AFP(8月30日付)は、シリア軍、ヒズブッラー、レバノン軍との合意に基づき、ダマスカス郊外県西カラムーン地方カーラ市無人地帯やレバノンのベカーア県バアルベック郡ラアス・バアルベック村無人地帯から退去したダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員とその家族が乗った車列の進入を阻止するとして、米主導の有志連合がダイル・ザウル県内で爆撃したと伝えた。
これに関して、米中央軍(CENTCOM)は、「有志連合は、ヒズブッラー、シリア政府、そしてダーイシュの間でかわされるいかなる合意の当事者ではなく、ロシアや親政権による(退去したダーイシュ戦闘員とその家族を空爆したとの批判的)言説は、彼らが自らの支配地域での取引に応じず、テロリストを流入させているなかで、虚しく響くだけだ」と発表した。
また「ダーイシュはグローバル規模の脅威で、テロリストを移動させることは最終的解決策ではない…。有志連合は車列を空爆していない。有志連合はフマイマ村(ヒムス県東部)とブーカマール市(ダイル・ザウル県)を結ぶ街道を陥没させ、さらなるイラク国境地域へのさらなる戦闘員の流入を阻止しようとしただけ」と付言した。
AFP, August 30, 2017、AP, August 30, 2017、ARA News, August 30, 2017、CENTCOM, August 30, 2017、Champress, August 30, 2017、al-Hayat, August 31, 2017、Kull-na Shuraka’, August 30, 2017、al-Mada Press, August 30, 2017、Naharnet, August 30, 2017、NNA, August 30, 2017、Reuters, August 30, 2017、SANA, August 30, 2017、UPI, August 30, 2017などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.