トルコ軍とシリア国民軍は、横暴や犯罪を繰り返すスルターン・スライマーン・シャー師団のアフリーン郡の拠点を包囲し、司令官らを逮捕(2018年8月26日)

アレッポ県では、ANHA(8月26日付)が複数の地元筋の情報として伝えたところによると、トルコ軍第2軍団および第3軍団の部隊がトルコの実質占領下にあるアフリーン郡のシャイフ・ハディード町(シーヤ町)一帯に進攻した。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月26日付)によると、トルコ軍部隊の進攻は、スルターン・スライマーン・シャー師団メンバーらの横暴や犯罪行為を受けたもので、最近では、アブー・アシュマを名乗る司令官(本名ハマド・ジャースィム・ワイカナー)による強姦事件が発生していた。

事態を憂慮したトルコ軍は、シリア国民軍に所属する反体制武装集団に、一連の事件の容疑者の逮捕を目的とする「ラッビーキ・ヤー・ウフティー」作戦司令室の設置を認め、今回の作戦に至ったという。

「ラッビーキ・ヤー・ウフティー」作戦司令室は、シャイフ・ハディード町を包囲し、容疑者に26日早朝までに投降するよう求めたが、スルターン・スライマーン・シャー師団側がこれを拒否したために、強行突入し、司令官らを逮捕した。

ANHAによると、逮捕されたのは、司令官のアブー・サフル氏とその妻、アブー・サフル氏のおじにあたるアブー・アディーム氏ら。

また、ANHAによると、シリア国民軍はアフリーン市で厳戒態勢を強化した。

ANHA, August 26, 2018

AFP, August 26, 2018、ANHA, August 26, 2018、AP, August 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 26, 2018、al-Hayat, August 27, 2018、Reuters, August 26, 2018、SANA, August 26, 2018、UPI, August 26, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.