2014年3月3日のシリア情勢:諸外国の動き

国連のハーリド・ミスリー報道官はAFP(3月3日付)に、ダマスカスにあるアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表事務局のムフタール・ラマーニー局長が自身に対する解任要請を出していることを明らかにした。

ラマーニー局長は辞表を提出しておらず、解任要請が受理されるかどうかは不明だという。

**

国連の潘基文事務総長はジュネーブでの第25回人権理事会で、「都市を完全に包囲し、餓死させ、樽爆弾を無差別に使用することは容認できないことだ」とアサド政権を非難した。

**

RT(3月3日付)はロシア外務省の話として、セルゲイ・ラブロフ外務大臣がアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表と、ジュネーブ2大会のこれまでの成果について検討したと伝えた。

ロシア外務省によると、ラブロフ外務省はその際、紛争当事者の対話継続の必要を強調したという。

**

RT(3月3日付)によると、ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣が、イランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣とモスクワで会談し、シリア情勢などについて協議した。

会談では、シリア人どうしによる紛争解決に向けた対話継続の必要が確認されたという。

**

RT(3月3日付)は、IAEAの天野之弥事務局長が、シリア政府が、ダマスカス郊外県にある小型原子炉へのIAEA査察団の立ち入り調査に同意したと述べた、と伝えた。

天野事務局長は、IAEAの会合で「シリアは先月、ダマスカスの原子炉でのIAEA査察団の調査を許可する用意があると表明したが、同国の治安状況が専門家派遣を許さない」と述べたという。

AFP, March 3, 2014、AP, March 3, 2014、ARA News, March 3, 2014、Champress, March 3, 2014、al-Hayat, March 4, 2014、Iraqinews.com, March 3, 2014、Kull-na Shuraka’, March 3, 2014、Naharnet, March 3, 2014、NNA, March 3, 2014、Reuters, March 3, 2014、RT, March 3, 2014、SANA, March 3, 2014、UPI, March 3, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年3月2日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(3月3日付)は、「西側大使」からの情報として、過去2日間でラタキア港から化学物質を積んだ貨物船2隻が出港し、国外での廃棄作業を予定されている化学物質の17%がシリア国外に搬出されたと報じた。

**

スペイン日刊紙『ペリオーディコ』(3月2日付)は、2013年9月にイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によってハマー市郊外で拉致されたマーク・マルギネダス(Marc Marginedas)記者が釈放されたと報じた。

同記者は現在トルコで保護されているという。

AFP, March 2, 2014、AP, March 2, 2014、ARA News, March 2, 2014、Champress, March 2, 2014、al-Hayat, March 3, 2014、Iraqinews.com, March 2, 2014、Kull-na Shuraka’, March 2, 2014、Naharnet, March 2, 2014、NNA, March 2, 2014、El Periodico, March 2, 2014、Reuters, March 2, 2014、SANA, March 2, 2014、UPI, March 2, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年3月1日のシリア情勢:諸外国の動き

サウジアラビア外務省報道官はSPA(3月1日付)を通じて声明を出し「ロシアがシリアの犯罪者体制を支援し、安保理がめざすあらゆる政治的解決に対抗している」と非難した。

AFP, March 1, 2014、AP, March 1, 2014、ARA News, March 1, 2014、Champress, March 1, 2014、al-Hayat, March 2, 2014、Iraqinews.com, March 1, 2014、Kull-na Shuraka’, March 1, 2014、Naharnet, March 1, 2014、NNA, March 1, 2014、Reuters, March 1, 2014、SANA, March 1, 2014、SPA, March 1, 2014、UPI, March 1, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月28日のシリア情勢:諸外国の動き

化学兵器禁止機関(OPCW)・国連合同派遣団は国連安保理にシリアでの化学兵器廃棄プロセスに関する月例報告書を提出、そのなかで1月27日に、反体制武装集団が2度にわたって化学物質を積んだ車列を襲撃しようとしたとシリア政府から報告を受けていたことを明らかにした。

襲撃についての詳細は明らかにされていない。

5ページからなる報告書ではまた、シリア政府が反体制武装集団との交戦によって、化学兵器関連施設に依然として近づくことができないでおり、そのことがインプロパノールなどの化学物質の廃棄プロセスを遅らせていると指摘している。

**

報告書に関して、潘基文事務総長は、廃棄プロセスに「重要な進展があった」としつつ、「シリア政府は化学兵器の全廃に向けて早急に努力すべきだ」と述べた。

**

米国務省は、ロバート・フォード駐シリア米大使を解任したと発表した。

フォード大使は半年前にジョン・ケリー米国務長官に対して「私的理由」により辞意を申し出ていた。

AFP, February 28, 2014、AP, February 28, 2014、ARA News, February 28, 2014、Champress, February 28, 2014、al-Hayat, March 1, 2014、Iraqinews.com, February 28, 2014、Kull-na Shuraka’, February 28, 2014、Naharnet, February 28, 2014、NNA, February 28, 2014、Reuters, February 28, 2014、SANA, February 28, 2014、UPI, February 28, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月27日のシリア情勢:諸外国の動き(追記)

米国務省は2013年版の人権報告書(http://www.state.gov/j/drl/rls/hrrpt/humanrightsreport/index.htm#wrapper)を公表した。

報告書は冒頭で、2013年8月のシリアでの化学兵器攻撃に関して、アサド政権によるものと断じ、1,400人以上の市民が死亡したことを厳しく批判した。

al-Hayat, March 1, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月27日のシリア情勢:諸外国の動き

ジョン・ケリー米国務長官は、MSNBC(2月27日付)に対し「彼(アサド大統領)がしていることはとんでもなく、知性でイメージできず、容認できず、間違っており、臆病だ。我々みながそのことを知っている。すべての人がそのことを知っている」と批判した。

ケリー国務長官はまた「率直に言うと、ロシアはアサド政権を支援している。そのことが彼の姿勢を変えさせ…、善意をもって交渉に臨まねばならないと決心させる…うえで建設的だとは思わない」と付言した。

ケリー国務長官はそのうえで「オバマ大統領は、さまざまな選択肢の再検討を続けている…。オバマ大統領はいかなる選択肢も排除しない」と強調した。

**

米国防総長報道官は、シリアの化学兵器廃棄プロセスに関して、危険度の高い化学物質が現時点で1度しかシリア国外に搬出されていないと指摘し、シリア政府が国連安保理決議第2118号の定める廃棄行程を遵守していないと批判した。

一方、化学兵器禁止機関は26日、シリア政府がマスタードガスを国外に搬出したと発表した。

AFP, February 27, 2014、AP, February 27, 2014、ARA News, February 27, 2014、Champress, February 27, 2014、al-Hayat, February 28, 2014、Iraqinews.com, February 27, 2014、Kull-na Shuraka’, February 27, 2014、MSNBC, February 27, 2014、Naharnet, February 27, 2014、NNA, February 27, 2014、Reuters, February 27, 2014、SANA, February 27, 2014、UPI, February 27, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

最新論考「アサド政権にさらなるフリーハンド:和平会議「破綻⼨前」の裏事情」(e-World)

青山弘之「アサド政権にさらなるフリーハンド:和平会議「破綻⼨前」の裏事情(特集II・シリアの隘路)」

e-World、2014年2月26日号 https://janet.jw.jiji.com/

■シリア政府に有利な戦況
■⾃国出⾝活動家の帰還恐れる⻄欧諸国

シリアでの紛争解決に向けた政府とシリア国⺠連合による初の直接和平交渉「ジュネーブ2会議」が、1⽉22⽇から2⽉15⽇にかけてスイスで開催された。・・・

2014年2月26日のシリア情勢:諸外国の動き

バーレーン内務省は、国営通信を通じて声明を出し、シリア情勢に関して「バーレーン国民がシリアに向かい、同地での戦闘行為に関与している」としたうえで「こうした行為に関与したすべての者に対して、勧誘者、参加者を問わず必要な法的措置を講じる」と発表した。

『ハヤート』(2月27日付)によると、バーレーンの法律では、国外に拠点を置く組織に加わり、テロ活動、ないしはその教練に関与した者には最高で禁固5年の実刑が科せられる。

**

ドイツ内務省の連邦憲法擁護庁(BfV)のハンズ=ゲオルク・マーセン長官は、シリアでの戦闘に参加したドイツ人12人が帰国し、ドイツ国内の治安への脅威となっていることを明らかにした。

マーセン長官によると、300人以上のドイツ人がシリアの戦闘員に参加しており、うち20人以上はすでに死亡しているという。

ロイター通信(2月26日付)が伝えた。

AFP, February 26, 2014、AP, February 26, 2014、ARA News, February 26, 2014、Champress, February 26, 2014、al-Hayat, February 27, 2014、Iraqinews.com, February 26, 2014、Kull-na Shuraka’, February 26, 2014、Naharnet, February 26, 2014、NNA, February 26, 2014、Reuters, February 26, 2014、SANA, February 26, 2014、UPI, February 26, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月25日のシリア情勢:国内の暴力(追記)

ダマスカス郊外県では、SANA(2月26日付)によると、東グータ地方のナシャービーヤ町・マイダアー町・アドラー市工業団地地区・ドゥマイル市・ビイル・カサブ地区回廊で、軍がシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム旅団を要撃し、サウジ人、カタール人、チェチェン人などを含む175人以上の戦闘員を殺傷した。

この戦闘は、東グータ地方への「テロリスト」の潜入を阻止するために行われた作戦の一環だという。

これに関して、シリア人権監視団は、ウタイバ村・マイダアー町間で軍とヒズブッラー戦闘員が反体制武装集団を要撃し、「イスラーム主義武装集団戦闘員が少なくとも70人死亡し、89人との連絡がとれなくなっており、死亡した模様だ」と発表した。

またシリア革命総合委員会のアーミル・カラムーニー報道官は、「革命家」が25日にヤブルード市周辺の軍の拠点複数カ所を攻撃し、150人以上の軍兵士とヒズブッラー戦闘員を殺害していたと主張した。

このほか、SANAによると、マシュラファ村北西部、リーマー農場、アタバ市、タラール・クーア・ハラス、ダーライヤー市、アルバイン市、ザマルカー町、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ヤブルード市、タルフィーター村など、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ヌスラ戦線、イスラーム戦線などの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、シリア人権監視団によると、ヤブルード市周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなるジハード主義武装集団と交戦し、後者の戦闘員4人が死亡、また軍が同市周辺を砲撃・空爆した。

他方、クッルナー・シュラカー(2月26日付)などによると、タッル市商業高等学校校長で国民和解委員会メンバーのスライマーン・サルアス氏が、何者かに頭を銃で撃たれて殺害され、タッル市で遺体が発見された。

**

民主統一党人民防衛隊総司令部は声明を出し、西クルディスタン移行期民政局における「軍事掃討作戦」を終了し、「合法的な自衛権に則った自衛活動」に活動を限定すると発表した。

人民防衛隊は声明で「民主的自治機関の高官とジャズィーラ地方の防衛委員会(国防省)顧問の指示に従い、人民防衛隊(YPG)は三地域(ジャズィーラー、コバネ、アフリーン)、およびクルド人が暮らすアレッポ、ラッカ各地で、軍事掃討作戦を停止し、合法的な自衛権に則った自衛活動を行うことを遵守する」と発表した。

ARA News, February 26, 2014
ARA News, February 26, 2014

**

ダマスカス県では、SANA(2月26日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、『ハヤート』(2月27日付)は、複数のパレスチナ消息筋の話として、ダマスカス県ヤルムーク区内で、ファタハが反体制武装集団と同地区内で治安維持活動にあたる合同治安部隊の結成に向けた交渉を行っていると報じた。

同報道によると、この合同部隊は280人の戦闘員からなっており、ファタハは、アサド政権と良好な関係にあるPFLP-GCとヤルムーク区の支配権をめぐって「激しい競争」を行っているのだという。

ヤルムーク区の反体制武装集団は約1,500人からなり、うち300人がシャームの民のヌスラ戦線、70人がイブン・タイミーヤ大隊、200人がアクナーフ・ムカッダス大隊の戦闘員だという。

なお、ヤルムーク区では、2月22日にハマースを除くパレスチナ諸派の使節団50人が地区内での武装解除の状況を確認する作業を行う一方、人道支援物資の流出を防ぐため、ヤルムーク区とダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市、タダームン区の境界に諸派合同治安部隊が展開した(https://syriaarabspring.info/wp/?p=3897)。

**

アレッポ県では、SANA(2月26日付)によると、アレッポ市サラーフッディーン地区、ブスターン・カスル地区、ハッダーディーン地区、ムスリミーヤ村、ワディーヒー村、畜産農場地区、シャイフ・ナッジャール市および同工業団地地区、自由貿易地区、アレッポ中央刑務所周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダイル・ザウル県では、SANA(2月26日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、マリーイーヤ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、アッバース大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市ムーカンブー地区で、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、子供1人を含む市民4人が死亡した

**

イドリブ県では、SANA(2月26日付)によると、アブー・ズフール航空基地周辺、タラブ村、マジュダリヤー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ラタキア県では、SANA(2月26日付)によると、シャフルーラ村、ラウダ村、ザーヒヤ村、スーダ村、ダブラ村、ドゥーリーン村、マルジュ・フーハ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、サウジ人、リビア人の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、SANA(2月26日付)によると、ダルアー市ヨルダン通り、技術研究所周辺、ジャフラ村、サムリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、ARA News(2月26日付)が、民主統一党人民防衛隊によって制圧されたタッル・タムル町での「平穏」に乗じて、窃盗団による犯罪(商店などへの強盗)が横行し、アサーイシュが事態への対処に尽力している、と報じた。

AFP, February 26, 2014、AP, February 26, 2014、ARA News, February 26, 2014、Champress, February 26, 2014、al-Hayat, February 27, 2014、Iraqinews.com, February 26, 2014、Kull-na Shuraka’, February 26, 2014、Naharnet, February 26, 2014、NNA, February 26, 2014、Reuters, February 26, 2014、SANA, February 26, 2014、UPI, February 26, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月25日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(2月26日付)は、ヨルダン政府が24日からラムサー地方とシリアのダルアー県の間のすべての違法な国境通行所の閉鎖に着手し、シリア人避難民の流入を阻止し始めたと報じた。

ヨルダン軍消息筋によると、これにより、シリアからの避難民は、反体制武装集団がその大部分を占拠するダルアー県ではなく、シリア政府の支配下にあるスワイダー県からヨルダン領内のラッバーア・サルハーン村、ルワイシド村経由での移動を求められることになるという。

これに関して、ムハンマド・ムーマニー国務大臣(内閣報道官)は『ハヤート』(2月26日付)に、「いかなる国境閉鎖も治安上の理由による…。我々は引き続き門戸開放政策に沿って対処するが、国家安全保障への脅威を許すことはない」と述べた。

またムーマニー大臣は「我々が避難民に対して門戸を閉ざすというのは不正確だ。我々は実際のところ、適切だと考える通行所を経由した移動を調整しているのだ…。避難民受け入れに同意することは、我々は彼らの避難の背景を特定・特定しないことを意味しない。昨日、我々は王国への大量の武器装備の密輸を阻止した。最近、こうした試みを阻止している」と付言した。

一方、ダルアー県のタッル・シハーブ町で活動する「自由シリア軍」司令官によると、同県対ヨルダン国境地域での戦闘激化により、周辺地域からタッル・シハーブ町への避難民は急増し、数千人に達しているという。

**

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、エルサレムを訪問したドイツのアンゲラ・メルケル首相と会談した。

会談後の共同記者会見で、ネタニヤフ首相は「我々は、イスラエルの安全保障を守るため、必要なあらゆることを行う」と述べた。

しかし、対シリア・レバノン国境に対して行われたとされる空爆については「我々は何をして、何をしないかは言わない」と明言を避けた。

**

『ハヤート』(2月26日付)は、サウジアラビアのアブドゥッラー国王の指示のもと、ムハンマド・ビン・ナーイフ内務大臣主催のもと、シリアの子供たちとの連帯を求めるキャンペーンが開催された。

またサウジアラビアのアブドゥッラー・ムアッリミー国連大使は国連総会で、「化学兵器使用、「樽爆弾」による民間人への空爆、テロ犯罪といったシリア政府の犯罪を制裁するための明確な姿勢」を示すことを求めた。

なお、これに対して、シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は「サウジアラビア、カタール、トルコなどの政府がシリアのテロを支援している…。これらの国は火に油を注いでいる」と反論、国連総会に「サウジアラビアとカタールの支配体制が温床となっているテロによってもたらされた結果を学ぶべきだ」と主張した。

**

カタールのハーリド・アティーヤ首相は、シリア情勢に関して、シリア政府が「戦争犯罪を犯している…。重罪人たちを国際刑事裁判所に訴追しなければならない」と非難した。

アティーヤ首相は、アサド政権による行為を「国際法への最大の脅威」と評したが、シリア国内でテロ活動を続けるアル=カーイダ系組織への一部諸外国の支援については言及しなかった。

『ハヤート』(2月26日付)が伝えた。

AFP, February 25, 2014、AP, February 25, 2014、ARA News, February 25, 2014、Champress, February 25, 2014、al-Hayat, February 26, 2014、Iraqinews.com, February 25, 2014、Kull-na Shuraka’, February 25, 2014、Naharnet, February 25, 2014、NNA, February 25, 2014、Reuters, February 25, 2014、SANA, February 25, 2014、UPI, February 25, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月23日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(2月24日付)は、ヨルダンの対シリア国境地帯で、22日からヨルダン国境警備隊とジハード主義武装集団の戦闘が続いていると報じた。

軍消息筋は同紙に対して、国境警備隊と交戦している戦闘員はヨルダンのサラフィー主義集団に属しており、その一部は外国人だという。

これに関して、ヨルダンのジハード主義潮流指導者のムハンマド・シャラビー氏(アブー・サイヤーフ)は、『ハヤート』に対し、「さまざまな理由でヨルダンへの帰国を望む潮流メンバーがおり、なかには重篤の者もいる…。このなかの少なからぬメンバーが入国できたが、入国を禁止された者もいる」ことを明らかにした。

シャラビー氏はまた「一部のムジャーヒドゥーンは、ヨルダン国民であることを示す書類を提示したにもかかわらず、ヨルダンへの入国を完全に拒否された…。帰国を希望する者への体系的な政策があることは確実だ」と付言し、ヨルダン政府が国内でのテロに警戒しているとの見方を示した。

シャラビー氏によると、約1,500人のヨルダン人戦闘員がシリア国内で戦っているという。

**

『ハヤート』(2月24日付)は、反体制筋の話として、欧米諸国が自由シリア軍参謀委員会(最高軍事評議会)によるサリーム・イドリース参謀長解任をめぐる対立を収拾すべく、「圧力」をかけ、イドリース前参謀長の復職を画策していると報じた。

**

英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は声明を出し、国連安保理決議2139号に関して「アサド政権がこの決議の文言に従わない場合、安保理に戻ることを躊躇しないだろう」と述べた。

AFP, February 23, 2014、AP, February 23, 2014、ARA News, February 23, 2014、Champress, February 23, 2014、al-Hayat, February 24, 2014、Iraqinews.com, February 23, 2014、Kull-na Shuraka’, February 23, 2014、Naharnet, February 23, 2014、NNA, February 23, 2014、Reuters, February 23, 2014、SANA, February 23, 2014、UPI, February 23, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月22日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(2月23日付)などによると、化学兵器禁止機関執行理事会がハーグで開催され、化学兵器の国外搬出完了時期を当初計画(2月5日)から5月末に修正するとしたシリアの新提案などを審議した。

中国、ロシア、イランはこの提案を受け入れる意向を示したが、米国、EUは当初計画の遵守を主張したという。

AFP, February 22, 2014、AP, February 22, 2014、Champress, February 22, 2014、al-Hayat, February 23, 2014、Iraqinews.com, February 22, 2014、Kull-na Shuraka’, February 22, 2014、Naharnet, February 22, 2014、NNA, February 22, 2014、Reuters, February 22, 2014、Rihab News, February 22, 2014、SANA, February 22, 2014、UPI, February 22, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月22日のシリア情勢:国連安保理決議第2139号採択

国連安保理で、シリア政府および反体制武装集団に対して、暴力停止と人道支援の受け入れを求める決議案(安保理決議第2139号)が全会一致で採択された。

SANA, February 22, 2014
SANA, February 22, 2014

 

安保理決議第2139号の骨子は以下の通り:

  • シリア当局および武装集団による国際人道法違反を強く非難。
  • すべての当事者にあらゆる形態の暴力の即時停止を要求。
  • すべての当事者に、「樽爆弾」などを含む、民間人へのあらゆる攻撃の即時停止を要求。
  • すべての当事者、とりわけシリア政府に、2013年10月2日の国連安保理議長声明(S/PRST/2013/5)を遵守するよう要求。
  • すべての当事者に、ヒムス市旧市街、ヌッブル市(アレッポ県)、ザフラー町(アレッポ県)、ムウダミーヤト・シャーム市(ダマスカス郊外県)、ヤルムーク区(ダマスカス県)、東グータ地方(ダマスカス郊外県)、ダーライヤー市(ダマスカス郊外県)などに対する包囲解除と人道支援受け入れを要求。
  • すべての当事者、とりわけシリア政府に、戦線、国境経由での、国連人道支援機関などによる人道支援の搬入を早急に認めるよう要求。
  • アル=カーイダとつながりがある組織・個人によるテロ攻撃を非難し、すべての当事者にこうした組織・個人によるテロ活動を停止させるよう要求。
  • すべての当事者に、ジュネーブ合意の即時・包括的実施に向けて行動するよう求めるとともに、ジュネーブ2会議に歓迎の意を表明。
  • シリア政府が第一に、国連の人道活動の安全確保に責任を有する
  • 国連事務総長に対し、決議採択後に毎月、決議の履行状況を安保理に報告するよう要請し、不履行の場合、さらなる措置をとる意思を表明。

国連安保理決議2139号は、オーストラリア、ルクセンブルク、ヨルダンが準備、当初案では、人道支援受け入れを妨害した個人・組織に、「国連憲章第7章第41条に基づく措置を科す意思」を明記していたが、採択された決議ではこの文言は「さらなる措置」という弱い表現に改められた。

**

国連安保理決議2139号の全文は以下の通り:

The Security Council

Recalling its resolutions 2042 (2012), 2043 (2012) and 2118 (2013), and its Presidential Statements of 3 August 2011, 21 March 2012, 5 April 2012 and 2 October 2013,

Reaffirming its strong commitment to the sovereignty, independence, unity and territorial integrity of Syria, and to the purposes and principles of the Charter of the United Nations,

Being appalled at the unacceptable and escalating level of violence and the death of well over 100,000 people in Syria, including over 10,000 children, as reported by the UN Secretary-General and the Special Representative of the Secretary-General for Children and Armed Conflict,

Expressing grave alarm at the significant and rapid deterioration of the humanitarian situation in Syria, in particular the dire situation of hundreds of thousands of civilians trapped in besieged areas, most of whom are besieged by the Syrian armed forces and some by opposition groups, as well as the dire situation of over 3 million people in hard-to-reach areas, and deploring the difficulties in providing, and the failure to provide, access for the humanitarian assistance to all civilians in need inside Syria,

Emphasizing the need to respect the UN guiding principles of humanitarian emergency assistance and stressing the importance of such assistance being delivered on the basis of need, devoid of any political prejudices and aims, commending the efforts of the United Nations and all humanitarian and medical personnel in Syria and in neighbouring countries, and condemning all acts or threats of violence against United Nations staff and humanitarian actors, which have resulted in the death, injury and detention of many humanitarian personnel,

Expressing grave concern at the increasing number of refugees and internally displaced persons caused by the conflict in Syria, which has a destabilising impact on the entire region, and underscoring its appreciation for the significant and admirable efforts that have been made by the countries of the region, notably Lebanon, Jordan, Turkey, Iraq and Egypt, to accommodate the more than 2.4 million refugees who have fled Syria as a result of the on-going violence, while acknowledging the enormous political, socioeconomic and financial impact of the presence of large-scale populations in these countries, and underscoring the need for all parties to respect and maintain the security and civilian character of camps for refugees and internally displaced persons,

Welcoming the pledges totalling $2.5 billion at the Second International Humanitarian Pledging Conference for Syria, hosted by Kuwait on 15 January 2014, and expressing its appreciation to Member States and regional and sub-regional organizations that have pledged to provide humanitarian assistance to people in need in all parts of Syria, including internally displaced persons, as well as to refugees in neighbouring host countries, and calling on all Member States to ensure the timely disbursement of pledges and continued support in line with growing humanitarian needs,

Calling on all parties to immediately end all violence which has led to human suffering in Syria, save Syria’s rich societal mosaic and cultural heritage, and take appropriate steps to ensure the protection of Syria’s World Heritage Sites,

Strongly condemning the increased terrorist attacks resulting in numerous casualties and destruction carried out by organizations and individuals associated with Al-Qaeda, its affiliates and other terrorist groups, and reiterating its call on all parties to commit to putting an end to terrorist acts perpetrated by such organizations and individuals, while reaffirming that terrorism in all its forms and manifestations constitutes one of the most serious threats to international peace and security, and that any acts of terrorism are criminal and unjustifiable, regardless of their motivation, wherever, whenever and by whomsoever committed,

Expressing its regret that its Presidential Statement of 2 October 2013 (S/PRST/2013/15) has not delivered as expected and has not yet translated into meaningful progress on the ground, and that humanitarian aid delivery continues to be impeded throughout Syria, while condemning all cases of denial of humanitarian access and recalling that arbitrary denial of humanitarian access and depriving civilians of objects indispensable to their survival, including wilfully impeding relief supply and access, can constitute a violation of international humanitarian law,

Emphasizing that the humanitarian situation will continue to deteriorate in the absence of a political solution to the crisis, reiterating its endorsement of the Geneva Communiqué of 30 June 2012 (Annex II of Resolution 2118 (2113)) and demanding that all parties work towards the immediate and comprehensive implementation of the Geneva Communiqué aimed at bringing an immediate end to all violence, violations and abuses of human rights and violations of international law, and facilitating the Syrian-led political process launched in Montreux on 22 January 2014, leading to a transition that meets the legitimate aspirations of the Syrian people and enables them independently and democratically to determine their own future,

1. Strongly condemns the widespread violations of human rights and international humanitarian law by the Syrian authorities, as well as the human rights abuses and violations of international humanitarian law by armed groups, including all forms of sexual and gender-based violence, as well as all grave violations and abuses committed against children in contravention of applicable international law, such as recruitment and use, killing and maiming, rape, attacks on schools and hospitals as well as arbitrary arrest, detention, torture, ill treatment and use as human shields, as described in the United Nations Secretary-General’s report on children and armed conflict in Syria (S/2014/31);

2. Demands that all parties immediately put an end to all forms of violence, irrespective of where it comes from, cease and desist from all violations of international humanitarian law and violations and abuses of human rights, and reaffirm their obligations under international humanitarian law and international human rights law, and stresses that some of these violations may amount to war crimes and crimes against humanity;

3. Demands that all parties immediately cease all attacks against civilians, as well as the indiscriminate employment of weapons in populated areas, including shelling and aerial bombardment, such as the use of barrel bombs, and methods of warfare which are of a nature to cause superfluous injury or unnecessary suffering, and recalls in this regard the obligation to respect and ensure respect for international humanitarian law in all circumstances, and further recalls, in particular, the obligation to distinguish between civilian populations and combatants, and the prohibition against indiscriminate attacks, and attacks against civilians and civilian objects as such;

4. Demands that all parties, in particular the Syrian authorities, fully implement the provisions of the 2 October 2013 Statement by the President of the Security Council (S/PRST/2013/15) including through facilitating the expansion of humanitarian relief operations, in accordance with applicable provisions of international humanitarian law and the UN guiding principles of humanitarian emergency assistance;

5. Calls upon all parties to immediately lift the sieges of populated areas, including in the Old City of Homs (Homs), Nubl and Zahra (Aleppo), Madamiyet Elsham (Rural Damascus), Yarmouk (Damascus), Eastern Ghouta (Rural Damascus), Darayya (Rural Damascus) and other locations, and demands that all parties allow the delivery of humanitarian assistance, including medical assistance, cease depriving civilians of food and medicine indispensable to their survival, and enable the rapid, safe and unhindered evacuation of all civilians who wish to leave, and underscores the need for the parties to agree on humanitarian pauses, days of tranquillity, localised cease-fires and truces to allow humanitarian agencies safe and unhindered access to all affected areas in Syria, recalling that starvation of civilians as a method of combat is prohibited by international humanitarian law;

6. Demands that all parties, in particular the Syrian authorities, promptly allow rapid, safe and unhindered humanitarian access for UN humanitarian agencies and their implementing partners, including across conflict lines and across borders, in order to ensure that humanitarian assistance reaches people in need through the most direct routes;

7. Urges all parties, in particular the Syrian authorities, to take all appropriate steps to facilitate the efforts of the United Nations, its specialized agencies, and all humanitarian actors engaged in humanitarian relief activities, to provide immediate humanitarian assistance to the affected people in Syria, including by promptly facilitating safe and unhindered humanitarian access to populations in need of assistance in all areas under their control, and encourages further cooperation between the United Nations, its specialized agencies and all parties concerned, including Syrian civil society organisations, to facilitate access and the delivery of assistance in the entirety of the Syrian territory;

8. Demands that all parties respect the principle of medical neutrality and facilitate free passage to all areas for medical personnel, equipment, transport and supplies, including surgical items, and recalls that under international humanitarian law, the wounded and sick must receive, to the fullest extent practicable, and with the least possible delay, medical care and attention required by their condition and that medical and humanitarian personnel, facilities and transport must be respected and protected, and expresses grave concern in this regard at the removal of medical supplies from humanitarian shipments;

9. Also demands that all parties take all appropriate steps to protect civilians, including members of ethnic, religious and confessional communities, and stresses that, in this regard, the primary responsibility to protect its population lies with the Syrian authorities;

10. Further demands that all parties demilitarize medical facilities, schools and other civilian facilities and avoid establishing military positions in populated areas and desist from attacks directed against civilian objects;

11. Strongly condemns the arbitrary detention and torture of civilians in Syria, notably in prisons and detention facilities, as well as the kidnappings, abductions and forced disappearances, and demands the immediate end of these practices and the release of all arbitrarily detained persons starting with women and children, as well as sick, wounded and elderly people and including UN personnel and journalists;

12. Urges all parties to take all appropriate steps to ensure the safety and security of United Nations personnel, those of its specialized agencies, and all other personnel engaged in humanitarian relief activities, without prejudice to their freedom of movement and access, stresses that the primary responsibility in this regard lies with the Syrian authorities and further stresses the need not to impede these efforts;

13. Stresses the need to end impunity for violations of international humanitarian law and violations and abuses of human rights, and reaffirms that those who have committed or are otherwise responsible for such violations and abuses in Syria must be brought to justice;

14. Strongly condemns the increased terrorist attacks resulting in numerous casualties and destruction carried out by organisations and individuals associated with Al-Qaeda, its affiliates and other terrorist groups, urges the opposition groups to maintain their rejection of these organizations and individuals which are responsible for serious violations of international humanitarian law in opposition-held areas, calls upon the Syrian authorities and opposition groups to commit to combating and defeating organizations and individuals associated with Al-Qaeda, its affiliates and other terrorist groups, demands that all foreign fighters immediately withdraw from Syria, and reaffirms that terrorism in all its forms and manifestations constitutes one of the most serious threats to international peace and security, and that any acts of terrorism are criminal and unjustifiable, regardless of their motivation, wherever, whenever and by whomsoever committed;

15. Emphasizes that the humanitarian situation will continue to deteriorate in the absence of a political solution, welcomes in this regard the Geneva Conference on Syria launched in Montreux on 22 January 2014, and demands that all parties work towards the comprehensive implementation of the Geneva Communiqué of 30 June 2012 leading to a genuine political transition that meets the legitimate aspirations of the Syrian people and enables them independently and democratically to determine their own future, and further stresses that rapid progress on a political solution should include full participation by all groups and segments of Syrian society, including women, and represents the only sustainable opportunity to resolve the situation in Syria peacefully, and that the implementation of this resolution is key to meeting the humanitarian needs of the Syrian people;

16. Urges all Member States to contribute or increase their support to the United Nations’ humanitarian appeals to meet the spiralling needs of people affected by the crisis, and to provide this support in coordination with the relevant United Nations agencies, and to ensure that all pledges are honoured in full, and further urges all Member States, based on burden sharing principles, to support the neighbouring host countries to enable them to respond to the growing humanitarian needs, including by providing direct support;

17. Requests the Secretary-General to report to the Council on the implementation of this resolution by all parties in Syria, in particular paragraphs 2 through 12, in 30 days of its adoption and every 30 days thereafter, and upon receipt of the Secretary-General’s report, expresses its intent to take further steps in the case of non-compliance with this resolution;

18. Decides to remain actively seized of the matter.

**

サマンサ・パワー米国連代表大使は、シリアの惨状に関して「関係当事者による行為の結果」としたうえで、「アサド、そしてシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)」を名指しで非難した。

そのうえで、国連安保理決議2139号の意義が「いかなる当事者が決議を履行しない場合においても行動」を行うことを定めた点にあると強調した。

ロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使は「体制転換をめざす試みが頓挫したことを受け、安保理で人道的な決議を採択する動きが出た…。決議の基本目標は人道支援を促すことにある」と述べる一方、反体制武装集団が「民間人を標的とし、彼らを人間の盾として利用し、体系的違反を犯し、ヌッブルやザフラーといった居住地域を包囲している」と非難した。

決議提案国の一つであるヨルダンのザイド・ブン・ラアド国連大使は、「シリアの当事者たちが、決議を即時完全履行することが重要」としたうえで、とくにシリア政府に対して国境経由での児童支援の受け入れを認めるよう呼びかけた。

シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は「我が国は人道支援に関する2013年10月の議長声明を遵守している」としつつ、「安保理決議(第2139号)は、周辺諸国との国境を経由した支援受け入れをシリア政府に許すものではない」と述べ、いわゆる「人道回廊」構想を改めて拒否した。

潘基文事務総長は「決議の迅速な実施が…民間人の被害を減らすことになるだろう」と述べる一方、「シリア政府とその民兵に、殺戮、樽爆弾使用…、拷問といった多くの行為の責任がある…。反体制集団も子供の処刑、徴兵を行い、民間人へのテロを戦略としている」と非難した。

**

ジョン・ケリー米国務長官は、国連安保理決議2139号採択に関して、「長らく待ち望んでいた決議が完全に実施されれば、シリアの市民への人道支援が保障されるだろう」と歓迎の意を示した。

**

ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー外務大臣は、国連安保理決議2139号採択に関して「遅きに失する」との評価を下した。

AFP, February 22, 2014、AP, February 22, 2014、Champress, February 22, 2014、al-Hayat, February 23, 2014、Iraqinews.com, February 22, 2014、Kull-na Shuraka’, February 22, 2014、Naharnet, February 22, 2014、NNA, February 22, 2014、Reuters, February 22, 2014、Rihab News, February 22, 2014、SANA, February 22, 2014、UPI, February 22, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月21日のシリア情勢:諸外国の動き

ヨルダン日刊紙『ドゥストゥール』(2月21日付)は、『サウラ』(2月20日付)の社説に関して「現実をねつ造しようとしている」と反論した。

AFP, February 21, 2014、AP, February 21, 2014、Champress, February 21, 2014、al-Dustur, February 21, 2014、al-Hayat, February 21, 2014、Iraqinews.com, February 21, 2014、Kull-na Shuraka’, February 21, 2014、Naharnet, February 21, 2014、NNA, February 21, 2014、Reuters, February 21, 2014、Rihab News, February 21, 2014、SANA, February 21, 2014、UPI, February 21, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月20日のシリア情勢:諸外国の動き

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、欧米諸国が採決をめざすシリアへの人道支援物資搬入に関する安保理決議案に関して、訪問中のイラクで記者団に対し「人道支援搬入に関する姿勢は我々がシリア政府など何らかの国の政府を満足させたいかどうかではなく国際法に基づくかどうかにかかっている。我々は、人道支援が…国際法の枠組みに沿って行われ、それに違反しないことを望んでいる」と述べた。

またラブロフ外務大臣は「10月の決議(議長声明)は、国境を経由した物資の搬入が、国際人道法に沿って行われねばならないと定めている。なぜ、今になってこれを追認できないという理由が分からない。しかも我々には、食糧や医薬品ではなく、武器などが武装集団に国境経由で供与されている多くの証拠を握っている」と付言した。

**

中国外交部報道官は、欧米諸国が採決をめざすシリアへの人道支援物資搬入に関する安保理決議案に関して、「現状において、安保理がシリアの問題を政治的に解決するため建設的に行動しなければならないと考えている…。また安保理の行動は、国連が人道支援に関して定めた崇高な原理を尊重するかたちでなければならない」と述べた。

**

デンマークのヘレ・トーニング=シュミット首相は、シリアの化学兵器廃棄プロセスに関して訪問先のキプロスで「猶予期間(廃棄修了日程)が尊重されることを慎重ではあるが楽観している…。しかしシリアが合意…を尊重するように我々が圧力をかけることが重要」と述べた。

AFP(2月20日付)が伝えた。

AFP, February 20, 2014、AP, February 20, 2014、Champress, February 20, 2014、al-Hayat, February 22, 2014、Iraqinews.com, February 20, 2014、Kull-na Shuraka’, February 20, 2014、Naharnet, February 20, 2014、NNA, February 20, 2014、Reuters, February 20, 2014、Rihab News, February 21, 2014、SANA, February 20, 2014、UPI, February 20, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月19日のシリア情勢:諸外国の動き

ハサン・ロウハーニー大統領は、テヘラン訪問中のムハンマド・ジハード・ラッハーム人民議会議長と会談し、二国間関係などについて協議した。

SANA(2月19日付)によると、ロウハーニー大統領は会談で、シリア政府によるテロとの戦い、治安回復の努力への支持を改めて確認した。

**

イラン外務省報道官は声明を出し、ベイルート南部郊外で発生した同時自爆テロを「レバノンのすべての勢力が参加した(タマーム・サラーム)新内閣の発足に憤慨したシオニストの手先」の仕業だと断じた。

IRNA(2月19日付)が伝えた。

**

サウジアラビアのアブドゥルアズィーズ・ビン・アブドゥッラー外務副大臣は、クウェートで開かれたGCC・ロシア外相の戦略対話会合で、ジュネーブ2会議の決裂をアサド政権の殺戮継続によるものだと批判、シリア国民を支持すると改めて述べた。

『ハヤート』(2月20日付)が伝えた。

**

インテルファクス通信(2月19日付)は、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣が、シリアへの人道支援物資搬入に関する国連安保理決議案に関して、「安保理のどの国も、この問題を政治化せず、一方的な支援を行わないのであれば、数日中に決議採択が可能だ」と述べたと報じた。

AFP, February 19, 2014、AP, February 19, 2014、Champress, February 19, 2014、al-Hayat, February 20, 2014、Interfax, February 20, 2014、Iraqinews.com, February 19, 2014、IRNA, February 19, 2014、Kull-na Shuraka’, February 19, 2014、Naharnet, February 19, 2014、NNA, February 19, 2014、Reuters, February 19, 2014、Rihab News, February 19, 2014、SANA, February 19, 2014、UPI, February 19, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月18日のシリア情勢:諸外国の動き

AFP(2月18日付)は、シリア政府、反体制勢力の複数の消息筋の話として、米国など西側諸国が1年以上にわたってヨルダンで反体制武装集団数千人の教練を行っており、彼らが近く、ダマスカス郊外県での作戦に投入されるだろう、と報じた。

また『ウォール・ストリート・ジャーナル』(2月18日付)や『ニューヨーク・タイムズ』(2月18日付)は、米国の高官などからの情報をもとに、バラク・オバマ米政権が、ジュネーブ2会議の決裂を受けて、アサド政権やロシアに圧力をかけるため、反体制武装集団の教練、武器供与、航空禁止空域の設定などと言った軍事的オプションの再検討を行っている、と報じた。

**

ジェイ・カーニー米ホワイトハウス報道官は「米国は依然として、外交がシリアの内戦を終結させるための理想的な方法であると確信している…。しかしすべての選択肢を検討している」と述べた。

ロイター通信(2月18日付)が伝えた。

**

フランスのローラン・ファビウス外務大臣はテレビのインタビューで、ジュネーブ2会議の決裂に関して「ロシアは移行期政府樹立に合意したが、何もしなかった」と批判する一方、「(アサド政権は)嫌な体制だ。我々は穏健な反体制勢力の支援を続ける…。イランとロシアに「すべきことをせよ」と言いたい。我々は今、人道的な決定を科すための安保理決議案を審議している」と述べた。

**

UNICEF報道官は記者会見で、ヒムス市旧市街の住民退避に伴い治安当局が一時身柄拘束している15歳から55歳の男性に関して、「15歳から18歳の青年34人、15歳未満の子供10人、18歳以下の少女12人がアンダルス・センターにいる」と述べ、即時釈放を求めた。

AFP(2月18日付)が伝えた。

AFP, February 18, 2014、AP, February 18, 2014、Champress, February 18, 2014、al-Hayat, February 19, 2014、Iraqinews.com, February 18, 2014、Kull-na Shuraka’, February 18, 2014、Naharnet, February 18, 2014、The New York Times, February 18, 2014、NNA, February 18, 2014、Reuters, February 18, 2014、Rihab News, February 19, 2014、SANA, February 18, 2014、UPI, February 18, 2014、The Wall Street Journal, February 18, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月17日のシリア情勢:諸外国の動き

ジョン・ケリー米国務長官は訪問先のインドネシアの首都ジャカルタでシリア情勢に関して「ロシアの武器援助、資金援助がアサドを強気にさせているのだ」とロシアを名指しで批判した。

またジュネーブ2会議の事実上の決裂について、ケリー長官は「アサド政権が協力を拒み続けた。彼らは自国民に爆弾を落とし続け、自国を破壊し続けるばかりだった」と述べた。

ケリー米国務長官はその後、UAE首脳らとシリア情勢、イラン情勢などについて協議するため、インドネシアからアブダビへと移動した。

**

サウジアラビア政府は閣議を開き、ジュネーブ2会議の事実上の決裂に関して「失敗の責任はシリア政府にある」と非難した。

**

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はエルトリアのウスマーン・サーリフ外務大臣とのモスクワでの会談後、記者団に対し、シリアでの紛争を「利用し、地政学的な利益を実現」しようとしていると述べ、欧米諸国の対シリア政策を暗に批判した。

ラブロフ外務大臣はまた「彼ら(欧米諸国)は、我々がアサド大統領に圧力をかけ、ジュネーブ合意を実施させねばならないと言うが…、ロシアはジュネーブ2会議を成功させるためにすべてのことをしてきた」と強調した。

さらにラブロフ外務大臣は「モスクワが現在検討中のデータによると、反体制勢力に資金援助を行っている勢力の一部が、交渉プロセスに異議を唱えたシリア革命反体制勢力国民連立を脱会した集団からなる新たな組織を結成しようとしている」と指摘、「こうした兆候は交渉路線を逸脱させ、軍事的なシナリオに再び向かうものだ…。つまり彼らは和平交渉路線を残しつつ、軍事的選択肢を優先させ、リビアのときと同じように外国からの強力な支援を得ようとしている」と批判した。

そのうえでラブロフ外務大臣は、国連安保理でシリアでの「テロとの戦い」を推し進めるための決議案の採択をめざすと主張、「さまざまなデータは、シリアで過激派が数を増し、現在起きている問題のほとんどは彼らにその責任があることを示している」と述べる一方、「安保理はシリアへの人道的介入の口実として利用されてはならない…。一部の国は、中央政府の許可なく国境経由で人道支援物資を搬入するための項目を(決議に)含めようとしている。これは国際人道法に抵触する」と欧米諸国を牽制した。

ラブロフ外務大臣はまた「より過激な集団などを含む武装集団への外国からの武器装備供与が増加しているとの情報がある…。彼らは…国連加盟国の主権を侵害するかたちで違法な行為をしている」と警鐘を鳴らした。

ラブロフ外務大臣はさらに「世界は、ねつ造されたデータや映像によって残忍な犯罪の責任をシリア政府に押しつけようとする強大なメディア・キャンペーンを目の当たりにしている」と述べ、シリアの反体制活動家がネットなどで公開している映像に「イラク戦争期」のものが含まれていることを暴露した。

**

EUは、対シリア制裁の一環として接収した資産1,200万ユーロの凍結を解除し、シリアの化学兵器廃棄を行う化学兵器禁止機関に供出することを取り決めた合意文書に署名した。

AFP(2月17日付)が伝えた。

**

ヨルダンのジハード主義潮流の幹部の一人(匿名)はUPI(2月17日付)に、ヨルダンの治安当局が数日前に、アレッポ市からトルコ経由でアンマン国際空港に到着したムジャーヒディーン2人を逮捕したことを明らかにした。

AFP, February 17, 2014、AP, February 17, 2014、Champress, February 17, 2014、al-Hayat, February 18, 2014、Iraqinews.com, February 17, 2014、Kull-na Shuraka’, February 17, 2014、Naharnet, February 17, 2014、NNA, February 17, 2014、Reuters, February 17, 2014、Rihab News, February 17, 2014、SANA, February 17, 2014、UPI, February 17, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月16日のシリア情勢:諸外国の動き

ジョン・ケリー米国務長官は、ジュネーブ2会議第2ラウンドの事実上の決裂に関して「対話が困難だったことに誰も驚いてはいない。しかし、みなにとって明らかなのは、アサド政権の妨害で、事態の進展がより困難になったことだ」と主張した。

AFP, February 16, 2014、AP, February 16, 2014、Champress, February 16, 2014、al-Hayat, February 17, 2014、Iraqinews.com, February 16, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 16, 2014、NNA, February 16, 2014、Reuters, February 16, 2014、Rihab News, February 17, 2014、SANA, February 16, 2014、UPI, February 16, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月15日のシリア情勢:諸外国の動き

バラク・オバマ米大統領はロサンジェルス郊外のランチョ・ミラージュでヨルダンのアブドゥッラー国王と会談、シリア情勢などについて協議した。

会談で、オバマ大統領は「短期間で(シリアの紛争が)解決すると期待していない。それゆえ、そこでの人道状況に対して支援を行うため、早急なステップがなされるだろう…。アサド政権にさらなる圧力をかけるため、我々に可能な段階的な措置が講じられるだろう」と述べた。

オバマ政権高官によると、2時間にわたる会談で、オバマ大統領は「穏健な反体制勢力への支援」の必要を強調、ヨルダンに「穏健な反体制勢力に関して、重要な役割を果たし得る」と伝えたのだという。

AFP, February 15, 2014、AP, February 15, 2014、Champress, February 15, 2014、al-Hayat, February 16, 2014、Iraqinews.com, February 15, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 15, 2014、NNA, February 15, 2014、Reuters, February 15, 2014、Rihab News, February 16, 2014、SANA, February 15, 2014、UPI, February 15, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月15日のシリア情勢:ジュネーブ2会議第2ラウンド

スイスのジュネーブでジュネーブ2会議第2ラウンドの直接交渉(最終日)が開かれたが、次回(第3ラウンド)の日程についても合意できないまま、事実上決裂した。

交渉後、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は記者団に「第2ラウンドにおける最後のセッションは、これまでのすべての会合と同じく厳しいものだったが、次回ラウンドが開催された際に、その議題を決定することで合意した」と述べた。

ブラーヒーミー共同特別代表はまた「シリア政府はテロとの戦いの問題をまず審議したいと考え、この問題の解決策が案出されるまで別の問題に議論を移すことを拒否している…。これに対して、反体制勢力はもっとも重要なのが移行期統治機関だと考えている…。我々は初日に暴力やテロとの戦いについて審議し、次に移行期統治機関について話し合うことを提案した…。しかし政府は拒否し、反体制勢力の側に、政府が移行期統治機関について議論したくないとの疑念が高まった」と述べた。

そのうえで、ブラーヒーミー共同特別代表は、2回にわたるラウンドで何らの成果も実現できなかったことをシリア国民に謝罪した。

シリア革命反体制勢力国民連立のルワイユ・サーフィー報道官は「政治的移行プロセスについて話さないのなら、時間の無駄だ」としたうえで、「政府は真剣ではない…。我々はジュネーブ合意を議論するためでなく、それを実施するために来たのだ…。我々は政府が時間稼ぎではなく、政治的解決を望んでいることを確認せねばならない…。残念ながら、特筆すべき前向きな成果はなかった」と述べた。

これに対して、政府代表団を率いたバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は記者会見で「テロ支援者への我々のメッセージは、シリア国民はテロを拒否しているというものだ。国民の流血を止めばならない。しかし、これは、先方がこの問題を二義的なものにしようとしたために実現しなかった。そればかりか、第1ラウンドではシリアにテロはないとさえ言っていた…。物事を理解するもっとも単純な基礎とは、本をはじめから読むということで、後ろから読むことではない」と述べた。

またジャアファリー大使は、シリア政府代表団が交渉継続を拒否したとするブラーヒーミー共同特別代表の発言に関して「不正確だ…。テロとの戦いが二義的な項目で、移行期統治機関の設置が本質的であるような印象を先方が与えたのだ…。しかし政府代表団は、すべての盲目を包括的に見据えている…。政府代表団は午前中の会合冒頭で、ブラーヒーミー氏が提示した議題に同意した…。我々が拒否すると考えていた先方がこれに憤っただけだと思う…。我々が最初の議題から一つずつ検討、審議することを力説すると、先方はテロとの戦いの項目にうわべだけで対処し、合意に達しないようにしたうえで、移行期統治機関に関する議題に移ろうとした」と反論した。

さらに、ジャアファリー大使は「オバマ米大統領と(ヨルダンの)アブドゥッラー国王の会談(穏健な反体制勢力支援の強調)、そしてダルアーの戦線の戦闘激化が、ジュネーブでの成功とテロとの戦いを完全に妨げている」と非難した。

**

英国のウィリアム・ヘイグ外務大臣は声明を出し、「次回交渉について合意できなかったことは、シリアでの和平に向けた努力の重大な失敗で、その直接の責任はアサド政権にある」と非難した。

**

フランスのローラン・ファビウス外務大臣は、ジュネーブ2会議の事実上の決裂に関して「あらゆる進展を妨害したシリア政府の姿勢を非難する」との声明を出した。

**

ジュネーブ2会議の事実上の決裂を受け、ロイター通信(2月15日付)は、2013年11月25日付でシリアの司法当局がテロ撲滅法に基づき、反体制活動家1,500人の資産を凍結していたとのクッルナー・シュラカーのリーク(2月13日付、http://all4syria.info/Archive/131018)を伝えた。

AFP, February 15, 2014、AP, February 15, 2014、Champress, February 15, 2014、al-Hayat, February 16, 2014、Iraqinews.com, February 15, 2014、Kull-na Shuraka’, February 16, 2014、Naharnet, February 15, 2014、NNA, February 15, 2014、Reuters, February 15, 2014、Rihab News, February 16, 2014、SANA, February 15, 2014、UPI, February 15, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月14日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(2月15日付)によると、ジョン・ケリー米国務長官は訪問先の中国で、シリア情勢に関して「バラク・オバマ大統領は我々みなに、さまざまな選択肢について考えるよう求めた…。これらの選択肢がすでに提示されているのか、いないのかについて応えるように求めている。現状を踏まえて、現在、評価プロセスが進行中だ…。これらの選択肢が明示され、大統領がそれを求めれば、それについての議論がなされるだろう」と述べ、米国の対シリア政策が手詰まりであることを示唆した。

**

化学兵器禁止機関は、シリアの化学兵器廃棄プロセスに関して、危険性の低い化学物質の廃棄処理を民間委託する国際入札で、米国とフィンランドの2社を選定したと発表した。

入札には14社が応じていた。

発表によると、米企業はサリンなどの原料となる無機化学物質約160トンを、フィンランドの企業はVXガスやマスタードが図の原料となる有機化学物質約360トンを無害化するという。

AFP, February 14, 2014、AP, February 14, 2014、Champress, February 14, 2014、al-Hayat, February 15, 2014、Iraqinews.com, February 14, 2014、Kull-na Shuraka’, February 14, 2014、Naharnet, February 14, 2014、NNA, February 14, 2014、Reuters, February 14, 2014、Rihab News, February 15, 2014、SANA, February 14, 2014、UPI, February 14, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月14日のシリア情勢:ジュネーブ2会議第2ラウンド

スイスのジュネーブでジュネーブ2会議第2ラウンドの直接会合が開かれ、『ハヤート』(2月15日付)などによると、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表が、政府、シリア革命反体制勢力国民連立の代表団に議題についての合意を求めた。

しかし、「テロとの戦い」と移行期統治機関のどちらを最優先議題にするかをめぐって両代表団が対立し、西側外交筋によると「何らの進展もなかった」。

シリア革命反体制勢力国民連立のバドル・ジャームース氏は、米国のウェンディー・シャーマン政治担当国務次官との会談後、AFP(2月14日付)に「事態は好転していない…。今後何が起きるかは、ブラーヒーミー氏次第だが、金曜日(14日)が最終日になるだろう」と述べた。

また連立のルワイユ・サーフィー報道官は記者会見で「手詰まりになった。ダムが分厚い壁にならなければと思っている。我々はどんな躓きや困難も克服できる…。交渉は躓いた。これは秘密ではない。政治的解決に専念したいと考える別のチームがなければ、乗り越えられない地点にまで来てしまった…。政府が派遣した現在のチームは何の反応も示そうとしない…。事態が改善せずに、こうした状況が続けば、交渉は政治的解決実現に向けて描かれている道筋をたどることはない」と述べた。

一方、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、記者会見で「今日は、我々の代表団と国際仲介者(ブラーヒーミー氏)との会合から始まったが、残念ながら何の進展も実現しなかった…。我々はテロを阻止したいという率直な望みをもってジュネーブに来た。先方は、テロの存在を認めようとしていないが、我々は引き続きこのプロセスを続ける…。我々はテロとの戦いが最優先だと感じている。移行期政府についての審議が始まっても、テロを支援することしか耳に入ってこない…。先方は非現実的な議題を持ち込んでいる。彼らは移行期政府以外のいかなる問題についても話すつもりはない。これに対して我々はいかなる問題についても話す用意がある…。テロとの戦いについて合意したうえで移行期政府の問題について話す用意がある」と述べた。

**

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、モスクワでドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイアー外務大臣と会談した。

会談後の記者会見で、ラブロフ外務大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立に関して「このプロセス(ジュネーブ2会議)の参加を受けて、彼らはジュネーブ合意の完全実現に向けた話し合いに集中することを呼びかけているような印象があったが、実際には体制転換にしか関心がない…。彼らがしたいことは、移行期統治機関について話すことだけだ」と批判した。

AFP, February 14, 2014、AP, February 14, 2014、Champress, February 14, 2014、al-Hayat, February 15, 2014、Iraqinews.com, February 14, 2014、Kull-na Shuraka’, February 14, 2014、Naharnet, February 14, 2014、NNA, February 14, 2014、Reuters, February 14, 2014、Rihab News, February 15, 2014、SANA, February 14, 2014、UPI, February 14, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月13日のシリア情勢:諸外国の動き

アーディル・ミルダード駐トルコ・サウジアラビア大使は『ハヤート』(2月14日付)に、シリアで戦闘に参加していたサウジアラビア人多数が最近になってトルコ経由でサウジアラビアに帰国したことを認めた。

ミルダード大使は「大使館は帰国した者の数を言及したくはない」と述べるとともに、帰国した時期についての明言も避けたが、「我々の任務は、彼らが王国に帰国できるようにし、それを促すことにある」と述べた。

ミルダード大使はまたサウジアラビア通信(2月13日付)を通じて声明を出し、「騙され(て連れてこられ)た市民をシリア国内の紛争地域から退去させるために大使館は努力を行っている」と発表した。

**

AFP(2月13日付)は、英国警察(テロ対策課)が、シリアで最初に自爆テロを行ったとされるアブドゥルワーヒド・ムジード氏(41歳)の自宅(マンチェスター)を家宅捜索した、と報じた。

ムジード氏は、「アブー・スライマーン・バリターニー」の名で知られており、トルコのシリア人避難民を支援するためとして、2013年8月に英国を出国し、シリアでのテロ活動に参加していたという。

**

シリアから搬出された危険度の高い化学物質廃棄を行うため、米ノーフォーク港を1月27日に出港した米国船籍MVケープ・レイ(MV Cape Ray)が、スペイン南部のロタ海軍基地に到着した。

駐スペイン米大使館によると、MVケープ・レイはイタリアのカラバリヤで廃棄作業を行う予定だが、ロタ海軍基地出港日は確定していないという。

**

ウィリアム・ヘイグ英外務大臣は声明を出し、ヒムス市旧市街から退避後に一時拘束されている男性市民に関して、即時釈放を求めた。

また米国務省報道官も、一時拘束に懸念を示し、釈放を求めた。

AFP(2月13日付)が伝えた。

AFP, February 13, 2014、AP, February 13, 2014、Champress, February 13, 2014、al-Hayat, February 14, 2014、Iraqinews.com, February 13, 2014、Kull-na Shuraka’, February 13, 2014、Naharnet, February 13, 2014、NNA, February 13, 2014、Reuters, February 13, 2014、Rihab News, February 13, 2014、SANA, February 13, 2014、SPA, February 13, 2014、UPI, February 13, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月13日のシリア情勢:ジュネーブ2会議関連

アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表は、スイスのジュネーブでロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官、米国のウェンディー・シャーマン政治担当国務次官と会談し、ジュネーブ2会議などシリア情勢への対応を協議した。

会談後の記者会見で、ブラーヒーミー共同特別代表は、移行期統治機関の問題に関して「来週は検討されないだろうし、おそらく今後数週間は検討されないだろう」と述べるとともに、米露両国がシリア政府、シリア革命反体制勢力国民連立の交渉における対立打開を支援することを約束したことを明らかにした。

『ハヤート』(2月13日付)が伝えた。

**

シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ氏は、AFP(2月13日付)に、ジュネーブ2会議の交渉が失敗した場合、国連安保理に問題解決を付託するべきだと述べた。

バフラ氏は「会議には、ロシアと米国という二カ国の主催者がおり、国連・アラブ連盟共同特別代表を通じて、国連が交渉を運営している。それゆえ、会議が前向きな解決策、ないしは前向きな進展を見せなければ、ブラーヒーミー氏には、安保理と主催国2カ国に報告を行う責任がある」と述べた。

**

ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立が移行期統治機関の設置についての審議を主張していることに関して、AFP(2月13日付)に「こうして受け入れられない方法で、彼らの頭のなか、そして彼らの背後にいる者のためにしか説明がつかないようなことを固執するのはまったく不当だ」と述べた。

そのうえで「彼らはずっと待っていればよい。我々は…(ブラーヒーミー共同特別代表が示した)ペーパー(議案)を尊重するだけだからだ…。もし彼らがジュネーブ2会議に真剣に取り組みたいのなら…、ペーパーが定めている優先順位を完全に守るべきだ」と付言した。

**

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は記者会見で、「テロはシリアの人道危機に劣らず深刻な問題だ…。アサド大統領が権力の座にとどまる限り、テロを停止することが不可能だと西側諸国が主張することを大いに懸念している」と述べた。

『ハヤート』(2月13日付)が伝えた。

AFP, February 13, 2014、AP, February 13, 2014、Champress, February 13, 2014、al-Hayat, February 13, 2014, February 14, 2014、Iraqinews.com, February 13, 2014、Kull-na Shuraka’, February 13, 2014、Naharnet, February 13, 2014、NNA, February 13, 2014、Reuters, February 13, 2014、Rihab News, February 13, 2014、SANA, February 13, 2014、UPI, February 13, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月12日のシリア情勢:諸外国の動き

ロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官は、人道回廊設置を定めた安保理決議案の提出をめざす西側諸国に関して、「シリア政府に対する軍事的行動に道を開くことが目的だ…。我々にとって現在、準備がなされていることは容認できない。我々がそれを承認させないのは当然」と非難、安保理で採決がなされた場合、ロシアは反対票を投じると述べた。

RIAノーヴォスチ通信(2月12日付)などが伝えた。

**

ロシア外務省報道官は、人道回廊設置を求める国連安保理決議案の審議をめざす欧米諸国、とりわけ米国の批判に関して「こうして逸脱したやり方で、なぜシリアに対するロシアの姿勢をゆがめようとするのか?」と反論した。

**

ヨルダンのアブドゥッラー国王がワシントンDCでジョー・バイデン米副大統領と会談し、シリア情勢などについて協議した。

**

バレリー・アモス人道問題担当事務次長は「24万人以上のシリア人が(都市部で)包囲されている」と警鐘を鳴らすとともに、政府、反体制勢力の双方が国際法に違反して民間人の安全を守っていないと批判、国連安保理に対して、シリアでの人道に対する犯罪を国際刑事裁判所に訴追するための行動を求めた。

AFP, February 12, 2014、AP, February 12, 2014、Champress, February 12, 2014、al-Hayat, February 13, 2014、Iraqinews.com, February 12, 2014、Kull-na Shuraka’, February 12, 2014、Naharnet, February 12, 2014、NNA, February 12, 2014、Reuters, February 12, 2014、RIA Novosti, February 13, 2014、Rihab News, February 12, 2014、SANA, February 12, 2014、UPI, February 12, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月12日のシリア情勢:ジュネーブ2会議第2ラウンド

スイスのジュネーブでジュネーブ2会議第2ラウンド3日目の交渉(直接交渉)が行われた。

シリア革命反体制勢力国民連立の代表団は、移行期統治機関の設置などを骨子とする5ページ22項目からなる文書をアフダル・ブラーヒーミー共同特別代表に提出した。

この文書には、移行期に関する連立のヴィジョン、移行期統治機関の権能(全権委任)、暴力停止、国家機関、軍改革、選挙実施のあり方などが記されていたが、『ハヤート』(2月13日付)によると、アサド大統領の進退に関する言及はなかった。

シリア革命反体制勢力国民連立がアサド大統領および政権幹部の退陣を明言しなかったのはこれが初めて。

ルワイユ・サーフィー報道官は会談後の記者会見で、この文書に関して「自由と民主主義の体制に向けた政治的移行プロセスの基本原則」が示されているとしたうえで、同プロセスが「移行期統治機関の設置をもって始まる」点を強調、この機関が「暴力停止に責任を負うとともに、政府および反体制勢力の合意に基づくメンバーによって構成される」と述べた。

同文書によると、移行期統治機関は行政権、司法権などの全権を有し、その任務は「シリア国民の意思に沿った政治的移行プロセスを可能とするための中立的な環境の創出」にあるという。

また文書では、ジュネーブ2会議での当事者間の合意が「暫定憲法宣言」のような役割を果たすと定め、移行期統治機関が、シリアの主権、独立、領土保全を担うとともに、外国人戦闘員の排除、戦闘停止を推進・監視するという。

またムンズィル・アークビーク氏は「我々はアサドとその側近が移行期統治機関の一部をなさない、と明記する必要がないと考えている。なぜならこの機関は、現在大統領の手にある行政権のすべてを享受するからだ…。すなわち、彼は移行期統治機関設置結成をもって大統領ではなくなり、移行期の一部をなすことなく処罰されるだろう」と述べた。

『ハヤート』(2月13日付)などが伝えた。

これに対して、SANA(2月12日付)などによると、政府代表団を率いるバッシャール・ジャアファリー駐国連シリア大使は、テロ問題の審議を強く求め、「テロとの戦い」と移行期統治機関設置を並行審議することを拒否した。

ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣は、シリア革命反体制勢力国民連立が提出した文書に関して、外国人戦闘員を排除するとした点に着目し、シリア政府がこの点に関して審議する用意があると述べた。

しかしミクダード副大臣は「反体制勢力は声明(文書)を示したが、我々は耳を傾けなかった。なぜなら、審議しなければならず、またジュネーブ合意において承認されていない議題に含まれていないからだ…反体制勢力は議題を改悪し、移行期政府の審議を始め、ジュネーブ合意が定めている優先事項を拒否している」と強調した。

**

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣は滞在中のジュネーブでロシアのゲンナージー・ガティロフ外務次官と会談し、シリア情勢について協議した。

会談後の共同記者会見で、ムアッリム外務在外居住大臣は、ジュネーブ2会議の対話をどのように進めるかなどについて協議したとしたうえで、「テロとの戦い」がすべてのシリア人にとって必要不可欠だと強調した。

SANA(2月12日付)が伝えた。

 

SANA, February 12, 2014
SANA, February 12, 2014

 

**

シリア革命反体制勢力国民連立のハイサム・マーリフ法務委員長はカイロで『アフラーム』(2月12日付)の取材に応じ、ジュネーブ2会議第2ラウンドでの交渉に関して、移行期統治機関発足の審議が行われなければ、停戦に関する協議に応じないと述べた。

AFP, February 12, 2014、AP, February 12, 2014、Champress, February 12, 2014、al-Hayat, February 13, 2014、Iraqinews.com, February 12, 2014、Kull-na Shuraka’, February 12, 2014、Naharnet, February 12, 2014、NNA, February 12, 2014、Reuters, February 12, 2014、Rihab News, February 12, 2014、SANA, February 12, 2014、UPI, February 12, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月11日のシリア情勢:諸外国の動き

ジェームズ・クラッパー米国家情報長官は上院軍事委員会において、シリア国内の紛争をめぐる米国の政策に変化ないとしつつ、穏健な反体制武装勢力にさらなる教練、装備などの支援を行うと証言した。

クラッパー長官はまた、シリア国内の反体制武装勢力の構成に関して、約7万5,000人から11万5,000人が「さまざまな政治的傾向を持った1,500以上の組織」に分かれて戦闘を行っており、そのうちの2万から2万6千人が「過激派と見なし得る」とする一方、50カ国約7,500人の外国人戦闘員が活動しており、そのなかには、欧米への攻撃を企頭するようなアフガニスタン、パキスタン出身のアル=カーイダの熟練した戦闘員もいると付言した。

UPI(2月11日付)が伝えた。

**

トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣は、チュニジアを訪問し、ムンジー・ハーミディー外務大臣と会談し、シリアでの戦闘に参加するチュニジア人戦闘員の問題などについて協議した。

会談後の共同記者会見で、ダウトオール外務大臣は「我々は、チュニジア政府だけでなく、各国政府に対して、この問題(外国人戦闘員をめぐる問題)で支援する用意がある」と述べた。

UPI(2月11日付)などが伝えた。

**

国連のマーティン・ニルスキー報道官は、潘基文事務総長が、ハマー県マアーン村での「新たな虐殺に衝撃を受け…、もっとも厳しい表現で非難している」と発表した。

AFP(2月11日付)が伝えた。

**

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、人道支援物資配給のための人道回廊設置のためにフランスなどが準備しているとされる国連安保理決議案に関して、「シリア政府への警告を含むような考え方は決して受け入れられない」と批判した。

AFP(2月11日付)が伝えた。

**

バラク・オバマ米大統領は、米国を訪問したフランスのフランソワ・オランド大統領とワシントンDCで会談し、シリア情勢などについて協議した。

AFP(2月11日付)によると、オバマ大統領は、シリアへの人道支援を求める国連安保理決議案に関して、「安保理におけるほとんどの国がこの決定をめぐって合意に達している」としたうえで、ロシアが審議・採択を拒否すれば責任を追及すると警告した。

またオランド大統領は共同記者会見でシリア情勢に関して「この種の決議が採択されなければ、シリア人だけではなく、ロシアも責任を負わねばならない」と述べた。

**

インテルファクス通信(2月11日付)は、リヤード・ハッダード駐露シリア大使が、危険度の高い化学物質の大部分が3月1日までに廃棄され、6月30日の全廃期限は遵守されるだろうと述べたと報じた。

AFP, February 11, 2014、AP, February 11, 2014、Champress, February 11, 2014、al-Hayat, February 12, 2014、Interfax, February 12, 2014、Iraqinews.com, February 11, 2014、Kull-na Shuraka’, February 11, 2014、Naharnet, February 11, 2014、NNA, February 11, 2014、Reuters, February 11, 2014、Rihab News, February 11, 2014、SANA, February 11, 2014、UPI, February 11, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年2月11日のシリア情勢:ジュネーブ2会議第2ラウンド

スイスのジュネーブでジュネーブ2会議第2ラウンドが2日目を迎え、アフダル・ブラーヒーミー共同特別代表のもと、政府代表団とシリア革命反体制勢力国民連立の代表団が直接交渉を行った。

しかし会談後の記者会見で、ブラーヒーミー共同特別代表は、「今週初めは厳しかったという点以外、あまり言うことがない…。我々は発表するような何らの進展も実現していない」と述べた。

シリア革命反体制勢力国民連立消息筋によると、両代表団は、調節交渉開始前に犠牲者の死を悼んで黙祷する際にも、誰のために黙祷を捧げるかをめぐって対立したという。

**

シリア反体制勢力国民連立の代表団を率いたハーディー・バフラ氏は『ハヤート』(2月12日付)に「シリア人の苦難を解消するために多くの時間を割くべきだと強調したが、政府代表団はこれを拒否し、ダマスカスと協議しなければならないので、毎日3時間以上は交渉できないと言ってきた」と述べ、非難した。

一方、『ハヤート』(2月12日付)によると、政府代表団は、ブラーヒーミー共同特別代表が10日に示した議題の「継続性と変化を考慮した国家機関」に関して疑義を呈し、国連とブラーヒーミー共同特別代表が「シリア国家を解体するための計略の実施」をめざしていると批判、「テロとの戦い」の解釈をめぐる合意が成立するまでは、交渉に応じないとの姿勢を示したという。

これに対し、連立代表団は、アサド政権がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と結託していると主張、反論したという。

しかしSANA(2月11日付)は、政府代表団が「テロ問題の審議を開始し、この審議はテロとの戦いをめぐる共通の国民計画が案出されるまで続くだろう」と報じたうえで、シリア革命反体制勢力国民連立が、テロとの戦いを議題に含めることを拒否したために、議題についての合意が阻まれた」と非難した。

またブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官は、ブラーヒーミー共同特別代表が9日に提示した議題案に関して、SANA(2月11日付)に「シリア政府代表団は、テロとの戦いを第1項目、移行期政府を第2項目とする議題に沿って協議を行うことに問題はない」としたうえで、「私たちの国にテロが吹き荒れているなかで、真の政治プロセスについて話し合うことなどできない」と述べた。

シリア革命反体制勢力国民連立のムンズィル・アークビーク報道官は、ジュネーブ2会議代表団が「軍事顧問室」を設置したとしたうえで、「自由シリア軍の士官が我々に加わり…、軍事顧問室と政治交渉団とのさらなる調整を行う」と発表した。

アークビーク報道官によると、軍事顧問室には、シリア革命家戦線、ハウラーン合同作戦司令室など少なくとも6人の武装集団代表から構成されるという。

『ハヤート』(2月12日付)などが伝えた。

**

シリア革命反体制勢力国民連立のムンズィル・アークビーク報道官は『クドス・アラビー』(2月11日付)に対して、アサド大統領の退陣のみが、暴力と流血を止めるための唯一の解決策だと強調し、「シリアに存在するテロとは政権のテロ、樽爆弾だ」と非難した。

またアークビーク報道官は、民主的変革諸勢力国民調整員会と合同代表団を結成できなかったことに関して、「ハサン・アブドゥルアズィーム代表に参加を説得したが、連立の呼びかけは奏功しなかった」と述べた。

AFP, February 11, 2014、AP, February 11, 2014、Champress, February 11, 2014、al-Hayat, February 12, 2014、Iraqinews.com, February 11, 2014、Kull-na Shuraka’, February 11, 2014、Naharnet, February 11, 2014、NNA, February 11, 2014、al-Quds al-‘Arabi, February 11, 2014、Reuters, February 11, 2014、Rihab News, February 11, 2014、SANA, February 11, 2014、UPI, February 11, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.