ロシア軍がイドリブ県ジスル・シュグール市を爆撃、シリア軍がトルコ軍が展開するザーウィヤ山地方を砲撃、トルコ軍がシリア政府支配下のM5高速道路沿線を砲撃(2021年10月24日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるM4高速道路沿線のジスル・シュグール市の砂糖工場一帯、クファイル村一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍も、トルコ軍が各所に拠点を設置しているザーウィヤ山地方のカンスフラ村、スフーフン村、カフル・ウワイド村、ファッティーラ村一帯を砲撃した。

一方、「決戦」作戦司令室支配地各所に展開するトルコ軍部隊が、シリア政府の支配下にあるM5高速道路沿線のバービーラー村を砲撃した。

また、「決戦」作戦司令室はダーディーフ村近郊で自作の偵察用小型無人航空機(ドローン)1機を撃破した。

同監視団によると、トルコ軍は前日夜に、シリア政府の支配下にあるサラーキブ市一帯に配置している部隊が戦闘態勢に入っていた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(イドリブ県2件、ラタキア県3件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3073659906210078

AFP, October 24, 2021、ANHA, October 24, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 24, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 24, 2021、Reuters, October 24, 2021、SANA, October 24, 2021、SOHR, October 24, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民282人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は715,894人に(2021年10月24日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月23日に難民282人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民266人(うち女性80人、子供136人)、ヨルダンから帰国したのは16人(うち女性5人、子供8人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は715,894人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者319,725人(うち女性96,085人、子ども162,777人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,169人(うち女性118,898人、子ども202,040人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,810,701人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は945,174人(うち女性283,641人、子供481,739人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は103,361人(うち女性40,143人、子供33,758人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,371,957人(うち女性422,702人、子供677,524人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3073658652876870

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 24, 2021をもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュに対して20回の爆撃を実施(2021年10月23日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がラサーファ砂漠でダーイシュ(イスラーム国)に対して20回の爆撃を実施した。

AFP, October 23, 2021、ANHA, October 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2021、Reuters, October 23, 2021、SANA, October 23, 2021、SOHR, October 23, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市をドローンで爆撃、3人が死亡、4人が負傷(2021年10月23日)

アレッポ県では、ANHA(10月23日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

また、タッル・リフアト市では、前日にシリア政府支持者による抗議デモに続いて、民主統一党(PYD)支持者が、トルコによるシリア北部への占領と攻撃に抗議するデモが行われ、数千人が参加した。

一方、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・アラブ(コバネ)市に対して、トルコ軍の無人航空機(ドローン)が爆撃を加えた。

爆撃は、アレッポ市とアイン・アラブ市を結ぶ街道上を移動中の民間の自動車を狙ったもので、住民3人が死亡した。


https://youtu.be/PG0eSysKSWw
https://youtu.be/sn0yEKSX8G8

シリア人権監視団によると、狙われたのは人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属部隊の車輌で、3人が死亡、4人が負傷した。

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ラッカ県では、ANHA(10月23日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のディブス村、フーシャーン村、M4高速道路沿線を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(10月23日付)、SANA(10月23日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・シャンナーン村、ダルダーラ村を砲撃した。

AFP, October 23, 2021、ANHA, October 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2021、Reuters, October 23, 2021、SANA, October 23, 2021、SOHR, October 23, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村一帯を爆撃、シリア軍と「決戦」作戦司令室の砲撃戦で死傷者(2021年10月23日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村一帯を爆撃した。

シリア軍もバーラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=133614505674299&id=104403058595444

一方、トルコ軍は、カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から兵員輸送車、武器を積んだ貨物車輌など20輌からなる車列をシリア領内に新たに進入させた。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるハッダーダ村一帯を砲撃し、シリア軍兵士1人が死亡、複数が負傷した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるジューリーン村を砲撃し、女性1人を含む2人が負傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるダーラ・イッザ市一帯、イルハーブ村を砲撃し、ダーラ・イッザ市一帯では子供2人と女性1人を含む4人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県6件、ラタキア県1件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3072903146285754

AFP, October 23, 2021、ANHA, October 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 23, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 23, 2021、Reuters, October 23, 2021、SANA, October 23, 2021、SOHR, October 23, 2021、October 24, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民342人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は715,612人に(2021年10月23日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月22日に難民342人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民325人(うち女性98人、子供165人)、ヨルダンから帰国したのは17人(うち女性5人、子供9人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は715,612人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者319,459人(うち女性96,005人、子ども162,641人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,153人(うち女性118,893人、子ども202,032人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,810,701人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は944,892人(うち女性283,556人、子供481,595人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は103,361人(うち女性40,143人、子供33,758人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,371,957人(うち女性422,702人、子供677,524人)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3072900272952708

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 23, 2021をもとに作成。

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ルビオ米上院議員はタンフ国境通行所に違法に設置されている米軍基地へのドローンの攻撃を「イランの民兵」によるものと断じる(2021年10月22日)

米上院情報委員会の副委員長を務めるマルコ・アントニオ・ルビオ議員(フロリダ州選出、共和党)は、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/senrubiopress)を通じてビデオ声明を出し、10月20日のヒムス県タンフ国境通行所に違法に設置されている米軍(および英軍)の基地に対する無人航空機(ドローン)の爆撃に関して、「イランの民兵」によるものだと主張した。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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米中央軍はシリア北部のトルコ占領地内をドローンで爆撃し、アル=カーイダの幹部アブドゥルハミード・マタルを殺害したと発表(2021年10月22日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)がトルコ占領下のいわゆる「平和の泉」地域内のアルバイド村に近い交差点(アルバイド交差点)近くを爆撃した。

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これに関して米中央軍(CENTCOM)は声明を出し、米軍のMQ-9無人航空機(ドローン)がシリア北部のラッカ県スルーク町近郊を攻撃し、アル=カーイダの幹部の1人アブドゥルハミード・マタルを殺害したと発表した。

攻撃による民間人の犠牲者はなかったという。

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シリア人権監視団によると、マタル氏はアル=カーイダのメンバーで、最近になってトルコの支援を受けるシリア国民軍に所属する東部自由人連合に参加していた。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、CENTCOM, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021、October 23, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がハサカ県カーミシュリー市南の検問所で米軍パトロール部隊の進行を阻止(2021年10月22日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市南側入口のM4高速道路沿線に設置されている検問所で、シリア軍が米軍パトロール部隊の進行を阻止した。

https://www.facebook.com/SyrianReporters/videos/%D9%82%D9%88%D8%A7%D8%AA-%D8%A7%D9%84%D8%AC%D9%8A%D8%B4-%D8%A7%D9%84%D8%B3%D9%88%D8%B1%D9%8A-%D8%A7%D9%84%D9%85%D8%AA%D9%85%D8%B1%D9%83%D8%B2%D8%A9-%D9%81%D9%8A-%D9%85%D8%AF%D8%AE%D9%84-%D8%A7%D9%84%D9%82%D8%A7%D9%85%D8%B4%D9%84%D9%8A-%D8%A7%D9%84%D8%BA%D8%B1%D8%A8%D9%8A-%D8%B9%D9%84%D9%89-%D8%A7%D9%84%D8%B7%D8%B1%D9%8A%D9%82-%D8%A7%D9%84%D8%AF%D9%88%D9%84%D9%8A-m4-%D8%AA%D9%85%D9%86%D8%B9-%D8%B1%D8%AA/419768886341278/

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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制憲委員会第6ラウンド小委員会会合が何らの合意にも達せず閉幕(2021年10月22日)

スイスのジュネーブにある国連本部で10月18日に開幕していた制憲委員会(憲法制定委員会)第6ラウンド小委員会会合が閉幕した。

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ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は閉幕後の記者会見で、シリア政府、反体制派、市民社会の各代表のそれぞれが憲法起草にかかる四つの基本原則を示すかたちで行われたが、「我々は成し遂げたいと考えていたものを実現しなかった…。このトラックを前進させる方法について充分な理解を欠いていた…。今回のラウンドで、我々は何らの相互理解にも達せず、何らの問題においても共通点に至らなかった」と述べた。

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シリア政府代表を率いるアフマド・クズバリー人民議会議員は閉幕後に記者会見を開き、シリア国民の願望や懸念を反映した諸原則を提唱し、外国のアジェンダを排除しつつ、第6ラウンドを成功に導くために誠実且つ積極的な精神をもって行い得るすべてを行ったと述べた。

クズバリー人民議会議員によると、シリア政府代表は第6ラウンドで「シリア・アラブ共和国の主権、独立、領土の一体性」にかかる文書、「テロと過激主義」にかかる文書を提示し、その内容を反体制派代表や市民社会代表に説明、質疑に応じたという。

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これに対して、反体制派(シリア交渉委員会)代表を率いるハーディー・バフラ氏は、シリア政府側はコンセンサスに至るような文書を一切提出せず、またそうした意思すらないと批判したうえで、反体制派側が、戦闘停止と新憲法起草に向けた真の政治プロセスを推し進めたいと主張した。

なお、アナトリア通信(10月20日付)によると、シリア交渉委員会は今回のラウンドで、憲法における軍、治安部隊、諜報機関の位置づけにかかる以下4つの基本原則を示していた。

1. 国家は治安諜報機関を法の支配のもとに置き、人権を尊重する。
2. 軍治安部隊においてイデオロギーや党派への帰属を排除する。
3. 軍は法律に基づいて組織され、憲法のもとで任務を遂行する。
4. 治安機関も同じく法に従い、基本的人権のもとで任務を遂行する。

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SANA(10月22日付)、アラビーヤ(10月22日付)、アナトリア通信(10月20日付)などが伝えた。

AFP, October 22, 2021、Alarabia, October 22, 2021、Anadolu Ajansı, October 20, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

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サキ米ホワイトハウス報道官はタンフ国境通行所に違法に設置されている米軍基地へのドローンの攻撃に関して「我々には常に報復する権利を留保している」と述べる(2021年10月22日)

ジェーン・サキ米ホワイトハウス報道官は記者会見を開き、ヨルダンやUAEがシリア政府との関係を修復していることや、10月20日のヒムス県タンフ国境通行所に違法に設置されている米軍(および英軍)の基地に対する無人航空機(ドローン)の爆撃に関して以下のように述べた。

アサド体制に対する我々の見方は変わっていない。あなた(記者)が質問した(タンフ国境通行所の米軍基地への)攻撃について、その文脈をもう少し文脈を説明させてほしい。米中央軍(CENTCOM)は昨夜(10月21日)、失礼、あるいはもう少し前に、これを確認し、声明を出した。タンフの駐屯地が意図的かつ調整された攻撃を受けた。初期の報告によると、無人航空機(ドローン)とロケットの両方が攻撃に使用されました。すべての米国の要因が説明されている。現時点では、米国人に負傷者がでたとは認識していない。もちろん、我々には常に報復する権利を留保している。すでに述べたように、その面で予め述べることは何もない。我々は依然として調査中である。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021、White House, October 22, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ県ダルダーラ村を砲撃(2021年10月22日)

ハサカ県では、SANA(10月22日付)、ANHA(10月22日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍の車列はシリア民主軍の護衛を受け、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)支配下のダイル・ザウル県からラッカ県に向かう(2021年10月22日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるジュナイナ村近くの街道で進行を阻止されていたロシア軍の車列が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の護衛を受けて、シリア政府の支配地域からサーリヒーヤ村通行所を経由して、同村近くの街道を通過、アブー・ハシャブ村の砂漠地帯を経て、ラッカ県に向かった。

ジュナイナ村では、10月21日、住民らが道路に土嚢を積み、タイヤを燃やすなどして、ロシア軍の車列の通行を妨害していた。

これを受けて、ロシア軍部隊はシリア民主軍とともに障害物を撤去し、通過を試みたが、シリア民主軍に所属するダイル・ザウル軍事評議会が現場に部隊を増強し、進行を阻止した。

事態を受けて、シリア民主軍が、ロシア軍部隊とダイル・ザウル軍事評議会の仲裁を試みたが、ダイル・ザウル軍事評議会と住民はロシア軍部隊の進入を拒否していた。

AFP, October 22, 2021、ANHA, October 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 22, 2021、Reuters, October 22, 2021、SANA, October 22, 2021、SOHR, October 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民309人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は715,270人に(2021年10月22日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月21日に難民309人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民287人(うち女性87人、子供147人)、ヨルダンから帰国したのは22人(うち女性7人、子供11人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は715,270人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者319,134人(うち女性95,907人、子ども162,476人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,136人(うち女性118,888人、子ども202,023人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,808,246人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は944,550人(うち女性283,453人、子供481,421人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は103,361人(うち女性40,143人、子供33,758人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,371,957人(うち女性422,702人、子供677,524人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3072185903024145

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 22, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

反体制系サイトはヨルダン軍がシリアとの国境付近で麻薬を積載した「ドローン」を撃墜したと報じる(2021年10月21日)

反体制系ウェブサイト「スーリーヤ・ネット」は、ヨルダン軍東部部隊がシリアを起点とする麻薬の密輸作戦を阻止したと報じた。

この密輸は「ドローン」を通じて試みられたものだという。

またこれは、ヨルダンがシリアからジャービル国境を経由して試みられた「カメの密輸」の阻止を発表してから3日後の出来事であった。

この件に関連し、ヨルダン軍・アラブ軍総司令部に属する軍事高官筋は「監視と追跡によって1台のドローンがコントロールされ、撃墜された。その後地域を捜索したところ、大量の麻薬が発見された」と明らかにした。ヨルダン国営ペトラ通信社が報じた。

ヨルダン当局は密輸の実行者や責任者について明言することは避けた。

Al-Souria.net, October 21, 2021、Petra, October 21, 2021などをもとに作成。

(C)木戸皓平 All rights reserved.

アーバン米中央軍報道官は10月20日のタンフ国境通行所の米軍基地へのドローン爆撃に関して「我々は自らに固有の自衛権を有し、我々が選ぶであろう時間と場所で対応する」と述べる(2021年10月21日)

米中央軍(CENTCOM)のビル・アーバン報道官は、10月20日にヒムス県タンフ国境通行所に米軍および英軍が違法に設置している基地が所属不明の無人航空機(ドローン)の爆撃を受けたことに関して、以下の通り述べた。

意図的且つ調整された攻撃を受けた…。
最初の報告によると、攻撃には無人航空システムが使用され、間接射撃が行われたが…現時点で米国の要因への被害は確認されていない。
意図的な攻撃によって被害が出ていないかパートナーとともに確認作業を行っている。
事件については現在調査中で…、現時点でこのほかに付け加えるべき情報はない。
我々は我が軍の安全を確保するため、あらゆる適切な防衛手段を講じ続ける。
我々は自らに固有の自衛権を有し、我々が選ぶであろう時間と場所で対応する。

フォックス・ニュース(10月21日付)などが伝えた。

AFP, October 21, 2021、ANHA, October 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2021、Fox News, October 21, 2021、Reuters, October 21, 2021、SANA, October 21, 2021、SOHR, October 21, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

駐シリア米国大使館は10月20日のシリアでの戦闘激化を受けてすべての当事者に自制を求める(2021年10月21日)

駐シリア米国大使館は、首都ダマスカスでの爆弾テロ、シリア軍による「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県のアリーハー市への激しい砲撃、アレッポ県アイン・アラブ市へのトルコ軍の無人航空機(ドローン)による爆撃などでシリアでの緊張が高まっていることを受けて、ツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/USEmbassySyria/)を通じて声明を出した。

声明の内容は以下の通り。

米国はシリアでの10月20日の暴力と攻撃激化を非難する。我々はすべての当事者に現行の停戦を尊重し、緊張緩和と民間人の保護に何よりも注力するよう呼びかける。

https://twitter.com/USEmbassySyria/status/1451136229647560706

AFP, October 21, 2021、ANHA, October 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2021、Reuters, October 21, 2021、SANA, October 21, 2021、SOHR, October 21, 2021などをもとに作成。

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アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市で住民がトルコ軍の攻撃を抑止しないロシア軍に投石し、怒りを爆発、ロシア軍は抗議を行っていた女性1人をはねる(2021年10月21日)

アレッポ県では、ANHA(10月21日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・アラブ(コバネ)市で、前日のトルコ軍の無人航空機(ドローン)による爆撃の犠牲者2人が搬送された病院前で、住民多数がロシア軍の車列に投石するなどして、トルコ軍の攻撃を抑止しようとしないロシア軍への怒りを爆発させた。

これに対して、ロシア軍の車列は進路を変えず、女性1人をはね、負傷させた。

AFP, October 21, 2021、ANHA, October 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2021、Reuters, October 21, 2021、SANA, October 21, 2021、SOHR, October 21, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍が占領下のアレッポ県バーブ市近郊でロシア軍所属の偵察用ドローンを撃墜(2021年10月21日)

アレッポ県では、ANHA(10月21日付)によると、トルコ軍がロシア軍所属の偵察用小型無人航空機(ドローン)を撃墜、ドローンはトルコ占領下のいわゆる「ユーフラテス地域」の中心都市の一つバーブ市近郊に墜落した。

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ラッカ県では、ANHA(10月21日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のアブー・ナイトゥーラ村、M4高速道路沿線一帯を砲撃した。

AFP, October 21, 2021、ANHA, October 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2021、Reuters, October 21, 2021、SANA, October 21, 2021、SOHR, October 21, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県で住民とダイル・ザウル軍事評議会がロシア軍の車列の進入を阻止、シリア民主軍の仲裁不調に終わる(2021年10月21日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるジュナイナ村で、住民らが道路に土嚢を積み、タイヤを燃やすなどして、ロシア軍の車列の通行を妨害した。

これを受けて、ロシア軍の車列は人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とともに障害物を撤去し、通過を試みたが、シリア民主軍に所属するダイル・ザウル軍事評議会が現場に部隊を増強し、ロシア軍部隊の進行を阻止した。

事態を受けて、シリア民主軍が、ロシア軍の車列とダイル・ザウル軍事評議会の仲裁を試みたが、ダイル・ザウル軍事評議会と住民はロシア軍の車列の進入を拒否した。

ヒサーン村では、ロシア軍の車列の進入を拒否する住民が集まり、対するロシア軍はシリア政府の支配下にあるフサイニーヤ町に集結した。

一方、ANHA(10月21日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会の支配下にあるズィーバーン町では、オートバイに乗った正体不明の武装集団が若い男性2人に発砲、1人が死亡、1人が負傷した。

AFP, October 21, 2021、ANHA, October 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2021、Reuters, October 21, 2021、SANA, October 21, 2021、SOHR, October 21, 2021などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県ムウタリム村、同村とアリーハー市を結ぶM4高速道路の沿線一帯、ザーウィヤ山地方のシャンナーン村を砲撃、トルコ軍がこれに応戦(2021年10月21日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるムウタリム村、同村とアリーハー市を結ぶM4高速道路の沿線一帯、ザーウィヤ山地方のシャンナーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、ザーウィヤ山地方に展開するトルコ軍が、シリア政府の支配下にあるハーミディーヤ村を砲撃した。

一方、SANA(10月21日付)やシリア人権監視団によると、トルコ軍がカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から兵員輸送車、武器を積んだ貨物車輌など30輌からなる車列をシリア領内に新たに進入させた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(イドリブ県2件、ラタキア県1件、アレッポ県4件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3071258026450266

AFP, October 21, 2021、ANHA, October 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 21, 2021、Reuters, October 21, 2021、SANA, October 21, 2021、SOHR, October 21, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民301人と国内避難民(IDPs)184人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は714,342人、2019年以降帰還したIDPsは103,361人に(2021年10月21日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月20日に難民301人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民289人(うち女性87人、子供147人)、ヨルダンから帰国したのは12人(うち女性4人、子供6人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は714,961人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者318,847人(うち女性95,820人、子ども162,329人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,114人(うち女性118,881人、子ども202,012人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,808,246人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は944,241人(うち女性283,359人、子供481,263人)となった。

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一方、国内避難民184人が新たに帰宅した。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は103,361人(うち女性40,143人、子供33,758人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,371,957人(うち女性422,702人、子供677,524人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3071256059783796

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 21, 2021をもとに作成。

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北・東シリア自治局はスウェーデン使節団にダーイシュのスウェーデン人戦闘員の遺児や妻多数の身柄を引き渡す(2021年10月20日)

北・東シリア自治局渉外関係局(外務省に相当)のアブドゥルカリーム・ウマル共同局長は、スウェーデンの外務省領事国際法局長のフレデリック・フロレント大使を代表とする使節団と会談し、シリア情勢全般および北東部情勢、紛争解決に向けた政治プロセスなどについて意見を交わした。

会談ではまた、ダーイシュ(イスラーム国)のスウェーデン人戦闘員の遺児や妻多数の身柄引き渡しが行われた。

ANHA(10月21日付)が伝えた。

AFP, October 21, 2021、ANHA, October 21, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 21, 2021、Reuters, October 21, 2021、SANA, October 21, 2021、SOHR, October 21, 2021などをもとに作成。

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シリア軍によるイドリブ県アリーハー市への大規模砲撃を受けるかたちで、トルコ軍はアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市をドローンで爆撃(2021年10月20日)

アレッポ県では、ANHA(10月20日付)によると、シリア軍によるイドリブ県アリーハー市への大規模砲撃を受けるかたちで、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市、同市近郊のシャイフ・イーサー村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、この砲撃により、シャイフ・イーサー村で子供2人が負傷した。

トルコ軍はまた、午後3時15分頃、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・アラブ(コバネ)市のコバネ・ジャディーダ地区にある北・東シリア自治局所轄の社会公正評議会ビルの前に停車していた自動車を無人航空機(ドローン)で爆撃した。

この爆撃で自動車は大破し、北・東シリア自治局ユーフラテス地域法務委員会(法務省に相当)のバクル・ジャッラーダ共同委員長、16歳と19歳の青年2人の合わせて3人が負傷した。

https://youtu.be/_GsRuQz200o

AFP, October 20, 2021、ANHA, October 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2021、Reuters, October 20, 2021、SANA, October 20, 2021、SOHR, October 20, 2021などをもとに作成。

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米軍および同軍が主導する有志連合が違法に占領を続けるタンフ国境通行所の米軍基地が所属不明のドローンの攻撃を受ける、詳細は不明(2021年10月20日)

ヒムス県では、SANA(10月20日付)が複数のメディア筋の話として伝えたところによると、米軍および同軍が主導する有志連合が違法に占領を続けるタンフ国境通行所の米軍基地が所属不明の無人航空機(ドローン)の攻撃を受けた。

アナトリア通信(10月20日付)、BBC(10月20日付)は、米高官が攻撃を認めたと伝えた。

シリア人権監視団によると、ドローンによる爆撃は基地内の食堂施設、モスク、食糧庫が狙われた。

爆撃がイスラーム国によるものか、「イランの民兵」によるものかは不明。

https://www.facebook.com/104403058595444/posts/133210575714692/

AFP, October 20, 2021、Anadolu Ajansı, October 20, 2021、ANHA, October 20, 2021、BBC, October 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2021、Reuters, October 20, 2021、SANA, October 20, 2021、SOHR, October 20, 2021などをもとに作成。

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「人民諸派」がハサカ県でシリア民主軍を相次いで襲撃するなか、米軍は同県で盗奪した物資をイラクに移送(2021年10月20日)

ハサカ県では、SANA(10月20日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるヤアルビーヤ町郊外のタッル・アルウ村の穀物サイロで、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌が「人民諸派」の襲撃を受け、車輌が炎上し、乗っていた兵士2人が死亡した。

また、盗奪した原油を積んだシリア民主軍のトレーラー1輌と軍用車輌1輌が、米軍が航空基地として違法に利用しているハッラーブ・ジール村の空港から出たところを「人民諸派」によってRPG弾で狙われ、トレーラーは炎上、兵士多数が死亡した。

一方、SANAがヤアルビーヤ町近郊の複数の地元筋の話として伝えたところによると、米主導の有志連合の冷凍トレーラー70輌と装甲車100輌からなる車列が盗奪した物資を積んで、ハッラーブ・ジール村に違法に設置されている米軍基地からイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所を経由し、イラクに出国した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるジャズラ村で、シリア民主軍が米主導の有志連合の航空支援を受けて民家を急襲し、指名手配者1人を逮捕、逃走しようとした2人を殺害、1人を負傷させた。

AFP, October 20, 2021、ANHA, October 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2021、Reuters, October 20, 2021、SANA, October 20, 2021、SOHR, October 20, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領はアブダビ皇太子のムハンマド・ビン・ザーイドUAE軍副最高司令官と電話会談、経済対外通商省はシリアUAEビジネス評議会を設立(2021年10月20日)

アサド大統領はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国皇太子のムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン連邦軍副最高司令官と電話会談した。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4684888711554924

SANA(10月20日付)によると、会談では、両国協力関係の強化の方途、中東地域情勢、国際情勢の進捗などについて意見を交わした。

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経済対外通商省は、シリア・アラブ首長国連邦ビジネス評議会を設立する決定を発出した。

同評議会は、両国の経済協力発展に向けて、通商、工業、農業、観光分野で民間セクターの役割を活用するのが目的。

SANA(10月20日付)が伝えた。

AFP, October 20, 2021、ANHA, October 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2021、Reuters, October 20, 2021、SANA, October 20, 2021、SOHR, October 20, 2021などをもとに作成。

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首都ダマスカスで軍の寝台バスに仕掛けられた爆弾が爆発し、14人死亡、カシオン連隊が声明で犯行を認める(2021年10月20日)

ダマスカス県では、SANA(10月20日付)によると、大統領橋(ジスル・ライース)下で、軍の寝台バスに仕掛けられていた爆弾2発が走行中に相次いで爆発し、14人が死亡、2人が負傷した。

SANA(10月20日付)が軍情報筋の話として伝えたところによると、午前6時45分頃、軍が使用する寝台バスが大統領橋の下を通過しようとした際、バスに仕掛けられていた2発の爆弾が爆発し、死傷者が出た。

爆発発生後、工兵がバスに取り付けられていた三つ目の爆発物が落下しているのを発見した。

https://www.facebook.com/syrianmoi/posts/1487070291677490

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この爆発事件に関して、ムハンマド・ラフムーン内務大臣はシリア・テレビ(10月20日付)に以下のように述べ、厳しく非難した。

https://www.facebook.com/watch/?v=408401797408671

シリアの国土の大部分からテロが根絶されたなかで(事件は)発生した。こうした卑劣な方法に訴えた者、そしてこれを計画した者は多くの市民に危害を加えようとしていた。

罪を犯した者の手は追及を免れず、どこにいようと切り落とされることになる…。テロへの追及を断念することはない。こうした凶悪犯罪を起こしたテロリストどもがどこにいようと、我々は追い詰める。

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外務在外居住者省高官筋は声明を出し、大統領橋での爆発事件に関して、テロ組織とその後援者らがとりわけイドリブ県で自らの士気を高めようとしているなかで発生した「卑劣なテロ行為」と厳しく非難したうえで、国際社会と国連事務総長に対して、このテロ事件を非難し、テロ支援国に対する抑止策を講じるよう呼びかけた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3112019622418477

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ロシア外務省は声明を出し、「テロ行為を断固として非難する」としたうえで、犠牲者に哀悼の意を評した。

イラン外務省もサイード・ハティーブ・ザーデ報道官が報道声明で「卑劣なテロ行為」と非難、「テロとの戦い」と国土解放へのシリアの意志を挫くことはできないと強調した。

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その後、カシオン連隊を名乗る武装集団がテレグラム(https://t.me/srayaqasioun)を通じて声明を出し、犯行を認めた。

声明の内容は以下の通り。

全能なるアッラーの祝福を受け、ダマスカス県と同郊外県で活動するカシオン連隊は、首都ダマスカス中心部のジスル・ライース地区で、国防省軍事住宅に所属する寝台バスの下に爆弾を仕掛けてこれを狙うことに成功した。
軍のバスを狙ったこの爆発でアサドの民兵14人を殺害、その他を負傷させた。
我々は、体制とその民兵が北部解放区の住民に対して犯した血塗られた虐殺への報復として、体制支配地内で自らの特殊作戦を続ける。
「アッラーは御自分の思うところに十分な力を御持ちになられる。だが人びとの多くは知らない」。

イナブ・バラディー(10月20日付)によると、カシオン連隊は、2019年4月のダマスカス郊外県クドスィーヤー市で車に爆弾を仕掛けて爆発させ、ドライバー1人に重傷を負わせた事件について、政治治安局のアブー・マジドを狙ったとする犯行声明を発した組織。

AFP, October 20, 2021、ANHA, October 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 20, 2021、‘Inab Baladi, October 20, 2021、Reuters, October 20, 2021、SANA, October 20, 2021、SOHR, October 20, 2021、Syria TV , October 20, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民318人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は714,660人に(2021年10月20日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、10月19日に難民318人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民295人(うち女性88人、子供150人)、ヨルダンから帰国したのは23人(うち女性7人、子供12人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は714,660人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者318,558人(うち女性95,733人、子ども162,182人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者396,102人(うち女性118,877人、子ども202,006人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,808,246人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は943,940人(うち女性283,268人、子供481,110人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は103,177人(うち女性40,044人、子供33,740人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,371,773人(うち女性422,603人、子供677,506人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3070473526528716

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 20, 2021をもとに作成。

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ロシア軍戦闘機がダイル・ザウル県ビシュリー山、ラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュを爆撃(2021年10月19日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がダイル・ザウル県ビシュリー山、ラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュ(イスラーム国)を狙って集中的に爆撃を実施した。

AFP, October 19, 2021、ANHA, October 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 19, 2021、Reuters, October 19, 2021、SANA, October 19, 2021、SOHR, October 19, 2021などをもとに作成。

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