ダーイシュがダイル・ザウル県ユーフラテス川西岸のシリア軍拠点への攻撃を強めるなか、イラン・イスラーム革命防衛隊はベイルートとテヘランを結ぶ幹線道路の安全を確保するため増援部隊を派遣(2018年6月3日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月3日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマヤーディーン市郊外の砂漠地帯、ジャラー渓谷、サーリヒーヤ村(サーリヒーヤト・ブーカマール村)、ドゥワイル村一帯にあるシリア軍および親政権民兵の拠点複数カ所を襲撃し、兵士・戦闘員複数人を殺傷した。

一方、SANA(6月3日付)によると、シリア軍がブーカマール市近郊(ユーフラテス川西岸)のハスラート村、サイヤール村、ジャラー村、アッバース村に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)を撃退した。

こうしたなか、『ハヤート』(6月4日付)によると、ダイル・ザウル県のユーフラテス川西岸の砂漠地帯にイラン・イスラーム革命防衛隊やその支援を受ける民兵の増援部隊が派遣された。

増援部隊の派遣は、レバノンの首都ベイルートとイランの首都テヘランを結ぶシリア領内の完全道路の安全を確保するのが狙いだという。

AFP, June 3, 2018、ANHA, June 3, 2018、AP, June 3, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2018、al-Hayat, June 4, 2018、Reuters, June 3, 2018、SANA, June 3, 2018、UPI, June 3, 2018などをもとに作成。

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