ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣は第77回国連総会で一般討論演説を行った。
SANA(9月26日付)によると、ミクダード外務在外居住者大臣は演説のなかで、多極的新世界秩序を構築し、そのもとですべての国が国連憲章の原則や目標に基づいて行動することが必要だと強調した。
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また、シリアが自らの経験に基づいてこうした呼びかけを行っているとしたうえで、シリアに対する戦争が、世界における覇権を維持しようとする西側諸国の広範な試みの一環として行われていたと主張、西側諸国がこの戦争でシリアの意志を打ち砕き、周辺地域や世界から孤立させるという目的を実現するのに失敗したものの、その結果としてシリア国民に過酷で高い代償を伴う経験を味合わせたと非難した。
さらに、2011年から2022年までのシリアの石油およびガス部門の損害は1,070億ドルに達していると指摘、シリア産石油の盗奪を続ける米国などに補償を求める意思を示した。
一方、ウクライナ侵攻をめぐっては、ロシアによる特別軍事作戦と、自国を防衛し、その国土を守るロシアの権利について支持の姿勢を改めて示すとともに、ロシアが、ロシアだけではなく、正義、人道的権利、一極主義、覇権主義を拒否するすべての人の権利を擁護していると表明した。
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ミクダード外務在外居住者大臣はまた、チャバ・コロシ国連総会議長と会談し、シリア情勢の進捗、「テロとの戦い」などシリアが直面する課題について意見を交わした。
SANA(9月26日付)が伝えた。
AFP, September 26, 2022、ANHA, September 26, 2022、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2022、Reuters, September 26, 2022、SANA, September 26, 2022、SOHR, September 26, 2022などをもとに作成。
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