イラク通信社はダーイシュの故バグダーディー前指導者の後継者と目されていたカルダーシュ氏を治安機関が逮捕したと発表(2020年5月20日)

イラク通信社は、同国治安機関が、ダーイシュ(イスラーム国)の前指導者であるアブー・バクル・バグダーディー氏の後継者と目されていたアブドゥッラー・カルダーシュ氏(同通信社ではアブドゥンナースィル・カルダーシュ)を逮捕したと発表した。

逮捕された日時、場所などは明らかにされなかった。

AFP, May 20, 2020、ANHA, May 20, 2020、AP, May 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2020、Iraq News Agency, May 20, 2020、Reuters, May 20, 2020、SANA, May 20, 2020、SOHR, May 20, 2020、UPI, May 20, 2020などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県でタンクローリー1台、旅客バス2台、乗用車15台の衝突事故が発生し、イラク人ら22人が死亡(2020年3月7日)

ダマスカス郊外県では、SANA(3月7日付)によると、首都ダマスカスとヒムス市を結ぶM5高速道路でタンクローリー1台、旅客バス2台、乗用車15台の衝突事故が発生し、22人が死亡、70人が負傷した。

ムハンマド・ハーリド・ラフムーン内務大臣が発表した声明によると、事故は、タンクローリーのブレーキの故障が原因。

コントロールを失ったタンクローリーは大型旅客バスと乗用車と次々と衝突した。

犠牲者の多くは大型旅客バスに乗っていたイラク人で、死者の数はさらに増えることが予想されている。

AFP, March 7, 2020、ANHA, March 7, 2020、AP, March 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 7, 2020、Reuters, March 7, 2020、SANA, March 7, 2020、SOHR, March 7, 2020、UPI, March 7, 2020などをもとに作成。

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米軍はシリア・イラク領内のイラク人民防衛隊ヒズブッラー大隊の拠点を爆撃(2019年12月29日)

米国防総省のジョナサン・ホフマン報道官は、イラクとシリア領内にあるイラク人民動員隊所属のヒズブッラー大隊の拠点を爆撃したと発表した。

ホフマン報道は「有志連合軍を迎え入れてくれているイラクの複数の基地に対するヒズブッラー大隊の度重なる攻撃への対抗措置として、米軍はシリアとイラク領内にある同組織の施設5カ所に対して、正確な自衛攻撃を行った。これはイラクの基地がロケット団30発によって狙われ、米軍兵士1人が死亡、米軍兵士4人とイラク治安部隊兵士2人が負傷したことへの対抗措置である」と述べた。

AFP, December 30, 2019、ANHA, December 30, 2019、AP, December 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 30, 2019、Reuters, December 30, 2019、SANA, December 30, 2019、SOHR, December 30, 2019、UPI, December 30, 2019などをもとに作成。

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ブーカマール国境通行所(カーイム国境通行所)を経由してシリアに入国する貨物車輌に対する入国手数料免除に(2019年12月5日)

運輸省は、ハサカ県ブーカマール国境通行所(イラク側はアンバール県カーイム国境通行所)を経由してシリアに入国する貨物車輌に対する入国手数料を免除することを決定した。

SANA(12月5日付)が伝えた。

AFP, December 5, 2019、ANHA, December 5, 2019、AP, December 5, 2019、al-Durar al-Shamiya, December 5, 2019、Reuters, December 5, 2019、SANA, December 5, 2019、SOHR, December 5, 2019、UPI, December 5, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県南東部の国境地帯でイラク人民動員隊が所属不明の無人航空機の攻撃を受ける(2019年11月17日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ブーカマール市近郊のイラク国境近くでイラク人民動員隊の車輌が所属不明の無人航空機の攻撃を受け大破し、乗っていた全員が死亡した。

AFP, November 18, 2019、ANHA, November 18, 2019、AP, November 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, November 18, 2019、Reuters, November 18, 2019、SANA, November 18, 2019、SOHR, November 18, 2019、UPI, November 18, 2019などをもとに作成。

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イラクはダーイシュの潜入を阻止するためシリア領に至るすべての国境通行所を閉鎖(2019年10月18日)

イラクのヌーファル・バハー・ムーサー移民大臣は、トルコによるシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)を受けて、シリア領に至るすべての国境通行所を閉鎖したと発表した。
スーマリーヤ・チャンネル(10月18日付)が伝えた。

ムーサー移民大臣によると、通行所閉鎖は、難民流入に紛れて「容疑者」(ダーイシュ(イスラーム国)メンバー)が潜入するのを阻止するのが目的。

AFP, October 18, 2019、ANHA, October 18, 2019、AP, October 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 18, 2019、Reuters, October 18, 2019、SANA, October 18, 2019、SOHR, October 18, 2019、al-Sumariya Channel, October 18, 2019、UPI, October 18, 2019などをもとに作成。

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アサド大統領「トルコのシリア北東部への侵攻は歴史的野望に基づいたあからさまな侵略」(2019年10月17日)

アサド大統領はシリアを訪問したイラクのファーリフ・ファイヤード内閣国家安全保障担当顧問と会談し、両国間関係について意見を交わした。

SANA(10月17日付)によると、会談で、アサド大統領は、トルコのシリア北東部への侵攻(「平和の泉」作戦)について言及、次のように発言したという。

「我々の地域における複数の国の対外的野望は歴史を通じて止むことはない。(レジェップ・タイイップ・)エルドアン(大統領)が今我が国に行っているトルコの犯罪的攻撃は、それがいかなる野望のもとに行われていようと、こうした野望に基づくもので、あからさまな侵略である。シリアは、こうした攻撃に対して、いたるところでその手先やテロリストに打撃を与えて対抗してきた。シリア領内のあらゆる場所で、合法的なすべての手段を通じて今後も対抗し、対峙する」。

AFP, October 17, 2019、ANHA, October 17, 2019、AP, October 17, 2019、al-Durar al-Shamiya, October 17, 2019、Reuters, October 17, 2019、SANA, October 17, 2019、SOHR, October 17, 2019、UPI, October 17, 2019などをもとに作成。

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シリアとイラクを結ぶユーフラテス川西岸のブーカマール・カーイム国境通行所が正式に再開(2019年9月30日)

シリアのダイル・ザウル県とイラクのアンバール県のユーフラテス川西岸の国境を結ぶブーカマール・カーイム国境通行所が正式に再開した。

再開式典には、シリアのムハンマド・ハーリド・ラフムーン内務大臣、アブドゥルマジード・カワーキビー・ダイル・ザウル県知事、アースィム・イスカンダル・ブーカマール国境通行所税関局長イラク国境委員会のカーズィム・ウカービー委員長ら用心が出席した。

式典でラフムーン内務大臣は「シリア・アラブ軍とイラク軍の犠牲、そしてダーイシュ(イスラーム国)などさまざまな名を名乗る武装テロ組織に対する両国国民の勝利の甲斐あって、通行所が再開した」としたうえで、人や物の移動など通商が活性化し、両国に利益をもたらすだろうと強調した。

ブーカマール・カーイム国境通行所は9月1日に再開が予定されていたが、再開はたびたび延期され、その間、イスラエル軍所属と思われる戦闘機が国境地帯を幾度となく爆撃した。

ブーカマール・カーイム国境通行所は、ダーイシュ(イスラーム国)が同地一帯を掌握した2013年以降閉鎖されていた。

SANA(9月30日付)、スーマリーヤ・チャンネル(9月30日付)などが伝えた。

ブーカマール国境通行所

カーイム国境通行所

AFP, September 30, 2019、ANHA, September 30, 2019、AP, September 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 30, 2019、Reuters, September 30, 2019、SANA, September 30, 2019、SOHR, September 30, 2019、al-Sumariya TV, September 30 2019、UPI, September 30, 2019などをもとに作成。

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イラクからのシーア派巡礼者数百人を乗せた車列がカーイム国境通行所を経由してダイル・ザウル県ブーカマール市に到着(2019年9月18日)

ダイル・ザウル県では、ジュルフ・ニュース(9月18日付)によると、大型旅客バス車輌5台からなる車列がシーア派巡礼客数百人を乗せて、イラクのカーイム国境通行所を経由してブーカマール市に到着した。

車列はダマスカス県のウマイヤ大モスク、サイイダ・ザイナブ・モスク(廟)、ダマスカス郊外県のサイイダ・ザイナブ・モスク(廟)などを巡礼する予定だという。

AFP, September 18, 2019、ANHA, September 18, 2019、AP, September 18, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 18, 2019、Jurf News, September 18, 2019、Reuters, September 18, 2019、SANA, September 18, 2019、SOHR, September 18, 2019、UPI, September 18, 2019などをもとに作成。

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イラクのアンバール県カーイム郡知事はカーイム・ブーカマール国境通行所再開が延期されたと発表(2019年9月6日)

イラクのアンバール県カーイム郡のアフマド・ジドヤーン郡知事は、9月7日に予定されていたダイル・ザウル県ブーカマール市に面するカーイム国境通行所(ブーカマール国境通行所)の再開が延期されたことを明らかにした。

ジドヤーン郡知事によると、通行所の復旧作業は90%完了しているが、電気、予算、インフラ、運輸面での準備が未だ不十分であることがその理由。

スプートニク・ニュース(9月6日付)が伝えた。

通行所の再開が延期されるのはこれが4回目で、当初は9月1日に再開が予定されていた。

再開の日時は追って告知されるという。

AFP, September 6, 2019、ANHA, September 6, 2019、AP, September 6, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 6, 2019、Reuters, September 6, 2019、SANA, September 6, 2019Sputnik News, September 6, 2019、SOHR, September 6, 2019、UPI, September 6, 2019などをもとに作成。

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イラク領内でイラク人民動員隊の武器弾薬庫が所属不明の航空機の爆撃を受ける(2019年8月25日)

イラク人民動員隊の第45旅団は声明を出し、シリアとの国境に面するアンバール県カーイム市近郊にある同旅団の武器弾薬庫が所属不明の航空機の爆撃を受けたと発表した。

ANHA(8月25日付)などが伝えた。

AFP, August 25, 2019、ANHA, August 25, 2019、AP, August 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 25, 2019、Reuters, August 25, 2019、SANA, August 25, 2019、SOHR, August 25, 2019、UPI, August 25, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュのバグダーディー指導者はカルダーシュ氏を後継者「カリフ」に推挙(2019年8月7日)

ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(8月7日付)は、アブー・バクル・バグダーディー指導者が、トルコマン系イラク人のアブドゥッラー・カルダーシュ氏を自らの「後継者」(カリフ)として推挙したと速報で伝えた。


同通信によると、「後継者」推挙は、「イスラーム国におけるイスラーム教徒の地位を守るため」だという。

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イラクのスーマリーヤ・チャンネル(8月8日付)によると、カルダーシュ氏は、ニーナワー県タル・アファル郡出身のトルコマン人。

サッダーム・フサイン政権下でイラク軍士官を務め、ダーイシュ内では「アブー・ウマル」として知られている。

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また、安全保障問題が専門のイラク人研究者のファーディル・アブー・ラギーフ氏のツイッター・アカウント(https://twitter.com/fadhil_abu_ragh/)によると、カルダーシュ氏は、モースル市のイマーム・アアザム大学卒で、バスラ県にある米英両軍が管理するキャンプ・ブッカ収容所に収監されていた経歴があり、その後、イラクのアル=カーイダで法務官になったという。

また、カルダーシュ氏は、バグダーディー氏に次ぐダーイシュ・ナンバー・ツーの幹部とされるアブー・アラー・アファリー氏(2016年死亡)に近く、父親は聡明なハティーブ(モスクの説教師)で、自身は厳しさ、権威、過激さが特徴の「テロリスト」で、ダーイシュがモースル市を制圧した際、同市でバグダーディー氏を出迎えたメンバーの1人だという。

AFP, August 8, 2019、ANHA, August 8, 2019、AP, August 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2019、Reuters, August 8, 2019、SANA, August 8, 2019、SOHR, August 8, 2019、al-Sumariya Channel, August 8, 2019、UPI, August 8, 2019などをもとに作成。

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イラク・アンバール県カーイム郡知事「ブーカマール・カーイム国境通行所を9月1日に再開する」(2019年8月7日)

イラクのアンバール県西部のシリア国境に面するユーフラテス川河畔のカーイム郡のアフマド・ジドヤーン知事は、シリアのダイル・ザウル県ブーカマール市とカーイム市を結ぶブーカマール・カーイム国境通行所を9月1日に再開することが決定されたと明らかにした。

ジドヤーン知事は「カーイム郡とシリアのブーカマール市の間で9月1日に通行所を開通させる合意がなされた」と述べるとともに、今週に入って国境管理局の代表団と国境警備隊の司令官らが、通行所再開に向けた作業を加速させるためカーイム郡に滞在していたと付言した。

なお、8月6日には、シリア・イラク両国の司令部代表が通行所再開に向けて、国境地帯での合同探査を実施していた。

スプートニク・ニュース(8月7日付)などが伝えた。

AFP, August 7, 2019、ANHA, August 7, 2019、AP, August 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2019、Reuters, August 7, 2019、SANA, August 7, 2019、SOHR, August 7, 2019、Sputnik News, August 7, 2019、UPI, August 7, 2019などをもとに作成。

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イラクのアブドゥルマフディー首相は、ホルムズ海峡緊張化に対処するため、シリアとヨルダンに石油を輸出することを決定したことを明らかにする(2019年7月10日)

イラクのアーディル・アブドゥルマフディー首相は記者会見で、イラク政府がシリアとヨルダンに石油を輸出することを決定したことを明らかにした。

スーマリーヤ・ニュース(7月10日付)によると、アブドゥルマフディー首相は「イラクは石油輸出の窓口を失っている。輸出経路を多角化する必要がある…。政府は、ホルムズ海峡を経由した輸送路が封鎖された場合、その代わりとなる経路を作るための緊急計画を検討している」と述べた。

AFP, July 10, 2019、Alsumariya TV, July 10, 2019、ANHA, July 10, 2019、AP, July 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, July 10, 2019、Reuters, July 10, 2019、SANA, July 10, 2019、SOHR, July 10, 2019、UPI, July 10, 2019などをもとに作成。

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イラク航空のバグダード・ダマスカス旅客便が18日に8年ぶりに再開(2019年5月16日)

イラク航空のライス・ルバイイー報道官は、5月18日土曜日に、イラクの首都バクダードとシリアの首都ダマスカスを結ぶ旅客便を再開すると発表した。

バグダード・ダマスカス便は週1回運航するという。

シリアの運輸省もフェイスブックの公式アカウントを通じて、バグダード・ダマスカス便の再開に歓迎の意を示した。

バグダード・ダマスカス便は2011年12月に「シリアでの戦争」を理由に運航が中止されていた。

スカイ・ニュース(5月16日付)が伝えた。

AFP, May 16, 2019、ANHA, May 16, 2019、AP, May 16, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 16, 2019、al-Hayat, May 17, 2019、Reuters, May 16, 2019、SANA, May 16, 2019、Sky News Arabic, May 16, 2019、SOHR, May 16, 2019、UPI, May 16, 2019などをもとに作成。

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米主導の有志連合は4月21日~5月4日までの14日間、シリアでの爆撃を実施せず(2019年5月7日)

米中央軍(CENTCOM)は、4月21日~5月4日の14日間でのシリア、イラク両国における有志連合の爆撃の戦果をHPで発表した。

それによると、両国領内でのダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対する爆撃回数は10回で、うちシリア領内での回数は0回、イラク領内での回数は10回だった。

各日の爆撃回数、標的(場所)の詳細は開示されなかった。

なお、この期間中、有志連合以外の部隊(ロシア・シリア軍)はユーフラテス川河畔で18回の爆撃を実施したという。

CENTCOM, May 7, 2019をもとに作成。

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イラク内務省諜報総局長:シリア領内でダーイシュ残党掃討作戦を実施するも、バグダーディー指導者を取り逃がす(2019年5月4日)

イラク内務省のアブー・アリー・バスリー諜報総局長は、内務省所属の「鷹部隊」がシリア領内でダーイシュ(イスラーム国)の残党を掃討するための特殊作戦を実施し、多数を殺害したことを明らかにした。

バスリー諜報総局長によると、アブー・バクル・バグダーディー指導者は取り逃がしたという。
『サバーフ』(5月4日付)が伝えた。

AFP, May 4, 2019、ANHA, May 4, 2019、AP, May 4, 2019、al-Durar al-Shamiya, May 4, 2019、al-Hayat, May 5, 2019、Reuters, May 4, 2019、al-Sabah, May 4, 2019、SANA, May 4, 2019、UPI, May 4, 2019などをもとに作成。

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サッバーグ人民議会議長は、トルコ、サウジアラビアの議長も出席したイラク周辺諸国議会大会に参加:「西側陣営は領土を譲り渡すことのない誇り高き人民に対峙していることから教訓を得るべき」(2019年4月20日)

ハムーダ・サッバーグ人民議会議長はイラクの首都バクダードを訪問し、イラク周辺諸国議会大会に出席した。

サッバーグ議長は大会での報告のなかで、ゴラン高原について「シリア国民はこの貴重な領土の一部を最後まで解放するまで、安らぐことはない」と述べるとともに、「覇権主義陣営(西側諸国)は過去8年間にシリア、シリア国民、そしてシリア軍から教訓を学んだ。それは、祖国の土を一粒たりとも譲り渡すことのない誇り高き人民に対峙しているということだ」と強調した。

大会は、イラクのムハンマド・ハルブースィー国民議会議長が議長を務め、トルコのビナリ・ユルドゥルム大国民議会議長、サウジアラビアのアブドゥッラー・アール・シャイフの諮問評議会議長、ヨルダンのアーティフ・タラーウィナ下院議会議長、クウェートのマルズーク・アリー・ムハンマド・スナイヤーン・ガーニム国民議会議長が出席した。

イランはアラーッディーン・ボロージェルディー国会国家安全保障外交政策委員長が議長の代理として出席した。

閉幕声明では、イラクの安定、国土統一、多様な社会の統合を支援することを確認した。

SANA(4月20日付)、『ハヤート』(4月21日付)などが伝えた。

AFP, April 20, 2019、ANHA, April 20, 2019、AP, April 20, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 20, 2019、al-Hayat, April 21, 2019、Reuters, April 20, 2019、SANA, April 20, 2019、UPI, April 20, 2019などをもとに作成。

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イラクのファイヤード内閣国家安全保障担当顧問がシリアを訪問し、アサド大統領と会談(2019年4月14日)

イラクのファーリフ・ファイヤード内閣国家安全保障担当顧問(ハイダル・アバーディー首相の特使)がシリアを訪問し、アサド大統領と会談した。

SANA(4月14日付)によると、会談では、シリア・イラク二国間関係の発展などについて意見が交わされた。

アサド大統領は会談で、両国関係の強化が両国民の利益となり、一方で両国に残存するテロの温床の根絶に、他方で、両国間の利益伸張への障害の排除につながると述べた。

また、シリアとイラクのそれぞれに分割と混乱をもたらそうとする一部諸外国の計略に対抗して、両国が主権と自決権を維持するために前進する必要があると強調した。

これに対して、ファイヤード氏は、「テロとの戦い」におけるシリアの勝利はイラクにとっての勝利でもあり、イラクにおける軍事的成果もシリアの安定に資するだろうと述べた。

AFP, April 14, 2019、ANHA, April 14, 2019、AP, April 14, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 14, 2019、al-Hayat, April 15, 2019、Reuters, April 14, 2019、SANA, April 14, 2019、UPI, April 14, 2019などをもとに作成。

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イラクのクルディスタン自治政府:ダーイシュから救出されたサウジアラビアの少年2人はトルコではなくイラクを経由して帰国(2019年4月3日)

イラクのクルディスタン自治政府のテロ撲滅総局は声明を出し、サウジアラビア諜報機関がシリア領内でダーイシュ(イスラーム国)から少年2人を救出した作戦に関して、トルコではなく、イラクのエルビル市を経由して3月26日にサウジアラビアに帰国したと発表した。

ルダウ・チャンネル(4月3日付)が伝えた。

AFP, April 3, 2019、ANHA, April 3, 2019、AP, April 3, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 3, 2019、al-Hayat, April 4, 2019、Reuters, April 3, 2019、Rudaw, April 3, 2019、SANA, April 3, 2019、UPI, April 3, 2019などをもとに作成。

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イラク政府はシリアで避難生活を続けるイラク難民の受け入れを決定(2019年4月2日)

ANHA(4月3日付)は、イラクの人権省筋の話として、イラク政府がシリアで避難生活を送ってきたイラク難民を受け入れることを決定したと伝えた。

シリア国内、とりわけ北・東シリア自治局支配地域には、ダーイシュ(イスラーム国)の支配を逃れたイラク難民が多くおり、ハサカ県のフール町の難民キャンプなどに身を寄せている。

AFP, April 2, 2019、ANHA, April 2, 2019、AP, April 2, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 2, 2019、al-Hayat, April 3, 2019、Reuters, April 2, 2019、SANA, April 2, 2019、UPI, April 2, 2019などをもとに作成。

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イラクのムクタダー・サドル氏がアサド大統領を退陣させるよう呼びかける(2019年4月1日)

イラクのムクタダー・サドル氏はツイッターのアカウントを通じて、チュニジアでのアラブ連盟首脳会議(3月31日に閉幕)に出席した各国首脳に対して、アサド大統領を退陣させ、シリア国民の苦しみを解消するよう呼びかけた。

サドル氏は「理性ある者たちが団結し、シリアとイエメンの苦しみを終わらせ、彼らの傷をいやして欲しい。両国での不正に満ちた戦争を終わらせるため、その為政者たちを退陣させて欲しい」などと綴った

AFP, April 1, 2019、ANHA, April 1, 2019、AP, April 1, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2019、al-Hayat, April 2, 2019、Reuters, April 1, 2019、SANA, April 1, 2019、UPI, April 1, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダイル・ザウル県南東部からダーイシュ戦闘員とその家族を退去させる一方、イラク軍にイラク人、フランス人ら280人の身柄を引き渡す(2019年2月25日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(2月25日付)によると、「テロ撲滅の戦い」を続行する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の特殊チームが、ダーイシュ(イスラーム国)最後の支配地であるバーグーズ村から、住民とダーイシュ戦闘員の家族(女性、子ども)の退去作業を行った。

今回退去した住民と戦闘員の家族は2,000人に達し、貨物トラックに分乗して、バーグーズ村を後にした。

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ロイター通信(2月25日付)は、イラク軍の大佐の話として、ダイル・ザウル県南東部のバーグーズ村にあるダーイシュ(イスラーム国)最後の支配地を包囲し、同地から住民やダーイシュ戦闘員の家族(女性、子ども)を退去させている人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が24日、イラク側に130人、21日に150人の身柄を引き渡したと伝えた。

身柄引き渡しはイラク軍とシリア民主軍の合意に基づくもので、最終的には約500人の身柄が引き渡される予定だという。

約500人の国籍に関して、イラク軍はイラク人のみだとしているが、同軍消息筋によると、既に身柄が引き渡された280人のなかには、フランス人14人、アラブ人(国籍不明)6人が含まれているという。

AFP, February 25, 2019、ANHA, February 25, 2019、AP, February 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2019、al-Hayat, February 26, 2019、Reuters, February 25, 2019、SANA, February 25, 2019、UPI, February 25, 2019などをもとに作成。

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イラクのマアルーマ通信:米軍はタンフ国境通行所に面するイラク領内に新たな常設基地を建設か(2019年2月13日)

イラクのマアルーマ通信(2月13日付)は、米軍が、現在占領下に置いているヒムス県南東のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するイラク領内に新たな軍事基地を建設していると伝えた。

同サイトによると、米軍の軍用車輌が、武器や装備を運んでヨルダンからイラク領内に入り、常設基地を建設しているという。

AFP, February 13, 2019、ANHA, February 13, 2019、AP, February 13, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 13, 2019、al-Hayat, February 14, 2019、al-Maaluma, February 13, 2019、Reuters, February 13, 2019、SANA, February 13, 2019、UPI, February 13, 2019などをもとに作成。

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所属不明の戦闘機複数機がダイル・ザウル県南東部でイラクの人民動員隊の車列を爆撃(2019年1月27日)

ダイル・ザウル県では、DNN(1月27日付)によると、所属不明の戦闘機複数機がブーカマール市近郊のアッカーシャート地区でイラクの人民動員隊の車列を爆撃した。

同サイトによると、上バクラス村出身者16人からなる国防隊部隊がマヤーディーン市近郊の砂漠地帯で消息を絶った。

AFP, January 27, 2019、ANHA, January 27, 2019、AP, January 27, 2019、DNN, January 28, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 27, 2019、al-Hayat, January 28, 2019、Reuters, January 27, 2019、SANA, January 27, 2019、UPI, January 27, 2019などをもとに作成。

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所属不明の航空機がイラク・シリア国境地帯でイラク人民動員隊、「イランの民兵」を爆撃(2019年1月24日)

ドゥラル・シャーミーヤ(1月24日付)は、イラクの複数の消息筋の話として、22日にシリア・イラク国境に展開する人民動員隊と「イランの民兵」の拠点が所属不明の航空機の爆撃を受けた、と伝えた。

航空機は米主導の有志連合所属と思われ、1人が死亡、数十人が負傷した。

爆撃は、人民動員隊と「イランの民兵」が、米国が不法に占領するヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に接近したために行われたという。

一方、イラク政府の複数の消息筋によると、この爆撃について「イスラエルからのメッセージが届いた」との見方を示し、イスラエル軍の関与を疑っているという。

AFP, January 24, 2019、ANHA, January 24, 2019、AP, January 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 24, 2019、al-Hayat, January 25, 2019、Reuters, January 24, 2019、SANA, January 24, 2019、UPI, January 24, 2019などをもとに作成。

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イラク軍戦闘機がシリア領内のダーイシュ拠点(ダイル・ザウル県スーサ町)を越境爆撃(2018年12月31日)

イラク軍合同司令部は声明を出し、イラク空軍のF-16戦闘機複数機が、シリア領内のダイル・ザウル県南東部のスーサ町一帯を爆撃したと発表した。

声明によると、爆撃によって、ダーイシュ(イスラーム国)が会合場所として使用していた2階建ての建物1棟を破壊したという。

爆撃時に、この建物では、ダーイシュの幹部約30人が会合を行っていたという。

AFP, December 31, 2018、ANHA, December 31, 2018、AP, December 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 31, 2018、al-Hayat, January 1, 2019、Reuters, December 31, 2018、SANA, December 31, 2018、UPI, December 31, 2018などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ブーカマール市でイラク人民動員隊が住民からの申し立てを受けて国防隊本部を撤去(2018年10月16日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(10月16日付)によると、イラク人民動員隊の一つイマーム・アリー大隊が、住民からの申し立てを受け、ブーカマール市のミスリーヤ交差点に設置されている国防隊の本部を撤去した。

この検問所は、撤去に際して、両者は交戦、退去を余儀なくされた国防隊はウマリー通りの民家2件を含む3件を接収し、そこに新たな本部を設営した。

al-Durar al-Shamiya, October 16, 2018

AFP, October 16, 2018、ANHA, October 16, 2018、AP, October 16, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 16, 2018、al-Hayat, October 17, 2018、Reuters, October 16, 2018、SANA, October 16, 2018、UPI, October 16, 2018などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住者大臣「イドリブ県解放後、我々の狙いはユーフラテス川東部だ」(2018年10月15日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相は、シリアを訪問中のイラクのイブラーヒーム・ジャアファリー外務大臣と共同記者会見を行った。

SANA, October 15, 2018

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会見でのムアッリム外務在外居住者大臣の主な発言は以下の通り。

「テロとの戦い」におけるシリアとイラクの勝利は、中東地域と世界のすべての国にとって重要だ…。ダーイシュ(イスラーム国)とヌスラ戦線(シャーム解放機構)といったテロ組織がイラクとシリアで勝利していたら、欧州、アラブ諸国、そして世界全体に何か起こっていたか想像してみるがいい」。

「イドリブ県はシリアの他の地域と同じようにシリアの主権下に復帰するのが必然だ…。我が武装部隊はイドリブ県に関する合意が実施されない場合を想定して、ヌスラ戦線を根絶するためにイドリブ県一帯で準備している」。

「イドリブ県には多くの市民がおり、彼らに罪はない…。和解を通じてイドリブ県を解放する方が、流血がもたらされるより良い。ソチ合意(非武装地帯設置合意)をシリアが支援するのは、流血を避けたいからだ…。イドリブ県にいるほとんどのテロリストはトルコ諜報機関とつながりがある。シリアはロシアがどのような反応をするのか見守っている。ヌスラ戦線が合意を拒否すれば…、我々は黙ってはいない」。

「イドリブ県解放後、我々の狙いはユーフラテス川東部だ。クルド人同胞は…将来何をしたいのか決心しなければならない…。彼らが対話をしたいというのであれば、その対話は明確な基礎に基づかねばならない。憲法、そして法律がある…。この地域ではいかなる連邦制も受け入れられない。なぜならそれは憲法違反だからだ。クルド人同法が米国との約束、米国の幻想を維持したいというのなら、それもよかろう。だが、国家の庇護のもとに復帰しなければ、彼らは代償を払うことになる…。ユーフラテス川東部の問題は…譲歩できない」。
「我々はトルコが侵略占領国だとみなしている。我が武装部隊がトルコの部隊とともにユーフラテス川東部の問題の作戦に参加することはない」。

「シリア・イラク国間の国境通行所が両国民にもたらす共通の利益は、我々がヨルダン・シリア両国民の利益のなかに見出しているものと同じものだ…。我々は今、シリア・イラク両国民の利益に目を向けている。ブーカマール国境通行所(イラク側はカーイム国境通行所)が近く再開することを望んでいる」。

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これに対して、ジャアファリー外務大臣は「国境通行所はテロゆえの例外的な理由によるもので、近く再開される」などと述べた。

https://youtu.be/4_6dap1G6iY

AFP, October 15, 2018、ANHA, October 15, 2018、AP, October 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018、al-Hayat, October 16, 2018、Reuters, October 15, 2018、SANA, October 15, 2018、UPI, October 15, 2018などをもとに作成。

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イラクのジャアファリー外務大臣がシリアでアサド大統領と会談(2018年10月15日)

アサド大統領はシリアを訪問中のイラクのイブラーヒーム・ジャアファリー外務大臣および同大臣を団長とする使節団と会談した。

SANA(10月15日付)によると、会談ではシリア・イラク両国の情勢の進捗、地域情勢、国際情勢について意見が交わされた。

アサド大統領は会談で、シリア・イラク両国での「テロとの戦い」での勝利を、両国の英雄たちの血が入り交じるかたちで実現された共通の勝利と位置づけ、これを讃えるとともに、両国の復興に向けて、さらなる関係強化が必要だと強調した。

これに対して、ジャアファリー外務大臣は、地域情勢および国際情勢がシリア、イラク両国にとって良い方向に変化しており、それが「テロとの戦い」のさらなる勝利と復興に視することになると述べた。

SANA, October 15, 2018

会談ではまた、両国間の国境通行所の再開に向けた活動を重点的に行うことで合意した。

会談には、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣兼副首相、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣らが同席した。

ジャアファリー外務大臣ら一行はまた、ハンムーダ・サッバーグ人民議会議長、イマード・フマイス首相とも個別に会談した。

AFP, October 15, 2018、ANHA, October 15, 2018、AP, October 15, 2018、al-Durar al-Shamiya, October 15, 2018、al-Hayat, October 16, 2018、Reuters, October 15, 2018、SANA, October 15, 2018、UPI, October 15, 2018などをもとに作成。

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