イドリブ県、アレッポ県、ハマー県、ラタキア県でシリア軍と反体制武装集団の散発的戦闘続く(2019年9月27日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから27日目(爆撃を激化させてから148日目)を迎えた9月27日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を実施、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より2人(民間人0人、シリア軍兵士5人?、反体制武装集団戦闘員0人)多い4,162人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,419人、反体制武装集団戦闘員1,677人。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカフルナブル市、ハザーリーン村、ファッティーラ村、ラカーヤー・サジュナ村、マアッラト・ハルマ村、マアッラト・ヌウマーン市、カフル・ウワイド村、ジャバーラー村、シャイフ・ムスタファー村、ヒーシュ村、カフルサジュナ村、ナキール村、タッフ村、タフターヤー村、ウライニバ村、ラカーヤー村を砲撃した。

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がザンマール町を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がハムラー村一帯でシリア軍を攻撃し、兵士複数人を殺傷した。

反体制武装集団はまた、ジューリーン村一帯のシリア軍戦車を攻撃、これを破壊した。

これに対して、シリア軍はマンスーラ村、アムキーヤ町、サルマーニーヤ村、フワイジャ村を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊が同地を砲撃した。

AFP, September 27, 2019、ANHA, September 27, 2019、AP, September 27, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2019、Reuters, September 27, 2019、SANA, September 27, 2019、SOHR, September 27, 2019、UPI, September 27, 2019などをもとに作成。

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