2014年3月28日のシリア情勢:反体制勢力の動き

東グータ統一革命医療局は声明を出し、ダマスカス郊外県ハラスター市を、軍が毒ガス弾で砲撃、25人が窒息などの中毒症状を発症したと発表した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣は、ラタキア県カサブ町一帯へのシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団の侵攻に関して、3月27日付で50万米ドルの軍事支援を行うことを決定した。

暫定政府はこれまでにすでに20万ドルの軍事支援を同地での作戦のために供与しているという。

クッルナー・シュラカー(3月28日付)が、自由シリア軍消息筋の話として伝えた。

**

シリア人権監視団は、ラタキア市の複数の医療筋の話として、カサブ町一帯へのシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の侵攻を受け、3月21日以降、士官13人を含む150人以上の軍将兵、国防隊の隊員が死亡、数百人が負傷したと発表した。

**

民主的変革諸勢力国民調整委員会(広報局)は声明を出し、アレッポ県アイン・アラブ市、ラッカ県タッル・アブヤド市でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻勢と民主統一党人民防衛隊などとの戦闘に関して、ダーイシュの蛮行を非難するとともに、トルコにシリア国内でのテロ組織への支援を停止するよう強く求めた。

**

民主統一党アサーイシュ総務局は、ロージュアーヴァー(Rojava、シリア北東部の「西クルディスタン」の別称)地域への外国(イラク)からの出入国の手続きを整備すると発表した。

同地域の国境通行所を経由した出入国は、申請書類、顔写真(カラー)2枚、IDカードのコピー、パスポートのコピー、同地域内の身元引受人の個人情報をあらかじめ提出することが求められるという。

クッルナー・シュラカー(3月28日付)が伝えた。

**

ダマスカス郊外県東グータ地方を拠点とするアジュナード・シャーム・イスラーム連合(アブドゥッラー・シャーミー報道官)は声明を出し、2,000人以上のムジャーヒドゥーンが新たに隊列に加わったと発表した。

新たに参加した戦闘員は、ダマスカス郊外県カラムーン地方(ヤブルード市、ランクース市)、東グータ地方(ハラスター市、ザマルカー町、カフルバトナー町、マルジュ市)、ダマスカス県ジャウバル区、ヒムス県で活動する以下の部隊に配属されるという。

ワ・アイッドゥー旅団
イスラーム青年旅団
アムジャード・シャーム旅団
ハーフィズ・ザハビー旅団
イスラーム・ジハード大隊
バイアト・ラドワーン大隊
カーディスィーヤ大隊
ヌスール・シャーム大隊
ダマスカス真理の険大隊

AFP, March 28, 2014、AP, March 28, 2014、ARA News, March 28, 2014、Champress, March 28, 2014、al-Hayat, March 29, 2014、Iraqinews.com, March 28, 2014、Kull-na Shuraka’, March 28, 2014、Naharnet, March 28, 2014、NNA, March 28, 2014、Reuters, March 28, 2014、SANA, March 28, 2014、UPI, March 28, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.