イスラーム国をめぐる動き:アイン・アラブ、ダイル・ザウル、ハサカで交戦続く(2014年12月14日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市南部郊外および南西部郊外にあるダーイシュ(イスラーム国)拠点複数カ所(タッラト・アブー・バクル、ラスム・ハッジャ村)を西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が攻撃し、ダーイシュ戦闘員16人が死亡した。

また米国など有志連合はアイン・アラブ市各所を3度にわたって空爆した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・ハミース市郊外のタッル・アフマド村にあるダーイシュ(イスラーム国)拠点を西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が砲撃した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(12月14日付)によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、ダイル・ザウル航空基地周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 14, 2014、AP, December 14, 2014、ARA News, December 14, 2014、Champress, December 14, 2014、al-Hayat, December 15, 2014、Kull-na Shuraka’, December 14, 2014、al-Mada Press, December 14, 2014、Naharnet, December 14, 2014、NNA, December 14, 2014、Reuters, December 14, 2014、SANA, December 14, 2014、UPI, December 14, 2014などをもとに作成。

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シリア国民連合:戦闘中止をアレッポ市だけでなく、ダルアー県、ダマスカス郊外県に拡大するよう要求(2014年12月14日)

シリア革命反体制勢力国民連立のワジャード・アブー・ハタブ氏はスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表のアレッポ市での「戦闘中止」イニシアチブに関して、同特別代表にアレッポ市だけでなく、ダルアー県、ダマスカス郊外県カラムーン地方も戦闘中止の対象地域とするよう要請したと述べた。

『ハヤート』(12月15日付)が伝えた。

AFP, December 14, 2014、AP, December 14, 2014、ARA News, December 14, 2014、Champress, December 14, 2014、al-Hayat, December 15, 2014、Kull-na Shuraka’, December 14, 2014、al-Mada Press, December 14, 2014、Naharnet, December 14, 2014、NNA, December 14, 2014、Reuters, December 14, 2014、SANA, December 14, 2014、UPI, December 14, 2014などをもとに作成。

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アレッポ戦闘中止イニシアチブをめぐる欧米諸国の姿勢(2014年12月13日)

ARA News(12月13日付)は、複数の西側外交筋の話として、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるアレッポ市での「戦闘中止」イニシアチブに関して、米英、フランス、ドイツといった各国が、アサド政権側による攻撃停止を遵守させるための停戦監視団の派遣を提案している、と報じた。

『ハヤート』(12月14日付)によると、これに対してスウェーデン、イタリアは、デミストゥラ共同特別代表の案を全面支持しているという。

AFP, December 13, 2014、AP, December 13, 2014、ARA News, December 13, 2014、Champress, December 13, 2014、al-Hayat, December 14, 2014、Kull-na Shuraka’, December 13, 2014、al-Mada Press, December 13, 2014、Naharnet, December 13, 2014、NNA, December 13, 2014、Reuters, December 13, 2014、SANA, December 13, 2014、UPI, December 13, 2014などをもとに作成。

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イスラエルがシリア領空を侵犯、ダマスカス国際空港周辺を爆撃(続報、2014年12月13日)

イスラエル国防省のアモス・ギラード政治・治安局長はプレス向け声明で、12月8日のダマスカス郊外県に対するイスラエル軍の越境空爆に関して、「こうした攻撃に対して何らの報復もないということは、イスラエルの抑止力がきわめて良好に働いていることを示している」と述べた。

AFP, December 13, 2014、AP, December 13, 2014、ARA News, December 13, 2014、Champress, December 13, 2014、al-Hayat, December 14, 2014、Kull-na Shuraka’, December 13, 2014、al-Mada Press, December 13, 2014、Naharnet, December 13, 2014、NNA, December 13, 2014、Reuters, December 13, 2014、SANA, December 13, 2014、UPI, December 13, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウル、アイン・アラブでの戦闘続く(2014年12月13日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル航空基地周辺でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦を続け、モロッコ人、チュニジア人戦闘員らが死亡した。

またダイル・ザウル市工業地区のジャムヤーン検問所周辺で、シリア軍とダーイシュが交戦した。

一方、米国など有志連合がブーカマール市工業地区のダーイシュ拠点を3回にわたり空爆し、ダーイシュ戦闘員7人が死亡した。

他方、SANA(12月13日付)によると、ダイル・ザウル航空基地周辺、マリーイーヤ村、ムーハサン市、アイヤーシュ村、ハトラ村、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市東西ブーターン地区間のタルミーク通りで、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、ダーイシュが市内各所を砲撃、またイラク・クルディスタン地域のペシュメルガ戦闘員らは同市郊外のダーイシュ拠点などを砲撃した。

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ヒムス県では、SANA(12月13日付)によると、スルターニーヤ村、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 13, 2014、AP, December 13, 2014、ARA News, December 13, 2014、Champress, December 13, 2014、al-Hayat, December 14, 2014、Kull-na Shuraka’, December 13, 2014、al-Mada Press, December 13, 2014、Naharnet, December 13, 2014、NNA, December 13, 2014、Reuters, December 13, 2014、SANA, December 13, 2014、UPI, December 13, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウル軍事飛行場一帯でシリア軍とダーイシュが交戦(2014年12月12日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が未明、ダイル・ザウル航空基地周辺でのシリア軍との戦闘で、戦車を自爆させた。

自爆攻撃を行ったのはダーイシュのリビア人戦闘員で、この自爆攻撃とともにダーイシュは激しい砲撃を行い、シリア軍兵士多数を死傷させたという。

これに対して、シリア軍は同飛行場周辺、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区のダーイシュ拠点を空爆・砲撃した。

一方、SANA(12月12日付)によると、ダイル・ザウル航空基地周辺、マリーイーヤ村、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団が、ダーイシュ(イスラーム国)がアイン・アラブ市での戦闘で死亡したメンバーの遺体を回収するため、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊との交渉を行っていると発表した。

その一方で、ダーイシュは、アイン・アラブ市に対して8回にわたって砲撃を加える一方、自由広場一帯などで人民補と部隊と交戦した。

このほか、ARA News(12月13日付)によると、マンビジュ市郊外のウンム・マイヤール村にあるダーイシュ(イスラーム国)拠点に何者かが仕掛けた爆弾が爆発し、ダーイシュ司令官の1人が死亡した。

またマンビジュ市では、ダーイシュが姦通罪により男女2人を石打の刑に処した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市各所に対する空爆により4人が死亡した。

同監視団はこの空爆が、シリア軍によるものか、米国など有志連合によるものか言及していない。

またクッルナー・シュラカー(12月12日付)によると、ダーイシュはバーブ市での金曜礼拝後に男性1人を公開処刑(斬首)した。

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ヒムス県では、SANA(12月12日付)によると、シャーイル・ガス採掘所周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍によると、米国など有志連合は過去3日間で、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して27回にわたって空爆を行った。

ARA News, December 12, 2014
ARA News, December 12, 2014

AFP, December 12, 2014、AP, December 12, 2014、ARA News, December 12, 2014、December 13, 2014、Champress, December 12, 2014、al-Hayat, December 13, 2014、Kull-na Shuraka’, December 12, 2014、al-Mada Press, December 12, 2014、Naharnet, December 12, 2014、NNA, December 12, 2014、Reuters, December 12, 2014、SANA, December 12, 2014、UPI, December 12, 2014などをもとに作成。

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ロシア副外相:紛争解決に向けた「ロシア1」プロセスは2段階からなる(2014年12月11日)

ロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣とアサド大統領の会談(10日付)に関して、RT(12月11日付)は、ボクダノフ外務副大臣の話として、紛争解決に向けた「モスクワ1」プロセスが2段階からなると伝えた。

同報道によると、第1段階は反体制勢力どうしの会談、第2段階は反体制勢力とシリア政府の会談で、これを通じて「すべてのシリア人にとってふさわしい政治プロセスと解決策をもたらすための共通項やアイデアの案出」がめざされる、という。

AFP, December 11, 2014、AP, December 11, 2014、ARA News, December 11, 2014、Champress, December 11, 2014、al-Hayat, December 12, 2014、Kull-na Shuraka’, December 11, 2014、al-Mada Press, December 11, 2014、Naharnet, December 11, 2014、NNA, December 11, 2014、Reuters, December 11, 2014、RT, December 11, 2014、SANA, December 11, 2014、UPI, December 11, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウルで礼拝時間のWi-Fi使用禁止令(2014年12月11日)

ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(12月12日付)は、ダイル・ザウル市内の複数の活動家の話として、同市を統括するダーイシュ(イスラーム国)のワーリー、アブー・ファールーク・トゥーニスィー氏が同市郊外の丘陵地帯でのシリア軍との戦闘で死亡した、と報じた。

Kull-na Shuraka', December 12, 2014
Kull-na Shuraka’, December 12, 2014

ダイル・ザウル県では、SANA(12月11日付)によると、ダイル・ザウル航空基地周辺、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、マサール・プレス(12月11日付)によると、対イラク国境(ワリード国境通行所)のタンフ国境通行所周辺で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、シリア軍兵士9人が死亡した。

一方、SANA(12月11日付)によると、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ラアス・アイン市南西部および南部郊外で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市および同市周辺各所で、ダーイシュ(イスラーム国)が西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦する一方、米国など有志連合が同市内のダーイシュ拠点を2度にわたって空爆した。

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またARA News(12月11日付)によると、人民防衛隊とダーイシュは、ハサカ市西部郊外のウンム・トゥワイナ村、タッル・マジュダル村などで交戦する一方、シリア軍、国防隊もハサカ市東南部のマアスーム村、ウワイナ村、ハッジ・ハサン村、タッバ村、マアルーフ村、ナスラート村でダーイシュと交戦し、同地を制圧した。

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イスラーム国ハイル州(ダイル・ザウル県)のワーリーは、ダイル・ザウル市内の喫茶店などのすべての店主に対して、礼拝時間中にWi-fiサービスを停止するよう要請した。

Wi-fiサービス停止はダイル・ザウル市の宗教警察(ヒスバ)局によって決定されたという。

シリア人権監視団が、複数の活動家の話として発表した。

また同監視団によると、ダーイシュ(アレッポ州)は、教員に「シャリーア・コース」に従った教育を行わせるため、マンビジュ市の複数の学校での教育を一時停止した。

ダーイシュは、ダイル・ザウル県各地のほぼすべての学校においても同様の措置をとっているという。

AFP, December 11, 2014、AP, December 11, 2014、ARA News, December 11, 2014、Champress, December 11, 2014、al-Hayat, December 12, 2014、Kull-na Shuraka’, December 11, 2014、December 12, 2014、al-Mada Press, December 11, 2014、Masar Press Agency, December 11, 2014、Naharnet, December 11, 2014、NNA, December 11, 2014、Reuters, December 11, 2014、SANA, December 11, 2014、UPI, December 11, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:シリア南部の武装集団17組織が「合同防衛合意」を締結(2014年12月11日)

『ハヤート』(12月12日付)によると、ヤルムーク軍のバッシャール・ズウビー司令官が、シリア南部で武装闘争を続ける「自由シリア軍」の17部隊が12月6日に共同防衛合意を締結したと発表、アサド政権とダーイシュ(イスラーム国)双方との対決を続ける意思を示した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のナスル・ハリーリー事務局長は、国連世界食糧機関(WFP)によるシリア人避難民支援再開に関して、サウジアラビアが5,200万ドルを供与したと発表、賛美した。

AFP, December 11, 2014、AP, December 11, 2014、ARA News, December 11, 2014、Champress, December 11, 2014、al-Hayat, December 12, 2014、Kull-na Shuraka’, December 11, 2014、al-Mada Press, December 11, 2014、Naharnet, December 11, 2014、NNA, December 11, 2014、Reuters, December 11, 2014、SANA, December 11, 2014、UPI, December 11, 2014などをもとに作成。

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英トルコ首脳会談(2014年12月10日)

トルコを訪問中のデヴィッド・キャメロン英首相はアンカラでアフメト・ダウトオール首相と会談し、イラク、シリア情勢への対応などについて協議した。

会談後、キャメロン首相は「イラクで我々が必要としているものを、シリアでも必要としている。それはすなわち、すべての国民を代表する新たな政府だ」と述べ、ダーイシュ(イスラーム国)撲滅に向けた長期的な戦略として、アサド政権打倒が不可避だとの姿勢を示した。

一方、ダウトオール首相は「トルコ領を経由して(シリア領内に潜入する)イスラーム国戦闘員などいない」と主張、また「トルコの姿勢は明白だ。我々はイラクとシリアで外国人戦闘員(の活動)を欲していない」と述べた。

『ハヤート』(12月11日付)が伝えた。

AFP, December 10, 2014、AP, December 10, 2014、ARA News, December 10, 2014、Champress, December 10, 2014、al-Hayat, December 11, 2014、Kull-na Shuraka’, December 10, 2014、al-Mada Press, December 10, 2014、Naharnet, December 10, 2014、NNA, December 10, 2014、Reuters, December 10, 2014、SANA, December 10, 2014、UPI, December 10, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウル、アイン・アラブで戦闘、爆撃続く(2014年12月10日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がブーカマール市タイヤーラ交差点で、男性4人を処刑した。

男性4人の罪状は明らかにされていないが、スマート・ニュース(12月10日付)によると、ブーカマール市郊外のワルド油田一帯でダーイシュを攻撃した罪による、という。

またダイル・ザウル航空基地周辺では、シリア軍、国防隊がダーイシュと交戦した。

さらに、マヤーディーン市のシャリーア委員会本部、ダイル・ザウル市郊外のダーイシュの拠点複数カ所を「戦闘機」が空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米国など有志連合がアイン・アラブ市およびその周辺のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを2度にわたって空爆した。

これに対して、ダーイシュはアイン・アラブ市を8回にわたり砲撃し、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦した。

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ヒムス県では、ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がムシャイリファ村、シャーイル・ガス採掘所一帯を空爆した。

一方、SANA(12月10日付)によると、シャーイル・ガス採掘所周辺、ラジャム・カスル村、ムシャイリファ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦の末、カバル・アーミル村、タウク・ミルフ村、マシュタル村一帯を制圧した。

AFP, December 10, 2014、AP, December 10, 2014、ARA News, December 10, 2014、Champress, December 10, 2014、al-Hayat, December 11, 2014、Kull-na Shuraka’, December 10, 2014、al-Mada Press, December 10, 2014、Naharnet, December 10, 2014、NNA, December 10, 2014、Reuters, December 10, 2014、SANA, December 10, 2014、UPI, December 10, 2014などをもとに作成。

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アサド大統領がロシア副外相と会談(2014年12月10日)

ロシアのミハイル・ボクダノフ外務副大臣はシリアを訪問し、アサド大統領と会談した。

シリア訪問に先立ち、ボクダノフ外務副大臣は、レバノンのベイルートで民主的変革諸勢力国民調整委員会のハサン・アブドゥルアズィーム代表、シリア国家建設潮流のムナー・ガーニム副代表と、トルコのイスタンブールでシリア革命反体制勢力国民連立や武装集団の幹部らと会談していた。

SANA(12月10日付)によると、ボクダノフ外務副大臣は、アサド大統領にヴラジミール・プーチン大統領からのメッセージを口頭で伝え、テロとの戦いを続けるシリア国民へのロシアの支持の姿勢を改めて表明した。

会談に関して、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、「ロシアの友人はさまざまなアイデアを携えており、それについて我々は彼らと協議し、(反体制派との交渉)プロセスによって、シリアの領土保全、内政不干渉という原則に基づき、政治的解決にいたるような成功が保証されることになろう」と述べ、紛争解決に向けたいわゆる「モスクワ1会議」(和解交渉)に前向きな姿勢を示した。

会談には、ワリード・ムアッリム外務在外居住者省、ブサイナ・シャアバーンブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、ミクダード外務在外居住者副大臣、駐ダマスカス・ロシア大使が同席した。

SANA, December 10, 2014
SANA, December 10, 2014

AFP, December 10, 2014、AP, December 10, 2014、ARA News, December 10, 2014、Champress, December 10, 2014、al-Hayat, December 11, 2014、Kull-na Shuraka’, December 10, 2014、al-Mada Press, December 10, 2014、Naharnet, December 10, 2014、NNA, December 10, 2014、Reuters, December 10, 2014、SANA, December 10, 2014、UPI, December 10, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:WFPが周辺諸国のシリア人避難民への支援を再開(2014年12月9日)

国連の世界食糧計画(WFP)は、資金不足により中止していたレバノン、ヨルダン、トルコ、イラク、エジプトのシリア人避難民に対する食糧支援を再開すると発表した。

食糧支援は2日に中止が発表されていたが、その後、募金キャンペーンによって8,000米ドルが集まり、再開にこぎ着けたという。

ロイター通信(12月9日付)が伝えた。

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欧州連合(EU)のフェデリカ・モゲリーニ外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は、トルコに避難しているシリア人への人道支援として1,000万ユーロの追加支援を行うと発表した。

AFP(12月9日付)が伝えた。

AFP, December 9, 2014、AP, December 9, 2014、ARA News, December 9, 2014、Champress, December 9, 2014、al-Hayat, December 10, 2014、Kull-na Shuraka’, December 9, 2014、al-Mada Press, December 9, 2014、Naharnet, December 9, 2014、NNA, December 9, 2014、Reuters, December 9, 2014、SANA, December 9, 2014、UPI, December 9, 2014などをもとに作成。

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イスラエルがシリア領空を侵犯、ダマスカス国際空港周辺を爆撃(2014年12月9日)

8日のイスラエル軍によるシリア領内への越境空爆に関して、シリア人権監視団は、レバノンのヒズブッラーのメンバー3人が死亡したと発表した。

同監視団によると、イスラエル軍は、ヒズブッラーの武器が保管されていた倉庫に対して空爆を行い、ヒズブッラーのメンバーはこの爆発に巻き込まれて死亡したというが、その根拠は示していない。

この武器庫には数日前にミサイルが搬入されていたという。

イスラエル軍による空爆の標的は、そのほとんどが武器庫で、シリア軍第4師団が展開する地域(ディーマース町郊外)のミサイル庫、ダマスカス国際空港の軍関連の倉庫が含まれているという。

AFP, December 9, 2014、AP, December 9, 2014、ARA News, December 9, 2014、Champress, December 9, 2014、al-Hayat, December 10, 2014、Kull-na Shuraka’, December 9, 2014、al-Mada Press, December 9, 2014、Naharnet, December 9, 2014、NNA, December 9, 2014、Reuters, December 9, 2014、SANA, December 9, 2014、‘Ukaz, December 9, 2014、UPI, December 9, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウルでシリア軍、米国など有志連合がダーイシュを爆撃(2014年12月9日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区のダーイシュ(イスラーム国)拠点などを空爆する一方、米国など有志連合もブーカマール市、シューラー村を複数回にわたってダーイシュの車輌などを空爆した。

またダイル・ザウル航空基地周辺での戦闘で、シリア軍兵士8人、ダーイシュ戦闘員11人が死亡した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がスルーク町で、アッラーを無辱した罪で斬首された。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市とアブドゥルアズィーズ山の間に位置する一帯で、シリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市のスーク・フール地区、文化センター一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

また米国など有志連合は同市南西部のダーイシュ拠点に対して空爆を行った。

AFP, December 9, 2014、AP, December 9, 2014、ARA News, December 9, 2014、Champress, December 9, 2014、al-Hayat, December 10, 2014、Kull-na Shuraka’, December 9, 2014、al-Mada Press, December 9, 2014、Naharnet, December 9, 2014、NNA, December 9, 2014、Reuters, December 9, 2014、SANA, December 9, 2014、UPI, December 9, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:シリア、イラン、イラク外相がテロ組織撲滅に向けた調整対話継続で合意(2014年12月9日)

イランを訪問中のワリード・ムアッリム外務在外居住者省はテヘランで、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣、イラクのイブラーヒーム・ジャアファリー外務大臣と三者会談を開き、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線などといったテロ組織撲滅に向けた調整対話継続に関する合意を締結した。

SANA, December 9, 2014
SANA, December 9, 2014

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イランを訪問中のワリード・ムアッリム外務在外居住者省は、テヘランでハサン・ロウハーニー大統領と会談し、中東地域におけるテロ問題などについて協議した。

SANA(12月9日付)によると、ロウハーニー大統領は、シリア国民および軍が、ダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線といったテロ組織に立ち向かうことができるとしたうえで、イランによる支持・支援継続の意思を表明した。

またムアッリム外務在外居住者大臣は、イラン国家安全保障最高評議会のアリー・シャムハーニー事務局長とも会談し、ダーイシュ対策などについて協議した。

SANA, December 9, 2014
SANA, December 9, 2014

AFP, December 9, 2014、AP, December 9, 2014、ARA News, December 9, 2014、Champress, December 9, 2014、al-Hayat, December 10, 2014、Kull-na Shuraka’, December 9, 2014、al-Mada Press, December 9, 2014、Naharnet, December 9, 2014、NNA, December 9, 2014、Reuters, December 9, 2014、SANA, December 9, 2014、UPI, December 9, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:デミストゥラ共同特別代表がガズィアンテップを訪問(2014年12月8日)

トルコを訪問中のスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表はガジアンテップ市を訪問し、シリア革命反体制勢力国民連立アフマド・トゥウマ暫定内閣首班のほか、反体制武装集団の指導者23人と会談した。

『ハヤート』(12月9日付)が伝えた。

AFP, December 8, 2014、AP, December 8, 2014、ARA News, December 8, 2014、Champress, December 8, 2014、al-Hayat, December 9, 2014、Kull-na Shuraka’, December 8, 2014、al-Mada Press, December 8, 2014、Naharnet, December 8, 2014、NNA, December 8, 2014、Reuters, December 8, 2014、SANA, December 8, 2014、UPI, December 8, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダーイシュが元ヌスラ戦線メンバー60人を逮捕(2014年12月8日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ブーカマール市でダーイシュ(イスラーム国)が、シャームの民のヌスラ戦線元メンバー約60人を逮捕、連行した。

元メンバー60人はダーイシュに忠誠を誓っており、逮捕の理由は不明だという。

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同じく、ダイル・ザウル県では、マサール・プレス(12月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル航空基地、ジャフラ村で、爆弾を積んだ車2台で自爆攻撃を置き尾内、シリア軍が空港入口付近の拠点複数カ所から撤退した。

この戦闘で、シリア軍兵士14人が死亡、8人が捕捉されたという。

これに対し、シリア軍は同空港周辺、ジャフラ村に対して空爆・砲撃を行った。

なおマサール・プレスによると、ダーイシュはシリア軍との戦闘の末、ダイル・ザウル市工業地区の複数カ所も制圧したという。

一方、自由シリア軍自由の暁旅団広報局長のアーミル・ハサン氏はARA News(12月8日付)に対して、ユーフラテスの火山合同作戦司令室が7日、ダーイシュの司令官の一人でアブ・ウマル・シーシャーニー氏の側近とされるジュンドッラー・シーシャーニーなる人物を殺害したことを明らかにした。

ARA News, December 8, 2014
ARA News, December 8, 2014

他方、champress(12月8日付)によると、シャーラー村、ダイル・ザウル市旧空港地区、フワイジャト・マリーイーヤ地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、イスラム国(ダーイシュ)がマーリア市に対して砲撃を加えた。

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イラク人権省は、ダーイシュ(イスラーム国)がサラーフッディーン県の石油精製設備を解体し、シリアのラッカ県に移設しようとしている、と発表した。

クッルナー・シュラカー(12月8日付)が伝えた。

AFP, December 8, 2014、AP, December 8, 2014、ARA News, December 8, 2014、Champress, December 8, 2014、al-Hayat, December 9, 2014、Kull-na Shuraka’, December 8, 2014、al-Mada Press, December 8, 2014、Masar Press Agency, December 8, 2014、Naharnet, December 8, 2014、NNA, December 8, 2014、Reuters, December 8, 2014、SANA, December 8, 2014、UPI, December 8, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:ムアッリム外相がイラン国会議長と会談し、イスラエルの爆撃を非難(2014年12月8日)

イランを訪問中のワリード・ムアッリム外務在外居住者省はテヘランでアリー・ラリージャーニー国会議長と会談し、二国関係、シリア情勢などについて協議した。

会談後の記者会見で、両名は、7日のイスラエル軍によるシリア空爆に関して「過激派の士気を高揚させることを狙っている」と非難した。

ムアッリム外務在外居住者大臣はそのうえで「シリアは引き続き抵抗を続ける。テロへの勝利以外我々の選択肢はない」と強調した。

またラリージャーニー国会議長は「重要なのは、シリア人が自らの国を防衛することだ」としたうえで、イランがシリア国民を支持し続けると表明した。

シャームプレス(12月8日付)が伝えた。

AFP, December 8, 2014、AP, December 8, 2014、ARA News, December 8, 2014、Champress, December 8, 2014、al-Hayat, December 9, 2014、Kull-na Shuraka’, December 8, 2014、al-Mada Press, December 8, 2014、Naharnet, December 8, 2014、NNA, December 8, 2014、Reuters, December 8, 2014、SANA, December 8, 2014、UPI, December 8, 2014などをもとに作成。

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イスラエルがシリア領空を侵犯、ダマスカス国際空港周辺を爆撃(2014年12月8日)

7日のイスラエル軍機によるシリア空爆に関して、イスラエルのユバール・シュタイニッツ情報大臣は、国営ラジオで「我々には確固たる防衛政策があり、それはテロ組織に高度な兵器が渡るのを阻止することを目的としている」と述べた。

しかしシュタイニッツ情報大臣は、イスラエルが空爆を行ったか否かについては明言しなかった。

これに関連して、イスラエルの複数メディアは、イスラエルによる空爆が、レバノンのヒズブッラーに供与されようとしていた「高度な兵器」を狙ったものだと伝えた。

一方、シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長は声明を出し、イスラエルによる空爆を非難する一方、「領空侵犯を許した責任はアサド政権にある」と批判した。

『ハヤート』(12月9日付)などが伝えた。

AFP, December 8, 2014、AP, December 8, 2014、ARA News, December 8, 2014、Champress, December 8, 2014、al-Hayat, December 9, 2014、Kull-na Shuraka’, December 8, 2014、al-Mada Press, December 8, 2014、Naharnet, December 8, 2014、NNA, December 8, 2014、Reuters, December 8, 2014、SANA, December 8, 2014、UPI, December 8, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:デミストゥラ共同特別代表、ロシア副外相、トルコ入り(2014年12月7日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は、シリアの反体制勢力の指導者らと会談するため、トルコに入った。

共同特別代表付報道官がAFP(12月7日付)に語ったところによると、デミストゥラ氏は近くガズィアンテップ市を訪問し、反体制武装集団の指導者らと会談する予定。

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ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣はトルコのイスタンブールを訪問し、シリア革命反体制勢力国民連立の幹部らと会談した。

AFP, December 7, 2014、AP, December 7, 2014、ARA News, December 7, 2014、Champress, December 7, 2014、al-Hayat, December 8, 2014、Kull-na Shuraka’, December 7, 2014、al-Mada Press, December 7, 2014、Naharnet, December 7, 2014、NNA, December 7, 2014、Reuters, December 7, 2014、SANA, December 7, 2014、UPI, December 7, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウル市、アイン・アラブ市で戦闘続く(2014年12月7日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ドゥラル・シャーミーヤ(12月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ県、イラク各地からダイル・ザウル航空基地一帯に援軍を派遣、ダイル・ザウル市工業地区、ラサーファ地区などでシリア軍と交戦し、シリア軍も空爆で対抗した。

シリア人権監視団によると、シリア軍は、ダイル・ザウル航空基地近郊のジャフラ村を空爆、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区などを10回以上にわたって空爆した。

一方、SANA(12月7日付)によると、ダイル・ザウル市労働者住宅地区、旧空港地区、工業地区、フワイジャト・サクル地区、マリーイーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米国など有志連合がアイン・アラブ市南部各所を3回にわたって空爆、また市内各所で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

 

一方、クッルナー・シュラカー(12月8日付)によると、ダーイシュはジャラーブルス市で、男性1人をイスラーム国に対して戦闘を行った罪で処刑した。

AFP, December 7, 2014、AP, December 7, 2014、ARA News, December 7, 2014、Champress, December 7, 2014、al-Durar al-Shamiya, December 7, 2014、al-Hayat, December 8, 2014、Kull-na Shuraka’, December 7, 2014、December 8, 2014、al-Mada Press, December 7, 2014、Naharnet, December 7, 2014、NNA, December 7, 2014、Reuters, December 7, 2014、SANA, December 7, 2014、UPI, December 7, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:ムアッリム外相、イラン訪問(2014年12月7日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者省がイランを訪問し、テヘランでモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣と会談した。

AFP, December 7, 2014、AP, December 7, 2014、ARA News, December 7, 2014、Champress, December 7, 2014、al-Hayat, December 8, 2014、Kull-na Shuraka’, December 7, 2014、al-Mada Press, December 7, 2014、Naharnet, December 7, 2014、NNA, December 7, 2014、Reuters, December 7, 2014、SANA, December 7, 2014、UPI, December 7, 2014などをもとに作成。

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イスラエルがシリア領空を侵犯、ダマスカス国際空港周辺を爆撃(2014年12月7日)

シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、7日午後、イスラエル軍戦闘機が、シリア領空を侵犯、ダマスカス郊外県ディーマース町、対レバノン国境地帯、ダマスカス国際空港周辺に対して空爆を行ったと発表した。

この空爆で、一部の施設が被害を受けたが、この空爆による人的被害はなかった、という。

総司令部はまた、イスラエル軍による空爆が「西側諸国および地域諸国とともにシリアのテロを支援し、シャームの民のヌスラ戦線やダーイシュ(イスラーム国)といった組織の士気を高揚しようとしている」と批判した。

SANA(12月7日付)が伝えた。

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これに関して、シリア人権監視団は、イスラエル軍と思われる戦闘機が2度にわたって空爆を行い、ダマスカス国際空港の輸出入品を保管する倉庫とディーマース町周辺のシリア軍拠点複数カ所が標的となった、と発表した。

同監視団によると、国際空港内の倉庫に武器が収納されていたかどうかは不明だという。

AFP, December 7, 2014、AP, December 7, 2014、ARA News, December 7, 2014、Champress, December 7, 2014、al-Hayat, December 8, 2014、Kull-na Shuraka’, December 7, 2014、al-Mada Press, December 7, 2014、Naharnet, December 7, 2014、NNA, December 7, 2014、Reuters, December 7, 2014、SANA, December 7, 2014、UPI, December 7, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:ロシア副外相がシリア国家建設潮流副代表とベイルートで会談(2014年12月6日)

ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣は訪問先のレバノンの首都ベイルートで、シリア国家建設潮流の副代表を務めるムナー・ガーニム女史と会談した。

『ハヤート』(12月8日付)が伝えた。

AFP, December 7, 2014、AP, December 7, 2014、ARA News, December 7, 2014、Champress, December 7, 2014、al-Hayat, December 8, 2014、Kull-na Shuraka’, December 7, 2014、al-Mada Press, December 7, 2014、Naharnet, December 7, 2014、NNA, December 7, 2014、Reuters, December 7, 2014、SANA, December 7, 2014、UPI, December 7, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:シリア軍がダイル・ザウル軍事飛行場に侵攻するダーイシュを撃退(2014年12月6日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル航空基地への突入を試みたが、シリア軍の反撃を受け、後退を余儀なくされ、ダイル・ザウル市を見下ろすことができる丘陵地帯からも撤退した。

ダーイシュは基地突入に際して、正面玄関で自爆攻撃を行い、基地内の軍拠点を砲撃、基地南部のミサイル大隊基地を一時制圧したが、シリア軍の空爆などを受け、撤退したという。

シリア軍はまた、ダイル・ザウル市のジスル・スィヤーサ地区、ハミーディーヤ地区、フワイジャト・サクル地区、旧空港地区のダーイシュに対して空爆を行い、旧空港地区では住民2人が死亡した。

3日に本格化したダーイシュのダイル・ザウル航空基地襲撃により、ダーイシュ戦闘員121人、軍兵士51人が死亡しているという。

なお、シリア人権監視団は、シリア軍がダイル・ザウル航空基地へのダーイシュの進軍を食い止めるため、塩素ガスを使用したと発表した。

一方、駐シリア米大使館はツイッターで、米国など有志連合がダイル・ザウル市近郊のダーイシュ拠点を複数回にわたって空爆し、車輌3輌、教練キャンプを破壊したとつぶやいた。

他方、SANA(12月6日付)によると、シリア軍は、ダイル・ザウル航空基地への突入を試みたダーイシュ(イスラーム国)を撃退、ダイル・ザウル市労働者住宅地区、フワイジャト・サクル地区、労働者住宅地区に面する高地、フワイジャト・マリーイーヤ地区、フワイジャト・サクル地区、工業地区、シャイフ・ヤースィーン地区で、ダーイシュを追撃、複数の戦闘員を殺傷、装備、拠点を破壊した。

Kull-na Shuraka', December 6, 2014
Kull-na Shuraka’, December 6, 2014

 

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がアイン・アラブ市ブーターン地区(ムシュタ・ヌール高地)のダーイシュ(イスラーム国)拠点複数カ所を攻撃し、ダーイシュ戦闘員17人を殲滅した。

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ヒムス県では、SANA(12月6日付)によると、ズワイバ村、スルターニーヤ村、西サラーム村、アブー・アラーヤー村、シャーイル・ガス採掘所周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 6, 2014、AP, December 6, 2014、ARA News, December 6, 2014、Champress, December 6, 2014、al-Hayat, December 7, 2014、Kull-na Shuraka’, December 6, 2014、al-Mada Press, December 6, 2014、Naharnet, December 6, 2014、NNA, December 6, 2014、Reuters, December 6, 2014、SANA, December 6, 2014、UPI, December 6, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダーイシュがダイル・ザウル軍事飛行場包囲(2014年12月5日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区とダイル・ザウル航空基地を結ぶ街道沿いに位置するジャフラ村を襲撃し、シリア軍、国防隊と交戦、同飛行場の外壁に到達し、その包囲を完了した。

ダーイシュは2日前からダイル・ザウル航空基地への攻勢を強め、これまでにシリア軍側兵士30人以上を殺害、ダーイシュ側にも27人の死者が出ている。

またARA News(12月5日付)によると、ダーイシュはジャフラ村で拘束したシリア軍兵士19人を処刑した。

一方、米国など有志連合はブーカマール市郊外でダーイシュの車輌や石油精製機器を空爆し、ダーイシュ戦闘員15人が死亡した。

これに対して、SANA(12月5日付)は、マリーイーヤ村、ジャフラ村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ダイル・ザウル航空基地に駐留するシリア軍部隊がこれを支援したと報じた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がアイン・アラブ市に対して迫撃砲35発を打ち込み、同市各所で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦した。

これに対して、人民防衛隊、イラク・クルディスタン地域のペシュメルガ戦闘員は同市政府郊外のダーイシュ拠点などを空爆、また米国など有志連合も同市南部前線のダーイシュ拠点を2度にわたって空爆した。

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ヒムス県では、SANA(12月5日付)によると、タドムル市郊外のヒール油田、ラッフーム村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 5, 2014、AP, December 5, 2014、ARA News, December 5, 2014、Champress, December 5, 2014、al-Hayat, December 6, 2014、Kull-na Shuraka’, December 5, 2014、al-Mada Press, December 5, 2014、Naharnet, December 5, 2014、NNA, December 5, 2014、Reuters, December 5, 2014、SANA, December 5, 2014、UPI, December 5, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:「穏健な反体制派」への軍事教練は早くて2月以降(2014年12月5日)

シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長はデンマーク外相との会談後、米国などによる「穏健な反体制派」への軍事教練に関して、来年2月までに開始される見込みはないと述べたうえで、そのことにより、反体制運動に必要な支援が受けられないと危機感を露わにした。

ロイター通信(12月5日付)が伝えた。

AFP, December 5, 2014、AP, December 5, 2014、ARA News, December 5, 2014、Champress, December 5, 2014、al-Hayat, December 6, 2014、Kull-na Shuraka’, December 5, 2014、al-Mada Press, December 5, 2014、Naharnet, December 5, 2014、NNA, December 5, 2014、Reuters, December 5, 2014、SANA, December 5, 2014、UPI, December 5, 2014などをもとに作成。

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アサド大統領インタビュー(2014年12月4日)

『パリ・マッチ』(12月4日付)は、アサド大統領との特別単独インタビューの全文を掲載した(http://www.parismatch.com/Actu/International/Le-president-syrien-Bachar-el-Assad-recoit-Paris-Match-661934)。

インタビューは同誌のレジス・ル・ソミエール副編集長がダマスカスで11月末に行ったもの。

Paris Match, December 4, 2014
Paris Match, December 4, 2014

インタビューでのアサド大統領の主な発言は以下の通り:

「(危機が発生した2011年3月)当初から、軍と警察に殉職者が出ていた。つまり我々は当初からテロに立ち向かってきた。もちろんデモもあった。しかしその数は大きくはなかったし、こうした状況下ではテロリストから国民を防衛する以外の選択肢はない」。

「テロリストが武器で攻撃してきたら、どうやって自分を、さらには国民を守るのか。対話でか。軍は相手が武器を使用していたら、武器を使用する。シリアにおいて、我々が民間人を攻撃することを目的としているなどということはあり得ない。民間人を空爆する理由などない。もし我々が今日まで、民間人、すなわち国民を殺してきたと言うのだとしても、同時にテロリストと戦っているのだ。我々は我々に敵対し、テロリストを支援する国、すなわちアラブ湾岸諸国、トルコ、西欧諸国と戦っているのだ。どうして我々が4年間も持ちこたえることができたのか。我々が国民を守ってこなければ、我々は持ちこたえることができなかった。つまり、我々が民間人を空爆しているというのは論理的な物言いではない」。

「我々は今諸外国と戦っている。悪党と戦っているだけでなはない。数十億ドルがこうした悪党につぎ込まれている。彼らは、トルコをはじめとするさまざまな国から武器を得ている」。

「船長は生きるか死ぬかを考えているのではない。船を救うことを考えている。そういうことを考えているのだ。もし船が沈めば、皆が死ぬ。もっと言うのなら、我々は国を救いたい。しかし、重要なことを確認しておきたい。それは私が大統領にとどまることが私にとっての目標ではないということだ。これは危機の前、危機のさなか、そして危機が終わってもだ。しかし我々シリア人は、シリアが西側の操り人強のような国になることを受け入れることはない。これは我々にとってもっとも重要な目標であり原則だと明言する」。

「(シリア政府が反体制派を分断するためにイスラーム過激派を支援しているという)言葉がもし正しいのなら、我々がダーイシュ(イスラーム国)を支援していることになる。つまり我々がこの組織に、我々を攻撃し、航空基地を砲撃し、数百という軍人を殺し、都市や村を占領するよう求めていることになる。こうした主張のどこに論拠があるのか。こうした主張の背後で我々は何を理解できるか。反体制派の分断や弱体化…を我々は必要としていない。西側自身が現在、反体制派は「架空の反体制派」と言っているではないか。バラク・オバマ米大統領自身がそう言っている…。真相は、ダーイシュが2006年にイラクで作られ、イラクを占領したのは、シリアでなく、米国で、アブー・バクル・バグダーディーがシリアではなく、米国の刑務所に収監されていたということだ。誰がダーイシュを作ったのか。シリアなのか米国なのか」。

「テロとはイデオロギーだ。組織でもなければ枠組みでもない。テロは国境を越える。20年前から、テロは我々の地域、とくにサウジアラビアなどの湾岸諸国から輸出されてきた。今テロは、欧州、とりわけフランスから輸出されている。シリアにやって来る欧州出身のテロリストのなかでもっとも多いのはフランス人だ」。

「(米国など有志連合のシリア空爆において)直接の調整はなされていない。しかし、我々は米国、有志連合が何を行っていようと、あらゆる場所でテロとの戦いを行う」。

「テロを空から殲滅することはできない。空爆は、地域の地理事情に通じた地上部隊がなく、それと連携しないのであれば、地上において何らの成果も得られない。有志連合の空爆が2ヶ月以上経っても、地上で実質的な成果を得ていないのはそのためだ。有志連合の空爆が我々に資するという主張も正しくない。この空爆が真剣で効果的なものだったら、我々が得をすると言えよう。しかし、地上でダーイシュと戦っているのは我々で、そこでは何の変化も感じとれない。とりわけ、トルコは依然としてダーイシュを直接支援している」。

「(化学兵器使用問題をめぐる欧米諸国の嫌疑に関して)塩素はシリアのどこの家にでもある。誰もが塩素を持っている。どんな組織でもそれを利用できる。しかし我々はそれを使用していない。なぜなら、我々は塩素よりも効果的な伝統的兵器を持っているからだ。我々にはそれを使用する必要などない…。だからこうした嫌疑に我々は驚いた。しかし米国は、シリアの危機に関していつから正しいことを言ってきたというのか」。

なおアラビア語全文はSANA(http://www.sana.sy/%d8%a7%d9%84%d8%b1%d8%a6%d9%8a%d8%b3-%d8%a7%d9%84%d8%a3%d8%b3%d8%af-%d9%84%d9%85%d8%ac%d9%84%d8%a9-%d8%a8%d8%a7%d8%b1%d9%8a-%d9%85%d8%a7%d8%aa%d8%b4-%d8%a7%d9%84%d9%81%d8%b1%d9%86%d8%b3%d9%8a%d8%a9.html)に、全文英訳は『パリ・マッチ』12月5日付(http://www.parismatch.com/Actu/International/Our-Interview-with-Syrian-President-Bashar-al-Assad-661984)に掲載されている。

Paris Match, December 4, 2014、December 5, 2014、SANA, December 4, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:デミストゥラ共同特別代表が仏外相、反体制活動家、露外相らと相次いで会談(2014年12月4日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は3日晩と4日、パリでフランスのローラン・ファビウス外務大臣およびフランス大統領府高官、シリア革命反体制勢力国民連立のバスマ・カドマーニー女史、ミシェル・キールー氏らと個別に会談した。

デミストゥラ共同特別代表はまた4日、スイスのバーゼルに移動し、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と会談、その後再びパリに戻った。

『ハヤート』(12月5日付)によると、パリでの会談では、デミストゥラ共同特別代表が提案するアレッポ市での戦闘中止に関して意見が交わされ、同共同特別代表からは、戦闘中止と停戦の定義の違いなどの説明があった。

これに対して、ファビウス外務大臣らは、戦闘停止がアサド政権に資さないかたちでなされるべきだとの意見表明があったという。

AFP, December 4, 2014、AP, December 4, 2014、ARA News, December 4, 2014、Champress, December 4, 2014、al-Hayat, December 5, 2014、Kull-na Shuraka’, December 4, 2014、al-Mada Press, December 4, 2014、Naharnet, December 4, 2014、NNA, December 4, 2014、Reuters, December 4, 2014、SANA, December 4, 2014、UPI, December 4, 2014などをもとに作成。

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