スワイダー県からベドウィン系住民のダルアー県への退避が始まる(2025年7月21日)

SANAによると、スワイダー市内で「拘束」されていたベドウィン系住民およびスワイダー県からの避難を希望するベドウィン系住民の退避作業が内務省内務治安司令部によって行われた。

シリア人権監視団によると、スワイダー市内で拘束されていたベドウィン系住民の旅客バスによる移送は、ドゥルーズ系武装勢力の監視下で行われ、スワイダー県北部郊外、ダマスカス・スワイダー街道、スワイダー・ダルアー街道など広範囲に展開する内務省の治安部隊に内部治安部隊に身柄は引き渡された。

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SANAによると、ムスアブ・アリー保健大臣は、ダルアー県のズィヤード・マハーミード保健局長とともに、ダルアー国立病院を視察し、スワイダー県での衝突での負傷者を見舞った。

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SANAによると、スワイダー県ムスタファー・バックール知事は、ダルアー県のムハンマド・ザウビーイズラア郡知事とともに、スワイダー市から避難してきた家族が滞在しているダルアー県内の複数の避難所を視察した。

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SANAによると、ダルアー県のアンワル・ターハー・ズウビー知事は、スワイダー市で「拘束」されていたベドウィン系住民約200世帯1,000人が本朝、ダルアー県の避難所に到着したと発表した。

ズウビー知事は、ダルアー県内の避難所には、これに先立ってすでに3,250世帯が到着しているほか、スワイダー県から避難してきた世帯が20,000~30,000世帯に上っていることを明らかにした。

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SANAによると、民間防衛機構は、スワイダー県で「拘束」されていた家族のうち、主に女性、子ども、高齢者ら民間人約1,500人を、ダルアー県内の避難所へ移送した。

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社会問題労働省は、フェイスブックを通じて、スワイダー県からダルアー県に避難した世帯数に関する統計を発表した。

それによると、避難世帯は2,068世帯に達し、21ヵ所に分われて受け入れられている。

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SANAによると、南部地域での最近の緊張激化への緊急対応の一環として、米国のNGO組織メドグローバル(MedGlobal)は、保健省と連携して、スワイダー県から避難してきた家族への緊急医療サービスを提供するため、ダルアー県のブスル・ハリール市、ナーフタ町に移動診療所を設置した。

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SANAによると、フランス外務省は、スワイダー県をめぐる停戦合意の発表を改めて歓迎し、すべての当事者に対し、それを尊重し順守するよう呼びかけた。

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人民議会選挙高等委員会は首都ダマスカスの人民議会議事堂で、ダルアー県の代表団、ジャーナリストおよびメディア関係者と会合を開く(2025年7月21日)

SANAによると、人民議会選挙高等委員会は、首都ダマスカスの人民議会議事堂で、ダルアー県の代表団と会合を開き、次回の選挙制度について協議した。

SANAによると、人民議会選挙高等委員会はまた、人民議会議事堂で、ジャーナリストおよびメディア関係者らと会合を開き、次回選挙の準備作業における実施手順や、透明性の確保とメディアによる監視のありようについて説明し、メディア関係者の意見や提案を聴取した。

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3月に沿岸部などで発生したアラウィー派らに対する殺戮、略奪などの事件の真相究明を目的とする独立調査国民委員会は7月22日に記者会見を開くと発表(2025年7月21日)

SANAによると、3月に沿岸部などで発生したアラウィー派らに対する殺戮、略奪などの事件の真相究明を目的とする独立調査国民委員会は声明を出し、7月22日に記者会見を開き、同委員会の調査手法および手順、主要な調査結果と勧告について明らかにすると発表した。

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トランプ米政権高官:「ビビ(ベンヤミン・ネタニヤフ首相の愛称)は狂人のようだ。常に何かを爆撃している」(2025年7月20日)

アクシオスは、ドナルド・トランプ米政権がイスラエルによるシリアの首都ダマスカス爆撃に不満を募らせていると伝えた。

ホワイトハウスの高官の1人は、アクシオスに対して、「ビビ(ベンヤミン・ネタニヤフ首相の愛称)は狂人のようだ。常に何かを爆撃している」、「これはトランプが進めようとしていることを台無しにしかねない」などと述べたという。

別の高官も、「ネタニヤフはまるで言うことを聞かない子どものようだ」と述べた。

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バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使は停戦合意が履行されていると主張:在シリア米国大使館は国民にシリアからの退避を改めて呼びかける(2025年7月20日)

トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使は、Xを通じて以下の通り発表した。

敵対行為の激化を抑えるためには、暴力の停止、無辜の人々の保護、人道的支援の許可、そして危険からの退避に関する合意が不可欠である。ダマスカス時間の17時現在、すべての当事者が停戦と敵対行為の停止に合意し、実行に移している。今後、包摂的かつ持続的な緊張緩和への道のりの基礎となる次の一歩は、人質および拘束者の完全な交換であり、その実施に向けた手続きが現在進行中である。

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マルコ・ルビオ米国務長官は、スワイダー県で続く衝突について、Xを通じて以下の通り伸べ、ダーイシュ(イスラーム国)の再台頭とイランの再浸食に警戒心を示した。

米国はこの3日間、シリア南部で起きている恐ろしく危険な事態に対し、イスラエル、ヨルダン、ダマスカス当局と密接に連携してきた。
現在も続いている、罪なき人々に対する強姦や虐殺は、直ちに終わらせなければならない。
もしダマスカス当局が、ダーイシュやイランの支配から解放された、統一的で包摂的かつ平和なシリアを実現する可能性を少しでも残したいのであれば、この惨事を終わらせるべく、治安部隊を使ってダーイシュやその他の暴力的なジハード主義者がこの地域に侵入し、虐殺を行うのを阻止しなければならない。そして、自らの部隊を含め、残虐行為に関与した者をすべて法の下に裁き、責任を取らせなければならない。
さらに、ドゥルーズ派とベドウィン系部族との間で、内部で起きている戦闘も、即座に停止されなければならない。

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在シリア米国大使館は、シリアに対する渡航勧告は「レベル4:渡航中止勧告」のままだとしたうえで、自力でシリアを出国できる場合は、直ちに出国するよう求めた。

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ダマスカス郊外県バイト・ジン村にあるドゥルーズ派の宗教的聖地の一つシャイフ・アブドゥッラー廟が何者かによって爆破され(2025年7月20日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、バイト・ジン村にあるドゥルーズ派の宗教的聖地の一つシャイフ・アブドゥッラー廟が何者かによって爆破された。

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ダイル・ザウル県バーグーズ村で、ユーフラテス川を渡ってオートバイを運搬しようとしていた密輸業者の男性がシリア民主軍に銃撃され死亡(2025年7月20日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、バーグーズ村で、ユーフラテス川を渡ってオートバイを運搬しようとしていた密輸業者の男性が、シリア民主軍に銃撃され死亡した。

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ハマー県ではアラウィー派2人が殺害、ダマスカス県ではクルド語を離していた若者5人が拘束(2025年7月20日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ジャドリーン村で、正体不明の武装グループがアラウィー派の住宅を襲撃、父親と9歳の息子を殺害した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、マッザ・ジャバル地区でクルド語を話していたアレッポ県アフリーン郡出身のクルド人の若者5人が、治安部隊により拘束された。

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イスラエル軍の有人戦闘機および無人航空機がベドウィン・部族系武装勢力の攻撃に合わせて、爆撃を実施(2025年7月20日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、県中部、ゴラン高原のマンタラ・ダム近くの公園一帯で大規模部隊を展開させた。

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シリア人権監視団によると、イスラエル空軍の戦闘機が、スワイダー県西部のアリーカ村、ダルアー県北西部のナワー市、クナイトラ県のハーン・アルナバ市の上空に飛来した。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍の有人戦闘機および無人航空機は、ベドウィン・部族系武装勢力が攻撃を開始したのに合わせて、爆撃は、マズラア町とアリーカ村を結ぶ道路、ダウル村とマズラア町を結ぶ道路、ウンム・ザイトゥーン村一帯、スワイムラ村近くに対して集中して行われた。

また、ダーマー村も無人航空機によるとみられる爆撃を受けた。

一方、イスラエルのヘリコプターがスワイダー県の上空を飛行し、住民に向けて物資を投下したとの情報もある。

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ドゥルーズ派武装勢力の捕虜となったスルターン・スライマーン・シャー師団(シリア国民軍)のメンバーがスワイダー県でのドゥルーズ派虐殺への移行期政権と外国人戦闘員の関与を自白(2025年7月20日)

シリア人権監視団は、アフマド・シャルア移行期政権の国防省部隊(新シリア軍)に合流したシリア国民軍所属のスルターン・スライマーン・シャー師団(通称アムシャート師団、現在はシリア軍第62旅団に再編)のメンバーで、ドゥルーズ派武装勢力に捕虜として捉えられたとする男性の証言ビデオを入手したと発表した。

この男性は、自身が同旅団の兵士であることを認めたうえで、スワイダー県への襲撃に、ウズベク人やトルキスタン人といった外国人戦闘員200人から300人が加わり、その一部は爆発物処理や軍事工学の専門家だったと証言した。

また、スワイダー県での作戦開始に先立って、ハマー県のアシャーリナ村方面から約800台の軍用車輌が集結し、ダルアー県を経由して、スワイダー県のウルガー村を通過、スワイダー市内に進入したという。

この男性はさらに、「捕虜にしたドゥルーズ教徒は全員殺害または斬首せよ」との指示を受けていたと証言、これを「宗派大量虐殺の方針」と評したという。

男性によると、作戦指揮者らは国防省直属部隊であることを意図的に隠し、イスラエルによる爆撃の標的になることを回避しようとした。

また、攻撃には、内務省治安部隊も参加、地元のベドウィン系武装集団が主体をなすような報道内容を否定した。

証言の最後で、男性は自発的に投降し、武器と軍服を差し出したことを明かし、拘束後は良好な扱いを受けており、ビデオ撮影は拘束当日に行われたと付け加えた。

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スワイダー軍事評議会:スワイダー県での人道的侵害と蹂躙を「ダーイシュとヌスラ戦線による過去の攻撃の延長線上にある」と非難、徹底抗戦を改めて表明(2025年7月20日)

ANHAによると、スワイダー軍事評議会は国際世論に向けて声明を出し、スワイダー県で無辜の民間人に対する忌まわしい人道的侵害と蹂躙が繰り返されているとしたうえで、これを「ダーイシュ(イスラーム国)およびヌスラ戦線(現アフマド・シャルア移行期政権)による過去の攻撃の延長線上にある」と非難した。

また、停戦合意が成立したとの一連の発表にもかかわらず、「現場では何の効果も見られず、同胞の血が抑止されることなく流されている」と指摘、アフマド・シャルア移行期政権の対応について、「これまでに誠意ある応答や具体的な対応は何ひとつ得られていない」と失望を露わにした。

そのうえで、スワイダー軍事評議会は、独立した報道機関および国際的な専門委員会に対して、ドゥルーズ派住民に対する集団虐殺の犯罪を緊急に記録・調査するよう強く求めたるとともに、引き続き抵抗を続けスワイダー県を防衛すると表明した。

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北・東シリア地域民主自治局はスワイダー県の住民に向けた緊急人道支援車輌隊の準備を完了(2025年7月20日)

ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局は、スワイダー県の住民に向けた緊急人道支援車輌隊の準備を完了した。

車輌隊は現在、支援物資を届けるための安全な通行回廊の確保を待っている状況にあるという。

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人民議会選挙高等委員会は、ダマスカス郊外県クドスィーヤー郡、ヒムス県タルビーサ区の名士らと会談(2025年7月20日)

SANAによると、人民議会選挙高等委員会は、首都ダマスカスの人民議会議事堂で、ダマスカス郊外県クドスィーヤー郡の学識者、名士、地元の有力者らによる代表団と会合を行い、人民議会議員の選出に関する手続き、条件、基準を説明し、参加者の意見や提案を聴取した。

また、SANAによると、人民議会選挙高等委員会は、ヒムス県のタルビーサ区の名士や社会活動家からなる代表団と会合を行い、選挙プロセスの仕組みや、次期人民議会での地域の実効的な代表確保に向けた協力体制について協議した。

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スワイダー県では、停戦合意成立以降もベドウィンや部族からなる武装勢力による攻撃を受けて、ドゥルーズ派武装勢力との間に戦闘発生(2025年7月20日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、停戦合意が成立したにもかかわらず、19日深夜から20日未明にかけて、シャフバー町とウンム・ザイトゥーン村を結ぶ街道沿線で、散発的な交戦が確認された。

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シリア人権監視団によると、ベドウィンや部族からなる武装勢力がアリーカ村、リーマ村、ハーズィム村、シャフバー町を攻撃、ドゥルーズ派武装勢力との間で戦闘となった。

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シリア人権監視団によると、このうちアリーカ村に進攻した部族系武装勢力に関しては、スワイダー県に至るすべての街道を封鎖しているシャルア移行期政権当局が意図的に進入を許したとの疑問が噴出しているという。

停戦合意の成立を受けて、アフマド・シャルア移行期政権の内務省治安部隊は、緊張緩和のため、スワイダー県に通じる道路に土嚢や盛り土によるバリケードを設置し、これを封鎖し、各地の部族系武装勢力の進入・参戦を阻止、救急車を除く車輌の通行を遮断している。

なお、ドゥルーズ派武装勢力は戦闘の末、アリーカ村、リーマ村、ハーズィム村を制圧した。

一方、捕虜交換が予定されていたウンム・ザイトゥーン村では、ベドウィン・部族系武装勢力が進攻、ドゥルーズ派武装勢力と戦闘となった。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン・部族系武装勢力がウンム・ザイトゥーン村を砲撃、これを受けて捕虜交換の実施は見送られた。

捕虜交換の2段階からなり、第1段階は19日にドゥルーズ派の女性4人とベドウィン側の若者1人がそれぞれ解放されたが、20日に予定されていた第2段階は中止された。

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シリア人権監視団によると、ブスターン村、ダーマー村、ナジュラーン村でベドウィン・部族系武装勢力の大規模集結が確認された。

この動きは、近隣村落への新たな進攻の準備と見られる。

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SANAによると、民間防衛機構(旧民間防衛隊、ホワイト・ヘルメット)は声明を出し、7月16日にスワイダー市内で消息を絶った緊急対応センター責任者であるハムザ・アマーリーン氏の即時釈放を、同市の関係当局に対して改めて強く求めた。

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シリア人権監視団によると、7月13日(日)以降の戦闘や処刑による死者は1,120人に上っている。

内訳は以下の通り:
●スワイダー県民:531人(うち民間人104人、子ども6人、女性16人)
●国防省・内務省総合治安局関係者:373人(うちベドウィン18人、レバノン国籍戦闘員1人含む)
●国防省・内務省職員:15人(イスラエルの爆撃により死亡)
●市民3人(うち女性1人、不明者2人。イスラエルの国防省庁舎への爆撃で死亡)
●報道関係者1人(スワイダー県での戦闘中に死亡)
●国防省・内務省関係者による処刑:194人(うち女性28人、子ども8人、高齢男性1人)
●ドゥルーズ派武装勢力による処刑:3人(ベドウィンの女性1人と子ども1人含む)

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ABC Newsによると、国連国際移住機関(IOM)によれば、今回の戦闘により計128,571人が避難を強いられているという。

このうち、前日(7月19日)に避難したのは43,000人は達するという。

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保健省はスワイダー県に医療支援車輌隊を派遣するが、シリア赤新月社の物資以外の搬入を拒否される:外務在外居住者省はヒクマト・ヒジュリー師とイスラエルを批判(2025年7月20日)

SANAによると、保健省は、前日の停戦合意を受けるかたちで、スワイダー県に医療支援車輌隊を派遣した。

車輌隊には、完全装備の救急車20台、専門医療チーム、大量の医薬品および救急資材が含まれており、停戦合意を受けて設置された回廊を通じて、早朝にスワイダー国立病院に向けて出発した。

ムスアブ・アリー保健大臣によると、車輌隊は数日前に準備されていたが、イスラエル軍の爆撃で派遣ができずにいたという。

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しかし、SANAによると、「ヒクマト・ヒジュリーに属するグループ」が車輌隊の進入を阻止した。

保健省のアフマド・アブドゥッラー広報局長はSANAに対して、車輌隊が「ヒクマト・フジュリーによって受け入れを拒否された」としたうえで、アラブ赤新月社の支援物資搬入の搬入のみが認められ、車輌隊は、アリー保健大臣、ヒンド・カバワート社会社会問題労働大臣、ラーイド・サーリフ緊急事態災害大臣ら保健省、社会問題労働省、緊急事態災害省の関係者らからなる代表団とともに首都ダマスカスに引き返したと説明した。

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シリア人権監視団によると、人道支援物資を積んだトラックなどからなる車列が、ダルアー県のブスラー・シャーム市とスワイダー県のバカー村を結ぶ街道を通じて、スワイダー県内に入り、スワイダー市方面とサルハド市訪問に向かった。

この車列は、アフマド・シャルア移行期政権の治安部隊を護衛として伴わないとの条件のもと、受け入れを認められた。

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シリア外務在外居住者省は、フェイスブックなどを通じて声明を出し、「ヒクマト・ヒジュリーに属する違法武装勢力」がスワイダー県への車列隊の立ち入りを阻止したことを強く非難した。

また、スワイダー県の治安の悪化は、イスラエルの露骨な介入と、それに伴うシリアの治安部隊の撤退によるものだと非難した。

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ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は、フェイスブックを通じて声明を出し、スワイダー県に届けられた人道支援を提供した国際機関や団体に謝意を示すとともに、スワイダー県に対する攻撃の即時停止、暴力と憎悪を煽ることを目的とした偽情報や悪意ある噂の流布の中止を改めて求めた。

また、別の声明では、民間人に対する殺害、略奪行為が続いていることを受けて、以下の通り要求した。

スワイダー県のドゥルーズ派住民を襲った痛ましく悲劇的な出来事、そして無辜の民間人に対して行われた凄惨な虐殺を受けて、我々は改めて以下の要求を表明する:

●あらゆる軍事攻撃の即時停止。ダマスカス政府に属するすべての部隊(軍、治安機関、民兵)を、山岳(ジャバル・ドゥルーズ)地帯およびその周辺の町村から完全に撤収させること
●住民どうしの連絡・連携を確保し、人質の交換および即時解放を可能にするため、インターネットおよび通信手段の緊急的な復旧。合意の成功と安全な履行を保証するため、関係各国による国際的保証のもとで実施すること

我々はスワイダー全域の住民に対し、この目的の達成に向けて最大限の責任感と協力精神を持って臨むよう呼びかける。
本件(捕虜交換)は本日午後6時、ウンム・ザイトゥーン村の広場にて実行に移されるべきである。
すべては、我々の息子、娘たち、そして子供たちが平穏無事に戻ってくるために。

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シャルア暫定大統領は3月に沿岸部などで発生したアラウィー派らに対する殺戮、略奪などの事件の真相究明を目的とする独立調査国民委員会からの最終報告書を受け取る(2025年7月20日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、3月に沿岸部などで発生したアラウィー派らに対する殺戮、略奪などの事件の真相究明を目的とする独立調査国民委員会からの最終報告書を受け取った。

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アン・スノウ英シリア特使は、Xを通じて、以下の通り綴った。

私がこの発言から受け取った明確なメッセージは、現在南部で行われているものを含め、あらゆる犯罪に対して説明責任が問われるということだ。
すべてのシリア人は保護されなければならず、すべてのシリア人は自らの行動に説明責任を負わなければならない。

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在シリア米国大使館:バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使がシリア民主軍のアブディー総司令官と会談(2025年7月19日)

在シリア米国大使館は、Xを通じて、トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使がシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官と会談し、現在のシリア情勢および平穏と安定を回復するための緊急措置の必要性について協議したと発表した。両者はまた、すべてのシリア国民にとって平和で繁栄し、包摂的かつ安定した未来を実現するために、統一されたシリアへの統合に向けた現実的な方策についても話し合った。彼らは、「いまこそ団結の時である」という点で一致した。

バッラク大使はまた、マズルーム総司令官の指導力と、シリアにおけるISISとの戦いにおけるSDFの継続的な協力関係に対して謝意を表した。

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アル・モニターが7月22日に伝えたところによると、会談は、ヨルダンの首都アンマンで行われ、前回の首都ダマスカスでの会談と比べて、その雰囲気はきわめて良好だったという。

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ロイター通信:シャルア移行期政権のスワイダー県進攻はバッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使の発言の読み違いが発端(2025年7月19日)

ロイター通信は、8人の関係筋(シリアの政治・軍事関係者、外交官、地域の治安当局者)の話として、アフマド・シャルア移行期政権が、「シリアは一つの国家であり続ける」、「シリアはひとつの軍、一つの政府を有する統一国家であるべきだ」などと述べたトーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使による7月12日の発言を誤って読み取り、スワイダー県で13日から続くドゥルーズ派武装勢力とベドウィン系武装勢力の衝突の初期段階で国防省・内務省の合同部隊を進攻させ、イスラエルの爆撃を受けたと伝えた。

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20台の大型貨物車輛からなる米軍の車列がイラクからシリア領内に入り、ハサカ県のカスラク村にある有志連合の基地に物資を輸送(2025年7月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、イラク・クルディスタン地域からワリード国境通行所(スワイディーヤ国境通行所)を経由して20台の大型貨物車輛からなる米軍の車列がシリア領内に入り、カスラク村にある有志連合の基地に物資を輸送した。

またCIA(米中央情報局)の代表団が、装甲車10台に分乗して同基地に到着した。

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ハサカ県でアサーイシュの隊員5人が麻薬密売犯との撃ち合いで死傷(2025年7月19日)

ハサカ県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)がカーミシュリー市南のタルタブ村で、麻薬密売人の自宅に対する強制捜査を実施したが、その打ち合いとなり、隊員1人が死亡、4人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアブー・ハシャブ村近くの分岐点付近で、銃で殺害された男性が遺体で発見された。

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ハマー県、ダマスカス郊外県でアラウィー派が相次いで殺害される(2025年7月19日)

ハマー県で、シリア人権監視団によると、サラミーヤ市近郊のザグリーン村で、武装グループがアラウィー派の住民2人を銃で撃ち殺害した。

シリア人権監視団によると、ハマー市でもアラウィー派の男性が正体不明の武装グループに銃撃され、死亡した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ディーマース町で、オートバイに乗った正体不明の武装グループがアラウィー派の若い男女の2人を至近距離から銃撃し、死亡した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合所属と見られる無人航空機がブーカマール市近郊のスィヤール村を爆撃し、1人が重傷を負った。

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SANAによると、国防省第70旅団のパトロール部隊が、国境付近でヨルダンに密輸されようとしていたと見られる大麻樹脂28キロを押収した。

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人民議会選挙高等委員会は首都ダマスカスの人民議会議事堂でクナイトラ県代表団と会談(2025年7月19日)

SANAによると、人民議会選挙高等委員会は、首都ダマスカスの人民議会議事堂でクナイトラ県代表団と、議会での代表権を協議、県住民の議会における実質的な代表性の実現の方途をめぐって意見交換を行った。

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シャルア暫定大統領は首都ダマスカスの人民宮殿でサウジアラビアの実業家代表団と会談(2025年7月19日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は首都ダマスカスの人民宮殿でサウジアラビアの実業家代表団と会談し、両国間の経済および投資協力の強化、さまざまな分野におけるパートナーシップの拡大について協議した。

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スワイダー県各所でベドウィン系武装勢力とドゥルーズ派武装勢力の戦闘が続くなか、ドゥルーズ派武装力はスワイダー市からベドウィン系武装勢力を排除、シャルア移行期政権側は無人航空機で攻撃(2025年7月19日)

SANAによると、スワイダー市内では、ベドウィン系武装勢力とドゥルーズ派武装勢力の衝突が続いた。

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イナブ・バラディーは、ダルアー県に避難したベドウィン系住民らの話として、ドゥルーズ派武装勢力が、スワイダー県内のモスクにベドウィン系住民を集めて、人間の盾としていると伝えた。

シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力に加勢するために各地から参集した部族系武装勢力の参戦を受けて、サファー丘陵地帯などで新たに戦闘が発生した。

また、ダマスカス郊外県のジャルマーナ市でも断続的な交戦が発生した。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力、国防省・内務省の合同部隊がマジャイミル村を砲撃、ムトゥーナ村、ラーヒサ村を攻撃した。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力、国防省・内務省の合同部隊がカフル・ラフフ村、スワイムリー村を襲撃、ウンム・ザイトゥーン村を砲撃し、住民らが死傷、略奪が行われた。

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シリア人権監視団によると、ベドウィン系武装勢力、国防省・内務省の合同部隊がウルガー村方面からスワイダー市内に進攻、ドゥルーズ派武装勢力と各所(サウラ地区、住宅地区、西部および北部など)で激しい市街戦を繰り広げた。

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シリア人権監視団によると、スワイダー市でドゥルーズ派武装勢力が大規模な犯行を行い、イムラーン交差点などで激しい戦闘が発生、ベドウィン系武装勢力は19日夜までに市内から撤退した。

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シリア人権監視団によると、アリーカ村にベドウィン系武装勢力と国防省・内務省の合同部隊が進攻し、ドゥルーズ派武装勢力と激しい戦闘になった。

また、戦闘では、シャルア移行期政権所属の無人航空機による村への攻撃が行われた。

一方、シャフバー町で両者が交戦した。

シリア人権監視団によると、7月13日以降、衝突、処刑、イスラエルの爆撃などによる死者は、合計940人に達した。

死者の内訳は以下の通り:
●スワイダー県住民:406人(うち民間人80人、子ども4人、女性4人を含む)
●国防省部隊および内務省総合治安機関:330人(うち部族系ベドウィン出身者18人)
●国防省および内務省の要員:15人(イスラエルの爆撃により死亡)
●国防省庁舎へのイスラエル爆撃による死亡:3人(女性1人、身元不明者2人)
●スワイダー県での戦闘中に死亡した報道関係者:1人
●国防省および内務省の要員による処刑:182人(女性26人、子ども6人、高齢男性1人を含む)
●ドゥルーズ派武装勢力による処刑:3人(ベドウィン、うち女性1人と子ども1人)













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ムスタファー情報大臣は停戦合意における了解事項を発表:バーバー内務省報道官はスワイダー県に治安部隊が展開を開始したと発表(2025年7月19日)

SANAによると、ヌールッディーン・バーバー内務省報道官は、大統領府の直接の指示を受け、内務治安部隊が民間人の保護と無秩序を抑制することを目的として、スワイダー県への展開を開始したことを明らかにした。

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SANAによると、ハムザ・ムスタファー情報大臣は記者会見を開き、スワイダー県をめぐる停戦合意について説明した。

ムスタファー情報大臣は会見のなかで、停戦合意には、交戦状態の解消と戦闘再発の防止、国家の枠組みの下で問題の政治解決を目的とし、国家と仲介国との間で合意された了解事項が含まれていると述べた。

了解事項は以下の3段階からなるという。

第1段階:スワイダー県の西部および北部地域の多く、そして都市部周辺の主要幹線道路に内務治安部隊を展開し、偶発的な衝突の防止を図る。

第2段階:ダルアー県とスワイダー県の間に人道回廊を開設し、民間人や負傷者、希望者の安全な退避を確保するとともに、政府各省庁と関連機関による緊急対応委員会を設置、医療・人道支援の搬入、基本サービスの提供、インフラ復旧などを担う。

第3段階:治安の定着後に国家機関の機能を回復させ、合意に基づき治安部隊の漸進的な再展開を行う。

ムスタファー情報大臣はまた、ベドウィン系住民がドゥルーズ派武装勢力の支配地域に拘束されていることを受け、彼らの解放と捕虜交換を優先事項として取り組むと述べた。

一方、ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部の声明について、「残されたベドウィンに安全な退去を認める」との文言があったことを指摘し、これはベドウィンとその家族(女性や子ども)を人質とみなすものであり、犯罪であると非難した。

質疑応答では、国家の権威が不在だったことが、問題の深刻化を招いたとしたうで、政治的な和解とスワイダー県の諸派を治安機関に統合するための努力を一部の非合法武装勢力が阻止し、外国勢力の介入を誘い、県内に事実上の自治区を作ろうとしたと指摘した。

そのうえで、旧体制が分断支配を国家存続の戦略として利用していたことが、移行プロセスの障害となっていると述べ、統一軍の再建には時間が必要であり、困難を伴うものの、「一つの国、一つの政府、一つの軍隊」という原則がシリアの柱であり、それは現在も未来も譲れないと強調した。

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SANAによると、アラブ・シリア赤新月社は、南部における人道的対応および最近の出来事に伴う緊急支援として、ダルアー県に向けて人道支援物資を積んだ貨物車輛17台を派遣した。

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SANAによると、ラーイド・サーリフ緊急事態災害大臣は、スワイダー県からの被害を余儀なくされたベドウィン系住民のために、ダルアー県の21ヵ所の避難所を設置し、1,747人を保護、加えて約20ヵ所で避難所の整備を進めていると発表した。

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民間防衛機構(ホワイト・ヘルメット)は、フェイスブックを通じて声明を出し、緊急対応委員会による取り組みの一環として、スワイダー県のシャフバー町に向けて避難民を輸送するための車列の第一陣が編成されたものの、午後9時時点でいまだに車列が出発できていないと発表した

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ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は停戦合意の内容を明らかにする一方、停戦違反が行われていると非難、尊厳の男たち運動も停戦違反を非難(2025年7月19日)

ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は、フェイスブックを通じて声明を出し、トーマス・バッラク在トルコ米大使兼シリア担当特使が発表したスワイダー県をめぐる停戦合意について、以下の通り表明した。

保証国の仲介によって行われた交渉に基づき、以下の点について合意が成立した。
1. 治安部隊の展開:スワイダー県の行政境界外に(内務省)総合治安局の検問所を設置し、衝突の制御および武装集団の侵入防止を図る。
2. 県境の村々の管理:合意成立から48時間の間、いかなる勢力も県境の村々への進入も禁止される。これは先方の治安部隊の展開を円滑に行い、不意の攻撃を防ぐためである。
3. ベドウィンの部族の対応:県内に残る部族出身住民については、現地の武装勢力の保護のもと、安全かつ確実に退避することが認められる。他のいかなる勢力による妨害や攻撃も認められない。
4. 人道的退避ルートの確保:緊急および人道的ケースのための安全な退避ルートとして、以下の二つの通過地点を設ける。
・ブスル・ハリール市
・ブスラー・シャーム市
5. 地元グループの動きの制限:スワイダー県内の地元グループに対しては、県境外への移動を控え、いかなる挑発行為や戦闘的行動も回避するよう求める。
6. 合意違反への責任:本合意の枠組みを逸脱した行動については、それを行った当事者が単独で完全な責任を負う。
7. 若者への呼びかけ:我々は、土地と名誉を守る若者たちに対し、最大限の責任と高い調整能力をもって、平和な市民生活を脅かすこの苦境を終わらせるよう呼びかける。

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しかし、ムワッヒド・ドゥルーズ・ムスリム精神指導部は、その約10時間後に発表した別の声明で、以下の通り停戦違反を非難した。

我々は先の声明に付け加え、以下のことを強く確認する。我々マアルーフィーヤ派(ドゥルーズ派のこと)は、これまで常に誓約と契約を守る者であり、この数日間は純粋に自衛の立場をとってきた。そして我々は和解への第一歩を踏み出した。しかし、遺憾なことに、相手側は停戦の合意を守らず、悪党は攻撃を続け、人類すべてが恥じるような非道な犯罪と違反行為を継続している。このため我々は、停戦合意を保証した国々に対して、その責任を果たし、義務を全うし、スワイダーにおけるドゥルーズ派住民に対するこのテロ攻撃と集団虐殺を即時に止めるよう、また、シリア国内のドゥルーズ派に対して直接的な国際保護を課すよう強く求める。我らにとって十分なのは、アッラーであり、最良の助け手である。

 

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尊厳の男たち運動は、フェイスブックを通じて声明を出し、アフマド・シャルア移行期政権の支援を受けた「テロ組織」が村や町を攻撃し、平和な市民を襲い、彼らの財産を焼き払い、世界の目の前で人権侵害を犯し続けていると非難した。

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イスラエルのサール外務大臣「シャルアのシリアにおいて、少数派であることは極めて危険であるということだ」(2025年7月19日)

イスラエルのギデオン・サール外務大臣は、Xを通じて、アフマド・シャルア暫定大統領の演説について以下の通り評価を加えた。

シリアのアフマド・シャルア暫定大統領の演説は、ジハード主義攻撃者たちへの支持の表明であり(シャルアの言葉を借りれば、「ベドウィンの部族は高潔な価値と原則の象徴」)、被害者(攻撃されたドゥルーズ派少数民族)への非難でもあった。
シャルアはこれに加えて、イスラエルに対する陰謀論と根拠のない非難を展開した。
結論として言えるのは、シャルアのシリアにおいて、少数派(クルド人、ドゥルーズ派、アラウィー派、キリスト教徒)であることは極めて危険であるということだ。過去6ヵ月間、このことは何度も証明されてきた。
国際社会は、シリアにおける少数派の安全と権利を保障する義務がある。また、シリアが国際社会に再び受け入れられる条件として、少数派の保護を明確にすべきである。

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南部部族連合はスワイダー県で包囲・拘束されているベドウィンに対して尊厳と公正をもって接するよう、すべての関係者に呼びかける(2025年7月19日)

南部部族連合はフェイスブックを通じて声明を出し、スワイダー県の全域にわたって包囲・拘束されているベドウィンの人々、とりわけに女性、子ども、高齢者に対して、尊厳と公正をもって接するよう、すべての関係者に呼びかけた。

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