2014年3月3日のシリア情勢:諸外国の動き

国連のハーリド・ミスリー報道官はAFP(3月3日付)に、ダマスカスにあるアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表事務局のムフタール・ラマーニー局長が自身に対する解任要請を出していることを明らかにした。

ラマーニー局長は辞表を提出しておらず、解任要請が受理されるかどうかは不明だという。

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国連の潘基文事務総長はジュネーブでの第25回人権理事会で、「都市を完全に包囲し、餓死させ、樽爆弾を無差別に使用することは容認できないことだ」とアサド政権を非難した。

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RT(3月3日付)はロシア外務省の話として、セルゲイ・ラブロフ外務大臣がアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表と、ジュネーブ2大会のこれまでの成果について検討したと伝えた。

ロシア外務省によると、ラブロフ外務省はその際、紛争当事者の対話継続の必要を強調したという。

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RT(3月3日付)によると、ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣が、イランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣とモスクワで会談し、シリア情勢などについて協議した。

会談では、シリア人どうしによる紛争解決に向けた対話継続の必要が確認されたという。

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RT(3月3日付)は、IAEAの天野之弥事務局長が、シリア政府が、ダマスカス郊外県にある小型原子炉へのIAEA査察団の立ち入り調査に同意したと述べた、と伝えた。

天野事務局長は、IAEAの会合で「シリアは先月、ダマスカスの原子炉でのIAEA査察団の調査を許可する用意があると表明したが、同国の治安状況が専門家派遣を許さない」と述べたという。

AFP, March 3, 2014、AP, March 3, 2014、ARA News, March 3, 2014、Champress, March 3, 2014、al-Hayat, March 4, 2014、Iraqinews.com, March 3, 2014、Kull-na Shuraka’, March 3, 2014、Naharnet, March 3, 2014、NNA, March 3, 2014、Reuters, March 3, 2014、RT, March 3, 2014、SANA, March 3, 2014、UPI, March 3, 2014などをもとに作成。

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