シリア軍はシャーム解放機構の一大拠点であるイドリブ県アブー・ズフール航空基地に到達(2018年1月10日)

イドリブ県では、SANA(1月10日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県南東部でのシャーム解放機構などからなる武装集団に対する掃討作戦を継続し、23カ村を新たに制圧した。

シリア軍が新たに解放したのは、ジュブ・アブヤド村、ラアス・アイン村、アズィーズィーヤ村、ブワイディル村、カウラト・ブワイディル村、アクラト・ブワイディル村、ラスム・ジャフシュ村、アウジャー村、ラスム・ブルジュ村、小バイヤーア村、大バイヤーア村、サルジュ村、ラスム・マイヤース村、ライーファ村、ウンム・タナーフ村、ラスム・フシューフ村、小ザーフィル村、大ザーフィル村、ラスム・ダブシャ村、タッル・サラムー村、ラスム・アービド村、ウンム・ハリーフ村、ウンム・ジャウラ村。

また、『ハヤート』(1月11日付)によると、シリア軍は、シャーム解放機構の一大拠点であるアブー・ズフール航空基地の敷地を囲むフェンスに到達、同基地に隣接するタッル・サラムー村を射程圏内に収めた。

シリア軍はまた、サラーキブ市、アブー・ズフール町方面に通じる橋一帯、マアッラト・ヌウマーン市を爆撃し、2人が死亡した。

syria.liveuamap.com, January 10, 2018

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ハマー県では、SANA(1月10日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県北東部でシャーム解放機構などからなる武装集団に対する掃討作戦を継続、イドリブ県に面するウンム・マイヤール村を制圧した。

また、『ハヤート』(1月11日付)によると、県北東部でシリア軍がシャーム解放機構などからなる武装集団と交戦した。

これに対して、SANA(1月10日付)によると、シャーム解放機構などからなる武装集団は、ムハルダ市を砲撃し、4人が負傷した。

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アレッポ県では、SANA(1月10日付)によると、シリア軍が予備部隊とともにシャーム解放機構などからなる武装集団に対する掃討作戦を継続、6カ村を制圧した。

シリア軍が解放したのは、ラシャーディーヤ村、東ザムラ村、西ザムラ村、ハワーラ村、ラスム・シャイフ村、タッル・スバイハ村。

また、『ハヤート』(1月11日付)によると、イドリブ県に隣接する県南部のフッス山一帯の村々からシャーム解放機構が撤退した。

撤退はシリア軍による包囲を回避するため。

一方、シャーム解放機構に近いイバー通信(1月10日付)は、シャーム解放機構などからなる武装集団が県南部のハッジ・ハンムード遺跡一帯、アブー・ルワイル丘一帯を奪還したと発表した。

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ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月10日付)によると、イスラーム軍の特攻自爆戦闘員(インギマースィー)が、東グータ地方ズライキーヤ村の前線でシリア軍の拠点を襲撃、兵士3人を殺害、9人を捕捉した。

これに対して、シリア軍はハラスター市一帯を砲撃・爆撃した。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月10日付)によると、アレッポ市を中心に活動するアブー・アマーラ特殊任務中隊がスランファ町のシリア軍の武器庫を爆破し、兵士20人以上を殺害した。

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ヒムス県では、SANA(1月10日付)によると、反体制武装集団がヒムス市サビール地区、ジャッブーリーン村、カフルナーン村、アクラード・ダースィニーヤ村を砲撃した。

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ダルアー県では、SANA(1月10日付)によると、反体制武装集団がダルアー市北部の住宅街を砲撃した。

AFP, January 10, 2018、ANHA, January 10, 2018、AP, January 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 10, 2018、al-Hayat, January 11, 2018、Reuters, January 10, 2018、SANA, January 10, 2018、UPI, January 10, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, January 10, 2018などをもとに作成。

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