ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県、ハマー県を5日ぶりに爆撃(2021年10月1日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍が「決戦」作戦司令室の支配下のザーウィヤ山地方のバーラ村に対して爆撃を実施した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

ロシア軍が爆撃を実施するのは、9月26日以来5日ぶり。

また、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアッラトミスリーン市近郊のバータンター村にある国内避難民(IDPs)キャンプを砲撃し、IDPの女性1人が死亡した。

シリア軍はさらに、アリーハー市、ジスル・シュグール市、ジフトリク村、バーリーシャー村を砲撃し、IDPsの女性3人と子供2人が負傷した。

これに対して、トルコ軍がカフルルースィーン村に違法に設置した国境通行所から増援部隊をシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町を爆撃した。

シリア軍もガーブ平原各所を砲撃した。

これに対して、「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にあるジューリーン村近郊を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が首都ダマスカスとダルアー市を結ぶ国際幹線道路で、ラジャート高原出身の4人組を要撃し、2人を殺害、2人を負傷させた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を16件(イドリブ県8件、ラタキア県4件、アレッポ県2件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は12件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3055413428034726

AFP, October 1, 2021、ANHA, October 1, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 1, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, October 1, 2021、Reuters, October 1, 2021、SANA, October 1, 2021、SOHR, October 1, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:ヨルダンから1年7カ月ぶりに難民が帰還を再開、2018年半ば以降帰還した難民は708,205人に(2021年10月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月30日に難民541人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民311人(うち女性93人、子供158人)、ヨルダンから帰国したのは230人(うち女性69人、子供117人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は708,205人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者312,727人(うち女性93,985人、子ども159,208人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,478人(うち女性118,687人、子ども201,686人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,798,018人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は937,485人(うち女性281,330人、子供477,816人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は101,590人(うち女性39,273人、子供33,523人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,370,186人(うち女性421,832人、子供677,289人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3055420351367367

Ministry of Defence of the Russian Federation, October 1, 2021をもとに作成。

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所属不明のドローンが、ダイル・ザウル県ブーカマール市近郊のイラク国境地帯の「イランの民兵」拠点複数カ所を爆撃(2021年9月30日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)が、シリア政府の支配下にあるユーフラテス川西岸のブーカマール市近郊のイラク国境地帯に配置されている「イランの民兵」の拠点複数カ所を爆撃した。

AFP, September 30, 2021、ANHA, September 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2021、Reuters, September 30, 2021、SANA, September 30, 2021、SOHR, September 30, 2021などをもとに作成。

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米軍が違法に駐留を続けるハサカ県シャッダーディー市近郊のジャブサ油田がアラブ系部族によると思われるロケット弾攻撃を受ける、シリア人権監視団はこれを否定(2021年9月30日)

ハサカ県では、スプートニク・ニュース(9月30日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、北・東シリア自治局の支配下にあり、米軍が違法に駐留を続けるシャッダーディー市近郊のジャブサ油田がロケット弾攻撃を受けた。

攻撃は大理石などの採石場跡地があるシャッダーディー市北の無人地帯から行われ、アラブ系部族によると見られる。

しかし、シリア人権監視団は、ウンム・ザッル村近くの採石場で米主導の有志連合の工兵部隊が地雷の撤去作業を行っていた際に爆発が複数回発生し、これが攻撃と報道されたと発表し、スプートニク・ニュースの報道内容を否定した。

AFP, September 30, 2021、ANHA, September 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2021、Reuters, September 30, 2021、SANA, September 30, 2021、SOHR, September 30, 2021、Sputnik News, September 30, 2021などをもとに作成。

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シリア人権監視団:ロシア軍が爆撃を開始して6年経過、その間2万865人がその爆撃で死亡したと主張(2021年9月30日)

ロシア軍が、シリア国内でダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線(現在のシャーム解放機構)をはじめとする反体制派に対する爆撃を2015年9月30日に開始してから6年が経った。

シリア人権監視団は、6年前に20%に満たなかったシリア政府の支配地が現在は63.70%に拡大したとしたうえで、この間のロシア軍の爆撃で2万865人の死亡が確認されていると発表した。

確認された死者の内訳は、民間人が8,669人(うち子供3,001人、女性1,318人)、ダーイシュ戦闘員が5,972人、シャーム解放機構、トルキスタン・イスラーム党、外国人戦闘員を含む反体制派が6,224人。

シリア人権監視団がどのようにしてロシア軍の爆撃による死者を特定したのか(シリア軍の爆撃とロシア軍の爆撃、地上からの砲撃と爆撃の被害者をどのように峻別しているのか)は不明。

AFP, September 30, 2021、ANHA, September 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2021、Reuters, September 30, 2021、SANA, September 30, 2021、SOHR, September 30, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県ダルダーラ村を砲撃(2021年9月30日)

ハサカ県では、ANHA(9月30日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

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アレッポ県では、ANHA(9月30日付)によると、トルコの占領下にあるアアザーズ市東の工業地区で車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

AFP, September 30, 2021、ANHA, September 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2021、Reuters, September 30, 2021、SANA, September 30, 2021、SOHR, September 30, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍がイドリブ県、アレッポ県のシリア政府支配地とシャーム解放機構が主導する反体制派の支配地の境界地帯に部隊を集結(2021年9月30日)

シリア人権監視団は、複数の独自筋から情報だとして、トルコ軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県中北部とアレッポ県西部に駐留・展開している全部隊に対して、戦闘態勢に入るよう命令し、同地に進駐以降初めて、シリア政府支配地との境界地帯に対戦車兵器、迫撃砲を全面配備したと発表した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

独自情報筋によると、トルコ軍はイドリブ県ザーウィヤ山地方東部のマアッラト・ヌウマーン市方面一帯、イドリブ市からサラーキブ市にいたる一帯、アレッポ県西部のミーズナーズ村、カフル・ハラブ村からハザーヌー町、バーブ・ハワー国境通行所に至る街道一帯に兵力を集中させているという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ県西部に展開するシリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタッルアーダ村に向けて発砲し、戦闘員1人を射殺した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村の丘陵地帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を4件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3054708908105178

AFP, September 30, 2021、ANHA, September 30, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 30, 2021、Reuters, September 30, 2021、SANA, September 30, 2021、SOHR, September 30, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民381人と国内避難民(IDPs)165人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は707,664人、2019年以降帰還したIDPsは101,590人に(2021年9月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月29日に難民381人(うち女性115人、子供195人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民381人(うち女性115人、子供195人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は707,664人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者312,416人(うち女性93,892人、子ども159,050人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,798,018人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は936,944人(うち女性281,168人、子供477,541人)となった。

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一方、国内避難民165人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは165人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は101,590人(うち女性39,273人、子供33,523人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,370,186人(うち女性421,832人、子供677,289人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3054703684772367

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 30, 2021をもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が1年半ぶりに会談:シリア情勢などで合意、妥協なし(2021年9月29日)

ロシアのヴラジーミル・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領がロシアの避暑地ソチで首脳会談を行い、両国関係、シリア、リビア、アフガニスタン、カフカス地域情勢への対応などについて協議した。

首脳会談は2020年3月以来1年半ぶり。

RT(9月29日付)などによると、森林火災、ガス・パイプライン、核開発、シリアとカフカス地方での紛争への対応、リビア情勢などについて意見が交わされた。

会談は冒頭の挨拶がメディアに公開され、その後の協議は非公開で行われたが、会談後の声明発表や共同声明はなく、何らの合意、譲歩もなかったと見られる。

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トルコの通信局はツイッターのアカウント(https://twitter.com/Communications/)を通じて以下の通り発表したのみだった。

エルドアン大統領:「我々は会談相手のプーチン氏との実りある会談の後、ソチを後にした。

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一方、ロシア大統領府(クレムン)は、公式ホームページ(http://en.kremlin.ru/)を会談冒頭における両首脳の発言の全文を公開した。

記者団に公開された冒頭挨拶でのシリアに関連する両首脳の発言は以下の通り。

プーチン大統領

我々の会談はしばしば困難に直面するが、最終的には良い結果に至っている。我が国の関係機関は双方に利益をもたらす中庸の解決策を生み出すことを学んできた。
我々は、シリアを含む国際社会の部隊で非常にうまく協力している。リビアにおける我々の立場を調整するための連絡も行われてきた。アゼルバイジャン・アルメニア国境での停戦を関しするためのロシア・トルコ合同センターは活発に機能している…。だが、未解決の問題も非常に多く残っている。ロシアであなたにお会いできて光栄だ。なぜなら、電話ですべてを議論することは不可能だからだ。

エルドアン大統領

シリアの問題をめぐる我々の共同の行動は非常に重要だ。この地における平和はトルコとロシアの関係にかかっている。

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シリア人権監視団によると、トルコ軍は、プーチン大統領とエルドアン大統領の会談に合わせるかたちで、イドリブ県ザーウィヤ山地方からアレッポ県西部に至る「決戦」作戦司令室支配地一帯に戦車と装甲兵員輸送車37輌を派遣し、拠点を強化した。

AFP, September 29, 2021、Anadolu Ajansı, September 29, 2021、ANHA, September 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2021、Reuters, September 29, 2021、RT, September 29, 2021、SANA, September 29, 2021、SOHR, September 29, 2021などをもとに作成。

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シリア民主評議会のアフマド執行委員会共同議長:「シリア民主軍はトルコとの対話を行う用意がある」(2021年9月29日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のイルハーム・アフマド執行委員会共同議長は、国連総会に合わせて訪問中の米国で、ワシントン近東政策研究所のシンポジウムに出席、そのなかで「シリア民主軍はトルコとの対話を行う用意がある」と述べたうえで、国際社会に対話を支援するよう求めた。

アフマド共同議長は以下のように述べた。

シリア民主軍は、「オリーブの枝」作戦と「平和の泉」作戦によってトルコの影響下に置かれえたシリア北部のアフリーン市、ラアス・アイン市、タッル・アブヤド市など、クルド人に関係する問題にトルコが対処することの見返りとして、トルコとの対話を行い、平和的な方法と対話によってトルコとの意見の相違のすべてを解決する用意がある。

シリアのクルド人はアンカラに敵対しているのではなく、トルコで禁じられているクルディスタン労働者党(PKK)に対して道徳的な姿勢をとってる」と付言した。

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また、アフマド共同議長を代表とするシリア民主評議会使節団は、ジョーイ・フッド米国務省近東問題担当次官補と会談した。

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ドゥラル・シャーミーヤ(9月29日付)、シリア・テレビ(9月29日付)などが伝えた。

AFP, September 29, 2021、ANHA, September 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2021、Reuters, September 29, 2021、SANA, September 29, 2021、SOHR, September 29, 2021などをもとに作成。

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シリアとヨルダンを結ぶナスィーブ・ジャービル国境通行所が全面再開(2021年9月29日)

ダルアー県では、SANA(9月29日付)によると、ナスィーブ国境通行所(ヨルダン側はジャービル国境通行所)が再開された。

ナスィーブ・ジャービル国境通行所は、2018年10月15日に再開され、その後2020年から2021年4月まで新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として全面閉鎖されていた。

また5月には1日150人までの旅行者の入国が許可されたが、ダルアー市ダルアー・バラド地区での元反体制武装集団メンバーの武装解除と社会復帰拒否をきっかけとしてダルアー県の治安が悪化したことを受けて、7月31日に再び全面閉鎖されていた。

ヨルダンの内務省は9月27日に声明を出し、ジャービル国境通行所を29日に全面再開することを決定したと発表していた。

AFP, September 29, 2021、ANHA, September 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2021、Reuters, September 29, 2021、SANA, September 29, 2021、SOHR, September 29, 2021などをもとに作成。

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トルコ占領下のアレッポ県北部でシリア国民軍シャーム戦線と地元部族が激しく交戦(2021年9月29日)

アレッポ県では、ANHA(9月29日付)、SANA(9月29日付)によると、トルコの占領下にあるカフルジャンナ村近くの街道(アアザーズ市とアフリーン市を結ぶ街道)で、シリア国民軍に所属するシャーム戦線と、マワーリー部族地元部族が激しく交戦した。

シャーム戦線の戦闘員が地元の女性2人を拉致、連行したのがきっかけ。

一方、ANHAによると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアイン・ダクナ村、バイルーニーヤ村を砲撃した。

AFP, September 29, 2021、ANHA, September 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2021、Reuters, September 29, 2021、SANA, September 29, 2021、SOHR, September 29, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民364人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は707,283人に(2021年9月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月28日に難民364人(うち女性109人、子供185人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民364人(うち女性109人、子供185人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は707,283人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者312,035人(うち女性93,777人、子ども158,855人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,798,018人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は936,563人(うち女性281,053人、子供477,346人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は101,425人(うち女性39,184人、子供33,503人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,368,021人(うち女性421,743人、子供677,269人)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3053233164919419

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 29, 2021をもとに作成。

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ポーター米国務省副報道官:「国務省はロイヤル・ヨルダン航空のシリア・ヨルダン旅客便の再開について検討を加えている」(2021年9月28日)

米国務省のジャリナ・ポーター副報道官は、シリア・ヨルダン拡大閣僚会議(9月27~28日)でロイヤル・ヨルダン航空のシリア・ヨルダン旅客便の再開が発表されたことに関して、歓迎の意を示しつつ、「国務省はこの発表について検討を加えている」と付言した。

米アラビア語テレビ放送のフッラ・チャンネル(9月28日付)が伝えた。

AFP, September 29, 2021、Alhurra, September 28, 2021、ANHA, September 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 29, 2021、Reuters, September 29, 2021、SANA, September 29, 2021、SOHR, September 29, 2021などをもとに作成。

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ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は制憲委員会第6ラウンド小委員会会合を10月18日に開催すると発表(2021年9月27日)

国連安保理は、シリア情勢への対応を協議する会合を開き、そのなかでゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は、制憲委員会(憲法制定委員会)の第6ラウンドの小委員会会合を10月18日にスイスのジュネーブで開催すると発表した。

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シリアのバッサーム・サッバーグ国連常駐代表は会合において、制憲委員会の議事へのあらゆる外国の介入、期限の押しつけを拒否すると表明した。

サッバーグ常駐代表は、ダルアー県で現在行われている和解プロセス(元反体制武装集団メンバーが個人で所有する武器のシリア軍への引き渡しと社会復帰にかかる手続きの実施)に関して、シリアが国内全域で治安と安定の解決を目指していることの証左だと述べた。

そのうえで、外国軍の違法な駐留を終わらせる必要があると強調するとともに、安保理と事務総長に対して、シリア領内でのトルコの犯罪行為を抑止し、占領を終わらせるために責任ある対応をとるよう求めた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3094911367462636

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SANA(9月28日付)が伝えた。

AFP, September 27, 2021、ANHA, September 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2021、Reuters, September 27, 2021、SANA, September 27, 2021、SOHR, September 27, 2021などをもとに作成。

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シリア・ヨルダン閣僚拡大会合が2日間にわたる審議を経て閉幕:ロイヤル・ヨルダン航空旅客便を10月3日に運航を再開することが発表される(2021年9月27日)

ヨルダンの首都アンマンで9月27日に開幕していたシリア・ヨルダン閣僚拡大会合が2日間にわたる審議を経て閉幕した。

拡大会合には、シリア側からムハンマド・サーミル・ハリール経済対外通商大臣、タンマーム・ラアド水資源大臣、ムハンマド・ハッサーン・カトナー農業・農業改革大臣、ガッサーン・ザーミル電力大臣が出席し、通商、運輸、電力、農業、水資源といった分野での二国間協力関係の強化について協議していた。

SANA(9月28日付)によると、両国閣僚は会合を通じて、両国の経済協力のレベル向上や通商、運輸、送金などにかかる困難に対処するためのビジョンを持ち、エネルギー、水利、農業などの分野での協力関係を強化することの重要性を確認した。

通商・工業部門において、両国閣僚は、通商強化に向けた重要産品リストを交わすとともに、両国自由貿易地域再開に必要な措置について意見を交わした。

水利部門においては、1987年の合意に基づいて設置された両国水利委員会の活動を再開することを合意した。

運輸部門においては、貨物や旅行者の移動を円滑化するための方途について協議が行われるとともに、10月3日付でロイヤル・ヨルダン航空のシリア・ヨルダン間の旅客便の運航を再開することが発表された。

エネルギー、電力部門においては、両国送電網の再開の方途について意見が交わされるとともに、シリアの電力省、とヨルダンのエネルギー鉱物資源省によって構成されるシリア・ヨルダン合同技術委員会を発足させることを合意した。

農業部門においては、研究、食品衛生にかかる科学技術農業協定を発展させることを合意したほか、両国間での取引を調整することを目的とした農産品および農業関連アジェンダのリストを交わした。

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ペトラ通信(9月28日付)によると、シリアの閣僚らは、ビシュル・カサーウナ首相を表敬訪問した。

AFP, September 27, 2021、ANHA, September 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2021、Petra, September 27, 2021、Reuters, September 27, 2021、SANA, September 27, 2021、SOHR, September 27, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民262人と国内避難民(IDPs)185人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は706,919人、2019年以降帰還したIDPsは101,425人に(2021年9月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月27日に難民262人(うち女性79人、子供134人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民262人(うち女性79人、子供134人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は706,919人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者311,671人(うち女性93,668人、子ども158,670人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,798,018人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は936,199人(うち女性280,944人、子供477,161人)となった。

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一方、国内避難民185人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは185人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は101,425人(うち女性39,184人、子供33,503人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,368,021人(うち女性421,743人、子供677,269人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3053233164919419

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 27, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

所属不明のドローンがダイル・ザウル県内の「イランの民兵」の拠点を爆撃(2021年9月27日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)がシリア政府の支配下にあるユーフラテス川西岸のマヤーディーン市近郊の農場地帯にある「イランの民兵」の拠点複数カ所を攻撃、大きな爆発が発生した。

また、その直後にも、所属不明のドローンがブーカマール市に近い国境地帯を爆撃し、爆発が複数回発生した。

シリア人権監視団によると、この攻撃で地対地ミサイル発射台複数基が破壊され、外国人少なくとも12人が負傷した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など約50輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入した。

AFP, September 27, 2021、ANHA, September 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2021、Reuters, September 27, 2021、SANA, September 27, 2021、SOHR, September 27, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヨルダン内務省はジャービル・ナスィーブ国境通行所を9月29日に全面再開すると発表(2021年9月27日)

ヨルダンの内務省は声明を出し、シリアのダルアー県にあるナスィーブ国境通行所に面するジャービル国境通行所を9月29日に全面再開することを決定したと発表した。

ジャービル・ナスィーブ国境通行所は、2018年10月に再開され、その後2020年から2021年4月まで新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として全面閉鎖されていた。

また5月には1日150人までの旅行者の入国が許可されたが、ダルアー市ダルアー・バラド地区での元反体制武装集団メンバーの武装解除と社会復帰拒否をきっかけとしてダルアー県の治安が悪化したことを受けて、7月31日に再び全面閉鎖されていた。

今回の決定により、観光やビジネスでの往来も全面解禁される。

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1270378223411270&id=409909359458165

AFP, September 27, 2021、ANHA, September 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2021、Reuters, September 27, 2021、SANA, September 27, 2021、SOHR, September 27, 2021などをもとに作成。

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ハリール経済対外通商大臣、ラアド水資源大臣、カトナー農業・農業改革大臣、ザーミル電力大臣からなる閣僚使節団がヨルダンを公式訪問(2021年9月27日)

ムハンマド・サーミル・ハリール経済対外通商大臣、タンマーム・ラアド水資源大臣、ムハンマド・ハッサーン・カトナー農業・農業改革大臣、ガッサーン・ザーミル電力大臣からなるシリアの閣僚使節団がヨルダンを公式訪問した。

使節団は首都アンマンでヨルダン側の閣僚らと拡大会合を開催、通商、運輸、電力、農業、水資源といった分野での二国間協力関係の強化について協議する。

SANA(9月27日付)が伝えた。

AFP, September 27, 2021、ANHA, September 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2021、Reuters, September 27, 2021、SANA, September 27, 2021、SOHR, September 27, 2021などをもとに作成。

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ロシア国防省はイドリブ県の反体制派支配地から飛来したドローンを撃破したと発表(2021年9月27日)

ロシア国防省(当事者和解調整センター)は声明を出し、ラタキア県フマイミーム航空基地の航空管制システムが12時30分にイドリブ県に設置されている緊張緩和地帯内のテロ組織が支配する地域から飛来した無人航空機(ドローン)を捉え、同基地に配備されているパーンツィリ-S1防空システムが基地遠方でこれを撃破したと発表した。

ドローンの飛来に伴う人的・物的被害はなかった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3052826828293386

一方、シリア人権監視団は、ロシア軍の迎撃によりカルダーハ市とジャブラ市の近郊の農地にミサイル複数発が着弾し、爆発が複数回発生したとしつつ、複数筋から得た情報だとして、ドローンによる攻撃そのものはなかったと発表した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるマストゥーマ村のバアス前衛キャンプに駐留するトルコ軍部隊がシリア政府の支配下にあるダーディーフ村一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるマジュダリヤー村、サーン村を砲撃し、子供1人を含む複数人が負傷した。

一方、トルコ軍は、カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から重火器などを積んだ車輌約20輌をシリア領内に新たに進入させた。

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アレッポ県ではシリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフル・ヌーラーン村を砲撃し、住民5人が負傷した。

また、同地一帯と第46中隊基地一帯で、シリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行った。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のズィヤーラ町各所を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を23件(イドリブ県14件、ラタキア県3件、アレッポ県2件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は14件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を19件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3052477251661677

AFP, September 27, 2021、ANHA, September 27, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 27, 2021、Reuters, September 27, 2021、SANA, September 27, 2021、SOHR, September 27, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民294人と国内避難民(IDPs)8人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は706,657人、2019年以降帰還したIDPsは101,240人に(2021年9月27日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月26日に難民294人(うち女性88人、子供150人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民294人(うち女性88人、子供150人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は706,657人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者311,409人(うち女性93,589人、子ども158,536人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,798,018人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は935,937人(うち女性280,865人、子供477,027人)となった。

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一方、国内避難民8人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは8人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は8人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は101,240人(うち女性39,072人、子供33,487人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,369,836人(うち女性421,631人、子供677,253人)となった。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3052476058328463

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 27, 2021をもとに作成。

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米主導の有志連合がダイル・ザウル県で空挺作戦を実施し、ダーイシュ・メンバーと思われるIDPsを殺害(2021年9月26日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合軍が9月25日深夜から26日未明にかけて、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるシュハイル村で空挺作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる3人を殺害した。

ナダー・フラート(9月26日付)によると、殺害されたのは国内避難民(IDPs)だという。

また、シリア人権監視団によると、少女1人が戦闘に巻き込まれて重傷を負い、9月27日に死亡した。

一方、SANA(9月26日付)によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるアブー・ハシャブ村でシリア民主軍のパトロール部隊の通過に合わせて道路に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士多数が死傷した。

このほか、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、県西部の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して爆撃を実施した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市(ダイル・ザウル県)とラッカ市を結ぶユーフラテス川西岸沿いの街道(マアダーン町近郊)でシリア軍の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、兵士2人が死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、県東部の砂漠地帯で、ロシアの支援を受けるパレスチナ人民兵組織のクドス旅団と交戦し、戦闘員4人が死亡した。

AFP, September 26, 2021、ANHA, September 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2021、Nada’ al-Furat, September 26, 2021、Reuters, September 26, 2021、SANA, September 26, 2021、SOHR, September 26, 2021、September 27, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍がトルコ占領下のアレッポ県を爆撃し、シリア国民軍の戦闘員11人を殺害、シリア民主軍は反撃しシリア軍兵士2人を殺害、トルコがハサカ県でロシア軍ヘリを攻撃、シリア軍が反撃(2021年9月26日)

アレッポ県では、ANHA(9月26日付)によると、ロシア軍戦闘機が早朝、トルコ占領下の「オリーブの枝」地域内のバースィラ村に対して1回、バッラーダ村に対して2回の爆撃を実施した。


ロシア軍戦闘機はまた、シーラーワー町近郊のジャルバラ村・マリーミーン村間に設置されているシリア国民軍の拠点に対して爆撃を行った。

この爆撃により、バッラーダ村とマリーミーン村でシリア国民軍の戦闘員15人が死傷した。

シリア人権監視団によると、爆撃はアフラーム山のバッラーダ村でシリア国民軍所属のハムザ師団が拠点・教練キャンプとして転用していた学校を狙ったもので、同師団の戦闘員11人が死亡、13人が負傷した。

死亡した戦闘員のほとんどは、ダマスカス郊外県からこの地に退去してきた戦闘員だという。

ANHAによると、これに対して、トルコ軍とシリア国民軍は、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマイヤーサ村、スーガーニカ村、クナイティラ村、ブルジュ・カース村一帯、シャフバー・ダム、スムーカ村を砲撃した。

シリア人権監視団によると、この砲撃でシリア軍兵士2人が死亡、1人が負傷した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、占領下のバーブ市の東に位置するファワーリス農場を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(9月26日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村を砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、ダルダーラ村上空を偵察飛行するロシア軍のヘリコプター複数機を狙って攻撃、ロシア軍ヘリコプターは退却を余儀なくされた。

シリア人権監視団によると、ロシア軍ヘリコプターを狙ったのはトルコ軍。

これに対して、タッル・タムル町一帯に展開するシリア軍が反撃し、同地北部一帯のトルコ軍とシリア国民軍の拠点を砲撃した。

タッル・タムル町の拠点へのシリア軍の砲撃は「平和の泉」作戦後では今回が初めて。

AFP, September 26, 2021、ANHA, September 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2021、Reuters, September 26, 2021、SANA, September 26, 2021、SOHR, September 26, 2021などをもとに作成。

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ミクダード外務在外居住者大臣がインドのジャイシャンカル外務大臣と会談(2021年9月26日)

第76回国連総会(9月14日開幕)に出席するために米国のニューヨークを訪問中のファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣は、インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外務大臣と会談した。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3093403310946775
SANA(9月26日付)が伝えた。

AFP, September 26, 2021、ANHA, September 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2021、Reuters, September 26, 2021、SANA, September 26, 2021、SOHR, September 26, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のバーラ村を4回にわたって爆撃、トルコ軍は増援部隊を同地に派遣し陣地を新設(2021年9月26日)

イドリブ県では、ANHA(9月26日付)によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村を4回にわたって爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

爆撃は、トルコ軍の拠点一帯に及んだ。

一方、トルコ軍は、カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所から半装軌車などからなる部隊をシリア領内に新たに進入させた。

増援部隊は、ザーウィヤ山地方のバルユーン村の近郊に位置するバルユーン丘や同地のトルコ軍拠点の周辺で新たな陣地を設置した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を22件(イドリブ県10件、ラタキア県4件、アレッポ県4件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は15件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を14件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3051610971748305

AFP, September 26, 2021、ANHA, September 26, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 26, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 26, 2021、Reuters, September 26, 2021、SANA, September 26, 2021、SOHR, September 26, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民281人と国内避難民(IDPs)234人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は706,363人、2019年以降帰還したIDPsは101,232人に(2021年9月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、9月25日に難民281人(うち女性85人、子供143人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民281人(うち女性85人、子供143人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は706,363人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者311,115人(うち女性93,501人、子ども158,386人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,798,015人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は935,643人(うち女性280,777人、子供476,877人)となった。

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一方、国内避難民234人が新たに帰宅した。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は101,232人(うち女性39,071人、子供33,481人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,369,828人(うち女性421,630人、子供677,247人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3051608641748538

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 26, 2021をもとに作成。

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OCHA:2011年3月から2021年3月までの10年間でシリアで死亡した35万209人の氏名、死亡日、死亡場所を特定(2021年9月25日)

国連人権理事会は第48回理事会(2021年9月18日~10月8日)で、シリア内戦の死者に関するミッシェル・バチェレ国連人権高等弁務官の最新の報告を聴取した。

バチェレ弁務官は、シリアに「アラブの春」が波及した2011年3月から2021年3月までの10年間で35万209人が死亡したことが確認されたことを明らかにした。

バチェレ弁務官によると、国連人権高等弁務官事務所(OCHA)は厳格な方法論に基づき、犠牲者の氏名、死亡日、死亡場所(県)を特定、これらの情報が特定できないケースを排除、重複を回避した。

バチェレ弁務官はまた、行方不明者の消息を明らかにするため、確固たる独立メカニズムを構築することを求めた。

OCHAが発表した。

AFP, September 25, 2021、ANHA, September 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2021、Reuters, September 25, 2021、SANA, September 25, 2021、SOHR, September 25, 2021などをもとに作成。

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米軍パトロール部隊が政府支配下のハサカ市中心街一帯を初めて巡回(2021年9月25日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍の装甲車6輌からなるパトロール部隊が、シリア政府の支配下にあるハサカ市治安厳戒地区の市街地を巡回、同地区入口に設置されているシリア軍検問所に接近したのち、基地が設置されているシャッダーディー市方面に引き返した。

米軍がハサカ市中心街でを巡回するのは今回が初めて。

AFP, September 25, 2021、ANHA, September 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2021、Reuters, September 25, 2021、SANA, September 25, 2021、SOHR, September 25, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍がトルコ占領下のアレッポ県北部を2度にわたり爆撃、前後してシリア軍、シリア民主軍がトルコ軍、シリア国民軍と交戦(2021年9月25日)

アレッポ県では、ANHA(9月25日付)によると、ロシア軍がトルコ占領下のアフリーン市近郊のバースィラ村を2度にわたって爆撃した。

シリア人権監視団によると、ロシア軍が爆撃したのはトルコ占領下のバースーファーン村とバッラーダ村一帯。

バースーファーン村に対する爆撃では、シリア国民軍の拠点複数カ所が標的となった。

また、シリア人権監視団によると、ロシア軍の爆撃と前後して、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のハルバル村一帯で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とシリア国民軍が、トルコ占領下のアフリーン市近郊のスーガーニカ村でシリア軍とシリア国民軍が、バーブ市の南に位置するターディフ市一帯でシリア軍とトルコ軍が交戦し、スーガーニカ村ではシリア軍兵士4人が負傷した。

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ハサカ県では、ANHA(9月25日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルダーラ村、アッシリア教徒が暮らすタッル・カイフジー村、タッル・ジュムア村、タッル・タムル町西のウンム・カイフ村の穀物サイロ一帯を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(9月25日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のディブス村、アブー・ナイトゥーラ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

AFP, September 25, 2021、ANHA, September 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, September 25, 2021、Reuters, September 25, 2021、SANA, September 25, 2021、SOHR, September 25, 2021などをもとに作成。

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