英軍がシリア領内でダーイシュ(イスラーム国)石油関連施設への爆撃を開始(2015年12月3日)

英下院は2日夜、英軍が有志連合の枠組みのなかでダーイシュ(イスラーム国)に対して実施してきた空爆の範囲をイラクからシリアへと拡大するよう認める同義を賛成多数で可決し(賛成397票、反対223票)、承認した。

採決にあたっては、最大野党労働党のジェレミー・コービン党首が「さらなる無謀で中途半端な介入」として強硬に反対したが、労働党議員66人も賛成に回った。

なおキャメロン首相はシリア領内での空爆に関して、シリア領内で活動する「7万人の穏健な反体制派」と連携できると主張したが、その質、能力、そして実態について与野党から疑問が噴出し、2日の審議は10時間以上におよんだ。

BBC(12月3日付)によると、これを受け、キプロスのアクロティリ軍事基地に駐留する英空軍戦闘機がシリアでの空爆を開始した。

『ハヤート』(12月4日付)などによると、空爆に参加したのは、トルネード戦闘機4機で、アクロティリ軍事基地からシリア領内に向けて出撃し、ダイル・ザウル県にあるダーイシュの石油関連施設を空爆した。

また英空軍は、シリアでの空爆のため、タイフーン戦闘機6機を増派した。

なお、『ハヤート』(12月4日付)によると、米軍主導の有志連合が行うイラク領内での作戦において、英国が行う空爆は全体の8%に過ぎない。

AFP, December 3, 2015、AP, December 3, 2015、ARA News, December 3, 2015、BBC, December 3, 2015、Champress, December 3, 2015、al-Hayat, December 4, 2015、Iraqi News, December 3, 2015、Kull-na Shuraka’, December 3, 2015、al-Mada Press, December 3, 2015、Naharnet, December 3, 2015、NNA, December 3, 2015、Reuters, December 3, 2015、SANA, December 3, 2015、UPI, December 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ケリー米国務長官は、ダーイシュ(イスラーム国)殲滅に向け、シリア軍、反体制派、アラブ諸国軍からなる合同地上部隊の結成を主唱(2015年12月3日)

ジョン・ケリー米国務長官は、全欧州安全保障協力機構外相級会合に出席するために訪問中のセルビアの首都ベルグラードで、シリアでのダーイシュ(イスラーム国)の壊滅に向け、アラブ諸国の軍やシリア軍からなる合同地上部隊の展開を主唱した。

ケリー国務長官は「ダーイシュに対抗する準備のある地上部隊を結成し得ずに、空爆だけ行ってもこの紛争で勝利することはできない」と述べた。

また「政治的移行プロセスを実施できれば、すべての国、勢力が一つになれるだろう。シリア軍と反体制派、米国とロシアなどが、ともにダーイシュとの戦いに向かうことになろう」としたうえで、シリア紛争が政治的に解決すれば、「数ヶ月」でダーイシュを根絶できるとの見方を示した。

**

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、英国によるシリア空爆の開始に関して、法的根拠を欠いていると指摘し、シリア政府の許可を得ていないことに疑義を呈しつつ、「テロとの戦いをめざすあらゆる動きを歓迎する…。もちろん、こうした行動の連携がなされ、一つの同盟のなかでみなが行動すれば、より効率的になると考えている」と述べ、高く評価した。

AFP, December 3, 2015、AP, December 3, 2015、ARA News, December 3, 2015、Champress, December 3, 2015、al-Hayat, December 4, 2015、Iraqi News, December 3, 2015、Kull-na Shuraka’, December 3, 2015、al-Mada Press, December 3, 2015、Naharnet, December 3, 2015、NNA, December 3, 2015、Reuters, December 3, 2015、SANA, December 3, 2015、UPI, December 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合はシリア領内で14回の爆撃を実施(2015年12月2日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月2日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して32回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は14回、ラッカ市近郊(1回)、ブーカマール市近郊(3回)、ハサカ市近郊(1回)、アイン・イーサー市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(6回)、マーリア市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民連合は12月半ばに開催予定のサウジアラビア主催の反体制派合同会合に参加する代表メンバーの人選をめぐって内部対立(2015年12月2日)

『ハヤート』(12月3日付、イブラーヒーム・ハミーディー記者)は、サウジアラビアが首都リヤドで12月8日から3日間の予定で開催をめざしているシリアの反体制派の合同会合に関して、反体制派代表者65人を招聘することが計画されていると伝えた。

招聘者のリスト案には、シリア革命反体制勢力国民連立の代表20人、民主的変革諸勢力国民調整委員会の代表7人、無所属活動家20人、自由シリア軍南部戦線、シリア北部で活動する武装集団、イスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動の代表者13~15人、宗教関係者ら5人が含まれているという。

このうち、組織の代表として招聘されるのは、シリア革命反体制勢力国民連立と民主的変革諸勢力国民調整委員会の代表だけで、それ以外の代表者は個人として招聘されるという。

なお、リスト案には、西クルディスタン移行期民政局の代表は含まれていないが、同民政局を主導する民主統一党は民主的変革諸勢力国民調整委員会にも参加しており、同委員会のメンバーとして参加するための調整がなされているという。

また「カイロ宣言」グループ(ジャマール・スライマーン氏ら)、民主フォーラムも民主的変革諸勢力国民調整委員会としての参加が調整されているという。

一方、シリア国外に逃亡したルワイユ・フサイン氏が率いるシリア国家建設潮流は、そのほかの無所属活動家として参加するかたちで調整されている。

 

**

シリア革命反体制勢力国民連立はこれに関して1日に声明を出し、サウジアラビアからの要請に基づき、22人の候補者から、代表団長を努めるハーリド・ハウジャ代表を除く19人の参加者を投票により決定したと発表した。

19人は以下の通り:ムスタファー・ウースー、ヒシャーム・ムルーワ、ムハンマド・カッダーフ、ナガム・ガーディリー、ヤフヤー・マクタビー、アナス・アブダ、ナズィール・ハキーム、リヤード・ハサン、ナスル・ハリーリー、ハティーブ・バドラ、アブドゥルアハド・アスティーフー、ハッサーン・ハーシミー、ムワッファク・ニールビーヤ、ハイサム・ラフマ、スハイル・アタースィー、ファーイズ・サーラ、フアード・アリークー、ハーディー・バフラ、バドル・ジャームース。

また政治委員会は上記19人とハウジャ代表に加えて、選出されたなかった政治委員会メンバー3人(ワースィル・シャマーリー、アフマド・ガッサーン・ティーナーウィー、ムハンマド・ジャウジャ)を招聘するよう要請した。

しかし、Elaph(12月2日付)は、ハーリド・ハウジャ代表が、政治委員会の声明を無視するかたちで、別途参加予定者リストをサウジアラビアに提出し、連立内の対立が表面化していると伝えた。

連立内の消息筋は、ハウジャ代表が1日、自分の所属ブロックの代表者のみからなる参加予定者リストを「独断的に決定」し、政治委員会の承認を得ずにサウジアラビアに提出したとしたうえで、これによってリヤドでの合同会合そのものを頓挫させようとしていると非難した。

ハウジャ代表が提出したリストには、ハウジャ代表のほか以下のメンバーが列記されているという:ナガム・ガーディリー、ムスタファー・ウースー、アナス・アブダ、スハイル・アタースィー、フアード・アリークー、ハーディー・バフラ、ハイサム・ラフマ、ムハンマド・カッダーフ、アブドゥルアハド・アスティーフー、アフマド・ティーナーウィー、サーリム・ムスラト、サミール・ナッシャール、アーリヤ・マンスール、ユースフ・マハッリー、ファールーク・タイフール、ヌーラー・ジーザーウィー、ムスタファー・サッバーグ、アブドゥルイラーフ・ファフド、リヤード・サイフ。
Elaph

AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、Elaph, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がアレッポ市南部郊外、ダマスカス郊外県マルジュ・スルターン村一帯でアル=カーイダ系組織への攻勢を続ける(2015年12月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊らが、アレッポ市南部郊外各所でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がアーミリーヤ村、アズィーズィーヤ村、アレッポ市シャイフ・ルトフィー地区、ラームーサ地区、ラーシディーン地区、バニー・ザイド地区、シャイフ・ハドル地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がハラスター市一帯、マルジュ・スルターン村一帯、ハムーリーヤ市でイスラーム軍、シャームの民のヌスラ戦線、アジュナード・シャーム・イスラーム連合などのジハード主義武装集団と交戦し、マルジュ・スルターン村北部の農場地帯を制圧した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフルナーン村周辺を攻撃し、ジハード主義武装集団の司令官ら6人を殲滅した。

またロシア軍と思われる戦闘機がフナイフィース村一帯を空爆した。

一方、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がハウラ地方、ティールマアッラ村でシャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカーヒラ村、アンカーウィー村を砲撃、またロシア軍と思われる戦闘機がラターミナ町、ジスル・シュグール市を空爆した。

一方、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がドゥワイル・アクラード村・ジュッブ・ザアルール村間の街道、ラターミナ町、ラトミーン村、カフルズィーター市、ムーリク市で、イッザ旅団連合、ファトフ軍など反体制武装集団を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県北部で反体制武装集団との戦闘を続けた。

**

ダマスカス県では、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がジャウバル区で反体制武装集団狙撃手複数を殺害した。

**

イドリブ県では、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がイドリブ市南部のバサルヤー村、アース丘でファトフ軍を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がダルアー市ヤルムーク郊外地区、難民キャンプ地区一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がアレッポ県東部、ヒムス県中部でダーイシュ(イスラーム国)への攻勢を続ける(2015年12月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がクワイリス航空基地に近い大フマイマ村周辺に進攻し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ラスム・アッブード村の穀物サイロおよびサイロ従業員らのための住宅、カウサル・ガソリン・スタンドなどを制圧した。

シリア軍はまたタッル・アフマル村、タッル・アイユーブ村、ウンム・ザリーラ村、小フマイマ村でダーイシュの拠点を空爆した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にはるカルヤタイン市一帯で8人を殺害した。

一方、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるスフナ市一帯の街道、タドムル市、サワーナ町、柑橘農園一帯、シャーイル・ガス採掘所一帯、ジュッブ・ジャッラーフ村、マクサル・ヒサーン村、カルヤタイン市北部および西部に空爆を行い、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

他方、ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信は、カルヤタイン市一帯での戦闘でシリア軍将兵85人を殲滅したと主張した。

**

ハマー県では、SANA(12月2日付)によると、シリア軍がラフジャーン村北部、中カスタル村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍が米トルコ両政府が設置合意したアレッポ県北部の「安全保障地帯」西端でアル=カーイダ系組織と「穏健な反体制派」と交戦(2015年12月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アフリーン市郊外およびアアザーズ市西部郊外一帯では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、クッルナー・シュラカー(12月1日付)は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が「自由シリア軍」の支配下にあるという「安全地帯」内のダイル・ジャマール村、カシュタアール村、シャワーリガ村、タナブ村、マーリキーヤ村を砲撃したと伝えた。

AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)は米トルコ両政府が設置合意したアレッポ県北部の「安全保障地帯」で勢力を拡大:反体制派はロシアの爆撃に乗じてダーイシュが攻勢をかけたと主張(2015年12月2日)

アレッポ県では、『ハヤート』(12月3日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)が、米トルコ両政府が設置合意した北部の「安全地帯」での攻勢を強め、カフラ村、ジャーリズ村でシャーム戦線やジハード主義武装集団と交戦、両村及びその周辺の農場地帯を新たに制圧し、同地帯の西端に位置するアアザーズ市にさらに接近した。

この戦闘で、シャーム戦線戦闘員15人、ダーイシュ戦闘員6人が死亡したという。

なお、アアザーズ市以西では、トルコ軍によるロシア軍戦闘機撃墜事件を受けるかたちで、ロシア軍が国境地帯への空爆を激化、またアフリーン市一帯では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、革命家軍がアル=カーイダ系のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、アレッポ・ファトフ軍作戦司令室、マーリア作戦司令室と戦闘を続けており、ダーイシュはこうした戦闘激化に伴うアル=カーイダ系組織と「穏健な反体制派」の劣勢に乗じ進軍したかたちとなっている。

一方、シリア人権監視団によると、カフラ村の南西に位置するカシュタアール村、カルジャブリーン村一帯でも、ダーイシュとジハード主義武装集団が交戦するなか、ロシア軍と思われる戦闘機が同地一帯を空爆した。

これに関して、SNN(12月2日付)、ザマーン・ワスル(12月2日付)などは、ダーイシュがロシア軍の空爆に乗じてマーリア市北部に進攻、またロシア軍が「革命家」の拠点を空爆したと報じた。

AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、SNN, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015、Zaman al-Wasl, December 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省はトルコ政府がダーイシュ(イスラーム国)との石油密輸取引に関与していることを示す写真、画像を公開(2015年12月2日)

ロシア国防省のアナトリー・アントノフ次官ら幹部が記者会見を開き、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン政権がダーイシュ(イスラーム国)からの石油密輸に関与していることを示す写真、動画を公開した。

公開された写真、動画は2015年8月から11月にかけて撮影されたもので、トルコ国境地帯の街道を走行・徐行するダーイシュのタンクローリーなどが写っている。

アントノフ次官らは、シリア領内からの石油密輸ルートについて、①ダイル・ザウル県~カーミシュリー市(ハサカ県)・ヌサイビン国境通行所、②ダイル・ザウル県~ラッカ市~アレッポ県北部~バーブ・サラーマ(アレッポ県)・オンジュプナル国境通行所~キリス、③ダイル・ザウル県~ラッカ市~アレッポ県北部~バーブ・ハワー(イドリブ県)・ジルヴェギョズ国境通行所~レイハンル、という三つルートが主に存在すると指摘し、密輸には約8,500輌のタンクローリーが使用され、1日20万バレルがトルコ側に密輸されていると述べた。

そのうえで、ダーイシュとの取引にエルドアン大統領の親族が関与していると批判した。

記者会見の映像は、ロシア外務省内の特設ページ「シリア駐留空軍」(http://eng.syria.mil.ru/en/index/syria.htm)でも公開された(https://youtu.be/hQey-FCHhb0)。

エルドアン大統領は11月30日、トルコ政府がダーイシュなどのテロ組織との石油密売買に関与しているとするロシアのヴラジミール・プーチン大統領の主張に対して、こうした主張が証明されれば「大統領職にはとどまらない」としつつ、「プーチン大統領に聞きたい。「あなたは職にとどまれるのか?」と付言、プーチン大統領の主張が事実に反していたら辞任すべきだと立場を暗に示していた。

mil.ru, December 2, 2015
mil.ru, December 2, 2015
mil.ru, December 2, 2015
mil.ru, December 2, 2015
mil.ru, December 2, 2015
mil.ru, December 2, 2015
mil.ru, December 2, 2015
mil.ru, December 2, 2015

 

AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)は、チェチェン人工作員をロシア人メンバーが処刑するビデオ映像を公開(2015年12月2日)

ダーイシュ(イスラーム国)ラッカ州広報センターは、ロシアの諜報機関の工作員だというチェチェン系ロシア人がロシア人メンバーによって処刑されるシーンを撮影したビデオ映像(https://streamable.com/p590)をインターネット上に公開した。

ビデオ映像のなかで、処刑されたチェチェン系の男性はオレンジ色の囚人服を着させられ、1992年生まれのロシア連邦内チェチェン共和国出身者で、ロシアの諜報機関の命令を受け、ダーイシュ支配地域内に潜入し、工作活動を行っていたと証言している。

この男性は2014年8月26日にトルコのイスタンブールを経由してシリアに潜入、その後イラクに移動、月1回、ロシアの諜報機関に連絡をとり、戦闘員やその家族、拠点などの写真、さらにはチェチェンに帰還して戦闘を続けようとするチェチェン人戦闘員についての情報などを送っていたという。

ARA News, December 2, 2015
ARA News, December 2, 2015

 

AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合はシリア領内で2回の爆撃を実施(2015年12月1日)

米中央軍(CENTCOM)は、12月1日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して17回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は2回、アイン・イーサイ市近郊のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヨルダンのアブドゥッラー2世国王「ダーイシュ(イスラーム国)と戦うため、シリア南部の反体制派を支援すべき」(2015年12月1日)

ヨルダンのアブドゥッラー2世国王は『デイリー・テレグラフ』(12月1日付)に対して、ダーイシュ(イスラーム国)との戦いに関して「我々はハワーリジュ派という無法者と戦っていると述べてきたが…、こうしたテロリスト、無法者が世界全体を脅かすようになっている」としたうえで、「イラクに焦点を当てるだけでは不十分だ。なぜならシリア彼ら(ダーイシュ)はシリアの広範な地域を制圧し、アジアやアフリカといった地域への足がかりにしようとしているからだ」と述べ、シリアへの介入の必要を強調した。

アブドゥッラー2世国王はまた「我々はシリアでの政治的解決を追求する一方、この国(シリア)、そしてあらゆる場所で彼ら(ダーイシュ)と戦わなければならない」と強調、「我々はシリア国内にいるシリアの反体制派とともに活動し、ハワーリジュ派を打ち負かす必要がある。シリアの反体制派、とりわけ南部にいる反体制派は戦う能力と意志があり、我々が支援するに値する」と述べた。

AFP, December 2, 2015、AP, December 2, 2015、ARA News, December 2, 2015、Champress, December 2, 2015、Daily Telegraph, December 1, 2015、al-Hayat, December 3, 2015、Iraqi News, December 2, 2015、Kull-na Shuraka’, December 2, 2015、al-Mada Press, December 2, 2015、Naharnet, December 2, 2015、NNA, December 2, 2015、Reuters, December 2, 2015、SANA, December 2, 2015、UPI, December 2, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサド大統領がチェコのテレビ局のインタビューに応じる「シリア人難民の大多数は良いシリア人で、愛国的で、普通の人々だが、彼らのなかにテロリストは紛れ込んでいるのだ」(2015年12月1日)

アサド大統領はチェコのテレビ局の単独インタビューに応じた。

インタビューは英語で行われ、映像は大統領府がYoutube(https://youtu.be/XHsCn_q69LI)で、また英文、アラビア語訳文はSANA(http://sana.sy/en/?p=63209http://www.sana.sy/?p=306139)が公開した。

インタビューでのアサド大統領の主な発言は以下の通り:

SANA, December 1, 2015
SANA, December 1, 2015

**

「この職(眼科医としての職)ないしはそれ以外の外科医とシリアの現状を結びつけるとするのなら、それは意思に関わっているということだろう…。我々はの仕事は命を助けることだ。流血があれば、国を守ろうとすべきだ。軍を用いて国を守るべきだ…。これ(25万人あまりとされる犠牲)は、地域諸国、そして西側が支援する多くのテロリストがもたらした結果だ」。

「ロシアの(空爆)参加、あるいはテロとの戦いの最前線に立つと宣言したことこそ、もっとも重要なことだ。それはテロに対する実質的な取り組みだ。一方、パリでは、フランスはさまざまなかたちでダーイシュを攻撃するなどという発言で、政治的なレベルでフランス人の感情をなだめようとしているだけだ…。フランスはパリでの攻撃以前には真剣に取り組んでいなかったということか?… これに対して、ロシアはテロと真剣に戦っており、シリア軍との間には連携がなされている」。

「有志連合の空爆当初から…、ダーイシュは拡大し、世界中でのメンバー獲得は増大していった。一方、ロシアがいわゆるテロとの戦いに参加して以降、ダーイシュ、シャームの民のヌスラ戦線、そしてそれ以外のテロ組織も縮小している…。なぜなら(シリア軍との)連携がなされているからだ…。シリアにおける主要な(軍事)勢力とはシリア・アラブ軍、そしてもちろん政府なのだ」

(フランスによる「テロとの戦い」に関して懐疑的かとの問いに対して)「懐疑的だ…。テロリストに直接支援し、世界におけるテロのもっとも熱狂的な支持者であるサウジアラビアと同盟を結びながら、テロと戦うことなどできない…。彼ら(フランス)は、サウジアラビア、カタール、そしておそらくそれ以外の国を通じて武器売却が行われていることを当然知っている」。

(トルコ軍によるロシア軍戦闘機撃墜事件はフランスの「テロとの戦い」に悪影響を及ぼすかとの問いに対して)「そうは思わない…。ロシアの介入が現地のバランスを変化させたために、エルドアンは正気を失い、容赦ない行動に出たのだ。すまり、エルドアンの挫折、すなわち彼のテロ組織の挫折は、彼の政策の終焉を意味している」。

「我々が置かれている現状を踏まえると、我々には彼ら(ダーイシュを含むテロ組織)と直接戦う以外に道はない。しかしそれだけでは不十分だ。もし彼らを打ち負かしたいのなら、サウジアラビアやカタールの支援のもと、主にトルコを経由してくる彼らの物資、兵站、資金、戦闘員を断ち切らねばならない…。現下の問題は、我々がテロリストと戦っているなか、彼らが主に地域諸国から無制限に物資を受け取ってとり、西側はそれを支援、あるいは黙認していることだ」。

「我々は武装した反体制派、軍事的反体制派、あるいは武器を持った穏健な反体制派という概念は認めない。こうした勢力は反体制派ではなく、テロリズムだ。我々にとって反体制派とは、シリア国内であれ、国外であれ、政治的な運動を意味する…。また反体制派の別の側面として、愛国的でなければならず、フランス、カタール、サウジアラビア、米国、英国といった国が作るような組織であってはらならい・シリアでシリア人が作る組織でなければならない…。テロを打ち負かすというのは、政治プロセスの道から障害を取り除くということだ…。もし政治プロセスを始めようとするのであれば、それ(テロ撲滅)から始めねばならない」。

「(ウィーン・プロセスで推し進められている)政治プロセスには2つの側面がある。一つは政治的な反体制派に対処すること、もう一つはこれらの組織(武装集団)に対処することだ。シリアで和解プロセスを呼びかけるのは、彼らが武器を捨て、通常の生活に戻り、政府が恩赦を与えてからだ…。しかしダーイシュ、ヌスラ戦線、そしてアル=カーイダの分派…とはいかなる和解も困難且つ不可能だ」。

「(現下の紛争が)宗派的な要素によると考えることは正しくない…。それは実際には、同じアジェンダを持つさまざまな地域および国際社会の勢力の支援を受けた反乱者との戦いだ。彼らは、シリアの政府と国家を転覆し、シリア国民のことを顧みずに大統領、政府、政治制度を変えたいと考えているだけだ…。実際のところ、それはシリア国民の大多数の支持を受けた政府と、これらの国の支援を受けた傭兵の戦いだ」。

「自国民を殺している人間が…、なぜ5年間も(国民の)支持を受け、(大統領の)座にとどまることができるというのか?」

(シリアからの難民流出に関して)「非常に寂しく感じている…。しかし、我々はその原因について対処しなければならない。ヨーロッパの人々はなぜ彼らが去ったのかと質問してくるが、それには幾つもの理由がある。第1に、テロリストが彼らをあらゆる場所で攻撃している…。第2に、欧州の制裁がある…。多くの人々がシリアを去ったのは、彼らがここではもはや生活できなくなり、生活の基本的ニーズを失ったからだ…。しかし私が彼らを失望させたのではない。私は彼らのインフラを破壊してはいないし、殺戮や破壊のためにテロリストに武器を供与してこともない。問題は誰がそうしたのかだ。西欧諸国、サウジアラビア、そしてカタールだ」。

「(欧州に押し寄せる)難民の多くはシリア人ではない。シリア人難民に関して言うと…、その大多数は良いシリア人で、愛国的で、普通の人々だ。彼らのなかにテロリストは紛れ込んでいるのだ」。

「(守るべきもっとも尊いものは)世俗主義だ。なぜならシリアはるつぼだからだ…。シリアの世俗主義は、宗教、宗派、エスニシティの自由と伴っている…。その次に穏健さだ…。穏健さなくして、るつぼは成り立たない」。

「私は自分の地位には関心がない。今も、そして将来もそれにはこだわっていない。大統領になる前もそうしたことは気にとめていなかった…。それはシリア人が何を望むかと関係している。戦争のただなかで、私が去るべきだとシリア国民が言わなければ、いかなる理由でも私は退任はしない。戦時下において、自分の国を守るために自分に与えられた仕事をしなければならない。そうでなければ、裏切り者だ…。選挙が行われ、彼らが私を望むと込めれば、私は彼らを喜んで代表するだろう。彼らが望まないと決めれば、私は喜んで去るだろう」。

AFP, December 1, 2015、AP, December 1, 2015、ARA News, December 1, 2015、Champress, December 1, 2015、al-Hayat, December 2, 2015、Iraqi News, December 1, 2015、Kull-na Shuraka’, December 1, 2015、al-Mada Press, December 1, 2015、Naharnet, December 1, 2015、NNA, December 1, 2015、Reuters, December 1, 2015、SANA, December 1, 2015、UPI, December 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュ(イスラーム国)と共闘するヌスラ戦線がレバノン内務治安総軍隊員16人を釈放、レバノン当局は見返りとしてアブー・バクル・バグダーディー氏の元妻ら13人の収監者を釈放:ヒズブッラーのナスルッラー書記長とカタールのタミーム首長が仲介(2015年12月1日)

Naharnet, December 1, 2015
Naharnet, December 1, 2015
Naharnet, December 1, 2015
Naharnet, December 1, 2015

ベカーア県バアルベック郡の対シリア国境地帯でダーイシュ(イスラーム国)とともに活動を続けるアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線は、2014年8月2~3日のアルサール村襲撃によって拉致していた内務治安総軍の隊員16人を釈放した。

ナハールネット(12月1日付)、MTVなどによると、隊員16人の釈放に向けたレバノン政府当局とヌスラ戦線の折衝はカタール政府によって仲介され、身柄引き渡しはアルサール村郊外で行われた。

解放された16人はレバノン赤十字社の車輌でただちに首都ベイルートに移送され、家族らと再開した。

16人は、MTV(12月1日付)に対して、釈放に向けた交渉を指揮したアッバース・イブラーヒーム総合治安局長、ワーイル・アブー・ファーウール保健大臣、カタール政府らに謝意を述べた。

またベイルート到着から数時間後、16人は首相官邸で解放を祝う式典に参加、その後リヤード・スルフ広場で家族とともに解放を祝った。

**

ジャズィーラ・チャンネル(12月1日付)によると、16人の釈放の見返りとして、レバノン当局は週間中のイスラーム過激派およびその関係者13人を釈放、またヌスラ戦線戦闘員の遺体を引き渡した。

このうち5人は女性で、そのなかには、ダーイシュの指導者アブー・バクル・バグダーディー氏の元妻の一人とされるサジャー・ハミード・ドゥライミー氏(イラク人)、ヌスラ戦線カラムーン地方司令官(アミール)のアブー・マーリク・タッリー氏に近いサマル・ヒンディー女史も含まれていた。

ドゥライミー氏は2014年12月、「テロ容疑」でレバノン当局に逮捕されていた。

ドゥライミー氏は、バグダーディー氏と離婚して7~8年が経過しており、自身は現在の夫とともにトルコに向かう途中だったと述べている。

釈放された13人は、ヌスラ戦線に引き渡される予定だったが、うち少なくとも10人はヌスラ戦線のもとには向かわず、自らの意思で首都ベイルートにとどまっているという。

なお、ヌスラ戦線は13人の釈放のほか、シリア・レバノン国境地帯で避難生活を送る避難民への支援物資の配給を要求している。

ARA News, December 1, 2015
ARA News, December 1, 2015

**

一方、アッバース・イブラーヒーム総合治安局長はジャディード・チャンネル(12月1日付)に対し、ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長とカタールのタミーム・ビン・ハマド・サーニー首長が連絡をとりあったことで、捕虜釈放の動きが加速したことを明らかにした。

イブラーヒーム総合治安局長は「10月に(ヒズブッラー書記長のハサン・)ナスルッラー氏のもとを訪れ、彼は私にカタールの首長に連絡をとると約束してくれた。1週間後、事件は急速な進展を遂げ始めた…。ナスルッラー氏は先週毎日のように交渉に伴うさまざまな問題に取り組むべく介入してくれ、困難を克服すべく、カタール首長に連絡をとってくれた」と強調した。

またナスルッラー書記長は、シリアのアサド大統領とも連絡をとり、アルサール村一帯(およびダマスカス郊外県カラムーン地方)のヌスラ戦線が停戦と、シリア当局が拘束中の逮捕者釈放を求めている旨、伝えてくれたとも付言した。

AFP, December 1, 2015、AP, December 1, 2015、ARA News, December 1, 2015、Champress, December 1, 2015、al-Hayat, December 2, 2015、Iraqi News, December 1, 2015、al-Jadid TV, December 1, 2015、Kull-na Shuraka’, December 1, 2015、al-Mada Press, December 1, 2015、MTV, December 1, 2015、Naharnet, December 1, 2015、NNA, December 1, 2015、Reuters, December 1, 2015、SANA, December 1, 2015、UPI, December 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ市シャイフ・マクスード地区、アフリーン市郊外でYPG(が主導するシリア民主軍)がアル=カーイダ系組織および「穏健な反体制派」の攻撃に応戦(2015年12月1日)

アレッポ県では、ARA News(12月1日付)によると、西クルディスタン移行期民政局が実効支配するアレッポ市シャイフ・アフマド地区に対するシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の置く劇で、子供1人が死亡、住民4人が負傷した。

一方、人民防衛隊は同地区でヌスラ戦線と交戦し、戦闘員2人を殺害した。

また、アフリーン市郊外一帯では、人民防衛隊、革命家軍が、ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動との戦闘を続けた。

 

AFP, December 1, 2015、AP, December 1, 2015、ARA News, December 1, 2015、Champress, December 1, 2015、al-Hayat, December 2, 2015、Iraqi News, December 1, 2015、Kull-na Shuraka’, December 1, 2015、al-Mada Press, December 1, 2015、Naharnet, December 1, 2015、NNA, December 1, 2015、Reuters, December 1, 2015、SANA, December 1, 2015、UPI, December 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がラタキア県北部の支配地域を拡大、アレッポ市北部でロシア軍と思われる戦闘機が水道処理施設を破壊(2015年12月1日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、アラーフィート村一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍側がアラーフィート村、ルワイサト・シャイフー丘、スルターン丘方面に進軍、同地を制圧した。

一方、SANA(12月1日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、下アラーフィート村、上アラーフィート村、ルワイサト・シャイフー丘、カタフ・サッラート丘で反体制武装集団を掃討、同地を完全制圧した。

**

アレッポ県では、『ハヤート』(12月2日付)などによると、アレッポ市北部の水道処理施設がロシア軍と思われる戦闘機の空爆を受け、水道供給機能が破壊された。

一方、SANA(12月1日付)によると、シリア軍がアズィーズィーヤ村、カフルナーハー村、ハーディル村西部、ハザーザ村などアレッポ市南部・東部郊外一帯、アレッポ市アーミリーヤ地区、ライラムーン地区、ラーシディーン地区、バニー・ザイド地区、シャイフ・ハドル地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シイラ軍がタルビーサ市一帯を砲撃、またティールマアッラ村が空爆を受けた。

またサムアリール村一帯、キースィーン村では、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

**

ハマー県では、SANA(12月1日付)によると、シリア軍がタマーニア町からムーリク市一帯の丘陵地帯に潜入したシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦、これを撃退した。

**

ダルアー県では、SANA(12月1日付)によると、シリア軍がダルアー市裁判所南部一帯、バドウ地区、ダルアー・バラド地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

 

AFP, December 1, 2015、AP, December 1, 2015、ARA News, December 1, 2015、Champress, December 1, 2015、al-Hayat, December 2, 2015、Iraqi News, December 1, 2015、Kull-na Shuraka’, December 1, 2015、al-Mada Press, December 1, 2015、Naharnet, December 1, 2015、NNA, December 1, 2015、Reuters, December 1, 2015、SANA, December 1, 2015、UPI, December 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍と思われる戦闘機がタドムル市一帯のダーイシュ支配地域を爆撃(2015年12月1日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍と思われる戦闘機がタドムル市一帯、カルヤタイン市などダーイシュ(イスラーム国)支配地域を空爆した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が展開するフライティーヤ村(アイン・イーサー市西部)を手製の迫撃砲などで攻撃した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がマヤーディーン市にある唯一のインターネット・カフェで利用者75人を逮捕、連行した。

**

アレッポ県では、SANA(12月1日付)によると、シリア軍がクワイリス航空基地南部のラスム・アブド村、穀物サイロ住宅地区、カウサル・ガソリン・スタンド(フマイマ村近く)でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同地域の広範囲を制圧した。

一方、ARA News(12月1日付)によると、マンビジュ市でダーイシュ(イスラーム国)アレッポ州の幹部(イスラーム法学者)の一人「ファールーク」氏が遺体で発見された。

同氏は何者かに頭を撃たれていた。

**

ダーイシュ(イスラーム国)の通信部門アアマーク通信は、ハサカ県、ラッカ県での戦闘で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の隊員46人を殲滅したと主張した。 

AFP, December 1, 2015、AP, December 1, 2015、ARA News, December 1, 2015、Champress, December 1, 2015、al-Hayat, December 2, 2015、Iraqi News, December 1, 2015、Kull-na Shuraka’, December 1, 2015、al-Mada Press, December 1, 2015、Naharnet, December 1, 2015、NNA, December 1, 2015、Reuters, December 1, 2015、SANA, December 1, 2015、UPI, December 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス市ワアル地区、ダマスカス郊外県ハーマ町一帯で反体制武装集団の退去などを骨子とする停戦合意が発効(2015年12月1日)

『ハヤート』(12月2日付)は、ヒムス市最後の戦闘地域であるワアル地区での停戦合意がシリア政府と反体制武装集団の代表との間で交わされた、と伝えた。

ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事は、停戦合意について、AFP(12月1日付)に「我々は、複数の段階からなる合意の第1段階である戦闘員約200~300人の退去を土曜日に実行に移すだろう」と述べた。

シリア人権監視団によると、ワアル地区の停戦合意は、①シリア軍とジハード主義武装集団の戦闘停止、②シリア政府側による逮捕者の釈放、③同地区におけるシリア政府の行政機能の復活、④医療食糧支援物資の搬入、⑤戦闘員約3,200人のヒムス県北部およびハマー県北部への退去、を骨子とするという。

『ハヤート』によると、ワアル地区には、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動など45以上の武装集団が籠城を続けていたが、同地区からの退去には、国連が監視にあたるという。

一方、シリア人権監視団によると、停戦合意が実現したヒムス市ワアル地区内では、ジハード主義武装集団と別の反体制武装集団の司令官どうしが口論の末に乱闘、撃ち合いとなり、戦闘員1人が死亡、住民1人が負傷した。

**

ダマスカス郊外県では、アフバール・アーン(12月1日付)によると、ハーマ町、クドスィーヤー市一帯で活動を続けてきた武装集団戦闘員136人が、国民対話委員会(シリア政府)との交渉の末、停戦とイドリブ県への退去に応じた。

この交渉は、シリア赤新月社、国連の仲介との連携のもとに行われ、戦闘員は、彼らが捕捉中の捕虜とともに5台の旅客バスに分乗し、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の支配地域であるイドリブ県に向かった。

ハーマ地元評議会の広報活動家を名乗るアブー・バースィル・ディマシュキーなる人物によると、戦闘員の退去はシリア政府が反体制武装集団占拠地域を封鎖するなどして、地元住民への圧力を強めていたことを受けた動きだという。

AFP, December 1, 2015、Akhbar al-An, December 1, 2015、AP, December 1, 2015、ARA News, December 1, 2015、Champress, December 1, 2015、al-Hayat, December 2, 2015、Iraqi News, December 1, 2015、Kull-na Shuraka’, December 1, 2015、al-Mada Press, December 1, 2015、Naharnet, December 1, 2015、NNA, December 1, 2015、Reuters, December 1, 2015、SANA, December 1, 2015、UPI, December 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ドイツのメルケル内閣はシリア領内でのフランスによるダーイシュ(イスラーム国)掃討作戦への軍事支援を承認(2015年12月1日)

ドイツのアンゲラ・メルケル内閣は、フランスによるシリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)掃討作戦にドイツ連邦軍が軍事支援を行うことを承認した。

なお、ドイツ連邦軍のフォルカー・ビーカー統合幕僚長は『ビルト』(11月29日付)に、フランスがシリアで展開するダーイシュ(イスラーム国)掃討作戦を支援するため、1,200人規模のドイツ軍部隊を派遣する計画であることを明らかにしていた。

ビーカー統合幕僚長はに「軍事的観点から言えば、航空機や艦船を運用するのに約1,200人の兵士が必要となるだろう」と述べ、「命令が下り次第、非常に迅速に」任務を開始すると付け加えた。また「政府は年内の発令を目指している」という。


AFP, November 30, 2015、December 1, 2015、AP, December 1, 2015、ARA News, December 1, 2015、Champress, December 1, 2015、al-Hayat, December 2, 2015、Iraqi News, December 1, 2015、Kull-na Shuraka’, December 1, 2015、al-Mada Press, December 1, 2015、Naharnet, December 1, 2015、NNA, December 1, 2015、Reuters, December 1, 2015、SANA, December 1, 2015、UPI, December 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

カーター米国防長官はシリアへの米特殊部隊増派に前向きな発言(2015年12月1日)

アシュトン・カーター米国防長官は、米下院軍事委員会での公聴会で、ダーイシュ(イスラーム国)掃討のためシリア北部(アレッポ県アイン・アラブ市)に派遣している米特殊部隊50人弱について、「能力を活かす機会があると判断すれば、拡大する用意がある」と述べ、増派に前向きな意向を示した。

AFP, December 1, 2015、AP, December 1, 2015、ARA News, December 1, 2015、Champress, December 1, 2015、al-Hayat, December 2, 2015、Iraqi News, December 1, 2015、Kull-na Shuraka’, December 1, 2015、al-Mada Press, December 1, 2015、Naharnet, December 1, 2015、NNA, December 1, 2015、Reuters, December 1, 2015、SANA, December 1, 2015、UPI, December 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合はシリア領内の1カ所を爆撃(2015年11月30日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月30日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して13回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は1回、フール町近郊のダーイシュに対して攻撃が行われた。

CENTCOM, December 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア人権監視団:ロシア軍の爆撃による死者数は1,502人に達する(2015年11月30日)

シリア人権監視団は、ロシア軍が空爆を開始した9月30日から11月30日までの2ヶ月間で、シリア国内で民間人、戦闘員合わせて1,502人が死亡したと発表した。

1,502人の犠牲者のうち、民間人は485人(うち児童117人、18歳以上の女性74人)、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員419人、シャームの民のヌスラ戦線などの武装集団戦闘員598人だという。

AFP, November 30, 2015、AP, November 30, 2015、ARA News, November 30, 2015、Champress, November 30, 2015、al-Hayat, December 1, 2015、Iraqi News, November 30, 2015、Kull-na Shuraka’, November 30, 2015、al-Mada Press, November 30, 2015、Naharnet, November 30, 2015、NNA, November 30, 2015、Reuters, November 30, 2015、SANA, November 30, 2015、UPI, November 30, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末にハサカ市北東部のバースィル・ダム一帯を制圧(2015年11月30日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市南部および南西部郊外一帯で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、有志連合が同地を空爆した。

ARA News(11月30日付)によると、シリア民主軍はハサカ市北東部のバースィル・ダム一帯を制圧した。

また、クッルナー・シュラカー(12月1日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がハサカ市南部カーファー村近郊のキャンプ・アーイド地区を制圧した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

**

アレッポ県では、SANA(11月30日付)によると、シリア軍がアークーラ村、ラスム・アブド村、大フマイマ村、小フマイマ村、航空士官学校周辺、タッル・アフマル村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(11月30日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市周辺、シャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市西部柑橘農園一帯、採石場一帯、ウンム・サフリージュ村、マズバル・バカル村、カスル・ドゥラウィーシーヤ村、ラスム・サワーナ村、ファルハーニーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

AFP, November 30, 2015、AP, November 30, 2015、ARA News, November 30, 2015、Champress, November 30, 2015、al-Hayat, December 1, 2015、Iraqi News, November 30, 2015、Kull-na Shuraka’, November 30, 2015、December 1, 2015、al-Mada Press, November 30, 2015、Naharnet, November 30, 2015、NNA, November 30, 2015、Reuters, November 30, 2015、SANA, November 30, 2015、UPI, November 30, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がハマー県、アレッポ県などで反体制武装集団との戦闘を続ける(2015年11月30日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ブワイダ村一帯で、アル=カーイダ系のジュンド・アクサー機構、イッザ旅団連合などからなる反体制武装集団がシリア軍、国防隊と交戦した。

またロシア軍と思われる戦闘機がムーリク市、ラターミナ町、ラトミーン村、ラハーヤー村などを14回にわたり空爆、マサール・プレス(11月30日付)によると、反体制武装集団はシリア軍の激しい空爆を受け、マアーン村一帯から撤退したという。

一方、SANA(11月30日付)によると、シリア軍がカフルズィータ市一帯、マアルカバ村一帯、マアーン村一帯、バッザーム丘、ブワイダ村、ズラーキーヤート村、サリーン村、ラターミナ町、ラトミーン村、ラハーヤー村、スカイク村、ムーリク市などのファトフ軍拠点を空爆、攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市南部郊外一帯を砲撃するなか、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、アラブ系・アジア系外国人戦闘員とともに、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

またロシア軍と思われる戦闘機が、アレッポ市南部のハーン・トゥーマーン村、マクハラ村、ヒルバト・ザワーリー村、ザンマール村、バルダ村、フワイル村、ラスム・サフリージュ村、マルユーダ村などを30回にわたり空爆した。

このほかにも、アレッポ市アーミリーヤ地区でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

クッルナー・シュラカー(11月30日付)によると、バーブ・サラーマ国境通行所・アアザーズ市でのロシア軍の空爆で住民7人が死亡したという。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、県北部でシリア軍と反体制武装集団の戦闘が続いた。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市など東グータ地方各所でシリア軍と反体制武装集団の戦闘が続いた。

**

イドリブ県では、SANA(11月30日付)によると、シリア軍がダーナー市にいたる兵站路上でをシリア軍が反体制武装集団の車輌を攻撃、破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(11月30日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村、タルビーサ市一帯、ハウラ地方、キースィーン村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

クッルナー・シュラカー(11月30日付)によると、アジュナード・シャーム・イスラーム連合のアブー・ムハンマド・ファーティフ総司令官が辞任し、司令官職をアブー・アブド氏に移譲した。

AFP, November 30, 2015、AP, November 30, 2015、ARA News, November 30, 2015、Champress, November 30, 2015、al-Hayat, December 1, 2015、Iraqi News, November 30, 2015、Kull-na Shuraka’, November 30, 2015、al-Mada Press, November 30, 2015、Masar Press Agency, November 30, 2015、Naharnet, November 30, 2015、NNA, November 30, 2015、Reuters, November 30, 2015、SANA, November 30, 2015、UPI, November 30, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG(主導のシリア民主軍)とアル=カーイダ系組織のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動がアレッポ県のアフリーン市一帯およびアレッポ市シャイフ・マクスード地区で戦闘を続ける(2015年11月30日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(11月30日付)がタッル・リフアト市の活動家の話として、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がマリーミーン村でのシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるジハード主義武装集団との戦闘で、住民13人を殺害したと伝えた。

一方、アフリーン氏一帯での戦闘に関して、自由シリア軍マーリア作戦司令室はビデオ声明を出し、「ムジャーヒディーン」(ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動など)が、シリア民主軍が制圧していたカシュタアール村、タナブ村、アナブ村、ブラーシュ村、シャワーリガ村、穀物サイロ地区を奪還した、と発表した。

また、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属部隊の革命家軍に対して、人民保護部隊との連携を解消するよう呼びかけた。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市シャイフ・マクスード地区で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とジハード主義武装集団が交戦を続けた。

ARA News(11月30日付)によると、この戦闘でシャイフ・アフマド地区住民5人が負傷した。

AFP, November 30, 2015、AP, November 30, 2015、ARA News, November 30, 2015、Champress, November 30, 2015、al-Hayat, December 1, 2015、Iraqi News, November 30, 2015、Kull-na Shuraka’, November 30, 2015、al-Mada Press, November 30, 2015、Naharnet, November 30, 2015、NNA, November 30, 2015、Reuters, November 30, 2015、SANA, November 30, 2015、UPI, November 30, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ファトフ軍を指導するサウジ人のムハイスィニー氏はシリア国内の支配地域での政府樹立を主唱(2015年11月30日)

シャームの民のヌスラ戦線および同組織をはじめとするアル=カーイダ系組織などからなるファトフ軍を指導するサウジアラビア人説教師のアブドゥッラー・ムハイスィニー氏(ジハード布教者センター代表)はツイッターで、シリア国内の支配地域に政府を樹立すべきだとの見解を示した。

ムハイスィニー氏は「シリアにおける解決策とは、アッラーの法の裁定に従う政府をシリア国内に樹立し、そこに諸派が集い、そこからすべての戦闘員を糾合した軍を作ることだ」、「この政府が発足すれば、現地の運営、司法、戦闘に携わり、シャームの未来のために活動すべきだ」、「国外の暫定政府にできることと言えば、ホテルのロビーでカネを受け取り、使うことぐらいだ」などと綴った。

AFP, November 30, 2015、AP, November 30, 2015、ARA News, November 30, 2015、Champress, November 30, 2015、al-Hayat, December 1, 2015、Iraqi News, November 30, 2015、Kull-na Shuraka’, November 30, 2015、al-Mada Press, November 30, 2015、Naharnet, November 30, 2015、NNA, November 30, 2015、Reuters, November 30, 2015、SANA, November 30, 2015、UPI, November 30, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア駐留ロシア空軍は地対地ミサイルを搭載して爆撃を実施(2015年11月30日)

ロシア空軍のイゴール・クリモヴ報道官は、シリア国内での空爆作戦に参加するロシア軍のSu-34戦闘機が任務開始以降初めて、地対地ミサイルを搭載して空爆を実施したと発表した。

24日のトルコ軍によるロシア軍戦闘機撃墜事件を受けた動き。

RT(11月30日付)などが伝えた。

AFP, November 30, 2015、AP, November 30, 2015、ARA News, November 30, 2015、Champress, November 30, 2015、al-Hayat, December 1, 2015、Iraqi News, November 30, 2015、Kull-na Shuraka’, November 30, 2015、al-Mada Press, November 30, 2015、Naharnet, November 30, 2015、NNA, November 30, 2015、Reuters, November 30, 2015、RT, November 30, 2015、SANA, November 30, 2015、UPI, November 30, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス市内の最後の戦闘地域ワアル地区で、反体制武装集団退去などを骨子とする和平合意締結に向けた交渉開始(2015年11月30日)

ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事はAFP(11月30日付)に対して、シリア政府の代表と、ヒムス市ワアル地区で抵抗を続ける反体制武装集団の代表が30日に国連の仲介のもと、停戦交渉を行うことを明らかにした。

停戦交渉では、ワアル地区での戦闘停止、同地区に籠城する反体制武装集団戦闘員の退去、武装解除、同地区への国家機関の再構築、日常生活の回復といった合意内容の確定が予定されているという。

ヒムス県の地元情勢委員会もこの停戦交渉について認め、シリア政府と反体制武装集団の代表が国連の仲介のもと、29、30日のいずれかに数時間にわたって交渉を行うことを明らかにした。

バラーズィー知事によると、交渉は約6ヶ月前から続けられていたという。

ヒムス市では、2014年2月にアフダル・ブラヒミ国連・アラブ連盟共同特別代表のイニシアチブのもと、ジュネーブ2会議開催に合わせて、停戦が実現し、反体制武装集団が退去、シリア政府による支配が回復されたが、ワアル地区だけは反体制武装集団とシリア軍との戦闘が続いていた。

AFP, November 30, 2015、AP, November 30, 2015、ARA News, November 30, 2015、Champress, November 30, 2015、al-Hayat, December 1, 2015、Iraqi News, November 30, 2015、Kull-na Shuraka’, November 30, 2015、al-Mada Press, November 30, 2015、Naharnet, November 30, 2015、NNA, November 30, 2015、Reuters, November 30, 2015、SANA, November 30, 2015、UPI, November 30, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サウジ外交筋は英国によるシリア爆撃を支持(2015年11月30日)

SPA(11月30日付)は、サウジアラビア外務省高官の話として、デヴィッド・キャメロン英首相が、下院でのシリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)に対する空爆の承認をめざしていることに関して、サウジアラビアが「シリアとイラクでダーイシュとの戦いを行う有志連合発足時の同盟国」として空爆の拡大を支持していると伝えた。

AFP, November 30, 2015、AP, November 30, 2015、ARA News, November 30, 2015、Champress, November 30, 2015、al-Hayat, December 1, 2015、Iraqi News, November 30, 2015、Kull-na Shuraka’, November 30, 2015、al-Mada Press, November 30, 2015、Naharnet, November 30, 2015、NNA, November 30, 2015、Reuters, November 30, 2015、SANA, November 30, 2015、SPA, November 30, 2015、UPI, November 30, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

エジプトのスィースィー大統領は、シリアの国家機関の維持とすべてのテロ組織との戦いを条件にフランスのダーイシュ(イスラーム)との戦いを支持(2015年11月30日)

エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領はCOP21参加のために訪問したフランスの首都パリで、フランソワ・オランド大統領、マニュエル・ヴァルス首相、ジャン=イヴ・ル・ドリアン国防大臣と会談し、シリア情勢への対応などについて意見を交わした。

『ハヤート』(12月1日付)によると、スィースィー大統領は会談で、ダーイシュ(イスラーム国)との戦いが不可欠だとしながらも、「テロとの戦い」が世界を脅かす「すべてのテロ組織に対しておこなれるべき」だと述べ、そのためにフランスに協力したいとの意向を伝えた。

スィースィー大統領はまた、シリアにおける政治プロセスを支援しつつ、国家機構が維持されるべきだとの条件を示したという。

『ハヤート』(12月1日付)が伝えた。

AFP, November 30, 2015、AP, November 30, 2015、ARA News, November 30, 2015、Champress, November 30, 2015、al-Hayat, December 1, 2015、Iraqi News, November 30, 2015、Kull-na Shuraka’, November 30, 2015、al-Mada Press, November 30, 2015、Naharnet, November 30, 2015、NNA, November 30, 2015、Reuters, November 30, 2015、SANA, November 30, 2015、UPI, November 30, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.