アスマー・アフラス大統領夫人は慈善団体や人権団体の役員、各県の商業会議所と工業会議所の代表らによる会合に出席(2021年4月7日)

シリア大統領府はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)などを通じて、アスマー・アフラス大統領夫人が、慈善団体や人権団体の役員、各県の商業会議所と工業会議所の代表らによる会合に出席したと発表した。

アスマー夫人が公の場に姿を現すのは、新型コロナウイルス感染症の感染と回復が発表されて以降初めて。

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会合は、現下の困難な生活状況、そしてラマダーン月が近づいていることを踏まえ、要支援者への支援の取り組みをいかにとりまとめ、慈善分野と人道分野において発揮されているイニシアチブをどう活用するかについて話し合われた。

SANA(4月8日付)によると、出席したのは、アーミル・ハマウィー・アレッポ商業会議所代表、イヤード・ダッラーク・スィバーイー・ヒムス商業会議所代表、ヤースィーン・ムハンマド・ハサン土地社会福祉協会(ハサカ県)取締役会長、アドナーン・バービリー・アレッポ県慈善協会連合副代表、ナビール・カスィール・イスラーム慈善協会(ヒムス県)取締役会長、ズィヤード・アラブー社会福祉協会会長(ハマー県)、ムハンマド・ラアファト・シャンマーア・アレッポ工業会議所書記長、マーズィン・ハマード・タルトゥース県商工会議所代表ら。

また、アスマー夫人のほか、フサイン・マフルーフ地方行政環境大臣、ムハンマド・アブドゥッサッタール・サイイド宗教関係大臣、サルワー・アブドゥッラー社会問題労働大臣、宗教関係省と社会問題労働省の次官も出席した。

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会合でアスマー夫人は主な発言は以下の通り:

シリア人は生来より慈善活動の才に恵まれています。シリア社会が織りなす調和(ナスィージュ)を特徴づける連帯と力は、シリアに対する戦争の当初から標的となってきました。なぜなら、それは、シリア人としての私たちのアイデンティティや力をかたち作るもっとも重要な要素の一つだからです。

この会合の目的は、この分野で活動するさまざまな機関、団体の経験を活用し、その努力を結集し、互いの調整やとりまとめを行い、シリアのより広い地理的範囲のより多くのシリア人に支援を行き届かせることにあります。なぜなら、私たちの義務は、支援を必要としているシリアの市民一人一人を、最善の方法、そして惜しみなく支援することだからです。

利用可能なテクノロジーに投資し、より適切に資源を使用し、調整を行うのに相応しい仕組みを構築するよう呼びかけ、その一例として、シリア国内外のドナーと関係機関・団体とを透明性をもって直接結びつけるような国民的な電子ネットワークを構築し、支援を行き届かせるだけでなく、開発計画を実行することがすることが求められています。こうした最新の方法を駆使して、ドナーが必要としているすべての情報が確保、拡充できます。同時に、時間や労力を節約し、寄付が円滑に行われることになります。その結果、すべての人が、電子ネットワークを通じたり、直接接触することで、自分に相応しいかたちで寄付を行うことができます。

こうした参加型プラットフォームは、瞬時に作り上げることはできません。その基礎は、各団体、その活動、関心分野、県ごとの活動地域などの情報を集約したデータベースのうえに成り立っています。そして、社会問題労働省が2年前に地方行政省の支援および連携のもとに立ち上げたNGO開発プロジェクトがこれらを集めることができました。

人道分野で支援活動を行っているすべての人に感謝の意を表します。



AFP, April 7, 2021、ANHA, April 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 7, 2021、Reuters, April 7, 2021、SANA, April 7, 2021、SOHR, April 7, 2021などをもとに作成。

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