2014年4月3日のシリア情勢:シリア政府の動き

SANA(4月3日付)は、アリー・アブドゥッラー・アイユーブ軍武装部隊参謀長が早朝、レタキア県カサブ町一帯の前線を訪れ、第45監視塔およびその周辺の軍陣地複数カ所を視察したと報じた。

しかし、シリア人権監視団は第45監視塔一帯の戦況に関して、「一部のシャッビーハが…軍によって第45監視塔が制圧されたとの情報をメディアを通じて広めている」と発表、否定した。

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『ワタン』(4月3日付)は社説で、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表に関して「1日たりとも清廉な仲介者だったことはなく、終始、中東破壊分断計画の雇われ人だった」と批判した。

AFP, April 3, 2014、AP, April 3, 2014、ARA News, April 3, 2014、Champress, April 3, 2014、al-Hayat, April 4, 2014、Iraqinews.com, April 3, 2014、Kull-na Shuraka’, April 3, 2014、Naharnet, April 3, 2014、NNA, April 3, 2014、Reuters, April 3, 2014、SANA, April 3, 2014、UPI, April 3, 2014、al-Watan, April 3, 2014などをもとに作成。

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2014年4月2日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シリア革命家戦線司令官のジャマール・マアルーフ氏は、ハタイ県アンタキヤ市で『インディペンデント』(4月2日付)のインタビュー(http://www.independent.co.uk/news/world/middle-east/i-am-not-fighting-againstalqaida-itsnot-our-problem-says-wests-last-hope-in-syria-9233424.html)に応じ、そのなかでシャームの民のヌスラ戦線などアル=カーイダ系の組織との関係について、シリア国内でアサド政権といかなる勢力との間にも「問題はない」と述べ、共闘していることを明らかにした。

The Independent, April 2, 2014
The Independent, April 2, 2014

マアルーフ氏は、今年初めに米国など西側諸国からの支援を受け、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をアレッポ市から対トルコ国境のジャラーブルス市(アレッポ県)やイラク国境地帯に放逐したと主張した。

しかしヌスラ戦線との関係については「私がアル=カーイダと戦っていないことは明白だ。これはシリアの国境の外の問題であって、我々の問題ではない。シリア国内で政権と戦う誰との間にも問題はない」と述べた。

シリア革命家戦線は、自由シリア軍参謀委員会の傘下にはないが、比較的良好な関係を保ち、「穏健な反体制派」と目されている。

またマアルーフ氏はシリア国内で命を狙われ、現在はトルコに滞在しているという。

The Independent, April 2, 2014をもとに作成。

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2014年4月2日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(4月2日付)は、ダマスカス郊外県東グータ地方、ダマスカス県ジャウバル区で活動していたユースフ・アズマ大隊が活動停止を発表したと報じた。

司令官のフサーム・ハーニー・ズィーブ氏はクッルナー・シュラカーに対し、自由シリア軍参謀委員会からの支援が不十分で資金面の困難に直面し、高性能の兵器、戦闘員の生活保障ができなかったことを明らかにした。

Kull-na Shuraka', April 2, 2014
Kull-na Shuraka’, April 2, 2014

ズィーブ氏によると、スワイダー県で活動していたスルターン・バーシャー・アトラシュ大隊も同様の理由で活動を停止していたという。

ユースフ・アズマ大隊は2012年12月15日に活動を開始、2013年初めに結成を正式発表していた。

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クッルナー・シュラカー(4月2日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立の消息筋の話として、7人代表メンバーの辞任を正式に受理したと報じた。

7人の氏名は以下の通り:

1. ヤースィル・ファルハーン

2. カマール・ルブワーニー

3. ヤフヤー・クルディー

4. ムハンマド・シャッアール

5. ムスタファー・シャルシュ

6. ダーウード・アール・スライマーン

7. ヤーミン・ジャウハリー

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シャームの民のヌスラ戦線は、ハサカ県マルカダ町を制圧したイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討を目的とした「殉教者のための復讐」作戦を開始したと発表した。

クッルナー・シュラカー(4月2日付)が報じた。

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Kull-na Shuraka', April 2, 2014
Kull-na Shuraka’, April 2, 2014

自由シリア軍参謀委員会は、アレッポ市および同市郊外での活動を統括する統合軍事参戦司令室を設置したと発表した。

司令室設置は2014年3月28日の参謀委員会会合で決定され、ウマル・アブドゥッラフマーン空軍大尉が司令室長を務める、という。

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ARA News(4月2日付)によると、民主統一党のアサーイシュが、ハサカ県タッル・タムル町でシリア・クルド・イェキーティー党幹部のバフジャト・シャイフー氏、カーミーラーン・シャイフー氏を一時拘束した。

カーミーラーン・シャイフー氏がタッル・タムル町長と村での租税をめぐって口論となったことが拘束の理由だという。

AFP, April 2, 2014、AP, April 2, 2014、ARA News, April 2, 2014、Champress, April 2, 2014、al-Hayat, April 3, 2014、Iraqinews.com, April 2, 2014、Kull-na Shuraka’, April 2, 2014、Naharnet, April 2, 2014、NNA, April 2, 2014、Reuters, April 2, 2014、SANA, April 2, 2014、UPI, April 2, 2014などをもとに作成。

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2014年4月1日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記2)

シリア人権監視団は、2011年3月半ば(3月18日)以降の紛争による死者数が15万344人に達したと発表した。

同監視団によると死者内訳は以下の通り:

民間人5万1,212人(うち子供7,014人)
軍兵士、親政権武装集団戦闘員5万8,480人(うち軍兵士が3万5,601人、国防隊戦闘員が2万1,910人)
ジハード主義者を含む反体制武装集団戦闘員3万3,781人
身元不明者2,871人
ヒズブッラー戦闘員364人
シーア派の外国人戦闘員605人

またこのほかに、軍・治安部隊、親政権の武装集団に逮捕・捕捉された2万6,000人以上と、「さまざまな当事者」によって拉致された数百人が行方不明だという。

AFP, April 1, 2014、al-Hayat, April 1, 2014をもとに作成。

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2014年4月1日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

ハサカ県タッル・タムル町で、アッシリア協会の新年祭(アキートー、4月1日)の祝典が催され、アッシリア教徒が参加した。

ARA News(4月3日付)によると、祝典はアッシリア民主党が主催し、民主統一党アサーイシュや、アッシリア教徒の民兵が見守るなかで執り行われたという。

ARA News, April 3, 2014
ARA News, April 3, 2014

ARA News, April 3, 2014などをもとに作成。

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2014年4月1日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(4月2日付)は、西側外交筋の話として、ラタキア港からの化学物質搬出作業が、3月下旬に始まったシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団によるラタキア県カサブ町一帯への侵攻を受けて「凍結」状態に陥っていると報じた。

また、化学兵器禁止機関・国連合同派遣団の専門家が滞在するラタキア市のホテル近くと、化学物質搬出のためにデンマーク船籍、ノルウェー船籍が停泊するラタキア港の近くにロケット弾がそれぞれ1発ずつ着弾したとの情報もあるという。

これに関して、ロシア外務省は声明を出し、「海岸作戦」(ヌスラ戦線などによるカサブ町一帯への侵攻」が化学物質搬出を麻痺させると非難する一方、マーティン・デンプスィー米陸軍参謀長は訪問先のイスラエルで31日、シリアが化学兵器廃棄に関する誓約を守らない場合、「力を行使する」と述べたという。

一方、SANA(4月1日付)は、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣が化学兵器禁止機関・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補と会談し、化学兵器廃棄の進捗状況などについて意見を交わしたと伝えた。

ミクダード副大臣は会談で、国際公約に従い廃棄作業を進める意思を伝えつつ、「一部の外国が問題を政治化し、シリアと化学兵器禁止機関、国連の協力関係を妨害しようと、武装集団への支援を行っている」と懸念を表明したという。

これに対し、カーグ国連事務次長補は、「困難な治安状況のなかで誓約の履行が脅威に曝されている」と理解を示したという。

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UAEのラブナー・ハーリド・カースィミー開発国際協力大臣は記者会見を開き、シリアの避難民を支援するために1億1,100万ドルの支援を行うと発表した。

AFP, April 1, 2014、AP, April 1, 2014、ARA News, April 1, 2014、Champress, April 1, 2014、al-Hayat, April 2, 2014、Iraqinews.com, April 1, 2014、Kull-na Shuraka’, April 1, 2014、Naharnet, April 1, 2014、NNA, April 1, 2014、Reuters, April 1, 2014、SANA, April 1, 2014、UPI, April 1, 2014などをもとに作成。

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2014年4月1日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制勢力がラタキア県カサブ町一帯への侵攻を続けるなか、トルクメン山(ラビーア町一帯)、バユル・ブジャク地方、クルド山を視察したと発表、写真を公開した。

『ハヤート』(4月1日付)によると、ジャルバー議長は、カサブ町、スーダー村、第45監視所など、ヌスラ戦線が解放したとされるすべての地域を訪問し、「統一軍事司令室」(地中海岸西北地域作戦司令室)の戦闘員らと会談したことを明らかにした。

ジャルバー議長は会談で「数日中に支援が増大するだろう」と強調した。

視察には連立メンバーのアフマド・ハクル氏、連立のトルクメン国民ブロック・メンバー、自由シリア軍参謀委員会の幹部らが同行した。

Kull-na Shuraka', April 1, 2014
Kull-na Shuraka’, April 1, 2014
Kull-na Shuraka', April 1, 2014
Kull-na Shuraka’, April 1, 2014
Kull-na Shuraka', April 1, 2014
Kull-na Shuraka’, April 1, 2014
Kull-na Shuraka', April 1, 2014
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Kull-na Shuraka', April 1, 2014
Kull-na Shuraka’, April 1, 2014
Kull-na Shuraka', April 1, 2014
Kull-na Shuraka’, April 1, 2014
Kull-na Shuraka', April 1, 2014
Kull-na Shuraka’, April 1, 2014
Kull-na Shuraka', April 1, 2014
Kull-na Shuraka’, April 1, 2014
SANA, April 1, 2014
SANA, April 1, 2014

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『ラアユ』(4月1日付)は、ダマスカス郊外県東グータ地方で対立を続けてきたイスラーム軍とダマスカス県・同郊外県シャリーア委員会(アジュナード・シャーム・イスラーム連合)が対立を解消したと報じた。

両者の和解は、シリア革命反体制勢力国民連立前議長のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏らが仲介したという。

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ARA News, April 1, 2014
ARA News, April 1, 2014

ARA News(4月1日付)によると、クルディスタン・イェキーティー党コバネ機構が西クルディスタン移行期民政局(コバネ)への参加を表明した。

クルディスタン・イェキーティー党は、シリア・クルド・イェキーティー党、シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)とは別組織。

AFP, April 1, 2014、AP, April 1, 2014、ARA News, April 1, 2014、Champress, April 1, 2014、al-Hayat, April 2, 2014、Iraqinews.com, April 1, 2014、Kull-na Shuraka’, April 1, 2014、Naharnet, April 1, 2014、NNA, April 1, 2014、al-Ra’y, April 1, 2014、Reuters, April 1, 2014、SANA, April 1, 2014、UPI, April 1, 2014などをもとに作成。

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2014年3月31日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア人権監視団は、3月21日にシャームの民のヌスラ戦線などがラタキア県カサブ町一帯に侵攻して以降の同地での戦闘による死者数が1,052人以上に達している、と発表した。

同監視団によると、このうち194人が軍、国防隊、アレキサンドレッタ地方解放シリア抵抗運動、バアス大隊などの将兵・戦闘員で、士官の死者数は27人に達するという。

一方、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団戦闘員の死者数は128人で、そのなかの56人が外国人(アラブ人、EU出身者、アジア人)だという。

負傷者は軍側が500人以上、ヌスラ戦線側が230人以上だという。

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Kull-na Shuraka', March 31, 2014
Kull-na Shuraka’, March 31, 2014

自由シリア軍国内合同司令部のファフド・ミスリー中央広報担当官はパリで声明を出し、反体制勢力が統一司令部結成に失敗し、「革命」を混乱に陥れたと批判し、自由シリア軍メンバーとしての活動を停止することを決意したとのべ、離反を宣言した。

ミスリー氏は今後は「無所属の愛国的反体制活動家」に戻り、「殺戮・犯罪体制への反対運動」を続けるという。

声明の署名欄には「17年間フランスで亡命生活を送る無所属反体制活動家、ジャーナリスト、研究者」と書き添え、シリア国内での活動経験がなかったことを自ら暴露した。

AFP, March 31, 2014、AP, March 31, 2014、ARA News, March 31, 2014、Champress, March 31, 2014、al-Hayat, April 1, 2014、Iraqinews.com, March 31, 2014、Kull-na Shuraka’, March 31, 2014、Naharnet, March 31, 2014、NNA, March 31, 2014、Reuters, March 31, 2014、SANA, March 31, 2014、UPI, March 31, 2014などをもとに作成。

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2014年3月30日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(3月30日付)は、自由シリア軍(参謀委員会)が3月半ばから行っていた組織改編を終え、参謀委員会メンバーを新たに選出したと報じた。

同報道によると、新参謀委員会メンバーは以下の通り:

1. アスアド・ムスタファー移行期政府国防大臣

2. ムハンマド・ハッルーフ移行期政府国防副大臣(少将)

3. アブドゥルイラーフ・バシール参謀長(准将)

4. ハイサム・アフィースィー参謀副長(大佐)

5. ザキー・アリー・ルーラ作戦局長(准将)

6. アドナーン・フトバ兵器局長(准将)

7. アフマド・ガッラ兵站支援局長(准将)

8. アフマド・シュルーフ偵察局長(准将)

9. アブドゥルマジード・ドゥバイス迫撃ミサイル局長(准将)

10. タラール・ファルザート組織運営局長(准将)

11. イブラーヒーム・ダルウィーシュ財務局長(准将)

12. ムハンマド・アブー・ザイド軍事法廷局長(准将)

13. サラーフ・バシーリーニー空軍局長(准将)

14. リヤード・サイード指揮局長(大佐)

15. ヤフヤー・ビータール軍事諜報局長(准将)

16. ハーリド・ウマル化学局長(准将)

17. アブドゥルマジード・アシュタル軍事工科局長(准将)

Kull-na Shuraka', March 30, 2014
Kull-na Shuraka’, March 30, 2014

またバシール参謀長ら参謀委員会メンバーは、シリア国内に潜入し、アレッポ県内の武装集団を視察したという。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、「レバノンにおける問題とは、ヒズブッラーがシリアでの戦争に参加することが遅れたこと」としたヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長の演説(29日)に関して、「ヒズブッラーと我々の問題は、彼らがアサド政権の軍を支援して、シリアが軍事介入し、無制限な殺戮を支援していることにある」と反論した。

アナトリア通信(3月30日付)が伝えた。

AFP, March 30, 2014、Anadolu Ajansı, March 30, 2014、AP, March 30, 2014、ARA News, March 30, 2014、Champress, March 30, 2014、al-Hayat, March 31, 2014、Iraqinews.com, March 30, 2014、Kull-na Shuraka’, March 30, 2014、Naharnet, March 30, 2014、NNA, March 30, 2014、Reuters, March 30, 2014、SANA, March 30, 2014、UPI, March 30, 2014などをもとに作成。

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2014年3月29日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

ARA News(3月30日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は2013年9月にラッカ県タッル・アブヤド市の国境通行所近くで拉致したスペイン人記者2人を解放した。

ARA News, March 29, 2014などをもとに作成。

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2014年3月29日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア人権監視団によると、ラッカ県で活動するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、他の武装集団やアラブ系部族民兵約1,500人からなる「アンサール軍」を創設した。

アンサール軍は、ラッカ県、タッル・アブヤド市、ジャラーブルス市(アレッポ県)、マンビジュ市(アレッポ県)などで、民主統一党人民防衛隊、イスラーム戦線との戦闘に投入されるという。

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ARA News(3月29日付)によると、民主統一党人民防衛隊総司令部は声明を出し、ハサカ県ジャズア村一帯でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との戦闘で、26日にダーイシュ戦闘員56人を殺害したと発表した。

この戦闘での人民防衛隊戦闘員4人も戦死したという。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣は声明を出し、トルコでの統一地方選挙(29、30日)に関して、「トルコ国内に居住するシリア人避難民および在留者に…トルコの各政党の事務所、投票所に近づかず、いかなる政党活動、デモにも参加しないよう」呼びかけた。

AFP, March 29, 2014、AP, March 29, 2014、ARA News, March 29, 2014、Champress, March 29, 2014、al-Hayat, March 30, 2014、Iraqinews.com, March 29, 2014、Kull-na Shuraka’, March 29, 2014、Naharnet, March 29, 2014、NNA, March 29, 2014、Reuters, March 29, 2014、SANA, March 29, 2014、UPI, March 29, 2014などをもとに作成。

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2014年3月28日のシリア情勢:反体制勢力の動き

東グータ統一革命医療局は声明を出し、ダマスカス郊外県ハラスター市を、軍が毒ガス弾で砲撃、25人が窒息などの中毒症状を発症したと発表した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣は、ラタキア県カサブ町一帯へのシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団の侵攻に関して、3月27日付で50万米ドルの軍事支援を行うことを決定した。

暫定政府はこれまでにすでに20万ドルの軍事支援を同地での作戦のために供与しているという。

クッルナー・シュラカー(3月28日付)が、自由シリア軍消息筋の話として伝えた。

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シリア人権監視団は、ラタキア市の複数の医療筋の話として、カサブ町一帯へのシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の侵攻を受け、3月21日以降、士官13人を含む150人以上の軍将兵、国防隊の隊員が死亡、数百人が負傷したと発表した。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会(広報局)は声明を出し、アレッポ県アイン・アラブ市、ラッカ県タッル・アブヤド市でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻勢と民主統一党人民防衛隊などとの戦闘に関して、ダーイシュの蛮行を非難するとともに、トルコにシリア国内でのテロ組織への支援を停止するよう強く求めた。

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民主統一党アサーイシュ総務局は、ロージュアーヴァー(Rojava、シリア北東部の「西クルディスタン」の別称)地域への外国(イラク)からの出入国の手続きを整備すると発表した。

同地域の国境通行所を経由した出入国は、申請書類、顔写真(カラー)2枚、IDカードのコピー、パスポートのコピー、同地域内の身元引受人の個人情報をあらかじめ提出することが求められるという。

クッルナー・シュラカー(3月28日付)が伝えた。

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ダマスカス郊外県東グータ地方を拠点とするアジュナード・シャーム・イスラーム連合(アブドゥッラー・シャーミー報道官)は声明を出し、2,000人以上のムジャーヒドゥーンが新たに隊列に加わったと発表した。

新たに参加した戦闘員は、ダマスカス郊外県カラムーン地方(ヤブルード市、ランクース市)、東グータ地方(ハラスター市、ザマルカー町、カフルバトナー町、マルジュ市)、ダマスカス県ジャウバル区、ヒムス県で活動する以下の部隊に配属されるという。

ワ・アイッドゥー旅団
イスラーム青年旅団
アムジャード・シャーム旅団
ハーフィズ・ザハビー旅団
イスラーム・ジハード大隊
バイアト・ラドワーン大隊
カーディスィーヤ大隊
ヌスール・シャーム大隊
ダマスカス真理の険大隊

AFP, March 28, 2014、AP, March 28, 2014、ARA News, March 28, 2014、Champress, March 28, 2014、al-Hayat, March 29, 2014、Iraqinews.com, March 28, 2014、Kull-na Shuraka’, March 28, 2014、Naharnet, March 28, 2014、NNA, March 28, 2014、Reuters, March 28, 2014、SANA, March 28, 2014、UPI, March 28, 2014などをもとに作成。

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2014年3月27日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ラタキア県カサブ町一帯に侵攻したシャームの民のヌスラ戦線などを「自由シリア軍の英雄たち」と讃え、「シリアおよびすべてのシリア国民をアサド家の独裁支配から解放する努力を賞賛する」と表明した。

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Kull-na Shuraka', March 27, 2014
Kull-na Shuraka’, March 27, 2014

自由シリア軍参謀委員会のハイサム・アスィーフィー副参謀長はクッルナー・シュラカー(3月27日付)に対し、シリア革命反体制勢力国民連立暫定政府と参謀委員会が、ラタキア県カサブ町一帯でのシャームの民のヌスラ戦線などによる侵攻を「一丸となって全面支持し、資金、武器、装備を提供することで合意している」と述べたうえで、シリア革命家戦線などがハマー県ムーリク市一帯やイドリブ県からラタキア県へのシリア軍の増援部隊派遣や補給を阻止するため活動していることを認めた。

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シリア・ムスリム同胞団政治局メンバーのサミール・アブー・ラバン氏はクッルナー・シュラカー(3月27日付)のインタビューに応じ、そのなかで、同胞団は「革命」当初から平和的活動を維持することを試み、武力活動が事態を長引かせると考えてきたとしたうえで、「同胞団は独自の武装集団を持たないようにしてきた。つまり同胞団は武装集団の結成に着手したが、我々はそれを全く望んでいない」と述べた。

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シリア人権ネットワークは、アサド政権が化学兵器に代えてクラスター爆弾を使用、これにより子供64人を含む民間人138人が犠牲となっている、と主張した。

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ARA News(3月28日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は、ハサカ県シャッダーディー市のアカバ・ブン・ワリード学校で、体育と音楽の授業を廃止し、軍事教練の授業を新設する決定を行った。

AFP, March 27, 2014、AP, March 27, 2014、ARA News, March 27, 2014、Champress, March 27, 2014、al-Hayat, March 28, 2014、Iraqinews.com, March 27, 2014、Kull-na Shuraka’, March 27, 2014、Naharnet, March 27, 2014、NNA, March 27, 2014、Reuters, March 27, 2014、SANA, March 27, 2014、UPI, March 27, 2014などをもとに作成。

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2014年3月26日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記2)

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のウスマーン・アール・ナーズィフ氏を含むサウジ人戦闘員らがビデオ声明(https://www.youtube.com/watch?v=AktXHH7bUD4)を出し、サウジアラビアのパスポートを破り捨て、シリアを離れ「アラビア半島」に帰還し、同地に「ダーイシュの指紋を残す」と宣言した。

ビデオ声明には、ムフティーを名乗るサウジ人ウスマーン・アール・ナーズィフ氏、その弟のハーリド氏、ファフド・ハーリス氏、ムンズィル・ズウビー氏(アブー・ガーダ・ムハージル、ないしはアブー・ガーダ・ズウビー)らが出演している。

 

Youtube
Youtube

 

al-Hayat, March 31, 2014、Youtube, March 26, 2014などをもとに作成。

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2014年3月26日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン首相が、シリア情勢をめぐって、アフメド・ダウトオール外務大臣らと交わした会話の音声(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=c-1GooSDwJ8#t=0http://www.youtube.com/watch?v=lm7eg0-IjlI)がユーチューブ(3月26日付)にアップされた(英語訳はhttp://www.ibtimes.co.uk/turkey-youtube-ban-full-transcript-leaked-syria-war-conversation-between-erdogan-officials-1442161を参照)。

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会話のなかで、エルドアン首相は「この攻撃(スライマーン・シャー廟への攻撃)を、我々にとってのチャンスと捉えねばならない」と述べたのに対し、国家諜報機構(MİT)のハカン・フィダン長官は「そうする必要があるのなら、シリアから4人を送りましょう。トルコにミサイル攻撃を行うよう命令し、戦争の理由を作り出しましょう。必要なら、スライマーン・シャー廟への攻撃も準備できます」と応えている。

スライマーン・シャー廟は、アレッポ県北部に位置する史跡で、トルコ軍が管轄しているが、最近になって、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)による襲撃の可能性が示唆されていた。

なお、ユーチューブにアップされた会話の音声に関して、トルコ外務省は「一部が改ざんされている」としたうえで、国家安全保障に対する「卑劣な攻撃」だと非難した。

IB Times, March 27, 2014、SANA, March 27, 2014などをもとに作成。

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2014年3月26日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

ARA(3月27日付)によると、ユーフラテス川東部(ジャズィーラ地方)のアラブ系部族の代表がハサカ県ジュワーディーヤ(ジル・アーガー)市近郊のトゥーバー村で会合を開き、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻撃に対抗するクルド人を支持・支援することを確認した。

ARA News, March 27, 2014などをもとに作成。

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2014年3月26日のシリア情勢:反体制勢力の動き

ARA News(3月26日付)によると、ハサカ県マルカダ町郊外のダシーシャ村で、住民がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の支配に反対するデモを行い、ダーイシュの退去を求めた。

AFP, March 26, 2014、AP, March 26, 2014、ARA News, March 26, 2014、Champress, March 26, 2014、al-Hayat, March 27, 2014、Iraqinews.com, March 26, 2014、Kull-na Shuraka’, March 26, 2014、Naharnet, March 26, 2014、NNA, March 26, 2014、Reuters, March 26, 2014、SANA, March 26, 2014、UPI, March 26, 2014などをもとに作成。

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2014年3月26日のシリア情勢:アラブ連盟首脳会議

アラブ連盟首脳会議は2日間の日程を終え、閉幕声明(クウェート宣言)を採択し閉会した。

クウェート宣言(正式名「包括的アラブ覚醒実現のためのアラブ連帯強化」)は、シリア情勢をめぐって、イスラエルによるゴラン高原占領を非難、同高原回復を求めるシリアを断固として支援することを確認した。

またシリアでの紛争に関しては、シリア国民との連帯と、「シリア国民の唯一の正統な代表」であるシリア革命反体制勢力国民連立の支持を確認するとともに、シリア政府に対して市民に対する軍事行動の即時停止を要求、国民に対する政権の虐殺、殺戮を非難した。

そのうえで、ジュネーブ合意に従った危機の政治的解決を呼びかけた。

なお、クウェート宣言と合わせて採択されたシリア情勢に関する細目文書(「シリア危機」)は、以下8項目を確認し、紛争の政治的解決を呼びかけた。

1. シリア革命反体制勢力国民連立に、シリア・アラブ共和国の代表ではなく、「アラブ連盟の規則の例外として、2014年9月以降の連盟諸会合に参加」するよう呼びかけた。
2. シリア革命反体制勢力国民連立の参加は、本国のいかなる法的義務も伴わない。
3. シリア革命反体制勢力国民連立がアラブ連盟のシリア・アラブ共和国代表ポストを務めることを歓迎し、同連立をシリア国民の唯一の正統な代表と承認した2013年3月のドーハでの首脳会談の決定、同月の閣僚会議の決定を改めて確認する。
4. しかし両決定に関して、アルジェリアとイラクが態度を保留し、レバノンが棄権したことを考慮する。
5. ジュネーブ2会議の膠着状態の責任が国連安保理にあると追及し、国連事務総長に対して、国連・アラブ連盟共同特別代表、アラブ連盟、紛争当事者とともに交渉に基づく危機の政治的解決を実現するための共同行動に向けた決定を求める。
6. ジュネーブ合意(2012年6月)に基づき、政治解決を最優先事項とした努力継続の必要を確認する。
7. クウェートでの2014年1月の支援国会議(クウェート2)の決定を歓迎する。
8. シリア人避難民を受け入れている国々とともに、アラブ連盟事務局は支援拡充に努める。

AFP, March 26, 2014、AP, March 26, 2014、ARA News, March 26, 2014、Champress, March 26, 2014、al-Hayat, March 27, 2014、Iraqinews.com, March 26, 2014、Kull-na Shuraka’, March 26, 2014、Naharnet, March 26, 2014、NNA, March 26, 2014、Reuters, March 26, 2014、SANA, March 26, 2014、UPI, March 26, 2014などをもとに作成。

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2014年3月25日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

民主的変革諸勢力国民調整委員会は声明を出し、ラタキア県カサブ町一帯へのシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団の侵攻に関して「シリア内政へのトルコのあからさまな介入」と非難した。

委員会は声明で、ヌスラ戦線などが、民間人を攻撃するためトルコ領から潜入し、「国際法と国連憲章に明らかに違反したトルコ軍の攻撃を隠蔽している」としたうえで、トルコの内政干渉が「事態をさらに複雑化し、シリアにさらなる流血と破壊をもたらす」と非難した。

そのうえで、トルコ軍によるシリア軍戦闘機撃墜についての調査を呼びかける一方、トルコを初めとする諸外国に対して、紛争の一当事者への軍事支援ではなく、人道支援を行うよう求めた。

またすべての外国人戦闘員に対して、シリアからの退去を求めた。

Kull-na Shuraka’, March 25, 2014などをもとに作成。

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2014年3月25日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ラタキア県カサブ町一帯に対するシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団の攻撃に関して、アサド政権が武装勢力が占拠している同市のアルメニア教会などを標的に砲撃を行っていると非難した。

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民主統一党人民防衛隊の総司令部は声明を出し、イラク・クルディスタン地域のマスウード・バールザーニー大統領に対して、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻撃に対する西クルディスタン(シリア北東部)の防衛に介入、参加するよう呼びかけた。

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シリア・クルド・イェキーティー党(シリア・クルド国民評議会)のイブラーヒーム・バッルー書記長は、声明を出し、西クルディスタン人民議会に対して、統一クルド人部隊結成に関する合意を履行するよう呼びかけた。

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ARA News, March 25, 2014
ARA News, March 25, 2014

ARA News(3月25日付)によると、ハサカ県カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市で、シリア・クルド国民評議会およびクルド青年運動、民主統一党女性機構が呼びかけた二つのデモが行われた。

いずれのデモでも、参加者はアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市一帯に対するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻撃を非難した。

AFP, March 25, 2014、AP, March 25, 2014、ARA News, March 25, 2014、Champress, March 25, 2014、al-Hayat, March 26, 2014、Iraqinews.com, March 25, 2014、Kull-na Shuraka’, March 25, 2014、Naharnet, March 25, 2014、NNA, March 25, 2014、Reuters, March 25, 2014、SANA, March 25, 2014、UPI, March 25, 2014などをもとに作成。

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2014年3月25日のシリア情勢:アラブ連盟首脳会議

アラブ連盟首脳会議がクウェートで開会した。会議は2日間の予定。

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サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ副首相は開会式で演説し、シリア情勢に関して、国際社会がシリアの反体制勢力を「見捨てた」と非難、「シリア情勢の行き詰まりを打開するには、現地のパワー・バランスの変化を実現することが必要だ」と述べた。

そのうえで、シリア革命反体制勢力国民連立にアラブ連盟の代表権を正式付与するよう求めた。

しかし、『ハヤート』(3月26日付)などによると、多くの連盟加盟国が、シリア国内で活動する反体制組織の民主的変革諸勢力国民調整委員会の異議申し立てなどを受けるかたちで、シリア革命反体制勢力国民連立への代表権付与に反対し、シリアの代表ポストを空席のままとするとの姿勢を示したという。

また、サルマーン副首相は「テロが我々の治安と安定に深刻な脅威を与えている」としつつ「地域の治安と安定は、殺傷兵器保有によってはもたらされず、こうした兵器を入手・保持することは危機をもたらす」と述べ、「相互信頼と尊重に基づく関係」構築が必要だと強調した。

なおサルマーン副首相は開会式出席後、サウジアラビアに早々に帰国した。

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カタールのタミーム・ビン・ハマド首長は開会式の演説で、「国民統合維持に失敗している国が、自国のテロを支援しているのはそれ以外のアラブ諸国だと非難することは失礼だ」と述べ、イラク政府やサウジアラビア政府を暗に批判した。

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首脳会談にオブザーバーとして出席したシリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は開会式で演説し、反体制勢力に武器供与を行うよう国際社会に圧力をかけるよう主張するととともに、国内外での人道支援、ヨルダン、レバノン、イラク、エジプト、トルコのシリア人避難民救済を求めた。

また「シリア政府は正統性を失った」と主張し、アラブ諸国に対して、各国の首都にあるシリア大使館を連立に引き渡すよう要求した。

しかし、ジャルバー議長の演説中、レバノンの代表団に参加していたアリー・ハサン・ハリール財務大臣が、連立の参加に抗議の意を示し、議場から退席した。

ハリール財務大臣は、アマル運動の幹部で、ナビーフ・ビッリー国民議会議長の腹心の一人。

ハリール財務大臣はその後、ツイッターを通じて「私の信念に従い、ジャルバー演説中退席した」と発表した。

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ミシェル・スライマーン大統領は開会式で演説し、シリア人避難民の流入による負担をアラブ諸国で分担するよう呼びかけた。

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アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は、潘基文国連事務総長の代理としてアラブ連盟首脳会議に出席し、開会式で演説、シリア情勢に関して「この紛争に軍事的解決がないということを確認させて欲しい。改めて、すべての当事者に武器供与を停止するよう求める」と述べた。

またブラーヒーミー共同特別代表は「地域全体がこの紛争に脅かされている。とくにレバノンはこうした脅威に曝されている」と付言した。

AFP, March 25, 2014、AP, March 25, 2014、ARA News, March 25, 2014、Champress, March 25, 2014、al-Hayat, March 26, 2014、Iraqinews.com, March 25, 2014、Kull-na Shuraka’, March 25, 2014、Naharnet, March 25, 2014、NNA, March 25, 2014、Reuters, March 25, 2014、SANA, March 25, 2014、UPI, March 25, 2014などをもとに作成。

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2014年3月24日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

自由シリア軍司令官を名乗る人物は、AKI(3月24日付)にヒラール・アサド氏の死亡(23日)に関して、「カサブで殺されたわけでもなく、グラッド・ミサイルで殺害されたのでもなく、自宅前で射殺された」と主張した。

AKI, March 24, 2014をもとに作成。

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2014年3月24日のシリア情勢:反体制勢力の動き

イスラーム軍司令官のザフラーン・アッルーシュ氏は声明を出し、ヒラール・アサド氏の死に関して、カサブ町で戦死したとする発表・報道を否定、「イスラーム軍諜報機関から得た情報」として、「ラタキア市内3月8日通りの警察署近くファウワーズ・アサド氏の邸宅での「シャッビーハ」幹部の会合」を襲撃し、殺害したと発表した。

アッルーシュ氏によると、この暗殺作戦では、イスラーム軍はグラード・ロケット砲2発で攻撃を行い、1発目は23日午前7時20分、2発目はその5分後に発射したという。

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シリア人権監視団は、ヒラール・アサド氏の戦死に関して、ラタキア県カサブ町でのシャームの民のヌスラ戦線などとの戦闘で、副官ら7人とともに殺害されたと発表した。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、シャームの民のヌスラ戦線やイスラーム戦線の戦闘員を追撃中だったシリア軍戦闘機をトルコ軍戦闘機が撃墜した事件(23日)に関して「シリア領内で孤立する民間人を砲撃してきた戦闘機撃墜により、再三にわたる侵犯に対応する権利を行使した」と支持を表明した。

連立は「我々は国際社会に、アサド政権が戦闘機を使用することを阻止し、無実の民間人への…無差別空爆を停止させるため政権を無力化するよう求めてきた」としたうえで、「昨日、政府軍の戦闘機がトルコ領空を侵犯、トルコ軍が…自らの権利を行使した」と主張、トルコ空軍による戦闘機撃墜を支持した。

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Syria-News(3月24日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国ラッカ州は、住民への福祉サービスの提供を目的とした「イスラーム福祉委員会」をラッカ市に設置した。

AFP, March 24, 2014、AP, March 24, 2014、ARA News, March 24, 2014、Champress, March 24, 2014、al-Hayat, March 25, 2014、Iraqinews.com, March 24, 2014、Kull-na Shuraka’, March 24, 2014、Naharnet, March 24, 2014、NNA, March 24, 2014、Reuters, March 24, 2014、SANA, March 24, 2014、Syria-news.com, March 24, 2014、UPI, March 24, 2014などをもとに作成。

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2014年3月23日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

ダニエル・ルビンスタイン米シリア担当特使は、イスタンブールでのシリア革命反体制勢力国民連立アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長との会談後、ガズィアンテップ市を訪問、連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣首班ら同政府閣僚らと会談した。

Kull-na Shuraka', March 24, 2014
Kull-na Shuraka’, March 24, 2014

会談では、同連立暫定政府への「シリアの友」連絡グループの支援の仕組みなどについて協議した。

Kull-na Shuraka’, March 24, 2014などをもとに作成。

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2014年3月23日のシリア情勢:諸外国の動き

ペトラ通信(3月23日付)は、ヨルダン軍消息筋の話として国境警備隊が、ヨルダンからシリアに潜入しようとしたヨルダン人戦闘員11人を逮捕したと報じた。

国境警備隊はまた、シリアからヨルダンに潜入しようとした11人も逮捕する一方、過去72時間でシリアからの避難民1,591人がヨルダンに入国したという。

AFP, March 23, 2014、AP, March 23, 2014、ARA News, March 23, 2014、Champress, March 23, 2014、al-Hayat, March 24, 2014、Iraqinews.com, March 23, 2014、Kull-na Shuraka’, March 23, 2014、Naharnet, March 23, 2014、NNA, March 23, 2014、Petra, March 23, 2014、Reuters, March 23, 2014、SANA, March 23, 2014、UPI, March 23, 2014などをもとに作成。

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2014年3月23日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はトルコのイスタンブールでダニエル・ルビンスタイン米シリア担当特使と会談し、同連立暫定政府への「シリアの友」連絡グループの支援の仕組みなどについて協議した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は『ハヤート』(3月24日付)に、シリアの反体制勢力が「アラブ人全体の名において、アサド政権、イラン・イスラーム革命防衛隊、イラク、ヨルダンの過激派部隊との戦争を行う」と豪語した。

AFP, March 23, 2014、AP, March 23, 2014、ARA News, March 23, 2014、Champress, March 23, 2014、al-Hayat, March 24, 2014、Iraqinews.com, March 23, 2014、Kull-na Shuraka’, March 23, 2014、Naharnet, March 23, 2014、NNA, March 23, 2014、Reuters, March 23, 2014、SANA, March 23, 2014、UPI, March 23, 2014などをもとに作成。

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2014年3月22日のシリア情勢:反体制勢力の動き

自由シリア軍参謀委員会のムスタファー・アズィーズ・ハーシム西部・中部前線司令官らは、ビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=54ToHwxRLWU)を出し、地中海岸西北地域に作戦司令室を設置し、「殉教者の母」作戦を開始したと発表した。

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同発表によると、作戦司令室は以下の武装集団の指揮にあたるという。

第10旅団西部戦線司令部

第3旅団

第1旅団アサーラ・ワ・タンミヤ戦線

シャーム軍団ハナーヌー旅団

ファター・イスラーム大隊

ザーヒル・バイバルス大地亜

殉教者マムドゥーフ・ジャウラハ大隊

ヒッティーン大隊

イスラーム戦線アンサール・シャーム所属の大隊

ヌスラト・マズルーム連合所属の大隊

ウマルの末裔大隊

殉教者ムスタファー・マジュズィーブ大隊

そのうえで、同作戦司令室は、ナバア・ムッル村、ナスル山、サムラー村を制圧したと発表し、カサブ国境通行所一帯におけるシャームの民のヌスラ戦線やイスラーム戦線による戦果を、自らの戦果だと主張した。

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クッルナー・シュラカー(3月22日付)によると、ダマスカス県・ダマスカス郊外県のアルメニア教徒を名乗る青年グループがビデオ声明を出し、「アルメニア大隊」を結成し、シリア革命家戦線特殊部隊連隊のもとで反体制武装闘争を行うと発表した。

独立以来、政治への不介入を基本姿勢としてきたシリアのアルメニア教徒がこうした動きに出るのはきわめて異例。

なお、この声明発表に先だって、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線が、アルメニア教徒が多く住むカサブ町一帯での戦闘を激化させている。

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アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市のシリア・クルド国民評議会と西クルディスタン人民議会は共同声明を出し、同市周辺の村々に対するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻撃を非難した。

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ARA News(3月22日付)は、活動家のアンマール・アブドゥッラフマーン氏からの情報として、21日のハサカ県マルカダ町でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との交戦で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がダーイシュ戦闘員30人以上を殺害、車輌50輌を破壊したと報じた。

AFP, March 22, 2014、AP, March 22, 2014、ARA News, March 22, 2014、Champress, March 22, 2014、al-Hayat, March 23, 2014、Iraqinews.com, March 22, 2014、Kull-na Shuraka’, March 22, 2014、Naharnet, March 22, 2014、NNA, March 22, 2014、Reuters, March 22, 2014、SANA, March 22, 2014、UPI, March 22, 2014などをもとに作成。

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最新論考「シリア:民主化なき戦い 東京外大教授 青山弘之氏」(『読売新聞』2014年2月22日朝刊)

最新論考「シリア:民主化なき戦い 東京外大教授 青山弘之氏」(編集委員が迫る/聞き手 鶴原徹也)『読売新聞』2014年2月22日朝刊。

シリア紛争は3月、3年が過ぎた。戦闘は今日も続き、死者は推計で14万人を超え、難民・避難民は900万人に及ぶ。一時は苦境に立ったアサド大統領だが、依然として政権にとどまっている。日本有数のシリア・ウオッチャー、青山弘之・東京外語大教授に情勢を読み解いてもらった。…

2014-03-22_06-59-43_238

http://info.yomiuri.co.jp/

2014年3月21日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

クッルナー・シュラカー(3月22日付)、ARA News(3月22日付)などによると、民主統一党および西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)が、ハサカ県カーミシュリー市ハラーリーヤ地区、マアバダ(カルキールキー)村でノウルーズの祝典を行い、民俗舞踊などで新年を祝った。

またシリア・クルド国民評議会も同市コルニーシュ地区で同様の祝典を行った。

ノウルーズの祝典はカーミシュリー市以外でも、ハサカ県ラアス・アイン市、ダルバースィーヤ市などでも盛大に行われた。

Kull-na Shuraka', March 22, 2014
Kull-na Shuraka’, March 22, 2014
Kull-na Shuraka', March 22, 2014
Kull-na Shuraka’, March 22, 2014
Kull-na Shuraka', March 22, 2014
Kull-na Shuraka’, March 22, 2014
ARA, March 22, 2014
ARA, March 22, 2014

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西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)の立法評議会(ディーワーン)は、ノウルーズ(クルド人の新年祭)を記念して、声明を出し、2014年3月21日以前に犯された犯罪行為に対する処罰への恩赦を発表した。

ARA News, March 22, 2014、Kull-na Shuraka’, March 22, 2014などをもとに作成。

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2014年3月21日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(3月21日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立に批判的な反体制活動家らが、フェイスブックに「アフマド・アースィー・ジャルバー連立代表打倒協会」(https://www.facebook.com/Down.President.Ahmad.Jarba)の名でグループを立ち上げ、24時間で12,000人が参加した、と報じた。

同グループは、アサド政権の連立双方の打倒を主唱している。

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AFP, March 21, 2014、AP, March 21, 2014、ARA News, March 21, 2014、Champress, March 21, 2014、al-Hayat, March 22, 2014、Iraqinews.com, March 21, 2014、Kull-na Shuraka’, March 21, 2014、Naharnet, March 21, 2014、NNA, March 21, 2014、Reuters, March 21, 2014、SANA, March 21, 2014、UPI, March 21, 2014などをもとに作成。

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