シリア軍はシャーム解放機構などとの戦闘の末イドリブ・ハマー県境の戦略的要衝フバイト村、スカイク村、スカイク丘を制圧(2019年8月11日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから102日目を迎えた8月11日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃(ヘリコプターによる「樽爆弾」投下を含むは190回を記録、ロシア軍も55回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は970発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より56人(民間人2人(うち女性0人、子供1人)、シリア軍兵士128人減少?、反体制武装集団戦闘員41人減少?)増えて3,179人となった。

うち、890人が民間人(女性161人、子供219人を含む)、1,076人がシリア軍兵士、1,213人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、SANA(8月11日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構やイッザ軍などからなる反体制武装集団との戦闘の末、戦略的要衝のフバイト村、スカイク村を制圧した。

これに対して、ドゥラル・シャーミーヤ(8月11日付)によると、トルコの支援を受ける国民解放戦線はスカイク村一帯の戦線でシリア軍戦車2輌を破壊したと発表した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機・ヘリコプターがハーン・シャイフーン市、マアッラト・ハルマ村、アービディーン村、マダーヤー村、カフル・アイン村、カフルナブル市、タッルアース村、シャイフ・ムスタファー村、ウンム・ザイトゥーナ村、タマーニア町、マアッルズィーター村、ハーッス村、フーリー村を爆撃するとともに、シリア軍地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(8月11日付)によると、爆撃によりハーッス村で子供1人、ハザーリーン村で男性1人が死亡した。

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ハマー県では、SANA(8月11日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構やイッザ軍などからなる反体制武装集団との戦闘の末、イドリブ県南部のフバイト村、スカイク村に隣接するスカイク丘を制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機・ヘリコプター、ロシア軍戦闘機がカフルズィーター市、ラターミナ町、サイヤード村を爆撃するとともに、シリア軍地上部隊が県北部および北西部の戦闘地域を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機・ヘリコプターとロシア軍戦闘機がカッバーナ村一帯を爆撃するとともに、シリア軍地上部隊が県北部の戦闘地域を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機・ヘリコプターとロシア軍戦闘機がICARDAを爆撃するとともに、シリア軍地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を20件(アレッポ県5件、イドリブ県3件、ラタキア県11件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を29件(アレッポ県5件、イドリブ県12件、ラタキア県1件、ハマー県11件)確認した。

AFP, August 11, 2019、ANHA, August 11, 2019、AP, August 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 11, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 11, 2019、Reuters, August 11, 2019、SANA, August 11, 2019、SOHR, August 11, 2019、UPI, August 11, 2019などをもとに作成。

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