アサド大統領「アレッポは勝利していた…。シリアは勝利していた…」(2020年2月17日)

シリアのアサド大統領は、シリア軍がアレッポ市北西郊外一帯を解放したのを受けて、国民向けのテレビ演説を行った。

8分間にわたる演説のなかで、アサド大統領は、「戦いにおける勝利は戦争の勝利を意味しない。これは軍事的な論理において言えることだが…、愛国的な論理において、勝利とは不屈の抵抗の始まりとともに始まるのだ。この論理に基づけば、抵抗の初日においてすら、アレッポは勝利していたし…、シリアは勝利していた…。我々みなが恐怖に打ち勝っていたのだ」と宣言した。

また、「シリア軍は愛国的な義務を怠ることなく、国民のための軍であり続ける」としたうえで、「戦いのなかで国民と一つになった軍が勝利しなかったことは歴史上一度もない…。我々がアレッポ市をはじめとするシリアの都市で見てきたものがまさにそれた」と述べた。

アサド大統領はさらに、「北からやって来る空疎な音の泡を尻目に、イドリブ県での戦いを続ける」と述べ、トルコの介入に対抗する姿勢を示すとともに、「シリア全土を解放する戦いを続け、テロを根絶し、安定を実現する」と表明した。

AFP, February 17, 2020、ANHA, February 17, 2020、AP, February 17, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 17, 2020、Reuters, February 17, 2020、SANA, February 17, 2020、SOHR, February 17, 2020、UPI, February 17, 2020などをもとに作成。

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