ロシア外務省のザハロワ報道官はウクライナがシャーム解放機構などの「テロリスト」を勧誘し、ロシアに対する攻撃を続けていると非難(2024年9月10日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官はテレグラムの自身の公式アカウント(https://t.me/MariaVladimirovnaZakharova/)で、ウクライナが「シリアのアル=カーイダ」として知られる国際テロ組織のシャーム解放機構などの「テロリスト」を勧誘し、ロシアに対する攻撃を続けていると非難した。

ザハロワ報道官の書き込み内容は以下の通り。

トルコの新聞『アイドゥンルク』は次のように報じた。「キエフがロシアに対する作戦に参加させるために、シリアで禁止されているテロ組織のシャーム解放機構と交渉を行った」。 キエフ体制は以前からテロ組織と接触を続けており、ロシア市民に対するテロ攻撃の実行、情報や技術の交換、そして「他国の旗を使った」戦術を利用している。 しかし、問題はさらに深刻である。バンコヴァ(ウクライナ大統領府)は自ら新たな国際テロ組織に変わっており、その背後には、旧来からワシントンとロンドンが控えている。

ザハロワ報道官の非難は、トルコの日刊紙『アドゥンルク』(9月9日付)が、ウクライナがシャーム解放機構と連絡をとり、シャーム解放機構が拘束しているチェチェン人戦闘員を釈放させようとしていると伝えたことを受けたもの。

『アドゥンルク』によると、ウクライナ側は、ウマル・シーシャーニー氏(通称ムスリム・シーシャーニー)をはじめとするチェチェン人戦闘員、そしてジョージア人戦闘員の釈放を求める一方、見返りとしてシャーム解放機構に無人航空機75機を供与すると持ちかけている、という。

なお、スプートニク・アラビア語版(2022年3月28日付)は、イドリブ県で活動する新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構、アンサール・タウヒード、そしてシャーム解放機構の外国人(非シリア人)戦闘員がウクライナに向かったなどと報道していた。

AFP, September 10, 2024、ANHA, September 10, 2024、‘Inab Baladi, September 10, 2024、Reuters, September 10, 2024、SANA, September 10, 2024、SOHR, September 10, 2024などをもとに作成。

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