RIAノーヴォスチ(2月2日付)やタス通信(2月2日付)は、ロシアによるウクライナでの特殊軍事作戦に参加するため、トルコからの志願兵3人が、スドプラトフ大隊に入隊し、教練を受け始めたと伝えた。
スドプラトフ大隊は、ソ連のパヴェル・スドプラトフ諜報員(中将)にちなんで名づけれた志願兵からなる部隊。
ロシアが実効支配するウクライナのザポリージャ(ザポロージエ)州で州知事を務めるエフゲニー・バリツキー氏は2022年9月、志願兵からなるスドプラトフ大隊、聖アンドレイ大隊、スラヴ防衛大隊という三つの部隊の設立を認める法令に署名している。
クゾンを名乗る志願兵の1人は次のように述べた。
私は友達とともにトルコから来た。我々はナチスに反対している。ここで何が起こっているのか、ウクライナで何が起こっているのかを知っている。ロシアはウクライナと戦っているのではなく、それを支配するナチスと戦っていると理解している。
米国がテロリストを後援していることは誰もが知っている。ウクライナ人やシリア人ではなく、テロリストだ。米国はテロリストを後援して、いたるところで混乱を引き起こしている。彼らはこれで金を稼ぎ、ここでも同じことをしている。
この志願兵は、モスクワの大学に数年間留学し、ロシアの文化に精通、ロシアに多くの友人がおり、トルコ軍に勤務した経験はあるが、戦闘に参加したことはないという。
また、ラズを名乗る別の志願兵も次のように述べた。
仲間の兵士との関係は非常に良好です。非常に温かい歓迎があった。
トルコとロシアは良い関係にある。だから、トルコ政府はこの決定(志願)が良いと考えると信じている。
我々と戦っているのがウクライナ人でも、ウクライナ軍でもないことを知っている。ロシアはこの戦争に勝利する。
これら部隊は、主にザボリージャ州出身のウクライナ人志願者から構成されているが、バリツキー知事は1月16日と25日、セルビア人とスウェーデン人がそれぞれ入隊したことを明らかにしていた。
RIA Novosti, January 16, 2023、January 25, 2023、February 2, 2023、TASS, February 2, 2023をもとに作成。
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