シリア反体制勢力の動き:シリア国民連合、暫定政府閣僚人事をめぐって迷走(2014年11月24日)

21日からトルコのイスタンブールで開催されていたシリア革命反体制勢力国民連立の総合委員会(第17回)は、アフマド・トゥウマ暫定内閣の閣僚の信認投票を実施した。

しかし、シリア民主主義者連合、シリア・クルド国民評議会、自由シリア軍参謀委員会のメンバーら総合委員会メンバー50人は、閣僚人事案(トゥウマ暫定首班が提出)に反対し、信任投票を欠席し、シリア・ムスリム同胞団メンバーらのみで投票が行われた。

過半数(56票)を得て信認された閣僚は以下の通り:

サリーム・イドリース国防大臣(58票)

アワド・アフマド・アリー内務大臣(57票)

ムハンマド・ワジーフ・ジュムア保健大臣(57票)

ヤースィーン・ナッジャール運輸工業大臣(58票)

イマード・バラク教育大臣(57票)

フサイン・バクル地方自治難民大臣(56票)

ワリード・ズウビー農業大臣(56票)

また以下の5人は過半数の信任を得られなかった。

イブラーヒーム・ミールー経済大臣(45票)

カイス・シャイフ法務大臣(53票)

イリヤース・ワルダ・エネルギー石油大臣(52票)

タグリード・ハジュリー文化大臣(48票)

ガッサーン・ヒートゥー副首班(53票)

Kull-na Shuraka', November 24, 2014

Kull-na Shuraka’, November 24, 2014

この結果を受け、シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長は、総合委員会が開催された11月21日以降の委員会におけるすべての決定を廃す決定を下し、アフマド・トゥウマ暫定内閣の閣僚人事を凍結した。

一方、アラビーヤ・チャンネル(11月24日付)によると、トゥウマ暫定首班は、閣僚人事凍結を受け、ウバイダ・ナッハース氏を暫定外務大臣に推挙したが、これをめぐっても総合委員会内で対立が生じ、トゥウマ暫定首班は外務大臣職を事実上廃止、外務省を連立の所轄とすることを余儀なくされたという。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表がアレッポ市を中心に推し進める「戦闘中止」イニシアチブに関して、トルコの主張に準じるかたちで「安全地帯」の設置がこのイニシアチブを完成させるとの姿勢を示し、対トルコ国境に幅35キロの緩衝地帯、対ヨルダン国境に幅33キロの緩衝地帯を設置し、対レバノン国境のカラムーン地方とともに、シリア軍および親政権の民兵の駐留を禁止するよう求めた。

また声明では、これらの地域上空を飛行禁止空域とするよう求める一方、人道支援物資の供与、逮捕者の釈放が要求された。

AFP, November 24, 2014、AP, November 24, 2014、ARA News, November 24, 2014、Alarabia, November 24, 2014、Champress, November 24, 2014、al-Hayat, November 25, 2014、Kull-na Shuraka’, November 24, 2014、al-Mada Press, November 24, 2014、Naharnet, November 24, 2014、NNA, November 24, 2014、Reuters, November 24, 2014、SANA, November 24, 2014、UPI, November 24, 2014などをもとに作成。

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