月別アーカイブ: 2012年6月

ジュネーブでシリア作業グループ会合が開催されるも、声明案中のアサド政権の処遇をめぐってロシア、中国、イラクとそれ以外の参加国との間で意見が対立(2012年6月30日)

シリア作業グループ会合 スイスのジュネーブでアナン特使の主催により、シリア作業グループ会合が開催された。 会合には、米英仏露中、カタール、クウェート、イラク、トルコの外務大臣が参加した。 ** 『ハヤート』(7月1日付) … Read More

ラブロフ露外務大臣とクリントン米国務長官がシリア情勢をめぐって会談、前者はアサド大統領の排除を前提とする暫定政府構想に反対の意を示す(2012年6月29日)

アサド政権の動き シリアのウムラーン・ズウビー情報大臣はトルコのハベル・チャンネル(6月29日付)に対して、「イスラエルの戦闘機はトルコ戦闘機に酷似しており、ともに米国製だ。おそらくシリアは(撃墜されたトルコ空軍の)戦闘 … Read More

アサド大統領がインタビューに応え国内で活動するアル=カーイダ系組織に関する警鐘を鳴らしたうえで反体制勢力を支援している西側諸国を非難、一方ダマスカス県では爆弾テロが発生し負傷者多数(2012年6月28日)

アサド政権の動き アサド大統領はイラン国営放送(第4チャンネル、6月28日付)のインタビューに応え、西側諸国が反体制勢力を密かに支援していると非難した。 アサド大統領は「西側諸国と一部の(中東)地域の国々が…シリアの武装 … Read More

ダマスカス郊外県でイフバーリーヤ放送局が武装集団に襲撃され民間人を含む複数名が死亡、アナン特使が6月30日にジュネーブで「シリア作業グループ」会合を開催すると発表(2012年6月27日)

イフバーリーヤ・チャンネル襲撃 ダマスカス郊外県では、イフバーリーヤ・チャンネル(テレビ局)の消息筋によると、ドゥルーシャー市にある同チャンネル施設を午前4時半頃、武装集団が襲撃し、記者3人と守衛4人を殺害し、施設を爆破 … Read More

アサド政権がヒジャーブ内閣第1回閣議を主催し新内閣の基本方針を説明「シリアは真の戦争状態」、NATOがトルコの要請のもと緊急会合を開きトルコ空軍機撃墜事件に関して審議(2012年6月26日)

国内での主な動き アサド大統領は6月23日に発足したリヤード・ヒジャーブ内閣の閣僚を認証、第1回閣議を主催し、新内閣の基本方針を述べた。 SANA(6月26日付)によると、アサド大統領は閣議において、「シリアが現在挑むべ … Read More

EU諸国がルクセンブルクで外相レベルの会談を開きアサド政権へのさらなる制裁への決意を示すも、トルコ軍機撃墜事件に関しては穏健な対応を求める姿勢が支配的(2012年6月25日)

アサド政権の動き シリア外務在外居住者省のジハード・マクディスィー報道官は記者会見を開き、トルコ空軍のF4戦闘機撃墜に関して、公海上で撃墜されたとのアフメト・ダウトオール外務大臣の発言(24日)が根拠がなく不正確だとコメ … Read More

シリアによるトルコ軍戦闘機撃墜に関してダウトオール外相は「自制するが、いずれ断固たる立場をとる」と明言し、安保理でのシリア非難支持を求める意思を示す(2012年6月24日)

トルコ軍戦闘機墜落をめぐる動き AFP(6月24日付)は、トルコ外務省報道官が、トルコ空軍のF4戦闘機の撃墜地点を特定したと発表した。 報道官は「我々の戦闘機がシリア領海のどの地点に落ちたか分かっているが、まだ機体を発見 … Read More

昨日に発生したシリア領空侵犯問題についてトルコ大統領は「意図しないものだった」と明言、シリア国内では第1次リヤード・ヒジャーブ内閣が発足(2012年6月23日)

トルコ空軍戦闘機撃墜をめぐる動き アナトリア通信(6月23日付)は、トルコのアブドゥッラ・ギュル大統領が「航空機の速度で海上を飛行すれば、短時間で越境してしまうのも当然だ…。これは航空機の速度が原因で意図せずして起きたこ … Read More

シリア軍が領海内でトルコ空軍のF4戦闘機を撃墜、アナン特使は6月30日に開催予定の国際会議にイランの参加を認める意向(2012年6月22日)

トルコ空軍戦闘機撃墜をめぐる動き トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、アンカラでの危機管理会合後に声明を出し、シリア領海内でトルコ空軍のF4戦闘機がシリアの防空システムによって撃墜されたと発表した。 声明に … Read More

シリア空軍の戦闘機パイロットがヨルダン領内に着陸し亡命を認められる、赤十字国際委員会とシリア赤新月社の医療チームがヒムス市に入ろうとするも発砲を受け退却(2012年6月21日)

空軍パイロット脱走 ヨルダンのサミーフ・ムアーイタ広報担当大臣は、シリア空軍のMiG21戦闘機がヨルダン領内に着陸したことを明らかにし、「内閣はシリア人パイロット、ハサン・マルイー・ハマーダ大佐の要請に基づき政治亡命を認 … Read More

アレッポ県のクルド山地方で軍・治安部隊と反体制武装集団が激しく交戦、ヨルダン国王はシリア情勢に関して「政治的解決以外のオルターナティブはない」との見解を表明(2012年6月20日)

国内の暴力 アレッポ県では、ロンドンで活動する反体制勢力のシリア人権監視団によると、対トルコ国境のクルド山地方で、軍・治安部隊と反体制武装集団が未明から激しく交戦し、前者の兵士少なくとも20人、後者の戦闘員5人が死亡した … Read More

自由シリア軍国内合同司令部のサアドッディーン大佐がクルド人に対し同軍への参加を呼びかけ、オバマ大統領はG20閉幕後の声明で「アサドは完全に正統性を失っている」と断言(2012年6月19日)

国内の主な動き シリアのブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官はモスクワを訪問し、ミハイル・ボクダノフ外務副大臣と会談した。 RT(6月19日付)によると、会談では、アナン特使の停戦案実施を保障するためにロシアが提 … Read More

プーチン大統領とオバマ大統領が会談し、記者会見のなかで両首脳はシリアにおいて政治的解決をめざすことを事実上確認(2012年6月18日)

国内の主な動き イランのファルス通信(6月18日付)は、シリア、イラン、ロシア、中国が来月、シリア領内で合同軍事演習を行い、90,000人の兵士、航空機400機、戦車1,000輌が参加するだろうと報じた。 同通信社による … Read More

シリア国民評議会事務局長がシリアの友連絡グループに対し「単独で行動」するよう求める、英外相がUNSMISの活動停止を受け反体制勢力にも暴力を停止するよう呼びかけ(2012年6月17日)

国内の主な動き アサド大統領はダマスカス県・郊外県工業会議所事務局メンバーと会談した。 SANA(6月17日付)によると、会談では西側による制裁への対応などについて意見交換がなされた。 ** SANA(6月17日付)によ … Read More

UNSMISが「シリア国内での武装暴力の激化」により同監視団の活動を中止すると発表、米ホワイトハウス報道官がシリアの政治的転換に向けた「次なる措置」が考慮されていることを明らかに(2012年6月16日)

UNSMISの動き UNSMISのロバート・ムード司令官は声明を出し、監視団の活動を中止すると発表した。 声明でムード司令官は「過去10日間でシリア国内の武装暴力が激化し、我々の監視、調査、報告の能力が制限され、国内での … Read More

キールー氏を含む在外反体制活動家らがイスタンブールで反体制勢力糾合のための大会を開催、ムードUNSMIS司令官が記者会見のなかで「戦闘により監視団の活動が制限されている」ことを明らかに(2012年6月15日)

国内の暴力 ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ブスラー・シャーム市に対する軍・治安部隊の砲撃で8人が死亡した。 一方、SANA(6月15日付)によると、ブスラー・シャーム市のハーリド・ブン・ワリード・モスク前で武 … Read More

ダマスカス郊外県で自爆テロが発生しシーア派の聖廟が被害を受ける、トルコ紙によると「同国国民の大多数がシリア内政に干渉を続ける与党の政策に反対」(2012年6月14日)

国内の暴力 SANA(6月14日付)は、ダマスカス郊外県サイイダ・ザイナブ町で自爆テロが発生し、14人が負傷したと報じた。 ダマスカス郊外県警察筋によると、このテロは同市内の野外駐車場で発生、自爆犯が爆弾を積んだ車を用い … Read More

ハッファ地方から「海岸地方の自由シリア軍」が撤退し軍・治安部隊により「安全と平静が回復」される、アサド政権やシリア革命総合委員会といった当事者が「シリアが内戦状態にある」との見解を否定(2012年6月13日)

ハッファ地方制圧 ラタキア県では、「海岸地方の自由シリア軍」は声明を出し、戦闘員数百人を展開させてきたハッファ地方から撤退(退却)したと発表した。 アブドゥルアズィーズ・カナアーン大佐が署名した同声明において、自由シリア … Read More

軍が「数百人」の反体制戦闘員が活動するラタキア県ハッファ地方に対する砲撃を継続するなか、国連平和維持活動局局長が「シリアが現在内戦状態にある」との見解を示す(2012年6月12日)

ハッファ地方の動き 反体制武装集団が展開するハッファ地方では軍による砲撃が続き、SANA(6月12日付)によると、破壊行為を続ける武装テロ集団に対する関係当局の逮捕・追跡が行われ、多数のテロリストを殺害した。 また関係当 … Read More

シリア国民評議会がハッファ地方、ヒムス県各都市などでの軍・治安部隊の砲撃を非難、仏外相が同評議会のスィーダー新事務局長に対し「全面支援」する意向を伝える(2012年6月11日のシリア情勢

国内の暴力 ラタキア県では、シリア人権監視団などによると、反体制武装集団が潜伏するハッファ地方への軍・治安部隊の攻撃が続いた。 同地域の住民約30,000人はそのほとんどが既に避難し、「離反兵と武装した市民が残る」だけだ … Read More

ヒムス県ガントゥー市に駐留する防空隊内で「大規模な離反」が発生、シリア国民評議会がガルユーン事務局長の後任としてクルド人のアブドゥルバースィト・スィーダー氏を選出(2012年6月10日)

ヒムス県の空軍大隊での離反 ヒムス県では、『ハヤート』(6月11日付)などによると、ラスタン市近郊のガントゥー市に駐留する防空大隊内で「大規模な離反」が発生し、反体制武装集団が同大隊本部を占拠、軍・治安部隊が奪還のため、 … Read More

軍・治安部隊がヒムス市内の各地区の制圧を試みるなか、露外相は記者会見のなかで「アナン特使の停戦案に代わるオルターナティブはない」としつつイランを含む関係各国による国際会議を提唱(2012年6月9日)

国内の暴力 ヒムス県では、シリア人権監視団によると、軍・治安部隊がヒムス市のハーリディーヤ地区、ジャウラト・シヤーフ地区、カラービース地区、クスール地区の制圧を試み、7人が死亡した。 同地域は、数ヶ月前から反体制勢力の支 … Read More

各地で反体制勢力と軍・治安部隊による「もっとも激しい」戦闘が行われるなか、アナン特使は米国務長官との会談後「国連憲章第7章に基づくアサド政権への制裁を定めた安保理の採択」「アサド大統領退任」などを軸とする提案を発表(2012年6月8日)

国内の暴力 各地で反体制武装集団と軍・治安部隊による戦闘が「もっとも激しく」(『ハヤート』(6月9日付)行われ、後者に多数の犠牲者が出る一方、金曜日恒例の一般市民による反体制デモは、反体制勢力の曖昧な発表などから低調だっ … Read More

ハマー県クバイル村で民間人の遺体50体以上が発見される、これを受け各反体制派や西側諸国はアサド政権による犯行を推定、国連事務総長は「アサド大統領が正統性を失った」と断じる(2012年6月7日)

クバイル村で遺体発見 ハマー県のクバイル村で7日晩、女性や子供を含む民間人の遺体50体以上が発見された、と各紙が報じた。 ** ロンドンを拠点とする反体制組織のシリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラー所長によると、クバ … Read More

リヤード・ファリード・ヒジャーブ農業相が首相に任命され組閣を命じられる、ロシアと中国の両国家元首が共同声明のなかで軍事介入や政治的圧力を通じた危機解決への反対の意思を改めて示す(2012年6月6日)

国内での主な動き アサド大統領は2012年政令第194号を発し、リヤード・ファリード・ヒジャーブ農業・農業改革大臣を首相に任命し、組閣を要請した。 ヒジャーブ首相(1966年生まれ)はダイル・ザウル市出身のスンナ派で、バ … Read More

シリア外務省が米英仏、トルコなどの大使ら外交官約20人を国外追放、また政府は国連人道問題調整室に対し各県における人道支援活動を許可(2012年6月5日)

人道支援をめぐる動き 国連人道問題調整室(OCHA)は、ヒムス県、イドリブ県、ダルアー県、ダイル・ザウル県での人道支援活動をシリア政府が許可したと発表した。 同報道官によると、現在、シリアでは推定で100万人が人道支援を … Read More

自由シリア軍事評議会がアナン特使の停戦案の履行を停止し武装闘争を再開することを表明、一方シリア国内では政党問題委員会が人民意思党の認可申請を許可(2012年6月4日)

国内の主な動き UPI(6月4日付)によると、変革解放人民戦線に所属する人民議会議員5人が、第10期人民議会の議事が憲法に則っていないと抗議して議場を退席し、審議に参加せずに議事堂内に留まった。 4日の審議は、電力大臣に … Read More

アサド大統領が人民議会で演説を行いシリアが「内乱の計画」や「外国からの真の戦争」に直面しているとの見解を示す、サウジ外相が国連事務総長と会談し軍事介入の可能性を改めて否定(2012年6月3日)

アサド政権の演説 アサド大統領は人民議会で70分にわたり演説し、国内の反体制運動や諸外国の干渉に関する自らの姿勢を明らかにした。 演説で、アサド大統領は、現下のシリアが政治問題に苛まれているとの見方を否定、テロに根ざした … Read More

アラブ連盟のシリア問題閣僚委員会および緊急外相会議「国連憲章第7章に基づき」アナン特使和平案の実施を推し進めることを安保理に求める(2012年6月2日)

レバノンの動き 北部県トリポリ市のジャバル・ムフスィン地区、バーブ・タッバーナ地区で住民どうしが衝突、ロケット弾、RPG弾などによる交戦で12人が死亡、40人以上が負傷した。 ジャバル・ムフスィン地区(アラウィー派)はシ … Read More

公認野党6党を含む政治同盟「国民民主ブロック政党勢力連立」が結成、国連人権理事会ではハウラでの虐殺を調査するための独立国際調査委員会の設置を支持する声明が採択(2012年6月1日)

国内の暴力 『ハヤート』(6月2日付)は、各地で金曜礼拝後に反体制デモが断行され、「数千人が参加した」と報じた。 「数万人が参加した」とされる前週以前の金曜日のデモに比べ、参加者数は少なかったと見られる。 また、シリア人 … Read More