ムハンマド・アブドゥッサッタール・サイイド宗教関係大臣は、宗教関係省でギリシャ正教アンタキア総主教区のヨハネ10世ヤーズジー氏の訪問を受け、26日に行われたパリ・オリンピックの開会式で、イエス・キリストと12人の弟子の最後の食事の場面を描いたレオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」をほうふつとさせるパフォーマンスが行われたことをめぐって、欧米諸国などのキリスト教界から批判の声が上がっていることについて、「世界がパリ・オリンピックの開会式で目にしたイエス・キリストへの侮辱は、すべての預言者と天啓信仰への侮辱で、イエス・キリストを尊敬する数十億のキリスト教徒とイスラーム教徒の感情を傷つけるものである」と述べた。
また、シャームのくにのウラマー連合も声明を出し、「演出は、神聖なものを冒涜し、預言者を殺害し、侮辱するというシオニズムの歴史に一致する」と非難した。
SANA(7月29日付)が伝えた。
26日の開会式では、エッフェル塔近くのドゥビリ橋で「祝宴」と題されたパフォーマンスが行われ、「最後の晩餐」をモチーフにしたこの演出では、中央のイエスの位置にレズビアン活動家でDJのバーバラ・ブッチさんが立ち、周囲の12人の弟子をドラッグクイーン(女装した男性)やトランスジェンダーのモデルが表現していた。
AFP, July 29, 2024、ANHA, July 29, 2024、‘Inab Baladi, July 29, 2024、Reuters, July 29, 2024、SANA, July 29, 2024、SOHR, July 29, 2024などをもとに作成。
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