アナス・ハッターブ内務大臣は、イフバーリーヤ・チャンネルのインタビューに応じた。
インタビューでのハッターブ内務大臣の主な発言は以下の通り。
ハーフィズ・アルアサドとその息子のバッシャールの時代における省庁および治安機関は、国内外のシリア人にとって恐怖と不安の源だった。このことが、当省の再構築および治安業務の概念変更に踏み切る動機となった。
我々は、多くの国々における現代的な技術手段の運用例を研究し、治安業務を警察業務と統合するとともに、新たな部局を設置し、既存の一部を維持した。
国家治安(総合情報)、政治治安、空軍治安といった名称がシリア人の記憶から消え去ることを望んでおり、新たな組織構造を通じて、治安の概念を変革し、シリア人にとって不安の源ではなく、安全の源となることを目指している。
我々は重大な治安上の課題に直面しており、各県において治安業務を統括する単一の指揮官の存在が必要とされている。
ダーイシュ(イスラーム国)は、我々が直面している最も深刻な脅威の一つであり、すでに同組織による複数の作戦を阻止することに成功している。
麻薬の脅威にも直面しており、旧体制の時代には、本国が麻薬の製造拠点および世界各国への輸出元となっていた。我々は、その製造を停止し、すべての製造施設を押収し、現在は隠匿された麻薬の摘発段階にある。
国民に被害を及ぼした数百万件に及ぶ報告書が確認されており、治安機関は内務省の管轄下に置かれ、住民からの苦情を受け付ける窓口も開設されている。
治安機関は、監査、査察、服務上の責任追及の対象となる。
一部の離反した警察幹部は、かつて北部で勤務していた者たちであり、現在も引き続き職務に就いている。我々は、段階的にさらに多くの離反者を受け入れる方針である。
かつて旧体制下の刑務所において、数十万人が苦難を味わった。我々は、これらの刑務所を、受刑者の更生および社会復帰を目的とする更生センターへと転換すべく尽力している。
解放初日より、我々は麻薬取引によって被害を受けてきた諸国、特にサウジアラビアおよびヨルダンと連携を図り、麻薬の製造に使用される多数の装置および輸送貨物の摘発に成功してきた。
旧体制の治安機関によって、約800万人のシリア国民が指名手配リストに記載されていたが、これまでにそのうち500万人をリストから削除した。
旧体制によって課されていた多くの旧来の措置を廃止すべく取り組んでおり、国民の日常生活における治安機関の介入を削減することに努めている。
かつてのシリア人は治安要員に対して嫌悪感を抱き、逮捕されるのではないかという恐怖心を持っていたが、現在の治安は奉仕的な姿勢へと変わり、国民は自らをその一部であり、また自分たちのために存在するものであると感じるようになるであろう。
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