国の対シリア経済制裁強化を受けるかたちで、シリア国内での操業を停止した。

またこれに先立ち、カナダのサンコール・エナジー社もシリア国内での操業中止を発表した。

Akhbar al-Sharq, December 12, 2011、AFP, December 12, 2011、al-Hayat, December 13, 2011、Kull-na Shuraka, December 12, 2011、Naharnet.com, December
12, 2011, December 13, 2011、al-Quds al-‘Arabi, December 12, 2011、al-Safir, December 13, 2011、SANA, December 12, 2011、Reuters, December 12, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

ナスルッラー書記長が3年超ぶりに大衆の前に姿を現しアサド政権への支持を改めて表明、シリア国民評議会のメンバーらがジュネーブでクリントン米国務長官と会談しポスト・アサド体制について議論(2011年12月6日)

ヒズブッラー書記長の演説

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長がアーシューラーを記念してベイルート郊外(ダーヒヤ)に姿を現し、支持者らの前で演説、アサド政権への支持を改めて表明、シリアの反体制勢力を非難した。

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ナスルッラー書記長が大衆の前に姿を現すのは、2008年7月以来初めてで、会場には数十万人が集まった。

演説で、ナスルッラー書記長はシリア情勢に関して以下のように述べた。

「我々の立場は当初から明確だ。我々はシリア政府が同意し、シリア国民が主唱している改革を支持している…。また我々はレジスタンスを行い…、レジスタンス運動を支援してきた国家を支持する…。しかしシリアで改革、安全、治安、対話、国民の平和を望まず、破壊を望んでいいる者がいる…。イスタンブールで結成され、一部の西側・アラブ諸国が支持するシリア国民評議会は、米国とイスラエルへの信任状を提示した…。シリアにおいて(反体制勢力によって)求められているのは、改革、汚職撲滅、多元主義などではない。裏切りと屈服の体制だ…」。

http://www.youtube.com/watch?v=l30bz-9R-48

http://www.youtube.com/watch?v=l30bz-9R-48

反体制(武装)闘争

イドリブ県では、SANA(12月6日付)によると、アイン・バイダー村のシリア・トルコ国境地域において、トルコ側から武装テロ集団約35人が潜入を試み、国境警備隊が交戦の末にこれを阻止した。

同報道によると、この交戦によって、武装テロ集団メンバー多数が負傷し、一部はトルコ側に逃げ去った。

また逃げ去ったトルコ領内では、逃げ帰った負傷者らを搬送する車の音が聞こえた、という。国境警備隊側に死傷者はなかった。

しかし、トルコ外務省は、シリア側のこの報道を否定した。

またシリア革命総合委員会によると、県内で1人が治安部隊によって殺害された。

このほか、複数の活動家によると、カフルタハーリーム村に、17台の軍車輌が侵入し、弾圧を行った。

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ヒムス県では、シリア革命総合委員会によると、ヒムス市で21人が治安部隊によって殺害された。

複数の活動家によると、ヒムス市ダイル・バアルバ地区では、12回にわたった爆発音が聞こえ、激しい銃声が鳴り響いた。

一方、シリア人権監視団によると、ヒムス市ズハラー地区でシャッビーハに誘拐されたとされる市民34人の遺体が発見された。ズハラー地区はアサド政権支持者が多く住む地区。

これに対し、SANA(12月6日付)は、武装テロ集団が、空軍パイロットのクサイ・ハーミド・ムスタファー大佐をヒムス市マサーキン・ミスファー地区にある自宅前で襲撃、暗殺したと報じた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団と地元調整諸委員会によると、ダーイル町で離反兵と軍が激しい交戦を行う一方、治安部隊が同市周辺地域で大規模な逮捕・追跡活動を行った。

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ハマー県では、シリア革命総合委員会によると、1人が治安部隊によって殺害された。

一方、SANA(12月6日付)によると、ハマー県郊外で、武装テロ集団が、教員2人を誘拐、殺害した。

またこのほかにも市民3人を惨殺したという。

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ダマスカス郊外県では、複数の活動家によると、ハラスター市で共和国護衛隊に援護された治安部隊が逮捕・追跡活動を行った。

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アレッポ県では、シリア・クルド青年調整連合アレッポ調整委員会は声明を出し、アレッポ大学経済学部前で学生が反体制デモを行ったと発表した。

しかしまもなく治安部隊が排除し、学生数十人を逮捕したという。

反体制勢力の動き

シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長はパリでCNN(12月6日付)のインタビューに応え、イランがシリア国民の弾圧に「荷担している」と非難し、アサド政権支持を止めるよう求め、「これが、シリア・イラン関係に関して我々が望んでいない結末を回避する最後のチャンスだ」と警告した。

ガルユーン事務局長はまた、レバノンのヒズブッラーに関して「シリア国民は、ヒズブッラーを完全に支持していた。しかし今日、国民はヒズブッラーがこの善意に答えず、自由のためのシリア国民の闘争を支持していないことに驚いている」と述べた。

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シリア国民評議会メンバー7人からなる使節団がヒラリー・クリントン米国務長官とジュネーブで会談した。

使節団は、ブルハーン・ガルユーン事務局長、バスマ・カドマーニー報道官、ハイサム・マーリフ弁護士ら。

会談でクリントン米国務長官は、「体制打倒以上の内容の民主的平和的プロセス」を保障し、ポスト・アサド体制において、「法による支配、人権尊重を宗派、人種を問わず保障する」ことを反体制勢力に求めた。

シリア国民評議会のナジーブ・ガドバーン氏(在米)は、ヒラリー・クリントン米国務長官との会談で、評議会の使節団が、「ボスニア紛争時のようにシリアの民間人を保護するための回廊の設置を求めた」と述べたうえで、同回廊の設置が「ある種の航空禁止空域の設定」をもって始動するべきだとの考え方を示した。

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その後、シリア国民評議会の使節団(ガルユーン事務局長ら)はアルジェリアへと発った。

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シリア国民評議会のバスマ・カドマーニー報道官は、評議会のメンバーがEU議会でのシリア情勢に関するシンポジウムで、300万人の生活必需品が不足しているとしたうえで、事態が「急速に悪化し、深刻な人道的危機に達しつつある」と窮状を訴えたと述べた。

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トルコのアンタリアを拠点とするシリア変革大会のアンマール・カルビー事務局長とウマル・ミクダード氏は、アンカラのドイツ大使館の招きで西側諸国10カ国の代表と会談した。

カルビー事務局長はこの会談で、アサド政権打倒や反体制勢力統合の必要を訴えた。

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12月6日、英国のスカイ・ニュースがヒムス県への潜入ルポを放映した。

http://www.youtube.com/watch?v=j4OtU7ZqaFs&feature=player_embedded

http://www.youtube.com/watch?v=j4OtU7ZqaFs&feature=player_embedded

アサド政権の動き

AFP(12月6日付)は、ABCがアサド大統領に単独インタビューを行ったと報じた。西側のテレビ局が大統領にインタビューするのは3月以降で初めて。12月7日に放映予定。

諸外国の動き

イスラエルのエフド・バラク国防大臣は、占領地ゴラン高原での軍事演習後に、アサド政権の崩壊は「数週間ないしは数ヶ月」という時間の問題だと述べた。国防相が明らかにした。

またアサド政権が崩壊し、シリアの反体制勢力が先進兵器を接収しないよう、ヒズブッラーがこれらの兵器をシリアから持ち出そうとしていると警鐘をならした。

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『サバフ』(12月6日付)は、トルコがシリアに対シリア経済制裁と合わせて、シリアの諜報機関との協力を停止したと報じた。

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ヨルダンのナースィル・ジャウダ外務大臣は、ヨルダン上院外交委員会で、シリア情勢に関して「アラブの家の枠組みのなかでシリア情勢を解決する」ことを支持すると述べ、西側諸国や国連の介入に消極的な意思を示した。

またアラブ連盟の対シリア経済制裁に関しては、「ヨルダンにはシリアと経済的な利益をともにし、国境、水をめぐる問題を共有し、シリアには多くのヨルダン人学生がいる。それゆえ、経済制裁に関する例外を近隣諸国に設けるよう求めた」と述べた。

ヨルダン公式筋によると、ヨルダン政府は、対シリア経済制裁の被害を抑えることを任務とした経済セクター最高委員会を設置した。

一方、信頼できる消息筋が『ハヤート』(12月7日付)に述べたところによると、ヨルダンの銀行は、連盟の制裁発動前にシリア中央銀行やシリア商業銀行との取引を停止していたという。

これは西側諸国などがすでに科している対シリア経済制裁の被害が及ぶことを回避するための措置だとのこと。

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米高官は、10月下旬にシリアから「避難していた」ロバート・フォード米大使が12月7日にダマスカスに戻ることを明らかにした。

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『ハヤート』(12月7日付)は、アラブ連盟のアフマド・ベン・ヒッリー事務副長の話として、ナビール・アラビー事務総長がシリア政府からの議定書調印に関するメッセージへの対応として、事務局長による回答、緊急外相会議の会合という二つの選択肢があり得ると報じた。

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ロシアのミハイル・ボグダノフ外務次官は、イタル・タス通信(12月6日付)に対して、ロシアがシリアに監視団を派遣する準備があることを明らかにした。

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フランスの石油会社Total社は、EUによる対シリア追加制裁に応じるかたちで、「授業員の安全を何よりも確保するため」、ダイル・ザウル県でのガス開発計画など、シリア国内での操業を停止したと発表した。

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アルジェリアのムラード・マドリスィー外務大臣は、フランス議会で演説し、シリア情勢に関して内戦突入への懸念を表明し、アラブ連盟イニシアチブに「完全なる機会」を与えるべきだとしたうえで、「我々はシリア政府に対して圧力をかける一方で、反体制勢力に対話にふさわしい状況を準備するよう話している」と述べた。

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『タイムズ』(12月6日付)は、複数のパレスチナ高官の話として、ハマースがダマスカスから事務所やメンバーを退避させようとしていると報じる。

同報道によると、この動きは、ハマースがアサド政権への支持を控えるようになったことをうけたもので、これと関連してイランがハマースへの資金供与を停止すると脅迫している、という。

AFP, December 6, 2011、Akhbar al-Sharq, December 6, 2011, December 8, 2011、al-Hayat, December 7, 2011、Kull-na Shuraka’, December 7, 2011、Naharnet.com, December 6 ,2011、Reuters, December 6, 2011、SANA, December 6 ,2011、al-Shuruq, December 6, 2011、The Times, December 6, 2011、Youtubeなどをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

ムアッリム外務大臣はアラブ連盟外相会議での対シリア経済制裁発動に関する決議を「経済戦争」として非難、各地ではアサド政権の改革支持や外国の干渉拒否を訴える百万人集会が開かれる(2011年11月28日)

シリア・アラブの春(シリア革命2011)顛末記

2011年11月28日のシリア情勢

アサド政権の動き

ワリード・ムアッリム外務大臣はダマスカスで記者会見を開き、アラブ連盟外相会議での対シリア経済制裁発動に関する決議を「扉を閉ざした」、シリアに対する「経済戦争」だと非難した。

ムアッリム外務大臣は11月初めのドーハでの(アラブ連盟のワーキングペーパーに関する)アラブ連盟外相委員会とシリア政府使節団の合意の「文言と精神を遵守」するよう連盟に「再検討」を求め、ドーハでの合意に基づいて問題への対処を行うよう求めた。またシリアの加盟停止を定めたその後の決議を非難し、「一部の連盟加盟国が国際問題化しようとしている」と述べた。

また、カイロの連盟本部でのシリア政府と反対勢力との対話を求めるアラブ連盟の提案を、「アラブ連盟側の立場は明白で、カイロでの対話、挙国一致内閣、移行期間を求めているが、これは拒否される…。すべての人々が参加する対話が行われれば、挙国一致内閣に関する合意もなされるが、それは対話の後だ」と述べ、却下した。

アラブ連盟外相会議での対シリア経済制裁発動決議、とりわけシリア中央銀行との取引停止に関しては、「経済的な側面からの宣戦布告で、前例のない措置」だと非難する一方、予防措置として、アラブ諸国におけるシリアの預金の95%を引き落とした」と述べた。

一方、ムアッリム外務大臣はアサド政権主導下の改革に関して、12月12日予定の統一地方選挙やシリア・アラブ共和国憲法草案準備委員会の活動を上げて、「前進」していると述べるとともに、国民対話会議に関しては「国民対話は政府と反体制勢力の間で行われるものではない。政府、反体制勢力のいずれにも与していない国民が数百万人とおり、彼らには正当な要求がある」と述べた。

また国外の反体制勢力の国民対話への参加を「保障」する準備があると付言した。

また「(シリア・アラブ共和国)憲法(草案準備)委員会報道官は今日、新憲法の基本規定のなかに複数政党制が盛り込まれており、政党間を差別する余地はなく、世界の国々のほとんどの憲法と同様、新憲法には第8条はない」と述べ、「バアス党は社会と国家を指導する指導党である」との現憲法の前衛党規定が削除されることを明らかにした。

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SANA(11月28日付)は、シリア・アラブ共和国憲法草案準備委員会が新憲法草案(第1稿)作成のための会合を開催したと報じた。

委員会のサーム・ダッラ報道官によると、草案の大部分は完成し、残りの部分は今週末までに完成させる、という。

ダッラ報道官によると、新憲法の基本規定には、主権在民、三権分立、司法の独立、基本的人権の保障、すべての政党間の平等を原則とする政治的多元主義、地方分権などが盛り込まれているという。

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ダマスカス県の複数の広場、アレッポ県アレッポ市のサイフ・ダウラ広場、ハサカ県ハサカ市、ダイル・ザウル県ダイル・ザウル市、スワイダー県スワイダー市、ヒムス県ヒムス市郊外、タルトゥース県タルトゥース市などシリア各地で、アサド政権の改革支持、外国の干渉拒否を訴える百万人集会が開催された。

SANA, November 28, 2011
SANA, November 28, 2011
SANA, November 28, 2011
SANA, November 28, 2011
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SANA, November 28, 2011
SANA, November 28, 2011

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ムハンマド・ニダール・シャッアール経済大臣はAFP(11月28日付)に対して、アラブ連盟による対シリア経済制裁の影響を厳密にすることは困難だが、シリア経済に深刻な影響を及ぼすだろう」と述べた。

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シリア商業会議所が声明を出し、アラブ連盟の対シリア経済制裁がシリア国民全体に大きな被害をもたらすだろうと警鐘を発した。

反体制勢力の動き

Kull-na Shurakā’, November 27, 2011
Kull-na Shuraka’, November 27, 2011

シリア国民評議会の使節団(ブルハーン・ガルユーン事務局長ら)と自由シリア軍の指導部(リヤード・アスアド大佐ら)が会談した。

会談では両組織の連絡強化、協調体制構築について審議され、共同委員会を設置し、現地での活動、救援、情報、政務などで連携することで合意した。

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シリア国内で反体制活動を行う国民民主変革諸勢力国民調整委員会の報道官はAKI(11月28日付)に対して、ムアッリム外務大臣の記者会見は、アラブ連盟の要求を拒否した理由をシリア国民に満足させることに「失敗している」と非難した。

国民民主変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム総合調整役は声明を出し、シリア国民への影響を回避しようとするアラブ連盟の対シリア経済制裁発動の試みを評価するとともに、連盟に対してアサド政権をさらに孤立させるべく行動を継続するよう求めた。

またアブドゥルアズィーム総合調整役はアーラム・チャンネル(11月28日付)に対して、アラブ連盟の経済制裁はシリア国民ではなくアサド政権に影響を与えると断じたうえで、アラブ連盟主導による「アラブ的解決」こそがシリアの危機打開をもたらすとの見方を示した。

アブドゥルアズィーム総合調整役はまた外国の軍事介入を改めて拒否するとともに、アサド政権に対して暴力と殺戮の停止、逮捕者釈放、平和的デモの認可を求め、体制転換と愛国的民主国家の建設を主唱した。

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シリア変革大会(アンタキア)は声明を出し、アラブ連盟の対シリア経済制裁に関して「アラブ連盟の進路における歴史的転換点」、「アラブの行動への新たな概念の構築」と高く評価した。

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『クッルナー・シュラカー』(11月28日付)は、シリア学生国民連合がダマスカス県内の大学生に対して、アサド政権を支持するデモへの参加を強要している、と報じた。

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al-Hayat, November 28, 2011
al-Hayat, November 28, 2011

シリア当局は、国内で30年にわたってマール・ムーサー修道院(ヒムス県ナバク地方)で布教活動を行ってきたイエズス会のイタリア人聖職者(パウロ・ダログリオ、Paolo Dall’Oglio)氏を11月21日付で国外追放処分とした。

同氏がシリア国内での弾圧を非難したことが理由だという。

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シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン所長は、同監視団がマール・ヤアクーブ修道院(ダマスカス郊外県)のアグネス・マリヤム・サリーブ修道長から反体制運動弾圧の死傷者の情報を得ていたとの一部情報を否定した。

反体制運動掃討

ヒムス県では、SANA(11月28日付)によると、ヒムス市ワルシャ地区で治安維持部隊が武装テロ集団と交戦し、3人を殺害、武器を押収した。

Kull-na Shurakā’, November 27, 2011
Kull-na Shuraka’, November 27, 2011

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イドリブ県では、SANA(11月28日付)によると、カフルナブル市で治安維持部隊が武装テロ集団と交戦し、2人を逮捕した。またイドリブ県北部で鉄道の線路にしかけられた爆弾2発が爆発したが、被害は限定的だったという。

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なお過去数ヶ月にわたり、反体制運動に対するシリア政府の弾圧の被害を発表してきたシリア人権監視団は、先週末から、「民間人の殉教者の数が27人に上った」(11月26日付)、「民間人の殉教者の数が32人に上った」(11月28日付)と犠牲者を積算して発表するようになっており、ジャズィーラなどアサド政権に対して敵対姿勢をとる一部のメディアを除いて、その数字を引用していない。

諸外国の動き

『ミッリイェト』(11月28日付)は、イランのIRNAの報道を引用し、フランス軍部隊がトルコとレバノンでシリアの反体制勢力(自由シリア軍)の軍事教練を行っていると報じた。

同報道によると、フランス、英国、そしてトルコの当局はシリアで活動する反体制武装組織への武器供与を行うことで合意に達しているという。

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国連の独立人権調査委員会は報告書を発表し、シリア政府が国内で軍・治安部隊などを通じて人道に対する罪を犯していると認定し、民間人補語のための「早急な措置の実施」と、「すべての当事者への武器支給の停止」と提言した。

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EU諸国政府はブリュッセルで、シリア政府に対する追加の金融制裁を科すことで合意した。

12月1日以降に正式に発表される追加制裁では、EU諸国によるシリア政府発行の国債の取引禁止、EU域内でのシリアの銀行の支店開設禁止ないしはシリアの銀行によるEU内での投資禁止、石油・ガス関連設備の輸出禁止などが盛り込まれるという。

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フランスのアラン・ジュペ外務大臣は、France Info(11月28日付)に対して、「シリアの体制に残されている日は限られている」と述べた。

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アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、改めて、シリアにアラブ監視団派遣に関する議定書に署名するようシリア政府に求めた。

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ロシア軍は、ロシア海軍は航空母艦などを含む艦隊を地中海に派遣し、タルトゥース港などに寄港する予定だと発表した。

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イラクのイラーキーヤ・ブロック(イヤード・アッラーウィー元首相代表)は、シリア政府に対して「内政問題への外国の介入を回避するため…アラブ連盟の決議を迅速に実行する」よう呼びかけた。

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レバノンの北部県トリポリ市にあるバーブ・タッバーナ地区(スンナ派地区)で、住民数十人がムアッリム外務大臣が記者会見で公開した写真を「同地区住民への中傷」だと非難し、抗議の座り込みを行った。

座り込みに参加した住民によると、シリア国外、とりわけレバノンから若者が流入しシリアで武装活動を行っていることの証拠としてムアッリム外務大臣が示した写真は、が2008年以降にフェイスブックで公開されている写真で、バーブ・タッバーナ地区とジャバル・ムフスィン地区(アラウィー派地区)との間の戦闘の写真だという。

AFP, November 28, 2011、Akhbar al-Sharq, November 28, 2011, November 29, 2011、AKI, November 28, 2011、DP-News, November 29, 2011、al-Hayat, November 29, 2011, December 2, 2011、Kull-na Shuraka’, November 27, 2011, November 28, 2011、Naharnet.com, November 28, 2011、Reuters, November 28, 2011、SANA, November 28, 2011、http://www.syriahr.com/などをもとに作成。

 

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アラブ連盟外相会議で14条の骨子からなる対シリア経済制裁決議が19カ国による承認のもと可決される、イラクおよびレバノンは採決に参加せず(2011年11月27日)

アラブ連盟の動き

アラブ連盟外相会議で対シリア経済制裁決議が19カ国の承認で可決された。

カタールのハマド・ブン・ジャースィム首相兼外務大臣は、イラクが採決で態度を「保留」、制裁には加わらないだろうと述べた。

また加盟資格停止中のシリアは採決には参加できず、レバノンも採決には参加しなかった。

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アラブ連盟外相会議での対シリア経済制裁決議の骨子は以下の通り:

1. シリア政府高官のアラブ諸国への渡航禁止およびアラブ諸国内の資産凍結。制裁対象はカタールが議長を務める実行委員会が決する。
2. シリア中央銀行との取引停止。
3. シリア政府との政府間の貿易取引の停止。ただしシリア国民に影響を及ぼす戦略物資は除外する。
4. シリア政府の資産凍結。
5. シリア・アラブ共和国との金融取引停止。
6. シリア商業銀行とのすべての取引の停止。
7. アラブ諸国の中央銀行とシリア中央銀行と間で行われている政府間貿易取引への融資停止。
8. アラブ諸国の中央銀行による銀行振込、債権取引の監視要請。ただしシリアの通貨による外国からの家族送金、シリア国内のアラブ諸国国民への送金は除外する。
9. アラブ諸国によるシリア国内でのプロジェクトへの融資の凍結。
10. シリアへの航空機乗り入れに関して、決議発動から1週間以内に実行技術委員会が閣僚委員会に対して、乗り入れ停止の期日を確定するための報告書を提出する。
11. 関連事項の実施状況のフォローアップをアラブ民間航空委員会とアラブ通貨基金に委任する。
12. シリア国内のアラブ関連機関、国際期間、アラブ連盟関連本部および職員は制裁から除外する。
13. 議長国カタールのもと、ヨルダン、アルジェリア、サウジアラビア、スーダン、オマーン、エジプト、モロッコ、そして連盟事務局の高官および専門家による技術実行委員会を設置し、シリア国民および周辺諸国民に直接の影響を及ぼす人道物資の除外を検討する。
14. 事態の進捗状況をフォローアップするため閣僚会議を会期中とする。

全文はhttp://international.daralhayat.com/internationalarticle/333414を参照。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は、制裁決議に関して、「シリア政府が我々のメッセージを理解することを望む。そうすれば我々の問題は内輪で解決されるだろう」と述べた。

また「シリア政府が民間人を殺害し、無実の人々を弾圧するのに大使、トルコもアラブ連盟も沈黙を続けるなど誰も期待できない」と脅迫した。

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複数のアラブ外交筋によると、少なくともアルジェリアとオマーンが性急な制裁発動が、シリア政府でなく国民に災難をもたらすと警鐘をならした。

しかしカタールを中心とする制裁支持諸国は、シリア国民への被害を軽減するための手段やしくみを検討しつつ、段階的であっても制裁を発動する必要があるとの立場を貫いた。

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アラブ連盟の動きが外国の干渉を助長するとのシリア政府の批判に関してハマド首相は、「我々が行っていることすべてが外国による解決を回避すること」とし、「我々が真剣に対処しなければ、外国の干渉がないと保障することはできない」と述べた。

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アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、「我々の最大の関心事はシリア国民への制裁の影響をどのように回避するかにある」と述べた。

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これに対して、ヨルダンのナースィル・ジャウダ外務大臣は、『ハヤート』(11月28日付)に、シリアの近隣諸国から多くの意見が出されたことで、フォローアップ実行技術委員会が発足したことを明らかにした。

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UAEのアブドゥッラー・ビン・ザーイド外務大臣は、「シリアへの外国の介入はアラブ連盟においてそもそも提起されていない」と述べた。

アサド政権の動き

SANA, November 27, 2011
SANA, November 27, 2011
SANA, November 27, 2011
SANA, November 27, 2011
SANA, November 27, 2011
SANA, November 27, 2011

SANA(11月27日付)は、ダマスカス県、ラタキア県ラタキア市、タルトゥース県タルトゥース市など各地でアサド政権主導の改革支持、アラブ連盟の介入拒否を訴える大規模集会が開催されたと報じた。同集会は日中に開催されていたこれまでのアサド政権支持集会とは異なり、晩にまで及んだ。

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『バラドナー』紙のバッサーム・ジュナイド編集長は、シャームFM(11月27日付)とのインタビューで情報大臣の辞任を求めた。

『バラドナー』紙はバアス党内の汚職を非難する記事を掲載した記事を掲載した号を公刊しようとしたが、検閲を受け、同号は発禁処分となっていた。

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反体制勢力の動き

シリア国家建設潮流が声明を出し、アラブ監視団派遣に関する議定書へのシリア政府の署名拒否を、国が置かれている危機を解消しないための口実を探し、反体制勢力の根絶のための時間稼ぎを行っていると非難した。

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シリア国民評議会はアラブ連盟閣僚会議での対シリア経済制裁決議採択に関して声明を出し、「体制の敗北」、「体制孤立化への重要なステップ」とみなすと評価した。

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UPI(11月27日付)は、エジプト在住の反体制活動家、サーイル・ナーシフ氏の妻(エジプト人)で、同氏が「シャッビーハ」に誘拐されたと発表していたムナー・アブドゥルワッハーブさんが無事発見されたと報じた。

Kull-na Shurakā, November 27, 2011
Kull-na Shuraka, November 27, 2011

同報道によると、ムナーさんは気を失い、路上で倒れていたという。

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国内で反体制活動を行うシリアのための第三潮流は声明を出し、アラブ連盟外相会議による対シリア経済制裁発動の決定が、シリアの危機の政治的正常化に向けた努力に資さない、と非難した。

反体制運動掃討

ヒムス県では、SANA(11月27日付)によると、ヒムス市で武装テロ集団が10歳の少年(サーリー・サーウードくん)を射殺したと家族が証言したと報じた。

同少年に関しては、アラブ諸国の衛星放送がシリア軍によって射殺したと報じていた。

またヒムス市ワルシャ地区で治安維持部隊が武装テロ集団と交戦し、指名手配者11人を殺害、多数を逮捕し、大量の武器を押収した。また市内の別の地区でも交戦し、3人を殺害、大量の武器を押収した。

一方、シリア人権委員会によると、ランクース村で発生した反体制デモに治安部隊が介入、弾圧し、5人が死亡、少なくとも15人が負傷した。

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イドリブ県では、SANA(11月27日付)によると、マアッルシューリーン村とガドファ村間で武装テロ集団が石油パイプラインの警備員を襲撃、交戦があったと報じた。同報道によると、これにより武装テロ集団のメンバー1人が死亡、1人が負傷し、彼らの武器が押収された。

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ダマスカス県では、シリア人権委員会によると、ルクンッディーン区、サーリヒーヤ区で治安組織による活動家逮捕、家宅捜索がなされた。

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ハマー県では、SANA(11月27日付)によると、破棄裁判所顧問のファーイズ・アスカル氏がハマー市で武装テロ集団に誘拐された

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シリア人権国民機構のアンマール・カルビー所長は声明を出し、11月27日の死者数が40人に上ったと発表した。

同声明によると死者はヒムス県で16人、ダマスカス郊外県で14人、イドリブ県で2人、ハマー県で4人、ダイル・ザウル県で3人、タルトゥース県で1人。

レバノンの動き

レバノンの北部県トリポリ市でムスタクバル潮流が「武器の秋…独立の春」と題した大規模集会を開催し、数十万人を動員した。

集会では、ムスタクバル潮流幹部や3月14日勢力の幹部が出席し、アサド政権による反体制デモ弾圧と、レバノン特別法廷をめぐるレバノン国内の対立激化を絡めて、ヒズブッラーや自由国民潮流を酷評した。

ムスタクバル潮流のムハンマド・カッバーラ議員は、「レバノンにおけるアサドのヘゲモニーは転覆させられねばならない」と述べ、「この政府(ナジーブ・ミーカーティー内閣)はレジスタンスとは無縁だ、なぜならシリア国民を攻撃するために狙撃手をシリアに派遣する者はレジスタンスなどではないからだ」と述べた。

同じくムスタクバル潮流のサミール・ジスル議員は、「彼らは、人々があらゆる専制者よりも強く、警察国家が人々の意思によって倒されるということをベイルートの春(独立インティファーダ)から学ばなかったのか」と述べ、レバノン特別法廷への資金供出を拒否しようとするヒズブッラーや自由国民潮流を非難した。

Naharnet, November 27, 2011
Naharnet, November 27, 2011

民主会合ブロック代表のマルワーン・ハマーダ議員は「私はヒズブッラーが倒れること、政府が転覆することを残念だとは思わないだろう。私はアサドの犯罪体制を決して許さない…」と述べた。そのうえでヒズブッラーと自由国民潮流を「全体主義という巨大な刑務所を構成する」と非難し、ミシェル・スライマーン大統領、ミーカーティー首相、そしてナビーフ・ビッリー国民議会議長に「レバノンが巨大な刑務所に囚われないよう」行動することを求めた。

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AFP(11月27日付)によると、アッカール郡シャイフ・アイヤーシュ村を車で通過した近くのアラウィー派の村落住民が村人2人をはね、村の10代の少年1人(スンナ派)が死亡した。

車で通過したアラウィー派の運転手もその後村人に殴られ、負傷し、病院に搬送されたという。

アラウィー派の運転手は、シャイフ・アイシャーシュ村の住民がトリポリ市での集会に参加しようとするのを阻止しようと挑発したという。

少年殺害に抗議し、シャイフ・アイシャーシュ村が道路を封鎖したが、警察・治安部隊が排除した。

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NNA(11月27日付)によると、アラウィー派が多く住むトリポリ市のジャバル・ムフスィン地区で、市内でのムスタクバル潮流の集会での祝砲によって、3人が負傷した。

これに関して、アラウィー派政党のアラブ民主党は、3人のうちの1人が集会の参加者がジャバル・ムフスィン地区に撃ち込んだ砲弾で負傷したと発表した。

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AFP(11月27日付)によると、集会参加者が打った祝砲でスンナ派1人が負傷したと報じた。

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AFP(11月27日付)によると、トリポリ市のジャバル・ムフスィン地区とバーブ・タッバーナ地区を分けるバアル・ダルウィーシュ地区に手榴弾が投げ込まれた。

諸外国の動き

ヨルダン政府は、シリア人避難民がヨルダン国内国境のラムサーに避難したのを受けて、シリア、ヨルダン両軍が交戦したとの一部情報を否定した。

ヨルダンのラーカーン・マジャーリー情報通信担当大臣は、『ハヤート』(11月28日付)に対して、シリア国境警備隊がシリア人家族が午後4時にヨルダンへの違法な越境を試みた家族(3人)に発砲したと述べた。

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カタールとバーレーンの外務省は、国民に対してシリアからの退避を勧告した。

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カタールのドーハで、シリア人労働者数千人が反体制デモを行った。

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エジプトのナセル主義アラブ民主党使節団がシリアを訪問し、アサド政権支持を表明した。一方同党のムハンマド・アブー・アッラー党首は、カイロでシリアの反体制勢力の使節団と会談し、シリア国民評議会を承認すると述べた。

AFP, November 27, 2011、Akhbar al-Sharq, November 27, 2011、al-Hayat, November 28, 2011、Kull-na Shuraka, November 27, 2011, November 28, 2011、Naharnet, November 27, 2011、NNA, November 27, 2011、Reuters, November 27, 2011、SANA, November 27, 2011、UPI, November 27, 2011などをもとに作成。

 

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「武装集団」がタドムル・ヒムス間でアサド政権軍士官らに対する暗殺作戦を断行、アラブ連盟閣僚委員会が開催されシリアが求めていた議定書修正提案の却下を決定(2011年11月24日)

反体制勢力の動き

SANA(11月25日付)は、「武装テロ集団が暗殺作戦を断行し、パイロット6人、士官4人、空軍基地に勤務する士官クラスの技術者3人を殺害した」と報じた。

同報道によると、暗殺は「タドムル・ヒムス間」で24日午後に行われ、「このテロ作戦に複数の外国機関が関与し、勇敢な我らの武装部隊の戦闘能力を弱化させようとしていることを確認した」と断じた。

自由シリア軍もインターネットで声明を出し、ファールーク大隊が(24日)午後3時に、ヒムス・タドムル間のフルクルス町を走行中のタイムール空港の複数のパイロット士官が乗ったバスを攻撃し、その結果、アッラーのおかげで少なくともパイロット士官7人を殺害、そのなかには大佐1人、バスに登場していた軍曹2人、バスの運転手の曹長1人が含まれていると発表した。

しかしこの犯行声明をめぐっては情報が錯綜した。

すなわちヒムス県の活動家は「部族の武装集団」が攻撃を行ったと述べ、その後、自由シリア軍は犯行への関与を否定した。

なお同様の情報の錯綜は、ダマスカス県のバアス党支部への攻撃に関しても見られ、自由シリア軍は一度犯行声明を出したが、その後否定し、シリア政府がそのイメージを貶めようとして行った自作自演と非難した。

複数の活動家によると、自由シリア軍は、数千人がトルコに避難している一方、シリア国内で活動している離反兵もおり、必ずしも統率がとれた組織ではないという。

トルコ南部に潜伏する自由シリア軍司令官のリヤード・アスアド大佐は、AFP(11月24日付)の電話取材に応え、レバノンのヒズブッラーが反体制運動弾圧のために「傭兵」をシリアに派遣している、と断じた。

またアスアド大佐は、アサド政権の打倒を加速するため「戦略的標的」への外国軍の空爆を求めた。

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ヨルダンのアンムーン通信社(11月24日付)は、国内で反体制活動を指導してきた女性活動家のスハイル・アタースィー氏がヨルダンのシリア人避難民キャンプに非難したと報じた。

Akhbar al-Sharq, November 24, 2011
Akhbar al-Sharq, November 24, 2011

ジャマール・アタースィー民主的対話会議(市民社会運動体)の代表を務め、3月15日の内務省前での抗議行動(政治犯釈放を求める家族の座り込み)を主導したアタースィー氏は、治安当局の追跡を受け長らく国内に潜伏していたとされる。

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サウジアラビアの日刊紙『ワタン』(11月24日付)がフェイスブックから得た情報として、ヒムス市で殺害され、埋葬されたサウジアラビア人フサイン・ブン・バンダル・ブン・ハラフ・アンズィー氏の遺体が掘り出され、持ち去られたと報じた。

在ダマスカス・サウジアラビア大使館高官によると、フサイン氏の遺体は遺族に返還され、サウジアラビア国内で改めて埋葬されることになっていた。

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シリア救済委員会は声明を出し、アブドゥッラッザーク・イード政治局長、ウマル・ファールーク・ダンダシー執行部副議長、ウサーマ・マルーヒー顧問委員会委員長、アブドゥルガニー・ハマドゥー顧問委員会副委員長、ムスタファー・ハーニー・イドリース執行部長、アブドゥッラー・キナーン・ハーティム情報総合関係委員会委員長、ハリール・ミクダード革命委員会議長が、シリア国民評議会への参加を申請すると発表した。

アサド政権の動き

Kull-na Shurakā’, November 24, 2011
Kull-na Shuraka’, November 24, 2011

「アフバール・シャルク」(11月24日付)は、西側諸国の経済制裁により物資、とりわけ灯油不足が懸念されるなか、スイスに本社がある貿易会社AOTは海路でシリア国内に灯油を搬入し続けている、と報じた。

同社による灯油の搬入は、EUの経済制裁が人道目的での物資搬入を禁止していないために可能だという。

シリア国内の灯油不足は、とりわけ軍・治安部隊と離反兵との戦闘が激しいヒムス県において深刻である。その原因に関して、一部の専門家は、民間人弾圧に投入されている戦車、軍用車輌の燃料としているためだと指摘している。しかしアサド政権の支持者らは西側の経済制裁が灯油不足をもたらしていると非難している。

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ムハンマド・ニダール・シャッアール経済大臣は、AFP(11月24日付)の取材に対して、シリア経済が「決して容易でない危機である」と述べた。

シャッアール経済大臣はまた「我々の歴史において最悪の危機だと思う。なぜならそれは国民、商人や工場主、そして労働環境に直接及ぶからだ。万人が被害を被っている。これはまったく公正でない」と述べた。

さらに「もしこのような状況が続けば、事態は悲惨なものになる…。確実にシリア全体に害をもたらし、他のアラブ諸国にも波及するだろう」と述べた。

一方、アラブ連盟による対シリア経済制裁の可能性に関して、「一部の国が同意しないのはほぼ確実だ」と述べた。

そのうえで対応については、「自給自足、資源配分、生産、工場運営といった問題により活発に対処せねばならない」と述べた。

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SANA, November 24, 2011
SANA, November 24, 2011
SANA, November 24, 2011
SANA, November 24, 2011

 

SANA, November 24, 2011
SANA, November 24, 2011

ダマスカス県旧市街のバーブ・トゥーマ広場で、女性数千人がアラブ連盟の対シリア決議反対、アサド政権の改革支持を訴える集会を開いた。

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『クドス・アラビー』(11月24日付)は、いわゆる「危機管理チーム」議長を務めてきたバアス党シリア地域指導部のムハンマド・サイード・バヒーターン副書記長が議長職を解任され、代わってハサン・トゥルクマーニー副大統領補が後任に任命された、と報じた。

同チームは、政治、経済、外交、社会といった分野を専門とする大学教授らから構成されているという。

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インターネット紙『ハキーカ』(http://www.syriatruth.org、11月24日付)は、イマード・ムスタファー在米シリア大使の国内への異動に関して、アサド政権がワリード・ムアッリム外務大臣とブサイナ・シャアバーン大統領府情報顧問の政治的パフォーマンスやメディアでの活動に「激しいフラストレーション」を募らせていたことが背景にあると報じた。

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『トゥデーズ・ザマーン』(11月24日付)は、最近アサド大統領と会談した人々から意見聴取したロンドン在住の研究者(Ziya Meral)のレポートを掲載した。

同レポートによると、アサド大統領の発言は以下の4点を特徴としているという。

1. 米国政府はシリア政府高官に制裁を科すことで米国民を欺いているが、バラク・オバマ大統領をはじめ、同国政府高官は、アサド大統領が米国内に資産を持っていないことを知っている。
2. イスラエルはアサド政権の存続を望んでおり、アサド政権に対するいかなる強硬な動きも支持しない。
3. トルコの圧力は限定的で、AKPのパフォーマンスは世論向けに過ぎない。
4. アサド大統領はエジプトや湾岸諸国に不信感を抱いている。エジプトについては、中東の国と言うよりは北アフリカの国で実質的な影響力を持っていないとみなしている。サウジアラビアについては、過激派を延々と支援する最大の脅威だとみなしている。カタールについては、実質を伴わない野望を抱いているに過ぎないとみなしている。ヨルダンに関しては米国の操り人形に過ぎないとみなしている、という。

http://www.todayszaman.com/newsDetail_getNewsById.action?newsId=263835

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『クッルナー・シュラカー』(11月24日付)は、アサド政権の支持者は、ダマスカス県およびダマスカス郊外県でスンナ派との対決に備えて、アラウィー派が多く住む地域を支援するためのリスト作りを進めていると報じた。

同報道によると、バルザ区、アッシュ・ウルール地区、クドスィーヤー市、マッザ86地区などでは、アラウィー派に武器の配布が始まっているという。

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『クッルナー・シュラカー』(11月24日付)は、国営セクターで革命に同情的は職員350人以上が解雇されたと報じた。

アラブ連盟の動き

シリア情勢を審議するためのアラブ連盟閣僚委員会がカイロの連盟本部で開催され、アラブ監視団派遣などに関する議定書に対してシリア政府が求めていた修正提案を却下することを確認し、シリア政府に対して11月25日正午まで猶予を与え、それまでに同議定書を受諾するよう求めた。

また議定書に合意しなかった場合、連盟の経済社会会議を26日に招集し、シリアへの経済制裁を承認しすること、そして同会議の議事を27日に連盟閣僚会議で審議・承認することを決定した。

加えて、連盟外相会議は、シリア政府と反体制勢力に対して、連盟のイニシアチブに沿って国民対話会合を開き、過渡期を運営する挙行一致政府の樹立に関して合意するよう求めた。

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同決定の審議に際して、アルジェリアのムラード・マドリスィー外務大臣は対シリア制裁を支持する動きを緩和するよう求めたが、採決では賛成した。

イラクのホシャル・ゼバリ外務大臣は、アサド政権がアラブ監視団の派遣に合意しているが、連盟閣僚委員会での審議を踏まえて最終決定をする意向だと述べ、アサド政権を擁護、採決を棄権した。

レバノンのアドナーン・マンスール外務大臣は連盟外相会議が始まる前にレバノンに帰国し、同国の代表が代わりに出席、外相会議の決定を却下するとの意思を伝えた。

エジプトのムハンマド・カーミル・アムル外務大臣は、連盟のあらゆる決定においてコンセンサスが必要だと述べ、戦略物資であるガス(エジプトがシリアに輸出している)、食糧、医薬品を制裁対象から外すよう求めた。

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一方、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は、リヤードでのGCC閣僚会合で、「シリアの危機解決のためにアラブ諸国が合意に達しなければ、問題は国際化し、国連に付託されるだろう…。我々は問題の国際化を望んでいない」と述べた。

反体制運動掃討

軍・治安部隊はヒムス県、イドリブ県各地で離反兵と交戦する一方、活動家弾圧を続け、1人が死亡、数十人が負傷した。

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ヒムス県ではラスタン市周辺の農地に軍の戦車、装甲車約50台が展開し、離反兵の拠点を攻撃した。シリア人権監視団によるとこれによって、離反兵2人が戦死、13人が負傷した。

シリア人権監視団によると、ヒムス市のバイヤーダ地区とカラム・ザイトゥーン地区で治安部隊が4人の「市民」を殺害した。

また同監視団は、フーラ地方で、軍・治安部隊と離反兵が交戦し、前者に11人がでたと発表した。

これに対して、SANA(11月24日付)は、タッルドゥー市で治安維持部隊が武装テロ集団と交戦し、武装テロ集団メンバー3人を殺害、武器を押収したと報じた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ザーウィヤ山一帯のバーラ村、イフスィム村が軍・治安部隊の攻撃に曝された。

またイブリーン村、アブディーター村でも大きな爆発音が聞こえたという。

これに対して、SANA(11月24日付)は、マアッラト・ヌウマーン市で武装テロ集団が教員を暗殺未遂したと報じた。

**

ダルアー県では、SANA(11月24日付)によると、当局がダルアー市郊外で武装テロ集団を追跡中に大量の武器を押収した。

諸外国の動き

Naharnet.com, November 24, 2011
Naharnet.com, November 24, 2011

SANA(11月24日付)は、ロシア、中国、インド、ブラジル、南アフリカがシリア内政への外国の不干渉を改めて求めたと報じた。

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フランスのニコラ・サルコジ大統領はレバノンのサアド・ハリーリー前首相と会談し、シリアの体制は遅かれ早かれなくなるだろう、と述べた。

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フランス外務省のベルナール・ヴァレロ報道官は、レバノンのオレンジ・TV(11月24日付)の取材に対して、フランス治安機関が自由シリア軍を軍事教練するため、トルコとレバノンの国境地帯に派遣されたとの一部報道を「根拠がない」と否定した。

治安機関(外務治安総局)派遣は『ル・カナール』誌(11月23日付)が報じていた。

**

レバノンのアドナーン・マンスール外務大臣は「レバノンの声」ラジオ(11月24日付)とのインタビューで、「レバノンはアラブ連盟が科すであろう対シリア制裁を承認しない」と明言した。

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『アフバール・ヤウム』(11月24日付)は、レバノンの3月14日勢力が、シリアでのアサド政権崩壊後にレバノンにおけるヒズブッラーの影響力排除をめざすための文書を準備していると報じた。

AFP, November 24, 2011、Akhbar al-Sharq, November 24, 2011、Akhbar al-Yawm, November 24, 2011、al-Hayat, November 25, 2011、al-Haqiqa, November 24, 2011、Kull-na Shuraka’, November 24, 2011, November 25, 2011、Naharnet.com, November 24, 2011、al-Quds al-Arabi, November 24, 2011、Reuters, November 24, 2011、SANA, November 24, 2011,
November 25, 2011、Todayszaman, November 24, 2011、al-Watan (Riyad), November 24, 2011などをもとに作成。

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国連総会第三委員会が112カ国の賛成のもと「シリア政府の人権侵害」を非難する決議を承認、クウェート外務次官が「湾岸諸国がシリアの反体制勢力に資金と武器を援助している」との言説を否定(2011年11月22日)

国連の動き

国連総会第三委員会は112カ国の賛成で、シリア政府の人権侵害を非難する決議を承認し、民間人に対する体系的且つ身体的な侵害の停止」、アラブ連盟のワーキングペーパーの即時実施を求めるとともに、「アラブ連盟が要請した場合、連盟監視使節団の派遣を支援するよう国連事務総長に」要請した。

同決議には、サウジアラビア、クウェート、カタール、バーレーン、モロッコ、ヨルダン、エジプトが賛成したが、レバノン、アルジェリア、イエメンが棄権、イラク、ジブチが欠席し、シリアへの関与のありかたをめぐるアラブ諸国内の意見の不一致が改めて明らかとなった。

またイラン、ラ米・アフリカ諸国13カ国が反対し、ロシア、中国など41カ国が棄権した。

これに先立ち、シリアは採決の中止を求めたが、賛成20カ国、反対118カ国、棄権29カ国で否決されていた。

同決議を支持した西側諸国は、安保理での審議の「青信号」と認識しているが、『ハヤート』(11月23日付)によると、サウジアラビアのアブドゥッラー・ムアッリム国連代表は、「安保理での審議はアラブの決定を待たねばならない」と述べたという。

アサド政権の動き

シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表は、国連総会第3委員会でのシリア非難決議採択に関して、「この決議案は、我が国に対する政治的、情報的、そして外交的な戦争を布告するという枠組みのもとに提出された」と述べ、厳しく非難した。

ジャアファリー国連代表はまた「政治的決定を下そうとする我々の独立性を脅かし、我々が国民的な政治プログラムを前進させることを阻止する宣戦布告だ」と述べた。

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SANA, November 22, 2011
SANA, November 22, 2011
SANA, November 22, 2011
SANA, November 22, 2011

ラタキア県ラタキア市、タルトゥース県タルトゥース市、ダマスカス郊外県サイイダ・ザイナブ町、ダマスカス県バーブ・トゥーマ、でアサド政権の改革支持、外国の干渉拒否を訴える大規模な集会が開かれ、多数の市民が参加した。

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アサド大統領に近い消息筋によると、大統領はイマード・ムスタファー在米大使を含む複数の大使を外務省付に異動とした。『クッルナー・シュラカー』(11月22日付)が報じた。

同報道によると、外務省付となった大使は以下の通り。

イマード・ムスタファー在米大使
マージド・シュドゥード在セルビア大使
ハラフ・ジャッラード在中国大使
ファールーク・ターハー在ベラルーシ大使

またムスタファー在米大使の後任は、ブサイナ・シャアバーン大統領府情報顧問が最有力視されている。

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AFP(11月22日付)は、西側諸国の制裁や、近く発動が予想されるアラブ連盟やトルコの制裁に関して、シリアの高官がいかに対処しようとしているかを報じた。

同報道によるとこの高官(匿名)は「我々は過去数年にわたる制裁で我々が置かれている厳しい状態にいかに対処するかを知っている…。ロシアは我々の政治的砦であり、イラク、レバノン、そしてイランは我々にとって「経済的な酸素」だ」と述べたという。

2009年のシリア公式統計によると、シリアは輸出の52.5%、輸入の16.4%をアラブ諸国に依存している。

主な輸出先は、イラク(31.4%)、レバノン(12.7%)、ドイツ(9.2%)、サウジアラビア(5.2%)。

一方主な輸入先は、中国(10.8%)、サウジアラビア(10.1%)、トルコ(7%)、UAE(5%)、レバノン(4.1%)、エジプト(4.1%)となっている。

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『ル・フィガロ』(11月22日付)はアサド大統領がドバイに60,000,000ドル相当の不動産(土地)購入したと報じた。

同報道によると、この不動産取得は退任後の住居を確保するためだという。

反体制勢力の動き

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、シリア革命支援国民委員会の使節団とカイロの連盟本部で会談した。

使節団は、タラール・ムハンマド・タルカーウィー氏を団長とし、シリア・クルド国民会議のアブドゥルハミード・ダルウィーシュ議長らが参加した。

このうちシリア・クルド国民会議の代表はアラビー事務総長に書簡を手渡し、シリアのクルド人がシリアの反体制勢力の主要な一部分を構成していることを強調した。

シリア・クルド国民会議の代表の一人、カーミーラーン・ハーッジ・アブドゥー氏や『ハヤート』(11月23日付)に対して、同会議がクルド民族主義政党10党や無所属活動家らを代表していると述べるとともに、反体制勢力のヴィジョンの統一をめぐっては、さまざまな反体制勢力の「同盟」が好ましいと述べ、反体制勢力が「統合された一つの政党」に発展解消することに継承をならした。

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キャサリン・アシュトン欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表は、シリア国民評議会の使節団(ブルハーン・ガルユーン事務局長ら)と会談した。

アシュトン上級代表は反体制勢力統一の努力を評価したという。

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シリア国民評議会は、11月21日のロンドンでのウィリアム・ヘイグ英外務大臣と使節団との会談で、ブルハーン・ガルユーン事務局長が英国側に、自由シリア軍の軍事活動を停止させるためトルコ当局に要請するよう求めたとの一部報道が「まったく根拠がない」と否定した。

反体制勢力掃討

シリア革命総合委員会は、治安部隊の弾圧によって、ヒムス県、イドリブ県、ハマー県各地で21人が殺害されたと発表した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、フーラ地方のカフルラーハー市とタッルドゥー市間で治安部隊が市民に発砲し、10代の子供4人が殺害された。

また同監視団によると、タルビーサで治安部隊の発砲により1人が殺害され、クサイル市では離反兵1人が殺害された。

ヒムス市では、同監視団によると、ハーリディーヤ地区で治安部隊が発砲した。

他方、ダイル・バアルバ市では、同監視団によると、1人が殺害された。

一方、SANA(11月22日付)は、ヒムス県ダイル・バアルバ市およびヒムス市アウラース地区で指名手配中の武装テロ集団メンバー14人を、ラスタン市およびタルビーサ市で5人を、タッルカラフ市で9人を逮捕したと報じた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、3人が治安部隊に殺害された。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、1人が治安部隊に殺害された。

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ダルアー県では、SANA(11月22日付)によると、ダルアー市郊外で多数の武装テロ集団メンバーが逮捕された。

イスラエルの動き

『ハヤート』(11月22日付)は、シリア国内での反体制勢力の武装化を受け、同国の混乱の波及に関するさまざまなシナリオを想定し、対応準備を進めていると報じた。

同報道によると、イスラエル国防軍は西岸でのパレスチナ人の入植地への流入に対処するための訓練を受けてきた軍部隊を占領中のゴラン高原に派遣したという。

諸外国の動き

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在ダマスカスのサウジアラビア大使館は、11月20日(月曜日)にヒムス県でサウジ人のフサイン・ブン・バンダル・ブン・ハラフ・アンズィー氏が殺害されたことを確認した。

サウジ国営通信(11月22日付)は、サウジ大使館高官が「強い懸念」を表明するとともに、「目に余る暴行」に関する曖昧な点を調査するようシリア政府に求めた。

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ヒムス市近郊でのバス襲撃事件を受け、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、「お前は死ぬまで戦っていると言っているが、どうしてゴラン高原で死ぬまで戦わないんだ」とアサド大統領を非難した。

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フランスのアラン・ジュペ外務大臣は訪問中のクウェートで、「私は軍事干渉する意思はない。何よりもまず、シリア国民評議会が平和的活動を望んでおり、またアラブ諸国がこうした介入を要請していないからだ」と述べた。

フランス外務省報道官は、フランス大使を近くシリアに帰国させると発表した。

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米国は、現在米国滞在中のロバート・フォード駐シリア米大使のシリアへの帰国を治安上の理由で延期すると発表した。ビクトリア・ヌーランド米国務省報道官が発表した。

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AKI(11月22日付)は、アラブ連盟消息筋の話として、連盟が近くシリアに対する制裁を発動する準備を進めるなか、シリア情勢をめぐる安保理での審議を時期尚早とみなしていると報じた。

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ヨルダンのナースィル・ジャウダ外務大臣は、ヨルダン・テレビ(11月22日付)のインタビューで、シリアからの避難民に関して、「おそらく数十から数百人が正式なルートで民間人としてヨルダンに入国している。彼らは軍人ではない」と述べ、離反兵が自国に逃走・潜伏しているとの一部見方を否定した。

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クウェート外務省のハーリド・ジャールッラー次官は、湾岸諸国がシリアの反体制勢力に資金と武器を援助しているとのユースフ・アフマド連盟シリア代表の発言を否定した。

AFP, November 22, 2011、AKI, November 22, 2011、Akhbar al-Sharq, November 22, 2011、al-Hayat, November 22, 2011, November 23, 2011、Kull-na Shuraka’, November 22, 2011、Le Figaro, November 22, 2011、Reuters, November 22, 2011、SANA, November 22, 2011などをもとに作成。

 

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シリア国民評議会に属さない在外の活動家らが「反体制勢力統一のためのイニシアチブ」を立ち上げる、またその立ち上げメンバーが反体制勢力分裂の責任を負っているとしてシリア国民評議会を非難(2011年11月19日)

反体制勢力の動き

カイロで反体制勢力の統合をめぐって2日にわたって協議を続けてきたシリア国民評議会に属さない在外の活動家、サーディク・ジャラール・アズム(思想家)、アブドゥッラッザーク・イード(ダマスカス国民変革宣言在外代表)、アンマール・カルビー(シリア人権機構代表)らは、カイロで反体制勢力統一のためのイニシアチブを立ち上げた。

同イニシアチブは、彼らが出した声明によると、「シリア国民の要求を表現する単一・共同ビジョンの欠如、シリア人と国際社会の信頼を得るような単一の反体制勢力の主体の欠如」といった事態を受けた動きだという。

また同イニシアチブは、「バッシャール・アサドを頂点とする体制の完全な打倒、国際社会による民間人保護、飛行禁止区域などを通じた安全地帯の創出、国際社会による体制の正統性剥奪と孤立化、人権侵害の安保理、国際刑事裁判所への提訴・起訴、自由シリア軍と離反兵の支援…、体制打倒を加速させるためのアラブ・国際機関との協力」を求めた。

同イニシアチブは、26人のメンバーからなる連絡委員会を設置し、「さまざまな勢力と連絡…調整を行い、国民的大義に資する共通ビジョン、統一母体の確立」をめざす。

協議会に参加した中道党のムハンマド・アリー・ハラフ書記長は『ハヤート』(11月20日付)に対して、シリア国民評議会が反体制勢力分裂の責任を負っていると非難し、同評議会のブルハーン・ガルユーン事務局長に対して「国民的責任をとり、カイロで直ちにすべての勢力との包括的・総合的会合をただちに開き、行き過ぎと疎外をやめ、評議会の組織を修正・拡大することですべてのシリア人に参加の余地を与え、国内の調整諸委員会を含んだかたちで修正拡大国民評議会として反体制勢力を統合する」よう求めた。

ハラフ書記長はまたシリア国民評議会の構成が「シリア・ムスリム同胞団とダマスカス民主変革宣言の間で配分され、若干のマイノリティが移植」されていると非難、「独占と不正に満ちた配分」と酷評した。

なお「シリア反体制勢力統一国民イニシアチブ」と名づけられたこの運動の声明は11月20日付で公開された。http://all4syria.info/web/archives/37940

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シリア・ムスリム同胞団のズハイル・サーリム報道官は声明を出し、「シリア国民が西側ではなくトルコの軍事的介入を受け入れるだろう」とのムハンマド・リヤード・シャカファ最高監督者の発言(17日)が「個人的見解であり同胞団の組織とは関係ない」と釈明した。

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シリア法律研究センターのアンワル・ブンニー弁護士は、AKI(11月19日付)に対して、アサド政権によるアラブ監視団派遣議定書への修正要求が「陰謀でアラブの要求への拒否」と非難した。

反体制運動掃討

民間人と離反兵15人、空軍情報部兵士4人が殺害された。

SANA, November 19, 2011
SANA, November 19, 2011

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ヒムス県では、ロンドンで活動するシリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン所長によると、ヒムス・サラミーヤ街道沿いのムフターラ村近くで空軍情報部の車が離反兵の襲撃を受け、情報部兵士4人が殺害された。

クサイル市では離反兵と軍・治安部隊が交戦し、市民2人、離反兵2人が死亡した。

ヒムス市では治安部隊の狙撃で1人が殺害された。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、カフルタハーリーム村に治安部隊が突入し、民間人7人が殺害された。

これに対し、SANA(11月19日付)は、関係当局が、ザーウィヤ山に近いカフルナブル市やカフルルーマー村などで、140人以上の指名手配者を逮捕したと報じた。

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ハマー県では、シリア人権監視団、地元調整諸委員会によると、ハラファーヤー市、シャイザル町などで軍・治安部隊による逮捕・追跡活動が行われた。

アサド政権の動き

SANA, November 19, 2011
SANA, November 19, 2011

マナール(11月19日付)は、非公式筋の話として、シリア軍が「幻想破壊」作戦の名のもとに対トルコ国境地帯全体(幅20キロ)に展開し、軍の許可のない往来を禁じる動きに出たと報じた。

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SANA(11月19日付)は、ラタキア県ジャブラ市でアサド政権の改革支持、外国の干渉反対を訴える市民数千人がデモ行進を行ったと報じた。

アラブ連盟の動き

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、事務局でアラブ監視団派遣に関する議定書に対してシリアが求めた修正提案について審議した。

連盟高官は「問題は猶予の問題ではなく、より複雑である」と述べ、修正提案に関してアラブ諸国の意見の相違があることを示唆した。

修正提案には、人権組織メンバーの参加拒否、監視団へのシリア使節団の随行、訪問先の病院・刑務所の制限、軍・治安機関施設への立ち入り拒否、「破壊分子」との積極禁止、などが盛り込まれており、アラビーヤ(11月19日付)によると、それは18項目からなる、という。

イスラエルの動き

48年パレスチナ人(イスラエル国籍を持つパレスチナ人)およびパレスチナ人数十人が西エルサレムにある米領事館前でアサド大統領を支持するデモを行った。

アサド大統領の写真を掲げたデモ参加者は、「アラブ性の砦シリアに対する帝国主義と陰謀よ、倒れろ」、「シリアから手を離せ」などといったシュプレヒコールを上げた。

イスラエル警察・治安部隊は領事館周辺に展開したが、デモを強制排除しなかった。

SANA, November 19, 2011
SANA, November 19, 2011

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SANA(11月19日付)は、イスラエル占領下のゴラン高原にあるブクアーター村で「アラブ連盟の決定反対、レジスタンスのシリア支持」と題した集会が開かれ、地元シリア・アラブ人住民が出席したと報じた。

同集会ではギリシャ正教会のアターッラー・ハンナー大司教(エルサレム司教区)などが出席した。

レバノンの動き

レバノンの自由国民潮流代表のミシェル・アウン元国軍司令官は、欧州のカトリック教徒使節団と会談した。

会談でアウン氏は、「現地での事実と異なったレポートをする世界のメディアの報道に対応することは重要なことだ」と述べ、ジャズィーラなどの扇動放送を批判した。

そのうえで、「シリアにおける戦争が進行中だ。なぜならこの戦争の背後にある真の動機は改革要求ではないからだ」と述べ、シリアの地域における弱体化をねらった動きを牽制した。

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レバノンのフアード・スィニューラ元首相は『シャルク・アウサト』(11月19日付)に対して、「もしわたしがナジーブ・ミーカーティー首相だったら、私はアラブ連盟外相会議で(対シリア決議に関する)投票で棄権していただろう」と述べた。

 

SANA, November 19, 2011
SANA, November 19, 2011

ヨルダンの動き

ヨルダン政府は、アラブ連盟の監視団派遣が決定した場合、監視員を派遣する用意があると発表した。

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ヨルダン・ムスリム同胞団のハマーム・サイード最高監督者は、「流血を停止」するためなら、同胞団がシリアへのアラブ軍の派遣を支持する、と述べた。

AFP, November 19, 2011、AKI, November 19, 2011、Akhbar al-Sharq, November 19, 2011、Alarabia.com, November 19, 2011、al-Hayat, November 20, 2011、Kull-na Shuraka’, November 19, 2011, November 20, 2011、al-Manar,
November 19, 2011、Naharnet.com, November 19, 2011、Reuters, November 19,
2011、al-Sharq al-Awsat, November 19, 2011などをもとに作成。

 

(C)青山弘之All rights reserved.

アサド政権を支持する市民らが危機発生以来初めて金曜日に各地で大規模な集会を断行する、トルコ外相が離反兵による武力攻撃を黙認するような発言(2011年11月18日)

アサド政権支持集会と反体制デモの発生

バッシャール・アサド政権を支持する市民が、3月の危機以降初めて反体制勢力がデモを行う金曜日に各地で大規模な集会を断行し、アサド政権の改革支持、外国の干渉拒否を訴えた。

一方、反体制勢力も複数の都市で金曜礼拝後にアサド政権打倒を求めるデモを行い、数千人が参加した。しかし、SNN(11月18日付)がフェイスブックなどで公開した映像を見ると、参加者の少なさが目立った。

なおこれに先だって、フェイスブックなどでは「大使追放の金曜日」と銘打ってデモが呼びかけられていた。

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ダルアー県では、シリア革命調整諸委員会によると、デモに参加した市民8人が治安機関の発砲により殺害された。

シリア人権監視団によると、ジャースィム市、インヒル市、ナワー市、ハーッラ市で治安部隊が展開し、デモを阻止した。

他方、SANA(11月18日付)は、ダルアー市ウマリー・モスク近くで武装テロ集団が治安維持部隊を襲撃、治安維持部隊兵士2人が負傷したと報じた。またタスィール町で武装集団のメンバー1人を逮捕したと報じた。

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ハマー県では、シリア革命調整諸委員会によると、デモに参加した市民4人が治安機関の発砲により殺害された。

SNN, November 18, 2011
SNN, November 18, 2011

他方、SANA(11月18日付)は、ハマー市クスール地区で爆弾が爆発し、治安維持部隊兵士2人が死亡したと報じた。

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ダマスカス郊外県では、シリア革命調整諸委員会によると、デモに参加した市民3人が治安機関の発砲により殺害された。

シリア人権監視団によると、治安部隊がハラスター市、ヤブルード市でのデモに発砲し、強制排除を試み、複数が負傷した。

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ヒムス県では、シリア革命調整諸委員会によると、デモに参加した市民2人が治安機関の発砲により殺害された。

シリア人権監視団によると、ヒムス市バイヤーダ地区では子供1人が負傷した。

SNN, November 18, 2011
SNN, November 18, 2011

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マアッラト・ニウマーン地方では地上電話、携帯電話が遮断されるなかで、デモが断行され、17人が負傷した。

またタッフ村で反体制デモが発生した。

地元調整諸委員会によると、カフルナブル市のモスク周辺に治安部隊が展開し、デモを阻止した。

SNN, November 18, 2011
SNN, November 18, 2011

他方、SANA(11月18日付)は、マアッラト・ニウマーン地方で指名手配中の武装テロ集団メンバー10人が逮捕されたと報じた。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市でデモが発生し、治安部隊が発砲し強制排除を試みた。

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ダマスカス県では、ダマスカス県旧市街の中心に位置するウマイヤ・モスク前で金曜礼拝後に数千人が集まり、その後、ハマディーヤ市場を経て、サブウ・バフラート広場まで行進した。参加者はアサド政権の改革支持、外国の干渉反対を訴え、今後毎週金曜日、広場で集会を行い、自らの意見を主張すると述べた。

一方、地元調整諸委員会によると、マイダーン地区のモスク前、カーブーン区、アサーリー地区でデモが発生した。

これに対して、SANA(11月18日付)は、カーブーン区、アサーリー地区でのデモが発生したとの発表は「まったく正しくない」と報じた。またイドリブ県、ハマー県、ダマスカス郊外県での発砲に関する報道・発表についても否定した。

SANA, November 18, 2011
SANA, November 18, 2011
SANA, November 18, 2011
SANA, November 18, 2011
SANA, November 18, 2011
SANA, November 18, 2011

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ラタキア県では、ラタキア市ハールーン交差点(広場)近くに数千人が集まり、アサド政権の改革支持、外国の干渉反対を訴えた。

またSANA(11月18日付)はジャブラ市のガズィー・モスクに治安部隊が突入したとの一部報道に対して事実とは異なると否定した。

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タルトゥース県では、タルトゥース市のコルニーシュに市民が集まり、アサド政権の改革支持、外国の干渉反対を訴えた。

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ハサカ県では、『クッルナー・シュラカー』(11月19日付)によると、アームーダー市、カーミシュリー市、ラアス・アイン市、ダルバースィーヤ市ではクルド人がクルドの旗などを掲げて反体制デモを行った。

反体制組織の動き

地元調整諸委員会は、SANAダイル・ザウル支局のアラー・ハドル局長が、民間人弾圧に抗議して辞意を示したことを受け、当局は同局長を逮捕した、と発表した。

しかしSANA(11月18日付)は、「ダイル・ザウル支局長はアラー・ハドル氏ではなくラミヤー・ラダーウィー女史であり…、ハドル氏は5ヵ月前にダイル・ザウル県フラート大学に異動となり、ダイル・ザウル支局とは何の関係もない」と否定した。

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シリアの複数の反体制組織がカイロに使節団を派遣し、会合を開き、反対勢力の政策・方針の統一、シリア国民評議会との関係の調整などを審議した。

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シリア国民評議会事務局メンバーで在米反体制活動家のラドワーン・ズィヤーダ氏は『ハヤート』(11月19日付)に対して、評議会使節団のロシア訪問が「良好だった」としたうえで、ロシアの姿勢変化に期待を寄せた。

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トルコのアンタルアで反体制活動を行うシリア変革大会は、アラブ連盟に対してシリアへの経済制裁を発動するよう求める声明を出した。

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イスラエル占領下のゴラン高原住民が、アラブ連盟の対シリア決議を支持する声明を出した。

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『シャルク・アウサト』(11月18日付)は、在外シリア人反体制活動家が、ジャーナリスト、人権活動家、国際機関代表らを載せた「自由船団」をシリアに派遣することを検討していると報じた。

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『ガーディアン』(11月18日付)は自由シリア軍がいかに兵員を確保し、各地に配備しているかを、複数の証言をもとにまとめた。

それによると、自由シリア軍はレバノン北部の対シリア国境沿いに潜伏し、シリア側から避難してくる離反兵を保護している。元治安部隊兵士によると「一昨日(11月16日)、私は30人を連れてきた」という。

またシリア情勢悪化を受けてシリアから帰国したレバノン人によると、「(離反)兵のほとんどは出身地には展開していない…。だから彼らが(レバノンに)入国すると、(シリア国内の)出身地に最も近い場所に送られる」という。例えば、11月16日にレバノンに逃れてきた離反兵は、トルコに送られ、その後出身地近くに配置され、軍・治安機関を攻撃するのだという。

これらの離反兵の資金源に関して、離反兵によると、誰が出資しているかは分からないが、離反兵の一人によると、「私が知っているのは調整委員会のメンバーに連絡しているということだ…。彼らは離反兵を連れて行くが、私は彼らを見たことはない」という。

http://www.guardian.co.uk/world/2011/nov/18/free-syria-army-lebanese-border?INTCMP=SRCH

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シリア国家建設潮流、国民民主変革諸潮流国民調整委員会の代表団および無所属活動家からなる使節団が、パリの英国大使館で英国外務省高官と会談した。

アサド政権の動き

ムハンマド・サイード・ラマダーン・ブーティー師は、シリア・アラブ・テレビ(11月18日付)が放映した金曜日の説教で、イスラーム諸国会議機構やアラブ連盟の代表者たちは、アッラーが命じ、アッラーの使徒が求めた協力に反している、と述べた。

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SANA(11月18日付)は、各地の金曜礼拝でイマームやハティーブらが、アラブ連盟の対シリア決議と外国の内政干渉への拒否の姿勢を示したと報じた。

アラブ連盟の動き

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は声明を出し、ワリード・ムアッリム外務大臣からアラブ連盟監視団の法的状況および任務に関する議定書の修正を求める書簡を受け取ったと発表した。

同声明によると、連盟は「この修正(要求)は現在検討中である」というが、修正要求の内容は明らかにしなかった。

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この修正要求に関して、シリア人権国民機構のアンマール・カルビー所長はフェイスブックで、シリア政府の要求は「人権活動家を含まず」、「監視団はアラブ諸国の役人だけ」から構成しようとするものだと批判した。

レバノンの動き

北部県トリポリ市で、レバノン人とシリア人数百人がアサド政権の打倒を求めるデモを行った。

デモでは、「バッシャール・アサドとともに去れ」、「今度はお前の番だ、ヒズブッラー」といったシュプレヒコールが繰り返され、ナジーブ・ミーカーティー首相の写真が焼かれた。

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アリー・アブドゥルカリーム在レバノン・シリア大使がレバノンのナビーフ・ビッリー国民議会議長と会談した。

会談で、アブドゥルカリーム大使はアサド政権が改革実施に邁進していると述べた。

一方、ビッリー国民議会議長は、「シリアに対する国際社会の圧力がその国民統合と、あらゆる挑戦に対処しようとする政府の責任を伴った政策の遂行を妨げている」と述べた。

諸外国の動き

ロシアのウラジーミル・プーチン首相はモスクワでフランスのフランソワ・フィヨン首相と会談した。

会談後の記者会見でプーチン首相は、シリアでの反体制勢力の武装闘争激化とアサド政権の弾圧継続に関して「我々は自制と慎重な姿勢を求める。これが我々の立場だ」と述べた。

一方、フィヨン首相は、アサド政権が国際社会の呼びかけに「耳を閉ざしている」と非難し、「我々は国際的圧力を強化する以外にないと考えている。我々は国連に決議案を提出した。我々は可能な限り広範な指示が得られることを望んでいる」と述べた。

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フランスのアラン・ジュペ外務大臣はトルコを訪問し、レジェップ・タイイップ・エルドアン首相、アフメト・ダウトオール外務大臣と会談した。

会談後の記者会見で、ジュペ外務大臣はシリア情勢に関して「我々の努力を一つにして制裁強化にあたる時がきたと思う…。安保理がこの点において何らの行動をとっていないことは論理的でない」と述べた。

また「内戦が勃発すれば大惨事になる」としたうえで、反体制勢力に「武装反乱」を控えるよう呼びかけた。

一方ダウトオール外務大臣は、「政府は国民に耳を傾けずに、武器を向けた」とアサド政権の弾圧を改めて非難した。

ジュペ外務省は19日までトルコに滞在予定。

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キャサリン・アシュトン外務・安全保障政策上級代表がロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談した。

会談後の記者会見で、アシュトン外務・安全保障政策上級代表は、「アサド大統領が去る時がきた」と述べ、改めて退任を求めた。

これに対してラブロフ外務大臣は、「対話はアサド政権が退任しなければ始まらないと言う一部の外国諸国からの支援を受けているとシリアの反体制勢力が宣言すれば、アラブ連盟のイニシアチブは何の価値も意味もなくなってしまうだろう」と反論した。

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フランス外務省報道官は、16日のダマスカス郊外県ハラスターでの空軍情報部コンプレクスへの離反兵による攻撃に関して、アサド政権が「無差別で野蛮な弾圧」を行っている結果だと述べた。

また「離反兵が増加するたびに、政権の弾圧能力は低下する」と述べ、離反を促すような姿勢を示した。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は、AFP(11月18日付)に対して、シリア国内での反体制勢力による武装闘争激化を内戦とみなすことに疑義を呈した。

ダウトオール外務大臣は、離反兵が「最近活動を開始した。それゆえに内戦の危険がある」としながらも、「内戦だと言うことは困難である、なぜなら内戦は二つの当事者が戦うものだが、シリアの現状は、大多数の住民が治安部隊の攻撃に曝されている」と述べ、離反兵の攻撃を黙認するとも捉えかねない姿勢を示した。

一方、シリア国民評議会に関しては、「政党」として承認している、と述べた。

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ヒラリー・クリントン米国務長官は、ABCに対して、アサド政権が「不幸なことに激化する武装反体制勢力の攻勢に耐ええられないだろう」と述べた。

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英国外務省は、ウィリアム・ヘイグ外務大臣がフランスィス・ゲイ前レバノン大使をシリアの反体制勢力との連絡担当代表に任命したと発表した。

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欧州議会はアサド政権に対して、アラブ連盟の要求に応じるよう求めた。

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カナダのトロント大学の研究グループは、シリアに科している制裁に違反するかたちで、シリア文化省、運輸省、ドゥンヤー・チャンネルなどのウェブサイトがカナダのサーバー上で公開されていることを明らかにした。

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イラン国会のアラーッディーン・ボロージェルディー外交委員会委員長は、アラブ連盟による対シリア決議に関して「歴史的な過ち」と非難した。

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ヨルダンの首都アンマンで、ヨルダン・ムスリム同胞団が金曜礼拝後にフサイニー・モスク前でデモを行い、ヨルダン国内の体制改革を求めるとともに、シリアへの外国の干渉に反対の意思を示した。デモには約1,000人が集まった。

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『ハヤート』(11月18日付)は、アサド政権崩壊が「ムスリム同胞団が主導するイスラーム主義帝国を出現させる」と述べたイスラエル国防省のアモス・ギラード政治・治安局長の発言をめぐって、イスラエル国内で現下のシリア情勢をめぐる意見の対立が生じていると報じた。

AFP, November 18, 2011、Akhbar al-Sharq, November 18, 2011、Facebook、The Guardian, November 18, 2011、al-Hayat, November 18, 2011, November 19, 2011、Kull-na Shuraka’, November 18, 2011, November 19, 2011, November 21, 2011、Naharnet.com, November 18, 2011、Reuters, November 18, 2011、SANA, November 18, 2011、al-Sharq al-Awsat, November 18, 2011、SNN, November 18, 2011などをもとに作成。

 

(C)青山弘之All rights reserved.

シリア国民評議会の使節団がモスクワを訪問しロシアのラブロフ外相と会談、ロシア当局がアサド大統領の退任を呼びかけるよう求める(2011年11月15日)

反体制勢力掃討

アラブ連盟の決議に伴うシリア・バッシングの激化に伴い、反体制人権団体は14日と15日の被害を加算して報じることで、事態の深刻さを印象づけようとした。

しかし被害状況を精査すると、11月に入ってからの死者数は2桁代で推移しているなか、被害者の増減は反体制勢力・離反兵だけでなく軍・治安部隊兵士の死者数によって左右されていることが分かり、反体制運動が「平和的民主化」の様相を失いつつあることがわかる。

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イドリブ県では、同監視団によると、カフルルーマー村で軍設備を標的とした爆破が3件発生した。また同村で離反兵と軍・治安部隊が交戦し、軍・治安部隊の兵士14人が殺害された。また子供1人が戦闘の巻き添えとなって死亡した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン所長によると、ハーッラ市で、離反兵と思われる武装集団と軍・治安部隊が衝突し、軍・治安部隊の兵士5人が殺害された。

また地元調整諸委員会によると、サナマイン市近郊に展開する第15旅団内でも激しい銃声が聞こえた、という。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市で身元不明の遺体19体が発見された。

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SANA(11月15日付)は、武装テロ集団から応酬したとされるハイテク機器(衛星電話など)を公開したと報じた。

SANA, November 15, 2011
SANA, November 15, 2011

反体制勢力の動き

シリア国民評議会の使節団がロシアの首都モスクワを訪問し、セルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談した。

使節団を率いたブルハーン・ガルユーン事務局長は、「体制内で血に手を染めていない勢力との対話の用意はある」としたうえで、「軍事介入や内戦を回避するために平和的政権移行」をめぐって交渉したいとの意思を伝えた。

また「アサドの辞任が交渉実施の余地を与える」として、ロシアにアサド大統領の退任を呼びかけるよう求めるとともに、アサド政権の人道に対する犯罪を支持する姿勢とも受けとれられない安保理での対シリア非難決議採択での拒否権発動を行わないよう訴えた。

ラブロフ外相は使節団に対して、「国際監視団の派遣、メディアの入国許可といったアラブ連盟の決議のほとんどを支持する」と述べたが、国内で政府と対話を行い危機を解決することが重要であるとの主張を行った。また外務省声明によると、ロシア側は、シリアが直面する事態正常化に向けた建設的な姿勢、すべてのシリア人のための改革実施を強調する一方で、外国の軍事干渉に反対の意思を示した。

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シリア国民評議会執行部のバスマ・カドマーニー報道官は、16日に予定されているラバトでのアラブ連盟緊急外相会談に関して、民間人保護と監視団派遣のしくみを確定するよう求めた。

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AKI(11月14日付)は、アッシリア教徒の反体制活動家スライマーン・ユースフ氏が、キリスト教徒とりわけアッシリア教会が、現政権の保護を求めたり、現政権と運命をともにすることはないと述べたと報じた。

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国内で活動する反体制活動家のアーリフ・ダリーラ、ブトルス・ハッラーク、サミール・イータ、ハーズィム・ナハール、ミシェル・キールー、ムハンマド・マフルーフ、ファーイズ・サーラ、フサイン・アウダート、リヤード・ラビーウ、イリヤース・ワルダ、ザカリヤー・サッカール、ムンズィル・イスビル、サルキース・サルキース、ハビーブ・ハッダード、ムンズィル・バドル・ハッルームは連名でヒムス市でのあらゆる暴力停止を呼びかけた。

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シリア国民協会(2011年9月に発足した反体制組織)は11月15日、アラブ連盟に対して「アラブ抑止軍」の派遣を要請した。

アサド政権の動き

SANA(11月15日付)は、「シリアでの事件に関与したが、その手を血に染めていない逮捕者1,180人を釈放した」と発表した。

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シリア外務省は11月16日にモロッコのラバトで開催されるアラブ連盟緊急外相会談を欠席すると発表した。

SANA, November 15, 2011
SANA, November 15, 2011

当初はワリード・ムアッリム外務大臣が出席すると見られていた。

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ムハンマド・シャッアール内務大臣は殉教者バースィル・アサド警察アカデミーの研修生らの前で訓辞を述べ、武装テロ集団逮捕に引き続き努力するとの意思を表明した。

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アラブ社会主義バアス党民族指導部とシリア地域指導部は共同声明を出し、アラブ連盟の決議が、アラブの共同行動を傷つける危険な先例になると非難した。

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SANA(11月15日付)は、シリア各地で前日に引き続き、アラブ連盟の決議に抗議する小規模なデモが行われたと報じた。

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『クッルナー・シュラカー』(11月15日付)は、米『ニューヨーク・タイムズ』記者がトルコ高官に対して40分にわたりインタビューを行い、同高官が、「シリアにおける問題は、大統領の母、アニーサ・アフマド・マフルーフが息子のバッシャール・アサド大統領に、父ハーフィズ・アサド前大統領が1980年代にハマーで用いたのと同じ方法でシリアの現状に対処するよう忠告したことにあると述べたと報じた。image2

レバノンの動き

ナジーブ・ミーカーティー首相は閣議で、アラブ連盟外相会議での対シリア決議にレバノン代表が反対票を投じたことに関して、「徹頭徹尾、レバノン国内の安定を守るため」と述べた。

しかし『ハヤート』(11月16日付)は、ミーカーティー首相がGCC諸国大使との会談では「私が知らないところで、私との調整なしに行われ、それに驚いた」と述べたと報じた。

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自由国民潮流代表のミシェル・アウン元国軍司令官は、変化改革ブロックの定例会合後の記者会見で、アラブ連盟における対シリア決議採択に関して「アラブ諸国は誤った道を選んでしまった」と非難した。

諸外国の動き

GCCのアブドゥッラティーフ・ズィヤーニー事務局長は、アサド大統領によるアラブ連盟緊急首脳会談開催の要求に関して「GCCはこの時期の開催には効果がないと考えている」と述べた。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相はAKP会合で「シリアの政府は非常に危険な道、刃のうえを進んでいる」と述べた。

Kull-na Shurakā’, November 15, 2011
Kull-na Shuraka’, November 15, 2011

エルドアン首相はシリア国内でのトルコ大使館、領事館への包囲に関して、「トルコ高官やトルコの旗に対する攻撃を改めて強く非難する。我々はシリア政府が直ちに謝罪に必要な措置をとることを望んでいる」としたうえで、「バッシャールよ、お前はトルコの旗を攻撃した者の処罰を求められている。我々はシリア政府にトルコ人やトルコの旗を尊重するよう望んでいるだけではない。自国民を尊重するよう望んでいる」と述べた。

そして「我々はもはやアサド政権が誠実で、勇敢で、満足行くような精緻な指導ができるとは思っていない」と述べ、アラブ連盟が加盟資格停止を行うことを評価した。

さらに「我々は現在(2006年以降)シリアに電気を供給している…。このような状況が続けば、この決定のすべてを再考せざるを得ない」と述べた。

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EUは官報で追加制裁(14日に決定)の対象となる18人の氏名を公開した。追加制裁の対象となった18人の氏名は以下の通り(『クッルナー・シュラカー』(11月15日付は対象となった18人に関する追加情報を発表した)。

ジュムア・アフマド准将(特殊部隊司令官)
ルワイユ・アリー大佐(軍事情報局ダルアー支部長)
アリー・アイユーブ中将(副参謀長、共和国護衛隊第105旅団の前司令官)
ジャースィム・フライジュ一等中将(参謀長)
アウス・アスラーン准将(共和国護衛隊付旅団長、アリー・アスラーン元参謀長の息子で故バースィル・アサドおよびアサド大統領の友人)
ガッサーン・ビラール准将(マーヒル・アサド大佐事務所長)
アブドゥッラー・ビッリー(ビッリー家の首領で、民兵を組織)
ジョルジュ・シャーウィー(シリア・インターネット軍メンバー)
ズハイル・ハマド少将(総合情報部次長、EUの官報には軍事情報局次長とある)
ウマル・イスマーイール(シリア・インターネット軍代表、民間人)
ムジャーヒド・イスマーイール(シリア・インターネット軍メンバー、シャッビーハのリーダー)
サクル・ハイルベク(内務次官)
ナズィーフ・ハッスーン少将(EUの官報には姓は明記されず、総合情報部次長)
キファーフ・ムルヒム(第4機甲師団付士官、故バースィル・アサドおよびアサド大統領の友人)
ワジーフ・ムハンマド少将(第18師団司令官)
バッサーム・サッバーグ弁護士(ラーミー・マフルーフ、ハドゥーン・マフルーフの法律顧問)
ターラー・ムスタファー・トゥラース(EUの官報には准将とされているが、ターラーは女性の名前。なおマナーフ・トゥラース准将の妻の名がターラー・ハイイル)
フアード・タウィール准将(空軍情報部次長)

なお8月以降の制裁を通じてEUが資産凍結とビザ発給停止の対象としたアサド政権高官らの数は56人におよぶ。

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米民主党のクリス・コーンズ上院議員、ボブ・カーシー上院議員、共和党のマーク・ケリー上院議員は、ヒラリー・クリントン国務長官、ジョン・ブライソン商務長官に書簡を提出し、アサド政権が反体制勢力を監視するためにインターネット監視システムを購入したとの情報への懸念を表明するとともに、調査を求めた。

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イランのIRNA通信は、アリー・アクバル・サーレヒー外務大臣がアルジェリアのムラード・マドリスィー外務大臣と電話会談を行い、シリアの改革を前進させることの必要を強調、また外国の介入を拒否するべきとの姿勢を明示したと報じた。

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パレスチナ解放人民戦線(DFLP)はパレスチナの政治組織のなかで初めて、アラブ連盟によるシリアの加盟資格凍結に関する声明を発表した。

DFLP政治局が発表した同声明のなかで、DFLPは「シリア、シリアの人民民主運動、アラブ地域全体、そして民族安全保障にマイナスに作用する可能性がある」と非難し、外国の干渉、とりわけNATOの軍事介入をもたらす危険への懸念を表明した。

またアラブ連盟の決議に対するパレスチナ代表の姿勢を「棄権すべきだった」と述べ、賛成票を投じたことが、シオニズム・帝国主義の利益に資することになると非難した。

なおファタハ、ハマースをはじめとするパレスチナ諸勢力はシリアでの反体制運動に原則、不関与の方針をとっている。

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サウジアラビアのトゥルキー・ファイサル皇太子はワシントンDCでアサド大統領が暴力停止のためのアラブ連盟の努力に応えようとしなかったと非難し、「こうしたなかで、民衆の反体制運動はさらに増大し、殺戮行為も毎日繰り返されている。何らかのかたちで退任する以外に逃げ道はないと思う」と述べた。

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国連安保理はシリア国内での各国大使館包囲・襲撃に関して「深い懸念」を表明した。

AFP, November 15, 2011、Akhbar al-Sharq, November 15, 2011, November 16, 2011、AKI, November 15, 2011、Al-shorfa.com, November 19, 2011、al-Hayat, November 16, 2011、Kull-na Shuraka’, November 15, 2011, November 19, 2011、Naharnet.com, November 15, 2011、Reuters, November 15, 2011、SANA, November 15, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

ムアッリム外務大臣が記者会見のなかでアラブ連盟による決議を「違法で憲章に従っていない」として非難、また自由シリア軍が声明を出し「暫定軍事評議会」の発足を宣言(2011年11月14日)

アサド政権の動き

ワリード・ムアッリム外務大臣はダマスカスで記者会見を行い、シリアでの「リビア・シナリオの再来はいかなる正当性もない」と述べるとともに、「シリアは鼓動するアラブの心臓であるがゆえ、アラブの共同行動」が必要との立場を明示した。

Kull-na Shurakā’, November 14, 2011
Kull-na Shuraka’, November 14, 2011

ムアッリム外務大臣は、アラブ連盟の決議におけるシリアの加盟資格停止に関して「アラブの共同行動、連盟の基礎、そしてその役割との関連で現在、そして未来にわたってきわめて危険な措置」と厳しく非難、決議を「違法で憲章に従っていない」と評した。

一方、反体制勢力との対話に関して、以下のように述べ、シリア国内での実施を改めて主張した。

「対話は政権と反体制勢力に限定されるものではない。なぜなら様々な要求をもつシリア人がいるからだ。彼らは政権、反体制勢力のいずれにも代表されていない。我々は観が手いるのは、国民対話を包括的対話となるよう拡大することだ…。我々はダマスカスで開催予定の国民対話大会に参加するすべての人々を歓迎する。在外居住者でさえ」。

一方、反体制勢力の弾圧に関しては、「国家が国民を保護し、武装テロ集団と対決するのは義務である」と述べた。

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SANA(11月14日付)は、ダマスカス県の外務省舎前でアラブ連盟の決議に抗議する市民がデモを行ったと報じた。

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SANA(11月14日付)は、パレスチナ人が集住するダマスカス県ヤルムーク・キャンプで、パレスチナ住民がアラブ連盟の決議に反対するデモ行進を行ったと報じた。

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SANA(11月14日付)は、イスラエルの占領下にあるゴラン高原のマジュダル・シャムスでアラブ連盟の決議に反対するデモが行われたと報じた。

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SANA(11月14日付)は、ダマスカス県のウマウィーイーン広場で女性数十人が集まり、自らの頭髪を切り落とし、アラブ連盟の決議への拒否の姿勢を表明した。

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SANA(11月14日付)はシリア・アラブ共和国憲法草案準備委員会が旧首相府で会合を開いたと報じた。

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『ガド』(11月15日付)は、14日晩にダマスカスのヨルダン大使館前で約120人の市民がアブドゥッラー国王の発言に抗議するデモを行い、そのなかの2人が大使館内に進入したとウマル・アムド在ダマスカス・ヨルダン大使が述べたと報じた。

反体制勢力の動き

SANA, November 14, 2011
SANA, November 14, 2011

国民民主諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム総合調整役は、訪問中のドーハで『ハヤート』(11月15日付)の取材に応じ、カイロでの反体制勢力の会合に向けた抱負を述べた。

そのなかでアブドゥルアズィーム総合調整役は、「反体制勢力各派は様々な原則をめぐって遵守すべき文書を作成する必要がある。例えば、対話には体制が参加するのか否か?おそらく一部の反体制勢力がそのために努力し、体制との対話を求めてくるはずである」と述べ、外国の介入だけでなく、アサド政権との関係をめぐっても反体制勢力内で対立があることを示唆した。

アブドゥルアズィーム総合調整役はドーハよりカイロに戻り、アラブ連盟決議に基づき他の反体制勢力と会合する予定。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣はアンカラでシリア国民評議会執行部の使節団と会談した。

「アフバール・シャルク」(11月14日付)によると、会談で、ダウトオール外務大臣は、シリア国内のトルコ大使館・領事館への市民の襲撃の責任がアサド政権にあると非難した。

またアラブ連盟の決議に関して、トルコが決議の即時・完全履行にむけて連盟と協調すると述べた。

これに対してブルハーン・ガルユーン事務局長を団長とする使節団は、トルコ国内にシリア国民評議会の代表部の設置を認めるなど具体的な協力を求めた。

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『ザマーン・ワスル』(11月14日付)は、自由シリア軍が声明を出し、暫定軍事評議会を発足すると報じた。

同紙が掲載した声明(14日付)によると、暫定軍事評議会は以下の士官から構成される。

リヤード・ムーサー・アスアド大佐(評議会議長)
マーリク・アブドゥルハリーム・クルディー大佐
アフマド・ヒジャーズィー・ヒジャーズィー大佐
アラファート・ラシード・ハンムード大佐
アーリフ・ムハンマド・ヌール・ハンムード大佐
アブドゥッラッザーク・ラーシド・ラフムーン大佐
アブドゥッサッタール・ムハンマド・ジャミール・ユーンスー大佐
ガッサーン・イスマーイール・フライヒル大佐
マーヒル・イスマーイール・ラフムーン少佐

同評議会は、現政権打倒、軍の組織などを目的とする。

http://all4syria.info/web/archives/36745

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シリア国民評議会の使節団は、ドイツ外務省でギド・ヴェスターヴェレ外務大臣と会談した。

評議会が出した声明によると、ヴェスターヴェレ外務大臣はブルハーン・ガルユーン事務局長ら使節団との会談で、自由と民主主義を求めるシリア国民への支持を表明するとともに、政権による弾圧激化への懸念を示し、「シリアでの人権侵害を前に沈黙できない」と述べたという。

反体制運動掃討

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ジャウバル区で市民2人が治安部隊の発砲により殺害された。

また同監視団によると、同市バーブ・アムル地区で黒煙があがっているという。

ヒムス県ヒムス市マハッタ地区のキリスト教会前で反体制デモが行われる映像がYoutubeに公開された。http://www.youtube.com/watch?v=Okk76vY5fEw&feature=player_embedded#t=0s

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、インヒル市の軍の検問所で1人が射殺された。

また同監視団によると、ヒルバト・ガザーラ町で軍・治安部隊が大規模な逮捕・追跡活動を行い、その直後、離反兵と思われる武装集団と激しい交戦状態に入り、軍・治安部隊兵士4人が少なくとも死亡し、軍・治安部隊の戦闘車両5輌が破壊された。

これに対してSANA(11月14日付)は、ヒルバト・ガザーラ町とアルマー町で武装テロ集団が治安維持部隊を襲撃し、部隊兵士2人を殺害したと報じた。

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イドリブ県では、シリア人権監視弾によると、ナイラブ村で軍・治安部隊の兵士の遺体5体が発見された。

軍・治安部隊はカフルバッティーフ、ジューバース、アブディーターで指名手配者の追跡を行っているという。

カフルーバ村では、女性と子供たちが反体制デモを行った。

これに対してSANA(11月14日付)は、マアッラ・ニウマーン地方スィンジャール近くで鉄道の線路に武装テロ集団が爆弾5発を仕掛け、うち1発が爆発したと報じた。残りの4発は爆弾処理班が撤去したという。

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ハマー県では、シリア事件監視団によると、カフルヌブーダ町で反体制デモが発生した。

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アレッポ県では、アレッポ市で夜、トルコ国旗を掲げる市民数百人がトルコ大使館、領事館の包囲に抗議するデモを行った。

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なおシリア人権監視団は11月15日、14日に治安部隊による民間人への攻撃や離反兵と軍・治安部隊の戦闘によって多数死亡したと発表した。

具体的な内訳は以下の通り。

シリア北部および南部で治安部隊の弾圧により、民間人27人が死亡した。

ダルアー県で離反兵と思われる武装集団と軍・治安部隊が衝突し、軍・治安部隊兵士34人と武装集団メンバー12人が死亡。

ダルアー県のブスル・ハリール市、ナーフタ町、ムライハト・アトシュ村などで軍・治安部隊の検問所からの市民への発砲で23人が死亡。

ヒムス県では、カフルラーハー市で軍・治安部隊の検問所からの市民への発砲で4人が死亡。またヒムス市のドゥライブ地区で市民1人が殺害。

この発表は15日の被害と合わせて行われ、シリア情勢が悪化しているという錯覚を与えた。

アラブ連盟の動き

アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は、シリア情勢を検討するためのアラブ連盟緊急首脳会談の開催をバッシャール・アサド大統領が呼びかけているとのワリード・ムアッリム外務大臣からのメッセージを受け取ったと述べた。

アラビー事務総長は同メッセージを各国に伝えたという。緊急首脳会合の開催には加盟国の3分の2以上の賛成が必要となる。

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アラブ医師連合支援緊急委員会のイブラーヒーム・ザアファラーニー事務局長は、アラビー事務総長と会談し、シリアへのアラブ監視団の派遣に関して、「民間人の状況とその保護のための報告書作成を準備するためすべての場所を訪問する」と述べた。

アラブ監視団の派遣の日程はラバトでのアラブ連盟閣僚会議で決定予定。

アラブ連盟高官筋によると使節団は、アラブ地域諸機関の代表、ジャーナリスト、軍人など約500人からなるという。

諸外国の動き

ヨルダンのアブドゥッラー国王はBBCのハードトークに出演し、「私が彼(アサド大統領)の立場だったら、退いていただろうと思う」と述べた。

また「現体制がそのようなこと(アサド大統領の退任)を許すとは思っていない。それゆえバッシャールが国益に関心を寄せているなら、彼は退かねばならない。しかし同時に、彼は、シリアの新たな政治プロセスの始まりを保障するような行動をとらねばならない」と述べた。

ヨルダンではシリアと同様、今年初めから反体制デモが散発しているが、アブドゥッラー国王は退任していない。

なおこの発言が放映された直後、ヨルダンのペトラ通信は、「ヨルダン国王の発言はシリア大統領への直接かつ明確な退任要求ではなく、同じ状況に身を置く人間がどのようなことをするのかという質問への答えに過ぎない」との声明を出した。

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EU外相会議がブリュッセルで行われ、アラブ連盟の決議への支持を確認するとともに、アサド政府高官・関係者18人を新たに制裁リストに追加することを決定した。

また会談後の声明で、アラブ連盟の決議が高く評価される一方、「EUはシリア国民評議会のように非暴力と民主主義の価値観を遵守する反体制勢力の代表と対話の用意がある」との意思が示された。

会談後、フランスのアラン・ジュペ外務大臣は、民間人保護が国連安保理を通じて拡充されるべきだと述べた。

英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は、EUが追加制裁を科すことが重要だとの見解を示した。

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トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は国会で「中東で国民と平和に暮らせず、その希望に添えない者たちは去るべきである」と述べた。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、アラブ連盟の決議に関して、「正しくない」と評し、「この決定に与した者は、事態に透明性を付与する実質的機会を奪った」と非難した。

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中国の外交部報道官は、記者会見で「現在重視されるべきは、アラブ連盟のイニシアチブを正しく、そして早急に実施することにある…。中国は改めて、シリア政府とすべての当事者に暴力の停止を求める」と述べ、国際社会にアラブ連盟のワーキングペーパーの実施に相応しい環境を作り出すよう呼びかけた。

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イラン外務省報道官は、アラブ連盟の決議に関して「問題の正常化ではなく複雑化をもたらすだろう」と非難した。

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クウェートの『カバス』(11月15日付)は、クウェートでシリア人1人がスパイ容疑で逮捕されたと報じた。

レバノンの動き

レバノンのナジーブ・ミーカーティー首相は、エジプト、ヨルダン、EUの大使と相次いで会談し、アラブ連盟外相会議での対シリア決議にレバノン代表が反対票を投じたことに関して、アラブ諸国に反対したのではく、自国を守るためと説明したと『ナハール』(11月15日付)が報じた。

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ナビーフ・ビッリー国民議会議長は『ジュムフーリーヤ』(11月14日付)で、アラブ連盟はシリアに対する立場を改める必要があると述べた。

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進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首は、アラブ連盟の決議をレバノンの代表が棄権したことに関して、「イエメンのアリー・サーリフと同じ態度をとるべきでなかった」と述べた。『ナハール』(11月14日付)が伝えた。

同記事によると、ジュンブラート党首はまた、「レバノンはシリアに関してアラブ・イニシアチブにコミットすることを声高に述べた方がよかった」としたうえで、「アラブ・イニシアチブがシリア救済を意味している」と述べた。

AFP, November 14, 2011、Akhbar al-Sharq, November 14, 2011, November 15, 2011, November 16, 2011、al-Ghad, November 15, 2011、al-Hayat, November 15, 2011, November 16, 2011、Kull-na Shuraka’, November 14, 2011、al-Liwa’, November 15, 2011、al-Nahar, November 14, 2011, November 15, 2011、Naharnet.com, November 14, 2011、al-Qabas, November 15, 2011、Reuters, November 14, 2011、SANA, November 14, 2011、Zaman al-Wasl, November 14, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

アラブ連盟の決議をめぐって親・反体制勢力双方から激しい反応が巻き起こるなか、アサド政権は同連盟と緊急首脳会談の開催を求める(2011年11月13日)

反体制勢力の動き

エジプトでのアラブ連盟ナビール・アラビー事務総長との会談を終えた国民民主変革諸勢力国民調整委員会など国内の反体制勢力代表からなる使節団は、カタールのドーハを訪問した。

Kull-na Shurakā’, November 13, 2011
Kull-na Shuraka’, November 13, 2011

使節団は、ハサン・アブドゥルアズィーム総合調整役、アブドゥルアズィーズ・ハイイル、サーリフ・ムスリム、ムンズィル・ハッルーム、ハーズィム・ナハール、ハイサム・マンナーアからなる。

シリア・アラブ人権機構代表で国民民主変革諸勢力国民調整委員会在外局長のマンナーア氏は、『ハヤート』(11月14日付)の取材に答え、シリア国民評議会、国民調整委員会、そして無所属の活動家らが反体制勢力の会合に出席し「次期段階におけるシリアの声を代表するための共通の枠組み」を構築すると述べた。

またシリア国民評議会を国際社会で唯一承認しているリビアから国民調整委員会が謝罪を受けたことを明らかにした。

シリア国民評議会と国民調整委員会の意見の相違に関して、マンナーア氏は「シリア国民評議会の結成のありようは、民主的ではなかった。シリアのロードマップを表明するための民主的な観点以上に、個人的、地域的、国際的な観点を考慮して発足された」と述べ、そのありようを批判した。

また「政権打倒を云々するだけでなく、計画を明示しなければならない。国家の形態やその性質を明示せねばならない。我々は外国の干渉に反対している。しかし評議会には、少なからぬメンバーがそれを体制を打倒する方法だと考えている」と述べ、対立点が外国の干渉の是非にあることを示唆した。

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オーストリアのウィーンで在外シリア人連盟の主催で、シリア国民評議会のメンバーなど80人が集まった。

Kull-na Shurakā’, November 13, 2011
Kull-na Shuraka’, November 13, 2011

会合では、在オーストリア・シリア人代表のアーミル・ハティーブ氏が、シリア国民評議会メンバー3人をカイロでの反体制勢力の会合に出席させると発表した。

3人とはアブドゥルバースィト・スィーダー、マフムード・カイラーニー、バドル・ジャームース。

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パリ在住の反体制活動家は、リフアト・アサド前副大統領がプルマン・ホテルで来世紀機構主催のもとに開かれた記者会見に抗議すべくピケを張った。

『クッルナー・シュラカー』(11月13日付)によると、リフアト・アサド前副大統領は、「クルド人分離主義者や治安機関に近い傭兵と国民連合評議会」という「反体制勢力」の発足を宣言するために記者会見を行った、という。

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国内で反体制活動を行うシリア国家建設潮流(ルワイユ・フサイン代表)は声明を出し、アラブ連盟の決議を非難した。

同声明で、シリア国家建設潮流は「シリア政府が受理した連盟イニシアチブを成功させるため、真剣に活動」するよう訴えた。

また、3日以内の連盟本部(カイロ)での反体制勢力による会合を呼びかけた決議の項目に関して、「アラブ連盟の保護のもとシリア領内ですべての反体制勢力が会合を開く必要がある。なぜなら、シリアの政治闘争は、広く知られた一部の反体制勢力に限られておらず、連盟と連絡をとっている組織の枠外にも多くの政治運動や活動家がいるからだ」と述べた。

そのうえで「一部の反体制勢力をシリア国民の合法的・唯一の代表などと承認すべきでない」と警鐘を鳴らした。

http://all4syria.info/web/archives/36423

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同じくシリア国内で反体制活動を行うシリア共産主義者統一国民委員会(解放改革国民戦線参加組織)のカドリー・ジャミール委員長は、アラブ連盟の決議に関して、「我々の国の主権に抵触しており、拒否されるべきもので、現下の危機を国際化し、植民地主義的干渉をもたらし、米・シオニズムの計略のもとにシリアの領土と国民を粉砕する」と強く非難した。

http://all4syria.info/web/archives/36517

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サラーム・カワーキビー氏は、「包括的な愛国観、親の民主的行動に依拠し、献身的な友人を励したいとの念により」発足以来関与してきたシリア国民建設潮流を離党すると発表した。

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またイヤード・シュルバジー氏もシリア国家建設潮流からの離反を発表した。

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ゴラン高原のヌアイム部族が声明を出し、アラブ連盟の決議を支持するとともに、シリア国民評議会を「自由シリア国民の代表」と讃えた。

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リフアト・アサド前副大統領はAFPおよび『ル・モンド』との共同会見で、アサド大統領退任に協力するための条件をアラブ世界および国際社会に対して明らかにした。

それによると、リフアト・アサド前大統領は以下のように述べたという。

「解決策は、アラブ諸国がバッシャール・アサドに安全を保障したうえで辞任させ、財政支援(力)があり、バッシャールの集団が続くことを保証できる人物に権力を移譲することがその秘訣であり、そのような人物は、彼自身の家族…つまり、私か私のような人物でなければならない」。

また「(シリアの現)体制は退任の用意がある。しかし体制はその構成員だけの(身の安全の)保証だけでなく、退任後に少数派のアラウィー派と多数派のスンナ派の間で内戦が発生しないことの保証も望んでいる」と述べた。

さらに反体制勢力内部、アラブ連盟内部の意見の対立に関しては、西側諸国、ロシア、イランが参加したかたちで「政府との交渉能力を持った…国際的・アラブ的な同盟を作る必要があり…、体制に退任のための真の保証を作り出さねばならない」と述べた。

アサド大統領の指導力に関しては、アサド大統領のみが国を運営でき、陰の長がいるとの一部見方を否定した。

軍や治安機関の中枢に多いアラウィー派に関しては、「アラウィー派の士気は停滞しており、彼らはバッシャールへの信頼を失い、危機脱却能力を持っていないと考えている。しかし、(政権からの)報復への恐怖が彼らに沈黙を強いている」の述べた。

アラブ連盟の決議については、その能力に疑義を停止、国連などが事態収拾を主導すべきだとの立場を明示した。

アサド家の面々が権力の在にとどまることを「シリア革命」が制限するか、との問いに対して、「制限するだろう。だがバッシャールはカッザーフィー、ベンアリーとは違う。だから国際社会は彼とその家族に安住の地を与えねばならず、紛争が長期化すれば、内戦になる恐れがある」と答えた。

リフアト・アサド前大統領は会見の最後に、自身を代表とする新たな「反体制」組織、民主国民評議会の発足を宣言した。同組織は、自身が指導する統一民族民主主義連合のメンバーなどからなる。

アサド政権の動き

SANA(11月13日付)は、早朝から、ダマスカス県、アレッポ市、タルトゥース市、ラタキア市、ハサカ市、ダルアー市、ラッカ市、ダイル・ザウル市、ヒムス市、ハマー市、イドリブ市など各地で市民数百万人が、シリアの加盟資格停止などを定めたアラブ連盟の決議拒否を表明するため大規模なデモを行ったと報じた。

SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
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SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
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SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011

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SANA(11月13日付)は、シリア高官筋の話として、シリアがアラブ連盟緊急首脳会談の開催を求めた、と報じた。

同高官はまた、アラブ連盟外相会議の決議に基づきシリアの加盟資格停止が発効する「16日までにアラブ連盟閣僚委員会の訪問を歓迎」するとともに「相応しいと判断し得る監視団、民間・軍事監視団の随行」を認めるとの立場を示したという。

ユースフ・アフマド・アラブ連盟シリア代表はカイロでの記者会見で、緊急首脳会談を求めると述べたが、連盟筋によると「そうした要請はいまだ提出されていない」という。

この点に関して、アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は訪問中のトリポリ(リビア)で、「シリア国民保護のためのしくみを準備することが現在、連盟に求められている」と述べ、詳細なコメントを控えた。

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シリア・オリンピック委員会はカタールのドーハで12月に予定されている大会への参加を辞退することを決定した。シリア・アラブ・テレビ(11月13日付)が報じた。

反体制運動掃討

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市で治安部隊がアサド政権支持のデモに対抗して敢行された反体制デモに発砲し、6人を殺害した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、複数の学生がタカーヤー通りでのアサド政権支持デモのなかで反体制デモを行おうとして、治安部隊に排除され、その際、15歳の学生が殺害された。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、治安部隊の発砲で市民1人が殺害された。

またイブリーン地方アブディーター村で軍・治安部隊と離反兵の間で激しい戦闘があった。この戦闘の直前、バーラ村にある軍・治安部隊の検問所で時限爆弾が爆発したという。

さらにマアッラト・ヌウマーン市、カフルルーマー村でアラブ連盟の決議を支持し、政権打倒を求めるデモが発生した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市カイロ通りで治安部隊の発砲により重傷を負っていた市民1人が死亡した。またバイヤーダ地区では2人、ジュッブ・ジャンダリー地区で1人が殺害された。

また市内のバアス大学土木工学部構内でRPB弾が発射され、複数の学生が負傷した。

クサイル市では、離反兵と思われる武装集団が治安部隊を襲撃し、治安部隊兵士2人を殺害した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市やヤードゥーダ村で治安部隊が大規模な逮捕・追跡活動を行い、複数が逮捕され、複数が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権擁護連盟によると、アレッポ市教育局次長事務局のワッダーフ・スバーヒー氏を逮捕し、当局は反体制活動家で同氏の兄弟アブドゥルガニー・スバーヒー氏が投降しない場合、その家族を殺害すると脅迫した。

レバノンの動き

ベイルート県ハムラー地区で在レバノン・シリア人がアラブ連盟の決議に抗議するデモを行った。

SANA, November 13, 2011
SANA, November 13, 2011

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ミシェル・スライマーン大統領は北部県トリポリ市を訪問し、自身がいかなるアラブ諸国の孤立を拒否するが、アラブ連盟の決議に反対していないと述べた。

またアサド大統領に対してアラブ連盟のイニシアチブを実行するよう求めたと述べた。

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ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、サウジアラビアのアブドゥッラー国王に対して電報で、「アッラーを除いた場合、あなた以外にシリア人どうし、そしてアラブ人どうしの和解を後押しできる人物を見つけることはできない」とのメッセージを送り、アサド政権への強硬な姿勢を改めるよう暗に求めた。

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3月14日勢力は、アラブ連盟の決議を受け、ミシェル・フーリー在ダマスカス・レバノン大使を召還するよう求めた。

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『アンバー』(11月13日付)は、米国がレバノンに対して、シリア人避難民の追放など「消極的な結果をもたらす」ような行動をとらないよう警告を発したと報じた。

アラブ諸国によるアラブ連盟決議への消極的姿勢

アルジェリアのムラード・マドリスィー外務大臣とエジプトのムハンマド・カーミル・アムル外務大臣と会談した。

会談後の記者会見で、マドリスィー外務大臣は、アラブ連盟の決議に関して、「シリアのアラブ連盟資格停止が一時的なものであり、可能な限り早期に解除し得る」と述べるとともに、アルジェリアが在ダマスカス大使を召還しないことを明らかにした。

またマドリスィー外務大臣は、「もし原案のまま決議案が提出されていたら、我々は撤退していた」と述べ、大使召還などをめぐる決議案の文言にアルジェリアが強く反対し、連盟閣僚委員会からの撤退さえ検討していたことを明らかにした。

一方、アムル外務大臣は、「アラブ連盟のイニシアチブが依然として生きており、シリアの問題を解決基礎であり続けている」と述べ、エジプトがアルジェリアとともに、外国の介入を回避することを最優先の目的としていたことを明らかにした。

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イラク政府はアラブ連盟の決議を「受け入れられないこと」と非難した。

アリー・ダッバーグ首相報道官は、決議が「受け入れられないかたちで決せられた。こうしたことはシリアよりも激しい危機に見舞われている他の国では採用されたことがない」と述べたうえで、「我々は反体制勢力との対話、シリア国民の自由を支持している…。しかしこのような厳しい方法は問題を国際化するだけだ」と非難した。

イラクの法治国家連合はアラブ連盟の決議を「外国の計略を実行する」ためのものと非難した一方、イラーキーヤ、クルディスタン同盟は、決議を支持し、イラクが棄権したことを批判した。

諸外国の動き

サウジアラビアは、ダマスカスのサウジアラビア大使館を市民が包囲し、投石などを行ったことに関して、治安当局がデモ排除など充分な措置をとらなかったと非難した。

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フランス外務省もまた、ダマスカスのフランス大使館、アレッポ、ラタキアの領事館を市民が襲撃したことを受け、ラミヤー・シャックール在パリ・シリア大使を呼び出した。

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トルコ外務省は在アンカラ・シリア大使を呼び出し、ダマスカスのトルコ大使館、アレッポ、ラタキアの領事館を市民が襲撃したことに関して、厳重抗議した。

また外務省はアラブ連盟の決議に関して声明を出し、国際社会が「声を一つにして」シリア情勢に対応するよう呼びかけた。また、ダマスカス県のトルコ大使館がアサド政権を支持する市民の包囲・襲撃を受けたことを受け、シリア在住のトルコ人に対して、不要不急の渡航・滞在を控えるよう勧告を発し、大使館職員の家族らを帰国させた。

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国連の潘基文事務総長はアラブ連盟の決議に関して「協力で勇敢」な措置と評価した。

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カイロ、アンマンのシリア大使館周辺では、アラブ連盟の決議を支持するデモが行われ、数百人が参加した。

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ヨルダン・ムスリム同胞団のイスラーム行動戦線は、ヨルダン政府に駐シリア・ヨルダン大使の召還を呼びかけた。

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『リヤード』(11月13日付)は、アラブ連盟の決議に伴うシリアとサウジアラビアの関係悪化に伴い、シリア経由の物流が滞る可能性があると指摘。

ただし、同報道によると、現在のところシリアからの物流は通常通りで、約600輌の大型貨物車輌が30,000トンの製品を毎日サウジに搬入している、という。

AFP, November 13, 2011、Akhbar al-Sharq, November 13, 2011, November 14, 2011、al-Anba’, November 13, 2011、al-Hayat, November 14, 2011、Kull-na Shuraka’, November 13, 2011, November 15, 2011、Naharnet.com, November 13, 2011、Reuters, November 13, 2011、al-Riyad, November 13, 2011、SANA, November 13, 2011などをもとに作成。

 

(C)青山弘之All rights reserved.

国民民主諸勢力国民調整委員会を含む反体制勢力使節団がシリア国民評議会の支持者らによって暴行を受ける、エジプトの前共和国ムフティーがシリア国内の反体制武装運動を許可(2011年11月9日)

反体制勢力の動き(アラブ連盟本部前での暴行ほか)

シリア国内で活動する国民民主諸勢力国民調整委員会など反体制勢力の使節団が、シリア国民評議会を支持する反体制活動家の暴行を受けた。

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使節団は、国民民主変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム総合調整役、アブドゥルアズィーズ・ハイイル、ラジャー・ナースィル、ファーイズ・ファウワーズ、サーリフ・ムスリム、バッサーム・マリク、国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表、リーム・トゥルクマーニー、無所属のサミール・イータ、ミシェル・キールー、ハイサム・マンナーア、アーリフ・ダリーラからなり、アラブ連盟本部でナビール・アラビー事務総長と会談し、「シリアの現状、アラブ連盟イニシアチブ実施、とりわけ国民対話開始の必要性について説明する」(国民調整委員会フサイン・アウダート氏)ことを目的とした。

しかしカイロのアラブ連盟本部前でバッシャール・アサド政権の弾圧に抗議するための座り込みを行っていたエジプト在住のシリア人反体制活動家らが、使節団の訪問に殴打やタマゴを投つけるなどの暴行を加えた。

これにより、ハサン・アブドゥルアズィーム総合調整役以外の使節団メンバーの訪問は阻止された。

在カイロ・シリア革命調整報道委員会のムウミン・クワイファーティーヤ委員長は、「国民調整委員会の使節団はアラブ連盟事務局長との会談のためにやってきたので、我々は彼らを制止し、彼らと30分間にわたって席をともにし、アラビー事務総長と行うべき会話の内容を議論した」と述べた。

クワイファーティーヤ委員長によると、使節団はシリアのアラブ連盟メンバーシップ凍結や、民間人保護のための飛行禁止空域にはまったく言及しなかったという。

またクワイファーティーヤ委員長は、使節団への暴行に関して、「当然だ。あいつらは金で雇われた裏切り者だ。国民はみなバッシャール・アサド政権の打倒とシリア国民評議会の承認を望んでいる」。

在カイロ・シリア革命調整総合調整役のアフマド・ハンムーダ氏も、国民調整委員会がシリア国民評議会に加わっていない点を指摘したうえで、シリア国民が「彼らに要求を掲げて欲しくないと思っているはずで、一部の人々は政権に取り込まれていると考えている」と述べた。

http://www.youtube.com/watch?v=G9524cX5HvU

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アラブ連盟のアラビー事務総長は、「暴力を用いる理由が分からない。彼らへの暴行を遺憾に思う」と述べた。

また反体制勢力との会合に関しては、「アラブ連盟はシリア国内外のあらゆる反体制勢力と会う。これまでにもシリア国民評議会の代表と数回にわたって会ってきたのだから」と述べた。

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アラビー事務総長と会談したアブドゥルアズィーム総合調整役は、会談に関して「政権が弾圧や殺戮を行うような新たな猶予を与えないようアラブ連盟に求めた」と述べた。

その一方で、アサド政権と結託しているとの一部非難に関して、アブドゥルアズィーム総合調整役は、「我々は愛国的な責任をもって、革命と革命青年を保護するために活動している。アラブ諸国と国際社会による民間監視団の受け入れを望んでおり、シリア革命が平和的であることを望んでいる。軍事干渉以外の保護の手段を拡充したいと思っている」と述べた。

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反体制勢力使節団に参加したシリア・アラブ人権機構のハイサム・マンナーア所長は、アブドゥルアズィーム総合調整役とアラビー事務総長の会談に関して、シリア国内での暴力停止の必要を強調するとともに、アラビー事務総長にアラブ連盟イニシアチブの実施に必要な措置を講じるよう求めたと述べた。

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シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン理事長はアラブ連盟のアラビー事務総長宛に書簡を送った。

そのなかで、ガルユーン理事長は、「政権がアラブ連盟のイニシアチブの各条項を遵守しないなか…、現在すべき唯一のことは、国際法上あらゆる合法的な手段を駆使して民間人を保護することである」と述べた。

そのうえで、書簡では、シリアのアラブ連盟などのメンバーシップ凍結、アラブ連盟諸国による経済・外交制裁、アラブ・国際監視団による監視、メディア、人権団体、支援団体の活動規制撤廃、アラブ連盟によるシリア国民評議会の承認を求めた。

一方、ガルユーン理事長はフェイスブックで、カイロでの暴行に関して、シリア国民評議会に悪影響を及ぼす危険な出来事と批判した。

またシリア国民評議会事務局メンバーのジャブル・シューフィー氏はこの暴行事件に関して「国民調整委員会内外の反体制活動家を攻撃した、ないしは攻撃しているすべての者は、シリア国民評議会を代表していない」と非難した。

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国家建設潮流のルワイユ・フサイン代表はフェイスブックで、反体制勢力使節団に参加した自身とリーム・トゥルクマーニー氏が、サミール・イータ氏、ミシェル・キールー氏、ムンズィル・ハッルームシ氏、ハーズィム・ナハール氏などとともに使節団を離れ、再び戻ることはないだろうと綴るとともに、潮流が近くカイロでの出来事に関して声明を出すと述べた。

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反体制勢力の使節団に参加していたシリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン氏はフェイスブックで、使節団がカイロのアラブ連盟本部前で座り込みを行うシリア国民評議会支持者の暴行を受けてアラビー事務総長との会談を断念したのではなく、会談前に使節団への参加を取りやめたことを明らかにした。

それによると、シリア国家建設潮流のルワイユ・フサイン氏、リーム・トゥルクマーニー氏は、サミール・イータ氏、ミシェル・キールー氏、ムンズィル・ハッルーム氏、ハーズィム・ナハール氏などとともに使節団への参加を取りやめた。

一方、アラビー事務総長との会談には、ハサン・アブドゥルアズィーム総合調整役、ハイサム・マンナーア氏、バッサーム・マリク氏、アブドゥルアズィーズ・ハイイル氏、フサイン・アウダート氏、サーリフ・ムスリム氏(民主統一党党首)が参加した。

しかしアラビー事務総長との会談を許されたのは、アブドゥルアズィーム総合調整役だけだったという。

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反体制活動家のイヤード・シュルバジー氏はフェイスブックで反体制勢力の使節団内の不和について暴露した。

それによると、使節団では当初、ミシェル・キールー氏が使節団を代表してアラビー事務総長と話を進める予定だったが、これにアブドゥルアズィーム総合調整役が反対し、事務局長前での意見表明を求め対立した。

その結果、キール氏、イータ氏、フサイン氏などが使節団への参加をとりやめた、という。

反体制運動掃討

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ムハルダ市で軍・治安部隊兵士7人が、離反兵との戦闘で殺害された。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ区で民間人8人が殺害された。うち1人が治安部隊によって早朝に射殺され、5人がその葬儀に参列中に殺害された。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=eru2xzLnGpI#t=0s

http://www.youtube.com/watch?v=v58Tj5-LxJ4&feature=player_embedded#t=0s

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ハーリディーヤ地区とカイロ街道で治安部隊の弾圧で負傷していた2人が死亡した。

しかしSANA(11月9日付)は、ヒムス市ハーリディーヤ地区の2カ所で爆弾が発見され、爆発物処理班が解除・撤去したと報じた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、インヒル市で子供1人を含む3人が殺害された。

またジャースィム市ではインヒル市での犠牲に抗議した市民を治安部隊が強制排除、その際7人が負傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サラーキブ市で軍・治安部隊と離反兵の間で激しい戦闘が発生した。

しかし、SANA(11月9日付)は、サラーキブ市で武装テロ集団が民間人を襲撃し、1人を殺害したと報じた。またイドリブ県警は同市とタルマンス村で武装集団が誘拐した市民の遺体3体を発見した。

アサド政権の動き

進歩国民戦線加盟政党の一つシリア共産党(ユースフ・ファイサル派)は声明を出し、米国が反体制勢力の活動を扇動していると批判した。

レバノンをめぐる動き

シリア国民評議会はナジーブ・ミーカーティー首相に書簡を送った。

そのなかで、シリア国民評議会は、レバノン国内でシリア人反体制活動家13人が10月に誘拐されたことへの懸念を表明するとともに、レバノン在住シリア人の安全を確保することがレバノン政府の義務であると訴えた。

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レバノンで活動するシリア国民評議会メンバーのウマル・イドリビー氏は、AFP(11月9日付)に対して、レバノン国内で、シリア人数十人が誘拐されたとしたうえで、「シリアに近い政党の手によってビイル・ハサン(ベイルート南部郊外)で3人が誘拐され、我々のメディア・キャンペーンで釈放された」と述べ、レバノンの親シリア政党(ヒズブッラー)の関与を示唆した。

また「レバノンの治安当局が5人をカーア(ベカーア県バアルベック郡)で2週間ほど前に拘束し、シリア軍に引き渡した」と述べた。

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レバノンのミシェル・スライマーン大統領は、『リワー』(11月9日付)に掲載されたインタビューで、アサド大統領が「意図せぬかたちで越境したことに遺憾の意を示し、同様のことを繰り返さない」と誓約したと語った。

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ナジーブ・ミーカーティー首相は、内閣がシリアの避難民への支援を中止すると一部報道を否定し、口頭救済委員会委員長のイブラーヒーム・バッシャール准将にレバノン国内のシリア人避難民の人道状況をフォローアップし続けるよう支持した。

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ワリード・ジュンブラート進歩社会主義党は、11月9日、レバノン国内でのシリア人反体制活動家の誘拐・失踪を批判した。

ジュンブラート党首は声明で、「すべてのシリアの活動家は、いかなる方面からも嫌がらせや圧力を受けずに自らの意見を自由に表明する権利がある…。進歩社会主義党はレバノン憲法に従い政治的亡命の権利を認めている…」と述べた。

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Kull-na Shuraka', November 9, 2011
Kull-na Shuraka’, November 9, 2011

サアド・ハリーリー前首相は、ツイッターで、シリアの体制が崩壊すればレバノン国内の問題の一部は解決するだろうとつぶやいた。

諸外国の動き

ナバメセム・ピレー国連人権高等弁務官は安保理で、「シリア軍・治安部隊が深刻な人権侵害を続けている」と非難、「シリアでの犯罪に対する真の制裁」を呼びかけた。

またバレリー・アモス人道問題担当事務次長は、シリア情勢が「武力紛争に向かっている」との懸念を表明した。

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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はアラブ連盟のアラビー事務総長と電話会談を行い、アラブ連盟のイニシアチブへの支持を伝えるとともに、シリア政府と反体制勢力の対話のしくみを確立し、政治的・平和的な手段での事態収拾の必要を強調した。ロシア外務省が声明で明らかにした。

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エジプトの前共和国ムフティーのナスル・ファリード・ワースィル師は『イフワーン・オンライン』(11月9日付)で、アサド政権による「野蛮な犯罪に対する報復」は適法と述べ、反体制勢力の武装闘争を認めた。

AFP, November 9, 2011、Akhbar al-Sharq, November 9, 2011, November 10, 2011、Facebook、al-Hayat, November 9, 2011, November 10, 2011, November 11, 2011、Ikhwan Online,
November 9, 2011、Kull-na Shuraka’, November 9, 2011, November 9, 2011、al-Liwa’, November 9, 2011、Naharnet, November 9, 2011、Reuters, November 9, 2011、SANA, November 9, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

ヒムス市で離反兵が治安本部を襲撃し17人が死亡、シリア国民評議会議長が在シリア・クルド人の立場をめぐる発言に関して「訂正とお詫び」を発表(2011年10月29日)

反体制運動掃討

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市では離反兵が市内の治安本部2カ所を襲撃し、28日晩から29日にかけて軍・治安部隊兵士17人を死亡した。

Kull-na Shurakā’, October 28, 201
Kull-na Shurakā’, October 28, 201

またシリア人権監視団によると、軍は、ヒムス市バーブ・アムル地区のデモに対して対空砲で砲撃し、同市ダイル・バアルバ地区などで市民2人が治安部隊に射殺された。

このほか、シリア人権監視団によると、またタルビーサ市でも女性1人が治安部隊に射殺された。

これに対して、SANA(10月30日付)は、ヒムス市で治安維持部隊が武装テロ集団と交戦し、テロリスト6人を殺害、20人を逮捕したと報じた。同報道によると治安維持部隊側にも4人の犠牲者が出た。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、軍・治安部隊と離反兵が交戦し、前者の兵士10人と離反兵1人が死亡した。

これに対して、SANA(10月30日付)は、ザーウィヤ山に近いマルイヤーン村で武装テロ集団が協力を拒んだ村人1人を殺害したと報じた。またバシーリーヤ村では、同じく武装テロ集団が村人2人を誘拐したと報じた。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、軍・治安部隊と離反兵が交戦した。

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なおシリア人権監視団は29日晩に声明を出し、ヒムス県、イドリブ県での軍と離反兵との衝突で、シリア軍兵士が少なくとも20人殺害され、50人が負傷してヒムス軍事病院に搬送されたと発表した。

またヒムス市では、軍・治安部隊の砲撃や発砲で市民12人が殺害されたと発表した。

反体制勢力の動き

ドイツのドイッチェ・ヴェーレ・チャンネル(10月29日付)、シリア国民評議会のブルハーン・ガルユーン議長が、将来のシリアにおいてクルド人が自らを排除しないよう求めていることをどう捉えているかとの問いに対して「シリアの国家としてのアイデンティティは、住民の大多数がアラブ人であるために、アラブ的である」と述べ、それ以外の民族集団がフランスのイスラーム教徒はアジア系移民の存在に似ているとしたと報じた。

これに対して、ガルユーン氏はフェイスブックで「訂正とお詫び」のメッセージを掲載し、クルド人に謝罪するとともに、自らの前言を撤回した。

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AKI(10月29日付)は国民民主変革諸勢力国民調整諸委員会の指導者らが「中国がシリア国民の側につくだろう」との見方を示した。

同報道によると、中国の呉思科中東問題特使と同調整委員会との会談は「反体制勢力ではなくシリア政府の圧力によるもので、シリアの反体制勢力は特使との会談を求めておらず、特使がそれを求めた。反体制勢力は自らの見解を特使に示した」。

またこれに対して呉特使は、「シリアの危険な現状を解消し、民主的・代議的・多元的な体制へと移行させるための政治プロセスを開始するのに必要な雰囲気を醸成する活動」をとらねばならないと述べ、暴力・殺戮の即時停止、逮捕者の釈放、軍・治安部隊の撤退、平和的デモ権の保障、責任者の処罰などに理解を示したという。

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SANA(10月30日付)は、変革解放人民戦線が、ダマスカス県内で第1回大会を開催したと報じた。

約250人が参加した同大会は、行動閉幕声明を出し、外国の内政干渉拒否、暴力の停止、国民対話会合支持の姿勢を改めて確認した。

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シリア国民評議会が声明を出し、28日(金曜日)のアサド政権による弾圧を非難した。

アラブ連盟外相使節団をめぐる動き

SANA(10月29日付)は外務省高官筋の話として、ワリード・ムアッリム外務大臣がアラブ連盟外相使節団団長を務めるカタールのハマド・ブン・ジャースィム・アール・サーニー首相兼外務大臣から28日晩遅くにメッセージを受け取ったと報じた。

同報道によると、同高官は同メッセージが「シリアで起きていることに関して偏った扇動を行う放送局の偽りの情報に基本的に依拠している」としたうえで、「外相委員会委員長は、扇動放送局が広めている姿勢を発表するのではなく、真実に依拠すべきであった」と批判したという。

またムアッリム外務大臣は、「ドーハでシリア政府と外相委員会で日曜日に行われる予定の会合に先立ってこのような方法」がとられることに「違和感」を感じていると続けた。

この発言は、昨日、アラブ連盟外相委員会が、シリア政府に対して、「民間人への殺戮を停止するよう」厳しく批判するメッセージを送ったことに対する動きである。

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アラブ連盟事務局のハーリド・アル=ハッバース顧問は、連盟の使節団がシリア問題を協議するために中国を公式訪問すると発表した。

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エジプト作家連盟と在エジプト・シリア人有識者らが共同声明を出し、11月2日にシリアのアラブ連盟メンバーシップ凍結とシリアの作家連盟のアラブ作家連盟メンバーシップ凍結を求めるデモ行進を行うと発表し、参加を呼びかけた。

アサド政権の動き

SANA(10月29日付)、Syria News(10月29日付)などは、シリア・アラブ共和国憲法草案準備国民委員会が10月31日に会合を開催すると報じた。

SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011

諸外国の動き

モスクワ、ロンドン、マドリード、ベルグラード、ブルノ(チェコ)、ブダペスト、ブラティスラバ、アンマン、で、ロシア在住のシリア人がアサド大統領の改革支持、外国の干渉拒否を訴える集会を開いた。

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ロンドンで約2,000人がアサド政権の弾圧に抗議し、シリアでの革命を支持する集会を開催した。

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国連の潘基文事務総長が、シリア政府に対して、「民間人に対する軍の攻撃の停止」、政治犯の釈放を改めて求めた。事務総長報道官が発表した。

SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
SANA, October 29, 2011
Akhbār al-Sharq, October 30, 2011
Akhbār al-Sharq, October 30, 2011

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AKI(10月29日付)は、EUの複数の外交筋の話として、EU加盟諸国がアサド政権への抗議の意思表示の一環として、大使召還を検討していると報じた。

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AFP(10月30日付)、『アクス・サイル』(10月29日付)は、米国のブルーコートシステムズ社(本社カリフォルニア)は、自社がイラク通信省に売却したインターネット制御機器がシリアで、反体制勢力のウェブ上での活動を監視するために使用されている可能性があると発表した。

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レバノンの内務治安軍総局は声明を出し、シリアに武器を密輸しようとしたシリア人1人を逮捕したと発表した。

AFP, October 29, 2011, October 30, 2011、Akhbar al-Sharq, October 29, 2011, October 30, 2011、AKI, October 29, 2011、‘Aks al-Sayr, October 29, 2011、al-Hayat, October 30, 2011, October 31, 2011、Kull-na Shuraka’, October 29, 2011, October 29, 2011、Naharnet, October 30, 2011、NNA、Reuters, October 29, 2011、SANA, October 29, 2011, October 30, 2011、Syria News, October 29, 2011などをもとに作成。

 

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米国が在ダマスカス大使を本国に召還する一方、ヒズブッラー書記長がアサド政権へと支持を改めて表明(2011年10月24日)

諸外国の動き

米政府はバッシャール・アサド政権がロバート・フォード在ダマスカス米大使に対する「扇動キャンペーン」を行っているとの理由で、同大使を米本国に召還した。

Akhbar al-Sharq, October 24, 2011
Akhbar al-Sharq, October 24, 2011

『ハヤート』(10月25日付)は、米高官の話として、この召還は「正式な大使引き上げを意味しない」と報じた。

マーク・トナー米国務省副報道官は、フォート大使のシリアへの帰国は「シリア国内での体制による扇動や治安状況への我々の評価」に関わっており、「シリア政府がフォード大使への扇動キャンペーンを止めることを希望する」と述べた。

この動きに対抗して、シリア政府はイマード・ムスタファー在ワシントン大使を召還した。

米国務省報道官は記者会見で、「過去数週間にわたってシリア軍がレバノン領内に侵入している」と非難したうえで、レバノンの主権を尊重するよう警告を発した。

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アラン・ジュペ仏外務大臣は、ロバート・フォード在ダマスカス米大使の召還を受け、フランスにはシリアから外交官を引き上げる意思がないと述べた。

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レバノンのヒズブッラーが運営するヌール放送はHPで、トルコの高官が10月21日(金曜日)にダマスカスを極秘訪問し、「数日後に明らかになるであろう任務の結果について話し合った」と報じた。

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ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長がマナール・チャンネルを通じてテレビ演説を行い、そのなかで「今日シリアで要求されていることは、改革や民主主義実現ではなく、米国の条件を拒否してレジスタンスと抵抗を行う体制の打倒と、レジスタンス運動支援の停止である」と述べ、アサド政権への支持を改めて表明した。http://www.youtube.com/watch?v=ThRTRe4dTLE

http://www.youtube.com/watch?v=ThRTRe4dTLE

Naharnet, October 24, 2011
Naharnet, October 24, 2011

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アムネスティ・インターナショナルは報告書を発表し、そのなかでシリアの病院や医師の状況を伝えた。

同報告書によると、軍・治安部隊が病院や医療関係者を標的とすることで恐怖が蔓延し、病院が反体制勢力を追跡するための「弾圧装置」と化していると非難した。http://www.amnesty.org.uk/news_details.asp?NewsID=19770

アサド政権の動き

『ワタン』(10月24日付)は、アサド大統領が今月中に国民対話大会を主催するだろうと報じた。同報道によると、同大会は「国が苛まれている危機を解消することを目的」としており「近く、ファールーク・シャルア副大統領を議長とする準備委員会が発足し、拡大国民対話大会準備の任につく」という。

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ラーミー・マフルーフ氏の事務所は、『ダマス・ポスト』(10月24日付)に対して、同氏が暗殺未遂にあったとの情報を否定した。

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MTV(10月24日付)は、シリア軍部隊がレバノンの北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地域フナイディル村に侵入し、密輸業者と交戦したと報じた。

LBC(10月24日付)によると、これによってシリア軍部隊は2人を逮捕したという。

反体制運動掃討

ヒムス県では、複数の活動家・目撃者によると、軍・治安部隊による大規模な逮捕・掃討作戦が続き、シリア人権監視団によると、ヒムス市内各所で少なくとも5人が殺害された。

また複数の活動家・目撃者によると、ヒムス市ワアル地区にあるバッル病院にシャッビーハが突入し、バイヤーダ地区から搬送された負傷者を連行した。

人権監視団によると、フーラ地方のタッルドゥー市などでは、軍・治安部隊が重火器を用いて攻撃を行った。

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Akhbar al-Sharq, October 24, 2011
Akhbar al-Sharq, October 24, 2011

ダルアー県では、複数の活動家・目撃者によると、治安部隊がゼネストの行われている都市に突入し、ストを中止させ、多数を逮捕した。

シリア人権監視団によると、アトマーン村、ダーイル町、イブタア町、サナマイン市、タファス市、サフム・ジャウラーン村、タスィール町、アドワーン村、ナワー市、ブスラー・シャーム市、ブスル・ハリール市、イズラア市、フラーク市、ジーザ町、ヒルバト・ガザーラ町、サイダー町、タイバ町、スーラ町、カティーバ村、(東西)ムライハ村、インヒル市、ジャースィム市、ムサイフラ町、ナスィーブ村など県内85%の都市・村でゼネストが続けられているという。

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シリア人権監視団によると、ダマスカス郊外県では、ハラスター市などで治安部隊が大規模な逮捕・追跡活動を行った。またドゥーマー市では犠牲者の葬儀が反体制デモに発展した。

シリア人権監視団によると、ブロガーのフサイン・ガリール氏が逮捕された。同氏はガザ紛争でパレスチナ人との連帯を、レバノン紛争でレジスタンスとの連帯を求めていたほか、「占領地ゴランのためのシリア・ブロガー」と銘打った活動を指導していた。

反体制勢力の動き

シリア・キリスト教民主連合がレバノン・マロン派のビシャーラ・ラーイー総大司教に宛てた覚書を発表、そのなかでシリア軍・治安部隊による民間人への暴力の停止、活動家の殺戮・誘拐・拷問の責任者の処罰、シリア憲法改正、アラブ連盟および国際社会への民間人保護要請、政権議会選挙に向けてイニシアチブを発揮するよう求めた。

またこれと合わせて、新憲法において、アッシリア教徒とシリア政教徒のエスニシティとしてのすべての権利とアラブ語の公用語化を保障するよう求めた。

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国民調整委員会執行部は声明を出し、シリア国内での弾圧の停止を求めようとしているアラブ連盟のイニシアチブを支持する声明を出した。

AFP, October 24, 2011、Akhbar al-Sharq, October 24, 2011, October 25, 2011、AP, October 24, 2011、Damas Post, October 24, 2011、al-Hayat, October 25, 2011, October 28, 2011、Naharnet, October 24, 2011、Kull-na Shuraka’, October 24, 2011, October 26, 2011、Reuters, October 24, 2011、SANA, October 25, 2011、Syria News, October 24, 2011、al-Watan, October 24, 2011、などをもとに作成。

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ヒズブッラー高官いわく同党は「アサド政権存続を至上命令としている」、アサド政権がジュンブラート党首と絶縁(2011年10月22日)

反体制運動掃討

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マアッラト・ハルマ村で軍・治安部隊と離反兵が衝突し、市民1人が殺害された。

これに対してSANA(10月23日付)は、マアッラト・ニウマーン市東部のワーディー・ダイフ近くに武装テロ集団が仕掛けた爆弾を爆弾処理班が撤去したと報じた。

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ヒムス県では、オガレット・ニュース・ネットワークによると、ドゥライブ地区、クスール地区、バーブ・アムル地区、ジュッブ・ジャンダリー地区、バイヤーダ地区で軍・治安部隊と離反兵が衝突し、6人が殺害された。

シリア人権監視団によると、治安機関の逮捕・捜索活動で青年1人が殺害されたほか、狙撃手がアシーラ地区で市民1人を射殺した。また21日にバイヤーダ地区で治安部隊の発砲で重傷を負っていた市民1人が死亡した。

シリア人権監視団によると、クサイル市で10月19日に逮捕された市民が死亡、家族に遺体が引き渡された。

ヒムス県クサイル市でナスルッディーン・シャイフ・ラシード教授が逮捕された。同教授はシリア・アラブ人権監視団のラシュディー・シャイフ・ラシード事務次長の兄弟。

これに対して、SANA(10月23日付)は、ヒムス市のハミーディーヤ地区で警官1人が武装テロ集団に射殺されたと報じた。また武装テロ集団が数日前に誘拐した市民の遺体3体が発見されたと報じた。さらにヒムス市クスール地区で、治安維持部隊がテロリスト1人(アブドゥッラヒーム・ナジーブ)を殺害したと報じた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザマルカー町、ハムーリーヤ市、カフルバトナー町、サクバー市、アルバイン市、ハラスター市に、治安機関要員約5,000人が展開し、数十人の市民を逮捕した。

レバノンをめぐる動き

『シャルク・アウサト』(10月22日付)は、レバノンの北部県アッカール郡にあるアクルーム山やワーディー・ハーリド、ベカーア県バアルベック郡にあるカーア、アルサールなどでレバノン軍の軍備が増強され、パトロールも強化されていると報じた。反体制勢力掃討を目的としたシリア軍のレバノン領内(とされる地域)での作戦を受けた動きである。

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『ラアユ』(10月22日付)は、レバノンの親バッシャール・アサド勢力が、「崩壊するにせよしないにせよ、(アサド政権)独りだけで崩壊はさせない」との意志を持っていると報じた。

同報道はヒズブッラーの意志決定サークルからの話として、「危機は存在するが、回避できないほど手遅れになっているわけではない…。アサド大統領は、街頭行動やアラブの春を前に性急な改革を行ってこなかった…。陰謀の規模は…これまで行われてきた緩やかな改革では対処できないほど大きい」としたうえで、「アサド大統領の運命は、ヒズブッラーの運命、さらには地域におけるイランの影響力の運命を左右する」と述べ、ヒズブッラーがアサド政権存続を至上命令としていると述べた。

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『アフバール』(10月22日付)は、アサド政権がレバノンのワリード・ジュンブラート進歩社会主義党党首の最近の言動に「きわめて大きな不快感」を示していると報じた。

それによると、①ジュンブラート党首はダマスカス訪問時に、ポケットから一枚の紙を取り出し、これがシリア大統領が危機を脱するための行程表だと述べた、②そのことがジュンブラート党首とアサド政権の関係改善に尽力してきたムハンマド・ナースィーフ副大統領補を当惑させた、③ヒズブッラーとの関係については介入しないとしながらも、アサド大統領はジュンブラート党首との関係を絶つことを決めた、④ジュンブラート党首は自身がシリアの反体制勢力に同情的な立場をとったことでシリアとの関係が「冷却化」していたことを知りつつも、ハサン・ナスルッラー書記長との面談を利用し、その後マナールで再び、アサド政権に不快感を与える発言を行った、という。

諸外国の動き

イランのマフムード・アフマディーネジャード大統領は、CNNとのインタビューで、「我々はシリアでの殺戮・虐殺行為を非難する、治安部隊による行為であれ、国民は反体制勢力による行為であれ…。」と述べた。

APF, October 22, 2011、al-Akhbar, October 23, 2011、Akhbar al-Sharq, October 22, 2011, October 23, 2011、al-Hayat, October 23, 2011、Kull-na Shuraka’, October 23, 2011、Naharnet, October
23, 2011、al-Ra’y, October 22, 2011、SANA, October 23, 2011、al-Sharq al-Awsat, October 22, 2011などをもとに作成。

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シリア当局が原材料・穀物を除くほとんどの製品の輸入を規制するなか、シリア青年議会の主催により全国でシリア・アラブ共和国憲法をめぐる対話を行うための会合が開始(2011年9月25日)

反体制デモ弾圧

シリア人権監視団によると、24日から25日にかけてヒムス県、ハマー県で治安部隊によって13人が殺害された(うち12人がヒムスで殺害)。

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍部隊はトルコ国境近くサルミーン市、ナイラブ村、クマイナース村で突入・逮捕を行い、大規模な治安回復作戦を実施した。

これに先立ち、ナイラブ軍事基地の兵士40人が離反した。

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ヒムス県では、ラスタン市、クサイル市で軍の増援部隊が派遣された。

また避難しようとする市民を阻止するかたちで対レバノン国境地域にも軍部隊が増強され、レバノンのベカーア県ヘルメル郡カーア村に接する国境の通行所近くまで軍が展開した。

ヒムス市ハドル地区で数日前に重傷を負った少年が死亡した。

また負傷した後に市内の病院に搬送され、そのまま失踪していた少年の遺体が遺族に引き渡された。

また同市では、シリア人権監視団によると、ヒムス国立病院のハサン・イード外科部長が自宅前で殺害された。シリア・アラブ・テレビは「武装テロ集団」が暗殺したと報じた。

タルビーサ市では数日前に逮捕されていた少年の遺体が遺族に引き渡された。

SANA(9月26日付)は、ヒムス県ジスル・タッル・シュール近くで大量の武器弾薬、爆発物を積んでいた車輌を摘発したと報じた。

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ダマスカス郊外県では、ドゥーマー市に治安部隊が展開した。

また複数の目撃者によるとザアファル市に複数の戦車、兵員輸送車が進入した。タルビーサ市とラスタン市を結ぶ地点に位置する同市では2日前から抗議行動が発生したという。

またハラスター市で9月23日(金曜日)に逮捕された青年の遺体が家族に引き渡された。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市中心のジスル・ミズラーブ近くで28人の男性が帰宅途中に治安部隊の無差別発砲で撃たれて死亡した。

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フェイスブックでは、夜にザイナブ・ヒスニーさんの拷問・殺害に抗議するデモが呼びかけられたが、これに呼応する動きはほとんど見られなかった。

反体制勢力の動き

国内で活動を続ける共産主義者統一国民委員会のカドリー・ジャミール代表は、『ハヤート』(9月26日付)に対して、今週末にモスクワを訪問する使節団(7人)発足の連絡調整が行われていると述べた。

モスクワでは、外務省、ロシア連邦議会(上下両院)を訪問するという。

「使節団が国内の反体制勢力のみに限定されている点が重要だ」という。

思想家・社会学者のタイイブ・ティーズィーニー氏によると、使節団には、ジャミール氏のほか、シリア民族社会党インティファーダ派のアリー・ハイダル党首、アーリフ・ダリーラ氏が含まれるという。

一方、サリーム・ハイルベク氏によると、ファーイズ・サーラ氏は参加を辞退した。

Kull-na Shurakā’, September 25, 2011
Kull-na Shuraka’, September 25, 2011

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共産主義者統一国民委員会とシリア民族社会党インティファーダ派によって構成される人民変革解放人民戦線は労働者総連合本部で記者会見を行い、9月23日にトルコのイスタンブールを同戦線の使節団が訪問し、トルコの左派系諸政党10党の代表と会談したことを明らかにした。

ジャミール氏はこの記者会見で、10月21日に、戦線発足を正式宣言し、メンバー構成などを発表すると述べた。

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『ダマス・ポスト』(9月25日付)など複数のメディアは、ロシア高官と反体制勢力との折衝において議論されている危機打開に向けた「ロシア解決案」において、ブルハーン・ガルユーン氏ないしはハイサム・マーリフ氏のいずれかを首班とする構想が浮上していると報じた。

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シリア・クルド青年調整連合はカーミシュリー市、アームーダー市、ダルバースィーヤ市、ラアス・アイン市などで反体制デモを呼びかけた。

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「シリア・クルド無所属活動家の声」を名乗るグループが声明を出し、内外の反体制勢力に糾合を呼びかけた。

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フェイスブックの「シリア革命2011」ページは、9月25日に「シリア殉教者の花ザイナブ・フスニー」、27日に「シャイフ・ナウワーフ・バシールへの忠誠」、そして29日に「怒りのラタキア」と銘打ってデモを呼びかけた。

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アサド政権の動き

『ジュムフーリーヤ』(9月25日付)は、ワシントン、パリ、ブリュッセルで、バッシャール・アサド政権使節団とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の使節団が秘密裏に会合を重ねている、としたうえで、イスラエルがシリアの現政権の存続を「戦略上、国益にかなっている」とみなしていると報じた。

しかし、同紙が入手したとされる報告書によると、両国の秘密裏の接触は、ナクバ記念日のパレスチナ人による越境デモを通じてアサド政権が発した「メッセージ」を受けるかたちで再開された、という。

その際、ネタニヤフ首相は、シリア国内での弾圧に対する非難に国際社会が翻弄されないことを接触再開の条件とし、第3の当事者として米国やフランスが加わった、という。

またフランスでの接触では、アサド政権に近いレバノン人が仲介に当たっているという。

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『ナハール』(9月25日付)は、アサド大統領がムハンマド・サルマーン元情報大臣との接触を開始したと報じたうえで、この動きが反体制派との(水面下の)対話の始まりになり得るとの評価を下した。

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『クドス・アラビー』(9月25日付)は、アサド政権が国民対話会合に国内の反体制勢力を参加させるべく折衝を行っていると報じた。

同報道によると、シリア共産党ファイサル派のフナイン・ニムル議員と経済学者のムニール・ハムシュ氏が、国民民主諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表と会談し、国民対話会合への参加を促した、という。

アサド政権は、同調整委員会が第2回大会(9月18日)で発表した声明内容において、外国の干渉と混乱が拒否されたことに満足しており、「三つのいいえ」を国民対話会合において審議する意向を示したという。

一方、アブドゥルアズィーム氏は、声明において提示した諸要求が満たされることを国民対話会合出席の条件とする構えを見せた、という。

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SANA(9月26日付)は、国連総会出席のためニューヨークを訪問中のワリード・ムアッリム外務大臣が、オマーン、スーダン、キューバ、ウクライナの外務大臣とそれぞれ会談した、と報じた。改革実施や国民対話への決意を伝えた。

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ムハンマド・イブラーヒーム・シャッアール内務大臣はヒムス県のアブドゥッラッザーク・バラカート警察署長を解任し、アドナーン・マフムード警部補を後任に着任させた。

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SANA(9月26日付)は、シリア青年議会(旧青年慈善活動委員会、イーハーブ・ハーミド議長)の主催により25日から全国各地でシリア・アラブ共和国憲法をめぐる対話を行うための会合が開始されたと報じた。会合は22カ所で行われ、9月27日まで続く。

各地で行われた会合では、憲法改正、政党法や情報法の実施・尊重、複数政党制など多角的に議論が展開された。

SANA, September 25, 2011
SANA, September 25, 2011

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EUの追加制裁に備えるかたちでシリア政府が発表した自動車・装飾品などの輸入禁止措置に関して、ダマスカス県サブウ・バハラート地区で自動車業を営む商人は匿名を条件に国内のビジネス界で「ショック」を引き起こしたと述べ、さらなる損害を被るだろうと懸念する者も現れたと危機感をあらわにした。

彼はまた「取引はない。状況は悪い。商人やビジネスマンはキャッシュでもクレジットでも物が買えなくなってしまっている…。この措置(自動車などに対する輸入規制)は、状況をさらに悪化させ、不確実性を増大させるだけだ」と述べた。『ハヤート』(9月25日付)が報じた。

またロイター通信(9月25日付)は、ビジネスマンの話として、シリア当局は、原材料、穀物を除くほとんどの製品の輸入を規制したと報じた。

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『アフラーム』(9月25日付)はイラクの消息筋の話として、シリア当局がイラク軍に対イラク国境に位置するダイル・ザウル県へのブーカマール市での密入国阻止を目的とした軍事行動を許可したと報じる。

レバノンの動き

国連総会出席のために訪米中のレバノンのムハンマド・サファディー財務大臣は、ワシントンDCで、クリスティン・ラガードIMF専務理事、チャールズ・コリンズ米財務次官、サウジアラビアのイブラーヒーム・アッサーフ財務大臣らと相次いで会談した。

ラガードIMF専務理事との会談では、EUによる追加制裁(石油部門への新規投資禁止など)など西側諸国による対シリア制裁に関して意見が交わされ、そのなかでサファディー財務大臣は、「レバノンがシリアの”肺”のようにみなされることはレバノンにとって有害だ…。国際社会がシリアへの制裁を望むのであれば、レバノンは代償を払わねばならない…。レバノンの銀行は、国際社会に反することを行わないよう措置を講じてきた」と述べた。

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AFP(9月26日付)は、シリア国境に接するレバノンの北部県アッカール郡ブカイア村(ワーディー・ハーリドを包摂)の経済、シリアでの反体制デモに伴う混乱、経済制裁で打撃を被っていると報じた。

現地住民の話によると、レバノンでもっとも貧しい地域の一つであるブカイア村は、シリアと舗装されていない数十の道で結びついており、この道を通じて日々行われる日用雑貨やサービスなどの「違法」な取引によって生活が支えられていた。

しかし数ヶ月前に、シリア軍がこれらの通路を制圧して以降、密輸は不可能となった。

またシリアから毎日訪れていた顧客も姿を見せなくなっているという。

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レバノン北部県のアリーダム村住民は、アサド政権支持者が乗るバス2台のシリアからの入国を阻止した。

諸外国の動き

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相はCNNのインタビューに応え、アサド大統領に向けて「あなたはこのような残酷な行為によっては権力の座にとどまることはできない。国民の要求に答えることはできない」と述べた。

また「この動きはもう少し続くだろうが、遅かれ早かれ収束する。人々はシリアでさまざまなことを決め、それらは行われるだろう。シリア国民は、エジプト、チュニジア、リビア同様自由を欲している…。独裁体制は炎上し、崩壊する」と述べた。

AFP, September 25, 2011、al-Ahram, September 25, 2011、Akhbar al-Sharq, September 25, 2011, September 26,
2011、Damas Post, September 25, 2011、al-Hayat, September 25, 2011, September 26, 2011、al-Jumhuriya, September 25, 2011、Kull-na Shuraka’, September 25, 2011, September 26,
2011、al-Nahar, September 25, 2011、al-Quds al-‘Arabi, September 25, 2011、Reuters, September 25, 2011、Syria News, September
25, 2011、SANA September 25, 2011, September 26, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.

ヒムス県、イドリブ県で軍・治安部隊による活動家の逮捕・捜索作戦が続くなか、エルドアン首相はオバマ大統領との会談のなかでシリア政府との断絶を明らかにする(2011年9月21日)

対トルコ関係

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、バラク・オバマ米大統領と21日(現地時間20日)、ニューヨークで会談した。会談後の記者会見で、エルドアン首相は「シリア政府との連絡を絶った。このような段階に至るとはまったく期待していなかったが、残念ながら、この国の政府は我々にこのような決定をさせた…。我々は彼ら(米国)と協調して、可能な制裁を検討する…。もはやシリア政府を信頼できない」と述べた。

また首相は、アフメト・ダウトオール外相がヒラリー・クリントン米国務長官と会談を行い、ダマスカスに対して初となるトルコの制裁に関して調整を行うことを明らかにした。

ホワイトハウスのエリザベス・シャーウッド・ランダル報道官によると、両首脳は「シリア国民の要求に沿って事態を打開するため、シリア政府へのさらなる制裁を科す必要があるということを話し合い」、「さらなる圧力をかける必要」がある点で一致したと述べた。

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トルコ外務省は、トルコ領内のシリア人避難民キャンプで非道徳的な行為が行われているとのシリア国営筋の報道に対して、「暗黒のプロパガンダにして虚言」と反論し、遺憾の意を表明した。

シリア・アラブ・テレビは、トルコ領内の避難民キャンプで強姦されたとするジスル・シュグール出身のシリア人女性の複数の証言を放映していた。

またトルコの避難民キャンプで暮らすシリア人女性もシリア・アラブ・テレビでの報道内容をYoutubeなどを通じて否定した。

反体制勢力の足並みの乱れ

「アフバール・シャルク」(9月21日付)は、シリア国民評議会発足宣言にいたるまでのブルハーン・ガルユーン氏と「イスタンブール・グループ」の対立を、同氏のフェイスブックの書き込みをもとにまとめた。

Akhbar al-Sharq, September 21, 2011
Akhbar al-Sharq, September 21, 2011

それによると、シリア国民評議会発足に先だって9月10日にカタールのドーハで発足した「シリア国民連立」に関して、「イスタンブール・グループ」は「反体制勢力の統一を完了するためのシリア国民評議会の一機関」と連立を位置づけた声明の内容を不服として、署名を拒否したという。

また「イスタンブール・グループ」はガルユーン氏らに知らせることなく、シリア国民評議会の発足を宣言し、メンバーを近く公開すると発表した。

これを受け、ガルユーン氏はメンバー発表を遅らせるか、イスタンブールで人選を行うための審議するよう求めたが、「イスタンブール・グループ」は「そう約束したから」との理由で、これに応じなかった、という。

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地元調整諸委員会は声明を出し、イスタンブールで発足したシリア国民評議会への支持を表明。声明では「この評議会の活動、発足のしくみ、評議会内のメンバー構成に関していくつかコメントすべき点はあるが、地元調整委員会は、シリア国民評議会を支持し、同評議会が設置する各委員会への実質的な参加を決定し、反対政府勢力の統一と、分裂状態の克服をめざす」と述べた。またダマスカス国民民主変革宣言、クルド民族主義勢力などにシリア国民評議会への参加を呼びかけた。

なおシリア革命総合委員会は、20日に声明を出し、シリア国民評議会の発足について慎重な姿勢を見せている。

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AKI(9月21日付)は、ダマスカスで開催された国民民主変革諸勢力国民調整委員会の大会の閉幕声明に関して、アッシリア教徒の政治組織、代表が呼ばれなかったことに対して、アッシリア教徒たちが憤りを感じていると報じた。

反体制運動をめぐる動き

ヒムス県、イドリブ県で軍・治安部隊による活動家の逮捕・捜索作戦が続く一方、シリア革命調整連合によると、治安当局は生徒たちによるデモを阻止するため、ダマスカス郊外県、ヒムス県、バーニヤース市、イドリブ県などの複数の学校に突入し、多数の生徒を逮捕した。

Akhbar al-Sharq, September 21, 2011
Akhbar al-Sharq, September 21, 2011

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イドリブ県では、シリア人権監視団と複数の住民によると、ザーウィヤ山に近い対トルコ国境付近で潜伏する離反兵に対して軍・治安部隊が激しい攻撃を行った。

ラーミー・アブドゥッラフマーン所長によると、とりわけイドリブ県ザーウィヤ山一帯は離反兵の拠点となっている。またハーリドを名乗る住民によると、同地域では後ろ手に縛られた多数の遺体が発見された。また男性2人の遺体が家族に引き渡された。

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ヒムス県では、シリア人権監視団などによると、ヒムス市で軍・治安部隊の逮捕・捜索活動により、バーブ・スィバーア地区などで民間人6人が殺害され、3人の負傷者が病院で逮捕された。またヒムス市内の裁判所では反体制活動家のイマード・ダルービー弁護士が逮捕された。

これに対して、SANA(9月22日付)は、ヒムス市バーブ・アムル地区で武装テロ集団が治安維持部隊を攻撃し、3人が負傷したと報じた。

住民によると、ヒムス市郊外のフーラで一昨日から軍・治安部隊による激しい戦闘が行われているが被害は明らかになっていない。

シリア人権監視団によると、ラスタン市入り口で、軍・治安部隊がバスを襲撃し、11歳の少年とその母親が殺害、5人が負傷した。こうしたなか、同市では、離反兵が「ハーリド・ブン・ワリード大隊」を名乗る反体制部隊の発足を宣言した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、フワイズ村で、逮捕されていた若者の遺体が発見された。

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バーニヤース市では、シリア人権監視団によると、反体制デモを行った生徒5人が逮捕された。

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ダマスカス郊外県では、シリア革命調整連合によると、ハラスター市、アルバイン市などで、学校に治安当局が突入し、多数の生徒が逮捕された。

キスワ市でもデモに参加していた市民1人が軍・治安部隊の発砲で殺害された。

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ダルアー県では、シリア革命調整連合によると、ジャースィム市で、学校に治安当局が突入し、多数の生徒が逮捕された。

これに対して、SANA(9月22日付)は、ダルアー市サッド地区の農場で、武装テロ集団を逮捕、彼らが隠し持っていた大量の武器弾薬を押収したと報じた。

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「アフバール・シャルク」(9月21日付)は、アレッポで青年医師ハーリド・マラーイジー氏が失踪したと報じた。

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世界的な芸術家のマーリク・ジャンダリー氏がフェイスブックの自身のページで、暴行を受けた両親の写真を掲載。

アサド政権の動き

AKI(9月21日付)は、シリアの複数の高官筋の話として、バッシャール・アサド政権が10月に2度目となる包括的対話大会の実施を計画していると報じた。

同消息筋によると、大会への出席は、一連の措置実施と結びついており、政府の対話への真剣な姿勢を示すことで、反体制勢力にとって満足のいくものだという。

具体的には、対話は、治安的解決に代えて、政治的解決を危機打開の唯一の策とし、軍・治安部隊を都市から完全に撤退させ、すべての政治犯を釈放し、弾圧の責任者を起訴するといった一連の措置の一環をなすという。

しかし、クルド民族主義反体制勢力筋は、この呼びかけにほとんどのクルド民族主義政党が拒否するとの姿勢を示している。

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アンカブート・サイト(9月21日付)は、シリア反体制勢力筋の話として、ルストゥム・ガザーラ少将が20日夜にダマスカス郊外県ドゥーマー市で士官2人とともに襲撃され、死亡したと報じた。

しかし、フサイン・ハルムーシュ大佐が釈放されなければ士官を殺害すると予告していた自由将校運動は襲撃を否定。また『シリア・ニュース』(9月21日付)は信頼できる消息筋の話として、「治安機関高官への暗殺未遂に関する報道は事実無根である」と、暗殺の事実を否定した。

Kull-na Shuraka', September 21, 2011
Kull-na Shuraka’, September 21, 2011

 

諸外国の動き

バラク・オバマ米大統領は国連総会での演説で、アサド政権による反体制運動の弾圧を非難、以下のように述べて、国連安保理に対シリア制裁決議の採択を求めた。

「問われていることは明白である。我々は、シリア国民と連帯せねばならないのか、彼らを弾圧する者たちと連帯しなければならないのか…。合衆国はシリアの指導者らに厳しい制裁を科した。我々はシリア国民の要求に応えるような政権の交代を支持している。多くの同盟国が我々の努力に参加している。しかしシリアを解放し、世界の平和と安全のために声を一つにせねばならない…。行動しないことは許されない。安保理がシリア政府に制裁を科し、シリア国民と連帯する時が来た」。

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ロバート・フォード駐ダマスカス米大使は自身がダマスカスにとどまって職務を継続していることに関して、米国がアサド大統領の退任をあきらめたわけではないと述べた。

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EUは、石油部門への新規投資の禁止、複数の政権高官および機関を制裁リストに追加からなるダマスカスへの追加制裁(第7弾となる制裁)を科すことで加盟27カ国が合意に達したと発表した。同決定は9月23日に正式に発効する。

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イラクのヌーリー・マーリキー首相の顧問は、イラク政府がアサド大統領に退任を求めたとの一部報道を否定した。この報道は『ワシントン・ポスト』(9月20日付)が最初に「イラク政府はアサド大統領が退任することを長らく望んでいた、と報道官が述べた」と報じたもので、アリー・ムーサウィー首相付広報顧問は、AFPに対して、「この発言(に関する報道)は正しくない…。イラク政府は他国の内政に干渉するような性格を持っておらず、またそのような方法もとらない。ましては退任を求めることはない…。この報道を完全に否定する」と述べた。

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レバノンの自由国民潮流代表のミシェル・アウン議員はUPI(9月21日付)に対して、以下のように述べ、アサド政権のもとでの改革支持の姿勢を改めて示した。

「シリアの政権が崩壊しても、キリスト教徒とイスラーム教徒は自由を得られないだろう…。安定なき変化の導入は暴力と混乱をもたらす。変化のない安定の導入は独裁をもたらすだろう…。我々はシリアで自由と民主主義が実現する憲法改正を声高に支持している…。もし平和的解決が可能なら、暴力に訴えるかたちでの問題解決は支持できない」。

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マイケル・ウィリアムズ国連事務総長中東問題特別顧問はレバノンのアウン議員と会談。シリア情勢に関して「暴力がまもなく収束し得ると希望している。我々はともに改革の必要を認識している。抜本的な改革がシリアだけでなくより広い地域の情勢を安定化させると考えている」と述べた。

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IMFは中東地域の社会情勢や混乱がシリアの経済成長にマイナスに作用し、2011年の経済成長率は2%にとどまるとの見方を示し、4月時点の経済成長予測3%から1ポイント下方修正した。

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アズハル機構のシャイフ、アフマド・タイイブ師が反体制勢力の使節団と会談し、シリア国内での流血を止めるようアサド政権に呼びかけた。

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国連のIRINは9月21日付のレポートによると、シリアでの反体制デモ弾圧による犠牲者数は5,360人にのぼると発表した。シリア政府は犠牲者の数が1,400人と発表している。レポートはhttp://www.irinnews.org/report.aspx?reportid=93772を参照。

AFP, September 21, 2011、al-Akhbar, September 21, 2011、Akhbar al-Sharq, September 21, 2011、AKI, September
21, 2011、 al-Ankabut, September 21, 2011、al-Hayat, September 22, 2011、Kull-na Shuraka’, September 21, 2011、Naharnet.com,
September 21, 2011、Reuters, September 21, 2011、SANA, September 22, 2011、Syria
News, September 21, 2011、UPI, September 21, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之All rights reserved.