ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは3件の停戦違反を、トルコ側は2件の違反を確認(2017年7月23日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月22日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも2件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 23, 2017をもとに作成。

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アレッポ県北西部のロジャヴァ支配地域をトルコ軍と反体制武装集団が砲撃(2017年7月22日)

アレッポ県では、ARA News(7月22日付)によると、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団(「家の者たち」作戦司令室、「ユーフラテスの盾」作戦司令室、ハワール・キリス作戦司令室)が、西クルディスタン移行期民政局の拠点都市アフリーン市郊外にあるルーバール避難民キャンプ一帯、バースィラ村、ジャルバル村を砲撃した。

また、反体制武装集団はトルコ軍とともに、西クルディスタン移行期民政局支配下のアイン・ダクナ村を砲撃した。

AFP, July 22, 2017、AP, July 22, 2017、ARA News, July 22, 2017、Champress, July 22, 2017、al-Hayat, July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 22, 2017、al-Mada Press, July 22, 2017、Naharnet, July 22, 2017、NNA, July 22, 2017、Reuters, July 22, 2017、SANA, July 22, 2017、UPI, July 22, 2017などをもとに作成。

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シリア南部で活動する反体制武装集団11組織が「シリア解放国民戦線」を新たに結成(2017年7月22日)

シリア南部で活動する反体制武装集団11組織は共同声明を出し、愛国的な政治軍事組織「シリア解放国民戦線」を結成したと発表した。

シリア解放国民戦線は、「革命を再び正しい方向に向けること」、「体制打倒」をめざすという。

シリア解放国民戦線に参加した組織は以下の通り:

アンサール・イスラーム戦線
殉教者マジド・ハティーブ旅団
バイト・サフムの鷹旅団
ゴランの鷹旅団
タウヒードの暁師団
第16師団特殊部隊
サブティーン殉教者旅団
サラーフッディーン師団
ハウラーン大隊統一旅団
首都の兵大隊
砂漠の鷹旅団

Kull-na Shuraka’, July 22, 2017

AFP, July 22, 2017、AP, July 22, 2017、ARA News, July 22, 2017、Champress, July 22, 2017、al-Hayat, July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 22, 2017、al-Mada Press, July 22, 2017、Naharnet, July 22, 2017、NNA, July 22, 2017、Reuters, July 22, 2017、SANA, July 22, 2017、UPI, July 22, 2017などをもとに作成。

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イドリブ市内で連続爆破テロが発生し1人死亡(2017年7月22日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(7月22日付)によると、イドリブ市の中心に位置する時計台広場で爆弾が2度にわたって相次いで爆発し、1人が死亡、27人が負傷した。

爆発は、広場で中古服を販売していた露天商の店舗で発生、爆弾は商品の洋服のなかに隠されていたという。

Kull-na Shuraka’, July 22, 2017

AFP, July 22, 2017、AP, July 22, 2017、ARA News, July 22, 2017、Champress, July 22, 2017、al-Hayat, July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 22, 2017、al-Mada Press, July 22, 2017、Naharnet, July 22, 2017、NNA, July 22, 2017、Reuters, July 22, 2017、SANA, July 22, 2017、UPI, July 22, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市旧市街のサイフ・ダウラ通りを制圧(2017年7月22日)

ラッカ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が声明を出し、ラッカ市旧市街内でダーイシュ(イスラーム国)と戦闘を続け、サイフ・ダウラ通りを制圧したと発表した。

クッルナー・シュラカー(7月22日付)が伝えた。

また、ARA News(7月22日付)によると、シリア民主軍はまたラッカ市中心街の治安厳戒地区に迫った。

AFP, July 22, 2017、AP, July 22, 2017、ARA News, July 22, 2017、Champress, July 22, 2017、al-Hayat, July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 22, 2017、al-Mada Press, July 22, 2017、Naharnet, July 22, 2017、NNA, July 22, 2017、Reuters, July 22, 2017、SANA, July 22, 2017、UPI, July 22, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダルアー県北部のダイル・バフト村の検問所をロシア軍に移譲(2017年7月22日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(7月22日付)によると、県北部のダイル・ブフト村に設置されている検問所に駐留するシリア軍(第4師団)が、ロシア軍部隊が同検問所を引き渡した。

Kull-na Shuraka’, July 22, 2017

AFP, July 22, 2017、AP, July 22, 2017、ARA News, July 22, 2017、Champress, July 22, 2017、al-Hayat, July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 22, 2017、al-Mada Press, July 22, 2017、Naharnet, July 22, 2017、NNA, July 22, 2017、Reuters, July 22, 2017、SANA, July 22, 2017、UPI, July 22, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省はエジプトの仲介によりダマスカス郊外県東グータ地方で緊張緩和地帯設置の合意が成立したと発表(2017年7月22日)

ロシア国防省は、ダマスカス郊外県東グータ地方で緊張緩和地帯設置にかかる合意が成立したと発表した。

この合意は、シリア駐留ロシア軍司令部がエジプトの仲介により、東グータ地方で活動する反体制武装集団と締結し、これをうけ7月22日からロシア軍による同地への人道支援物資の搬入が開始されるという。

また、同地には停戦を監視するための兵力引き離し部隊が展開することが盛り込まれている。

スプートニク通信(7月22日付)が伝えた。

なお、クッルナー・シュラカー(7月23日付)によると、「エジプトの仲介」とは、シリア・ガド潮流代表を務めるアフマド・フライティー氏の仲介のこと。

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またこれを受け、SANA(7月22日付)によると、シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、7月22日の12時をもって東グータ地方でのすべての戦闘行為を停止すると発表した。

しかし、クッルナー・シュラカー(7月22日付)によると、シリア軍は22日、東グータ地方に位置するイスラーム軍の拠点都市ドゥーマー市を空爆、またアイン・タルマー村一帯でラフマーン軍団と交戦した。

AFP, July 22, 2017、AP, July 22, 2017、ARA News, July 22, 2017、Champress, July 22, 2017、al-Hayat, July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 22, 2017、July 23, 2017、al-Mada Press, July 22, 2017、Naharnet, July 22, 2017、NNA, July 22, 2017、Reuters, July 22, 2017、SANA, July 22, 2017、Sputnik News, July 22, 2017、UPI, July 22, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はラッカ県南部のダヒーラ町、サブハーウィー油田、サブハーウィー・ガス田を制圧(2017年7月22日)

ダイル・ザウル県では、SANA(7月22日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市カナーマート地区、ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、パノラマ交差点一帯、ダイル・ザウル航空基地一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

シリア軍はまた、バクラス砂漠を通る石油パイプラインから略奪した石油を精製するための施設を空爆、これを破壊した。

一方、クッルナー・シュラカー(7月22日付)によると、シャーム解放機構との停戦交渉に向かう途中(20日)に重傷を負っていたアルサール村のアフマド・フライティー副村長が死亡した。

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ラッカ県では、SANA(7月22日付)によると、シリア軍が県南部でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続し、ダヒーラ町、サブハーウィー油田、サブハーウィー・ガス田を制圧した。

シリア軍はまた、マアダーン町、ビイル・サブハーウィー村を空爆した。

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ヒムス県では、SANA(7月22日付)によると、シリア軍がウンム・リーシュ村西部、シャンダーヒーヤト・グナイマーン村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, July 22, 2017、AP, July 22, 2017、ARA News, July 22, 2017、Champress, July 22, 2017、al-Hayat, July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 22, 2017、al-Mada Press, July 22, 2017、Naharnet, July 22, 2017、NNA, July 22, 2017、Reuters, July 22, 2017、SANA, July 22, 2017、UPI, July 22, 2017などをもとに作成。

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ヒズブッラーはベカーア県バアルベック郡の国境地帯でシャーム解放機構に対する掃討作戦を継続(2017年7月22日)

レバノンでは、マナール・チャンネル(7月22日付)、SANA(7月22日付)によると、ヒズブッラーの武装部隊が、前日に引き続き、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外の無人地帯でシャーム解放機構に対する掃討作戦を継続し、ジワール・シャイフ地区、ワーディー・クライディー地区、ダリール・アブヤド地区、サルジュ・クワイス地区、ダフル・サファー高地、ダリール・ハイル高地、アザーバ地区を制圧した。

ヒズブッラーの武装部隊はまた、ワーディー・ウワイニーとワーディー・ハイルの間の三角地帯にあるシャーム解放機構の後方支援拠点、兵站路をロケット弾で攻撃する一歩、レバノン軍もワーディー・ダム一帯を砲撃した。

SANA, July 22, 2017

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一方、ダマスカス郊外県では、SANA(7月22日付)によると、ヒズブッラーの武装部隊がベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外無人地帯でシャーム解放機構に対する掃討作戦を激化しているのを受けるかたちで、シリア軍がヒズブッラーの武装部隊の協力を受け、西カラムーン地方のフライタ村郊外無人地帯でシャーム解放機構と交戦し、同組織の防衛戦を突破した。

AFP, July 22, 2017、AP, July 22, 2017、ARA News, July 22, 2017、Champress, July 22, 2017、al-Hayat, July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 22, 2017、al-Mada Press, July 22, 2017、Naharnet, July 22, 2017、NNA, July 22, 2017、Qanat al-Manar, July 22, 2017、Reuters, July 22, 2017、SANA, July 22, 2017、UPI, July 22, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2017年7月22日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月21日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件、ラタキア県1件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間にヒムス県の6カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,043市町村、武装組織の数は228組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 22, 2017をもとに作成。

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トーマス米特殊作戦軍司令官「米国はシリアに留まりたいが、シリア政府が介入に合意しなければ、国際法がそれを阻止する」(2017年7月21日)

米特殊作戦軍(SOCOM)のレイモンド・トーマス司令官は、コロラド州アスペンで行われた安全保障会合で、2015年に西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊に対してシリア民主軍への改称を進言したことを明らかにした。

トーマス司令官はまた、ドナルド・トランプ米政権がCIAによる「穏健な反体制派」教練プログラムを廃止したことに関して、ロシアに対する譲歩ではないと強調した。

しかし、トーマス司令官は「我々はジレンマのなかにある。我々はシリアという主権国家において活動している。これに対して、ロシアとその同盟者は、シリアからトルコを実際に排除することに成功した。「米国よ、あなたたちはまだシリアにいるのか」とロシアが我々に言ってくる日が迫っている…。ロシアがこのカードを切っても、我々は留まりたいと考えるだろう。だが、我々にはその能力はない」と続け、米国の対シリア政策が限界に達していることを認めた

ニューズウィーク(7月21日付)によると、トーマス司令官は、米国にとって「テロとの戦い」ではあるが、「シリア政府が介入に合意しなければ、米国はシリアに留まることを国際法によって阻止されるだろう。これに対して、ロシアはシリア政府の要請のもとに介入している」と付言したという。

AFP, July 22, 2017、AP, July 22, 2017、ARA News, July 22, 2017、Champress, July 22, 2017、al-Hayat, July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 22, 2017、al-Mada Press, July 22, 2017、Naharnet, July 22, 2017、The Newsweek, July 21, 2017、NNA, July 22, 2017、Reuters, July 22, 2017、SANA, July 22, 2017、UPI, July 22, 2017などをもとに作成。

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シャーム解放機構とシャーム自由人イスラーム運動は両組織解体と統一組織結成を条件に停戦合意(2017年7月21日)

イドリブ県では、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構が、同じくアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動が掌握するバーブ・ハワー国境通行所を包囲したことを受け、両組織が停戦に向けた交渉を開始した。

シャーム自由人イスラーム運動は、ムハンマド・アブー・ザイド報道官の名で声明を出し、両組織が、戦闘停止、拘束者の解放、バーブ・ハワー国境通行所からのすべての武装勢力の退去、非軍事組織による通行所の運営を骨子とする停戦合意を交わしたと発表した。

Kull-na Shuraka’, July 21, 2017

シャーム解放機構も声明を出し、停戦合意を交わしたと発表した。

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停戦合意を受け、シャーム解放機構はバーブ・ハワー国境通行所を解囲し、シリア領内放免に撤退したという。

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一方、シャーム解放機構の複数の消息筋が、クッルナー・シュラカー(7月21日付)に対して明らかにしたところによると、この停戦合意では、シャーム解放機構とシャーム自由人イスラーム運動は、組織の解体と新たな統一組織結成に向けて行動する旨宣言することを条件に成立したという。

なお、この新組織においては、シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー氏は何らの役職にも就かないという。

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シリア人権監視団によると、シャーム解放機構は一連の戦闘で、サルマダー市、ハーリム市、ラーム・ハムダーン村、サラーキブ市、ファッティーラ村、カフル・ウワイド村、タルマラ村、カルサア村、フィキーア村、マアッラト・スィーン村、カサービーヤ村、バアルブー村、ダーナー市、サルキーン市、フバイト村、アービディーン村、ハルシュ・アービディーン村、カフル・ヤフムール村、マアッラトミスリーン市、マアッラト・ハルマ村を制圧し、勢力を拡大した。

また戦闘で、民間人15人を含む92人が死亡した。

AFP, July 21, 2017、AP, July 21, 2017、ARA News, July 21, 2017、Champress, July 21, 2017、al-Hayat, July 22, 2017、July 23, 2017、Kull-na Shuraka’, July 21, 2017、al-Mada Press, July 21, 2017、Naharnet, July 21, 2017、NNA, July 21, 2017、Reuters, July 21, 2017、SANA, July 21, 2017、UPI, July 21, 2017などをもとに作成。

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ヌールッディーン・ザンキー運動とシャーム軍団がシャーム解放機構とシャーム自由人イスラーム運動の戦闘停止に向け兵力引き離し部隊派遣を決定するも、意見の相違で中止(2017年7月21日)

20日にアル=カーイダ系のシャーム解放機構を離反したヌールッディーン・ザンキー運動とシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団は共同声明を出し、イドリブ県北部でのシャーム解放機構とシャーム自由人イスラーム運動の間の戦闘を停止させるため、兵力引き離し部隊を派遣すると発表した。

Kull-na Shuraka’, July 21, 2017

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しかし、ヌールッディーン・ザンキー運動はその後に声明を出し、両組織の兵力引き離し部隊の車列が出発した直後、シャーム軍団は兵員を兵力引き離し部隊から撤退させたことを明らかにしたうえで、ヌールッディーン・ザンキー運動も兵力引き離し部隊の車列の進軍を停止させたと発表した。

声明によると、シャーム軍団の司令部は車列の行軍を夜間に限定するよう要請したのに対し、ヌールッディーン・ザンキー運動は、日中に移動することで、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動からの誤射を回避できると反論、最終的には車列を本部に撤退させたという。

Kull-na Shuraka’, July 21, 2017

AFP, July 21, 2017、AP, July 21, 2017、ARA News, July 21, 2017、Champress, July 21, 2017、al-Hayat, July 22, 2017、Kull-na Shuraka’, July 21, 2017、al-Mada Press, July 21, 2017、Naharnet, July 21, 2017、NNA, July 21, 2017、Reuters, July 21, 2017、SANA, July 21, 2017、UPI, July 21, 2017などをもとに作成。

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シャーム解放機構はバーブ・ハワー国境通行所を包囲する一方、シャーム自由人イスラーム運動への援軍として、アレッポ県北部で活動する「ユーフラテスの盾」作戦司令室所属組織がトルコ領を経由してシリア領内に進軍(2017年7月21日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(7月21日付)によると、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構が、同じくアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動などからなる反体制武装集団が掌握するトルコ国境のハーブ・ハワー国境通行所を包囲、同地一帯でシャーム自由人イスラーム運動と激しく交戦した。

イバー通信(7月21日付)によると、シャーム解放機構はこの戦闘で、バーブ・ハワー国境通行所を見下ろすことができる第106地区を制圧、19日にシャーム解放機構によって捕捉されていた幹部の一人を解放した。

Kull-na Shuraka’, July 21, 2017

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ARA News(7月21日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動のムハンマド・アブー・ザイド公式報道官は、21日早朝、アレッポ県北西部でトルコ軍の支援を受け活動する「ユーフラテスの盾」作戦司令室所属組織(ハワール・キリス作戦司令室所属組織)の戦闘員約150人が、トルコ領内からバーブ・ハワー国境通行所を経由して、シリア領内に入ったことを明らかにした。

トルコを経由して派遣された戦闘員は、シャーム解放機構を前に劣勢を強いられているシャーム自由人イスラーム運動に対する援軍。

Youtube, July 21, 2017

 

AFP, July 21, 2017、AP, July 21, 2017、ARA News, July 21, 2017、Champress, July 21, 2017、al-Hayat, July 22, 2017、Kull-na Shuraka’, July 21, 2017、al-Mada Press, July 21, 2017、Naharnet, July 21, 2017、NNA, July 21, 2017、Reuters, July 21, 2017、SANA, July 21, 2017、UPI, July 21, 2017、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, July 20, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍がダルアー県ムーサビーン村の第110信号大隊基地に数百人の将兵を進駐させ、新たな基地を建設(2017年7月21日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(7月21日付)は、アブドゥッラー・スワイダーンを名乗るサナマイン市の活動家の話として、ムーサビーン村にある第110信号大隊基地(第9師団所属)からシリア軍部隊撤退し、これに代わってロシア軍部隊が17日から進駐を開始したと伝えた。

スワイダーン氏によると、進駐したロシア軍将兵は数百人に及ぶという。

AFP, July 21, 2017、AP, July 21, 2017、ARA News, July 21, 2017、Champress, July 21, 2017、al-Hayat, July 22, 2017、Kull-na Shuraka’, July 21, 2017、al-Mada Press, July 21, 2017、Naharnet, July 21, 2017、NNA, July 21, 2017、Reuters, July 21, 2017、SANA, July 21, 2017、UPI, July 21, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はラッカ市内でダーイシュとの戦闘を続ける(2017年7月21日)

ラッカ県では、ARA News(7月21日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市ラウダ地区、ヌズラト・シハーダ地区などでダーイシュ(イスラーム国)と戦闘を続けた。

AFP, July 21, 2017、AP, July 21, 2017、ARA News, July 21, 2017、Champress, July 21, 2017、al-Hayat, July 22, 2017、Kull-na Shuraka’, July 21, 2017、al-Mada Press, July 21, 2017、Naharnet, July 21, 2017、NNA, July 21, 2017、Reuters, July 21, 2017、SANA, July 21, 2017、UPI, July 21, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はヒムス県東部でダーイシュの拠点を攻撃(2017年7月21日)

ヒムス県では、SANA(7月21日付)によると、シリア軍が県東部のウンム・リーシュ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃、破壊した。

これに対して、ダーイシュは県東部のサンカリー村を砲撃し、子供1人が負傷した。

AFP, July 21, 2017、AP, July 21, 2017、ARA News, July 21, 2017、Champress, July 21, 2017、al-Hayat, July 22, 2017、Kull-na Shuraka’, July 21, 2017、al-Mada Press, July 21, 2017、Naharnet, July 21, 2017、NNA, July 21, 2017、Reuters, July 21, 2017、SANA, July 21, 2017、UPI, July 21, 2017などをもとに作成。

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シャーム解放機構などからなる反体制武装集団はハマー県のザーラ火力発電所を砲撃(2017年7月21日)

ハマー県では、SANA(7月21日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が県北部のザーラ火力発電所を砲撃し、施設が被害を受けた。

反体制武装集団はまた、県東部のサラミーヤ市を砲撃し、6人が死亡、19人が負傷した。

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ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(7月22日付)によると、シリア軍がジャウバル区一帯、アイン・タルマー村一帯、ドゥーマー市各所を空爆・砲撃し、アイン・タルマー村一帯でラフマーン軍団と交戦した。

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ダルアー県では、『ハヤート』(7月22日付)によると、シリア軍がイーブ村一帯を砲撃した。

AFP, July 21, 2017、AP, July 21, 2017、ARA News, July 21, 2017、Champress, July 21, 2017、al-Hayat, July 22, 2017、Kull-na Shuraka’, July 21, 2017、al-Mada Press, July 21, 2017、Naharnet, July 21, 2017、NNA, July 21, 2017、Reuters, July 21, 2017、SANA, July 21, 2017、UPI, July 21, 2017などをもとに作成。

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ヒズブッラーがレバノンの対シリア国境地帯でシャーム解放機構に対して掃討作戦を実施(2017年7月21日)

レバノンでは、『ハヤート』(7月22日付)、SANA(7月21日付)などによると、ヒズブッラーの武装勢力が、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外でアル=カーイダ系組織のシャーム解放機構に対する掃討作戦を行い、ワーディー・ダキーク、ダフル・アラビー、アンザフ山の第1、2、3監視塔、タフタナーズを制圧した。

Youtube, July 21, 2017

AFP, July 21, 2017、AP, July 21, 2017、ARA News, July 21, 2017、Champress, July 21, 2017、al-Hayat, July 22, 2017、Kull-na Shuraka’, July 21, 2017、al-Mada Press, July 21, 2017、Naharnet, July 21, 2017、NNA, July 21, 2017、Reuters, July 21, 2017、SANA, July 21, 2017、UPI, July 21, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは5件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年7月21日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(7月20日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, July 21, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は7月20日、ラッカ市近郊、ダイル・ザウル市近郊などで20回の爆撃を実施(2017年7月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、7月20日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して28回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は20回で、ブーカマール市近郊(1回)、シャッダーディー市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、ラッカ市近郊(16回)で実施された。

CENTCOM, July 21, 2017をもとに作成。

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ダマスカス郊外県東部で米国の支援を受ける反体制派とシリア軍・親政権民兵の戦闘続く(2017年7月20日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、米国の支援を受ける殉教者アフマド・アブドゥー軍団、東部獅子軍(いずれも「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室参加組織)が、県東部のマフルーサ地区一帯でシリア軍、親政権武装勢力と交戦した。

AFP, July 20, 2017、AP, July 20, 2017、ARA News, July 20, 2017、Champress, July 20, 2017、al-Hayat, July 21, 2017、Kull-na Shuraka’, July 20, 2017、al-Mada Press, July 20, 2017、Naharnet, July 20, 2017、NNA, July 20, 2017、Reuters, July 20, 2017、SANA, July 20, 2017、UPI, July 20, 2017などをもとに作成。

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ロシア外務省はトランプ米大統領によるCIAの教練プログラムの取りやめ決定を歓迎(2017年7月20日)

ロシア外務省は声明を出し、ドナルド・トランプ米大統領がCIAによる「穏健な反体制派」への教練プログラム廃止を決定したとの情報に関して、「我々は緊張緩和に向けたあらゆる措置を歓迎する」と表明した。

AFP, July 20, 2017、AP, July 20, 2017、ARA News, July 20, 2017、Champress, July 20, 2017、al-Hayat, July 21, 2017、Kull-na Shuraka’, July 20, 2017、al-Mada Press, July 20, 2017、Naharnet, July 20, 2017、NNA, July 20, 2017、Reuters, July 20, 2017、SANA, July 20, 2017、UPI, July 20, 2017などをもとに作成。

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アレッポ県北部で活動を続ける「穏健な反体制派」はトランプ米大統領によるCIAの教練プログラムの取りやめ決定は自分たちには適用されないと主張(2017年7月20日)

アレッポ県北部で活動を続けるムウタスィム・ビッラー旅団の副司令官を務めるアブー・ジャアファルを名乗る人物は、ドナルド・トランプ米大統領がCIAによる「穏健な反体制派」への教練プログラム廃止を決定したとの情報に関して、『ハヤート』(7月21日付)に対し、「我々には適用されない。なぜなら、我々はインジルリク基地での教練プログラムの枠組みのなかで支援を受けているからだ」と述べた。

アブー・ジャアファリー氏はまた「この手の決定についての情報が流れているが、現場の我々は何らの変化も感じていない」と付言した。

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第51旅団の副司令官を務めるアブー・ハムザを名乗る活動家も、この決定は自分たちに適用されないと述べた。

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一方、スルターン・ムラード師団のアフマド・ウスマーン司令官は「いまだに正式な決定を受けていない」としつつ、米国から武器弾薬の直接支援は受けておらず、兵站支援を受けているだけだと強調した。

AFP, July 20, 2017、AP, July 20, 2017、ARA News, July 20, 2017、Champress, July 20, 2017、al-Hayat, July 21, 2017、Kull-na Shuraka’, July 20, 2017、al-Mada Press, July 20, 2017、Naharnet, July 20, 2017、NNA, July 20, 2017、Reuters, July 20, 2017、SANA, July 20, 2017、UPI, July 20, 2017などをもとに作成。

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米国防総省はシリア領内の米軍基地に関するトルコ国営通信の記事に関して「有志連合を不必要な脅威に曝す」と非難、トルコ政府に懸念を伝える(2017年7月20日)

米国防総省のエイドリアン・ランキン=ギャロウェイ報道官(少佐)は、トルコ国営のアナトリア通信が7月19日にシリア領内の米軍基地についての詳細な記事を配信したことに関して、「機密情報の暴露により、有志連合は不要な脅威に曝されることになる」と懸念を表明した。

ランキン=ギャロウェイ報道官は「NATO加盟国の複数の高官が意図的に機密情報を流し、我が軍の兵士を危険に曝したのであれば、強い懸念を感じる…。我々はトルコ政府に懸念を伝えた」と述べ、トルコ政府が基地に関する情報を漏洩したことを暗に非難した。

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これに対し、トルコのイブラヒム・カルン大統領府報道官はトルコ政府がアナトリア通信の記事配信に関与しているとの見方を否定した。

AFP, July 20, 2017、AP, July 20, 2017、ARA News, July 20, 2017、Champress, July 20, 2017、al-Hayat, July 21, 2017、Kull-na Shuraka’, July 20, 2017、al-Mada Press, July 20, 2017、Naharnet, July 20, 2017、NNA, July 20, 2017、Reuters, July 20, 2017、SANA, July 20, 2017、UPI, July 20, 2017などをもとに作成。

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ラッカ市内でYPG主導のシリア民主軍とダーイシュの戦闘続く(2017年7月20日)

ラッカ県では、ARA News(7月20日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市のバリード地区、ヒシャーム・ブン・アブドゥルマリク地区でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ダーイシュの司令官(アミール)1人を含む18人を殺害した。

AFP, July 20, 2017、AP, July 20, 2017、ARA News, July 20, 2017、Champress, July 20, 2017、al-Hayat, July 21, 2017、Kull-na Shuraka’, July 20, 2017、al-Mada Press, July 20, 2017、Naharnet, July 20, 2017、NNA, July 20, 2017、Reuters, July 20, 2017、SANA, July 20, 2017、UPI, July 20, 2017などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県東グータ地方でシリア軍とイスラーム軍が交戦(2017年7月20日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がリーハーン農場一帯、アルバイン市一帯を砲撃し、反体制武装集団と交戦した。

一方、イスラーム軍はリーハーン農場一帯でのシリア軍との戦闘で兵士30人以上を殺害したと発表した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(7月20日付)によると、ダルアー市ダルアー・バラド地区で、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構が主導する「堅固な建造物」作戦司令室の武器庫が爆発した。

AFP, July 20, 2017、AP, July 20, 2017、ARA News, July 20, 2017、Champress, July 20, 2017、al-Hayat, July 21, 2017、Kull-na Shuraka’, July 20, 2017、al-Mada Press, July 20, 2017、Naharnet, July 20, 2017、NNA, July 20, 2017、Reuters, July 20, 2017、SANA, July 20, 2017、UPI, July 20, 2017などをもとに作成。

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ヒムス県のシャーイル油田が石油生産を再開(2017年7月20日)

『ワタン』(7月20日付)は、石油鉱物資源省高官の話として、ヒムス県東部のシャーイル油田内の石油採掘所1カ所の復旧工事が完了し、1日900バレルの生産を再開したと伝えた。

AFP, July 20, 2017、AP, July 20, 2017、ARA News, July 20, 2017、Champress, July 20, 2017、al-Hayat, July 21, 2017、Kull-na Shuraka’, July 20, 2017、al-Mada Press, July 20, 2017、Naharnet, July 20, 2017、NNA, July 20, 2017、Reuters, July 20, 2017、SANA, July 20, 2017、UPI, July 20, 2017、al-Watan, July 20, 2017などをもとに作成。

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アレッポ市制圧治安当局はサイフ・ダウラ地区の住居数十棟を占拠するクドス旅団、バーキル旅団に72時間以内の退去を要請(2017年7月20日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(7月20日付)によると、アレッポ市サイフ・ダウラ地区の警察治安当局が、昨年末の同地解放後も地区内の住居を占拠し続けている「シャッビーハ」(親政権武装勢力)に対して、72時間以内に退去するよう要請、この要請の違反者を逮捕・処罰すると発表した。

同地には、クドス旅団(パレスチナ人)、バーキル旅団(シリア人)が住居数十棟を占拠しているという。

AFP, July 20, 2017、AP, July 20, 2017、ARA News, July 20, 2017、Champress, July 20, 2017、al-Hayat, July 21, 2017、Kull-na Shuraka’, July 20, 2017、al-Mada Press, July 20, 2017、Naharnet, July 20, 2017、NNA, July 20, 2017、Reuters, July 20, 2017、SANA, July 20, 2017、UPI, July 20, 2017などをもとに作成。

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オバマ前政権の支援を受けていたヌールッディーン・ザンキー運動がアル=カーイダ系のシャーム解放機構から離反(2017年7月20日)

バラク・オバマ前政権下の米国から支援を受け、その後アル=カーイダ系組織のシャーム・ファトフ戦線と合併し、シャーム解放機構に発展解消していたヌールッディーン・ザンキー運動が声明を出し、シャーム解放機構から離反すると発表した。

声明は、シャーム解放機構に発展解消するまで同組織を指導してきたタウフィーク・シハーブッディーン氏が署名しており、シャーム解放機構が「シャリーアの裁定」に従っていないことが離反の理由だという。

al-Durar al-Shamiya, July 20, 2017

AFP, July 20, 2017、AP, July 20, 2017、ARA News, July 20, 2017、Champress, July 20, 2017、al-Hayat, July 21, 2017、Kull-na Shuraka’, July 20, 2017、al-Mada Press, July 20, 2017、Naharnet, July 20, 2017、NNA, July 20, 2017、Reuters, July 20, 2017、SANA, July 20, 2017、UPI, July 20, 2017などをもとに作成。

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