ハサカ県では、SANA(3月20日付)によると、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局が共同支配(分割統治)するハサカ市内で晩に2台の車が相次いで爆発し、住民37人が死亡、96人が負傷した。
同時爆破テロはハサカ市内のムフティー地区(西クルディスタン移行期民政局が優勢な地域)にある殉教者広場で発生した。
テロ発生時、同広場では、ノウルーズ(クルド人の正月、春分)を祝うために住民が集まっていた。
ARA News(3月20日付)によると、1回目の爆発は、民主連合運動(TEV-DEM)が主催する祝典会場で発生し、2回目の爆発は、シリア・クルド国民評議会(シリア革命反体制勢力国民連立)が主催する祝典会場の北部で発生したという。
なおこれに先立ち、西クルディスタン移行期民政局は声明を出し、住民に対して「大規模な集会ではなく、家庭的な雰囲気でノウルーズを祝う」よう呼びかけていた。
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ハサカ県マアバダ(カルキールキー)町では、シリア・クルド国民評議会(シリア革命反体制勢力国民連立)と民主連合運動(TEV-DEM)がそれぞれ、ハサカ市でのノウルーズを祝う住民を狙った連続爆破テロ発生を受けて、開催を予定していたノウルーズの祝典の中止を決定した。
またアレッポ県アフリーン市で予定されていた祝典も中止となった。
ARA News(3月21日付)が伝えた。
AFP, March 20, 2015、AP, March 20, 2015、ARA News, March 20, 2015、March 21, 2015、Champress, March 20, 2015、al-Hayat, March 21, 2015、Iraqi News, March 20, 2015、Kull-na Shuraka’, March 20, 2015、al-Mada Press, March 20, 2015、Naharnet, March 20, 2015、NNA, March 20, 2015、Reuters, March 20, 2015、SANA, March 20, 2015、UPI, March 20, 2015などをもとに作成。
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