トランプ米大統領は首都リヤドでのサウジ米投資フォーラムでシリアに対する経済制裁を解除すると宣言:各国が歓迎を表明、シリア各地で宣言を歓迎するデモ(2025年5月13日)

イフバーリーヤ・チャンネルSANAなどによると、サウジアラビアを13日から16日の日程で公式訪問中のドナルド・トランプ米大統領は、首都リヤドでのサウジ米投資フォーラムで、シリアに対する経済制裁を解除すると宣言した。

トランプ大統領は以下の通り述べた。

シリアに機会を与える時が来た。シリアの幸運を願っている。
シリアは長年にわたって悲惨と苦しみに見舞われてきたが、今日では新政権が誕生した。我々はそれが安定を実現し、危機を成功裏に終わらせることを望んでいる。


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SANAによると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣は、トランプ大統領による制裁解除決定に歓迎の意を示し、これをきわめて前向きに受け取っているとしたうえで、相互の尊重と信頼、そして共通の利益を基盤として米国との関係を築く用意があり、トランプ大統領には歴史的和平合意と、シリアにおける米国の権益の真の勝利を実現することができると讃えた。

また、Xで、トランプ大統領に制裁解除を促したサウジアラビアに謝意を示した。

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SANAによると、ムハンマド・ヤサル・バルニーヤ財務大臣は、制裁解除宣言を「きわめて重要な一歩」とし、シリアの組織構築、国民への基本サービスの充実に資する機会を提供するとしたうえで、サウジアラビア、カタール、トルコの制裁解除に向けた取り組みへの謝意を表明した。

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SANAによると、レバノンのナウワーフ・サラーム首相、ステファン・ドゥジャリック国連事務総長報道官、ヨルダンのサフヤーン・カダー内閣報道官、レバノンのジョゼフ・アウン大統領、カタール外務省、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表、湾岸諸国会議(GCC)、バーレーンのハマド・ビン・イーサ・アール・ハリーファ国王およびサルマーン皇太子、イスラーム世界連盟、クウェート政府が、トランプ大統領による制裁解除宣言に歓迎の意を示した。









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SANAによると、ダマスカス県のウマウィーイーン広場、ヒムス県ヒムス市の時計広場、ラタキア県各所、タルトゥース県各所、イドリブ県イドリブ市時計広場、アレッポ県アレッポ市で13日夜からトランプ大統領による制裁解除宣言を歓迎するデモが行われた。





シリア人権監視団によると、イドリブ市でのドナルド・トランプ米大統領のシリアへの経済制裁解除宣言を祝うデモでの空砲で若い男性1人が死亡した。

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