ハサカ県アイン・ディーワール村の住民はロシア軍による拠点設置を拒否:「出て行って、エルドアンの攻撃を食い止めてください」(2020年10月11日)

ハサカ県では、シリア人権監視団などによると、ロシア軍憲兵隊がトルコとの合意に基づいて、マーリキーヤ(ダイリーク)市一帯の国境地帯でパトロールを実施した。

装甲車11輌からなる部隊はヘリコプター1機を伴い、国境地帯を移動した後、アイン・ディーワール村近郊に集結、同地に拠点を設置しようとした。

だが、住民がこれに立ちはだかり、村への進入を阻止、憲兵隊は撤収を余儀なくされた。

その際、ロシア軍士官の1人と村の女性との間で激しい口論が起きたという。

口論の主なやりとりは以下の通り:

士官「ロシア軍部隊は市民を守るためにやって来た…。住民のなかに金銭を受け取ってロシア軍パトロール部隊に抵抗しようとしている者がいる」。

女性「ここから出て行きなさい。私たちはあなた方を必要としていません。私たちは安全に暮らしています。ここから出て行って、エルドアンが我々を攻撃するのを止めさせなさい。あなた方はアフリーンでもスィリー・カーニヤ(ラアス・アイン)でも私たちを裏切った。ここから出て行って、エルドアンからこれらの町を奪い返してください。あなたたちはここで何をしているのですか? 私たちはあなた方の保護など必要としていません」。

 

AFP, October 11, 2020、ANHA, October 11, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 11, 2020、Reuters, October 11, 2020、SANA, October 11, 2020、SOHR, October 11, 2020などをもとに作成。

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