2014年3月11日のシリア情勢:諸外国の動き

ロシア外務省は声明を出し、シャームの民のヌスラ戦線が拉致していた聖タクラー修道院の修道女13人らの釈放に歓迎の意を示した。

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国連児童基金(ユニセフ)は11日、内戦中のシリアの子どもの状況に関する報告書を発表、同国の子ども全体の56%に当たる約550万人が人道支援が必要な状況にあると指摘し、一層の支援を国際社会に呼び掛けた。

シリアで2011年3月に反体制デモが本格化して3年となるのを受け、シリアの子どもと、周辺国にいるシリア難民の子どもの状況をまとめた。

報告書によると、支援が必要な子どもは1年前の約230万人から倍以上に増えた。就学年齢の子ども全体の約4割に当たる約280万人が学校に通えない状況という。

心の傷が深刻でケアが必要な子どもも推定約200万人に達している。

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カタールのハーリド・アティーヤ外務大臣は訪問中のパリで、シリア情勢への対応をめぐってこれまで3度イランを訪問し、モハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣に対して再三にわたり、ファールーク・シャルア副大統領をシリア国内に出国させ、会談させるよう要請していたことを明らかにした。

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ファタハ革命評議会書記長のヤースィル・ミスリー氏は、テレビ番組で、ダマスカス県ヤルムーク区での戦闘停止に向けて、同地区の中立化を骨子とする「人道停戦イニシアチブ」を発表した。

AFP, March 11, 2014、AP, March 11, 2014、ARA News, March 11, 2014、Champress, March 11, 2014、al-Hayat, March 12, 2014、Iraqinews.com, March 11, 2014、Kull-na Shuraka’, March 11, 2014、Naharnet, March 11, 2014、NNA, March 11, 2014、Reuters, March 11, 2014、SANA, March 11, 2014、UPI, March 11, 2014、共同通信社2014年3月12日などをもとに作成。

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