アレッポ県で若者50人が「金銭と花嫁」を受け取りダーイシュ(イスラーム国)に忠誠(2015年3月1日)

アレッポ県では、ARA News(3月1日付)によると、マンビジュ市で、ダーイシュから地元の若者約50人に金銭を支給され、また彼らが欲する女性との結婚を斡旋されたことを受け、ダーイシュに忠誠を誓った。

またダーイシュ(イスラーム国)がバーブ市郊外のクッバト・シャイフ村で13人、ニウマーン村で4人、タッル・ジャルジー村で14人の合わせて31人を「自由シリア軍を支持してきた」との容疑で逮捕した。

一方、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、シュユーフ・タフターニー町内でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、市内の大部分を制圧した。

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ハサカ県では、ARA News(3月1日付)によると、ハサカ市への侵入を試みたダーイシュ(イスラーム国)とシリア軍が同市南部郊外と交戦した。

またSANA(3月1日付)によると、シリア軍がハサカ市北東部のタッル・ブラーク町街道沿いで、ダーイシュ(イスラーム国)を掃討、31カ村を制圧した。

シリア軍はさらに、ミールビーヤ村一帯、ダーウディーヤ村、アブヤド村でもダーイシュと交戦した。

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ダイル・ザウル県では、クッルナー・シュラカー(3月1日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がクーリーヤ市住民7人(シャームの民のヌスラ戦線アミールを務めていた離反士官のウバイダ・アフマド少尉ら)を処刑したことに抗議する住民が、ダーイシュに対して蜂起し、数時間におよぶ戦闘で双方に多数の死傷者が出た。

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有志連合合同司令部によると、米国など有志連合は、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点を9回空爆した。

うち2回はハサカ県内のダーイシュ拠点に対して行われたという。

AFP, March 1, 2015、AP, March 1, 2015、ARA News, March 1, 2015、Champress, March 1, 2015、al-Hayat, March 2, 2015、Iraqi News, March 1, 2015、Kull-na Shuraka’, March 1, 2015、al-Mada Press, March 1, 2015、Naharnet, March 1, 2015、NNA, March 1, 2015、Reuters, March 1, 2015、SANA, March 1, 2015、UPI, March 1, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「死のトライアングル」でのシリア軍のヌスラ戦線などに対する攻勢続く(2015年3月1日)

シリア人権監視団によると、ダマスカス郊外県、ダルアー県、クナイトラ県の3県が接するいわゆる「死のトライアングル」地帯でのシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、イラン・イスラーム革命防衛隊とシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団の戦闘が続き、シリア軍兵士、国防隊戦闘員合わせて26人が戦死した。

これに関して、自由シリア軍に所属する南部戦線は声明を出し、ダマスカス郊外県、ダルアー県、クナイトラ県などへの迫撃砲攻撃に関して、「焦土戦術」を行っていると批判した。

一方、SANA(3月1日付)は、シリア軍が同地一帯でシャームの民のヌスラ戦線など反体制武装集団戦闘員を多数を殲滅、残党の追撃を行ったと伝えた。

SANAによると、ダルアー県では、アクラバー村、マール村、ティーハ村、ハーッラ市、カフル・ナースィジュ村、アンタル丘、ズィムリーン村、タファス市、アトマーン村、シャイフ・マスキーン市、タッル・アラーキーヤ、ダーイル南部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またクナイトラ県では、マスハラ村一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊したという。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク殉教者旅団のリダー・ムーサー・ズウビー司令官が何者かに撃たれて死亡した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハラスター市近郊のダーヒヤト・アサド町に迫撃砲弾複数発が着弾した。

またザブディーン村一帯では、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦、シリア軍が地対地ミサイルなどで攻撃を行った。

一方、クッルナー・シュラカー(3月1日付)は、第4師団がムウダミーヤト・シャーム市を砲撃、また同市西部ではシリア軍と「自由シリア軍」が交戦したと報じた。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカーブーン区を砲撃した。

一方、クッルナー・シュラカー(3月1日付)は、シリア軍がジャウバル区内で毒ガスを装填した爆弾を投下したと報じた。

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ヒムス県では、SANA(3月1日付)によると、ハスヤー町西部一帯、ラスタン市一帯、ザーラ村、クナイトラート村、西サラーム村、ムシャイリファ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ファールーク大隊、ヒムス軍団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, March 1, 2015、AP, March 1, 2015、ARA News, March 1, 2015、Champress, March 1, 2015、al-Hayat, March 2, 2015、Iraqi News, March 1, 2015、Kull-na Shuraka’, March 1, 2015、al-Mada Press, March 1, 2015、Naharnet, March 1, 2015、NNA, March 1, 2015、Reuters, March 1, 2015、SANA, March 1, 2015、UPI, March 1, 2015などをもとに作成。

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人権団体発表:2月の犠牲者数は4,075人(うちシリア軍兵士など1,123人)か1,547人(うち反体制武装集団が殺害した戦闘員48人)か?(2015年3月1日)

シリア人権監視団は、2015年2月の国内での死者数が4,075人に達し、うち832人が民間人だったと発表した。

同監視団が発表した死者の内訳は以下の通り:

民間人:832人

ジハード主義武装集団、反体制武装集団、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のシリア人戦闘員:594人
離反兵:6人

ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、ムハージリーン・ワ・アンサール軍の外国人戦闘員:1,265人

シリア軍兵士568人
国防隊、人民諸委員会、シリア政府への内通者:555人
ヒズブッラー戦闘員:30人
親政権外国人戦闘員(シーア派戦闘員):215人

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一方、シリア人権ネットワークは、同じ時期にシリア軍によって殺害された死者数が、シリア人権監視団よりも約2,500人も少ない1,547人だったとしたうえで、うち民間人1,044人(子供139人、女性123人を含む)を含む1,251人がシリア軍によって殺害されたと発表した。

同ネットワークが発表した内訳は以下の通り:

シリア軍によって殺害された民間人:1,044人(うち子供139人、女性123人)
シリア軍によって殺害された反体制武装集団戦闘員:207人

西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊によって殺害された民間人:16人(うち子供8人)

ジハード主義武装集団によって殺害された犠牲者:82人

ダーイシュ(イスラーム国)によって殺害された民間人:34人
ダーイシュによって殺害された戦闘員:10人

シャームの民のヌスラ戦線によって殺害された民間人:2人
シャームの民のヌスラ戦線によって殺害された戦闘員:33人

そのほかの反体制武装集団によって殺害された民間人:91人(うち子供23人、女性18人)
そのほかの反体制武装集団によって殺害された非民間人:5人

有志連合の空爆によって死亡した民間人:6人(うち女性3人)

AFP, March 1, 2015、AP, March 1, 2015、ARA News, March 1, 2015、Champress, March 1, 2015、al-Hayat, March 2, 2015、Iraqi News, March 1, 2015、Kull-na Shuraka’, March 1, 2015、al-Mada Press, March 1, 2015、Naharnet, March 1, 2015、NNA, March 1, 2015、Reuters, March 1, 2015、SANA, March 1, 2015、UPI, March 1, 2015などをもとに作成。

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ハズム運動(穏健な反体制派)がヌスラ戦線の攻勢を受け崩壊(2015年3月1日)

アレッポ県ダーラト・イッザ市一帯で活動するハズム運動北部地区(アブー・ジャラール・シャッルーフ、アフマド・フルウ、ニザール・アラブが指揮)は、アレッポ県アターリブ市一帯でのシャームの民のヌスラ戦線との戦闘での敗北を受けて声明を出し、ハズム運動から離反し、イブン・タイミーヤ大隊に所属すると宣言した。

声明で北部地区は、「戦列を統一し、犯罪者ヌサイリーの敵に矢を向けるべく…、ハズム運動から身を引き…、イブン・タイミーヤ大隊に所属することを宣言する」と発表した。

Kull-na Shuraka', March 1, 2015
Kull-na Shuraka’, March 1, 2015

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一方、インターネット上では、ハズム戦線のロゴが入った声明が出され、そのなかで解散とシャーム戦線への合流を発表した。

声明においてハズム運動は「シャームの地が経験している犯罪者体制の殺戮、そしてシャームの国々、とりわけアレッポで行われている幾多の罪を鑑み、これ以上の流血を避けるため、ハズム運動は自らを解体し、その兵士をシャーム戦線に統合する」と発表している。

Kull-na Shuraka', March 1, 2015
Kull-na Shuraka’, March 1, 2015

しかし、この声明に関して、シャーム戦線広報局メンバーの一人は、クッルナー・シュラカー(3月1日付)に、「シャーム戦線がハズム運動メンバーを受け入れたことを公式に確認できるいかなる情報もない」と述べた。

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シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、ハズム運動の支配下にあったアターリブ市郊外の第46連隊基地を制圧したとしたうえで、ハズム運動の司令官らの追撃を続けると発表した。

Kull-na Shuraka', March 1, 2015
Kull-na Shuraka’, March 1, 2015

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なお、シリア人権監視団によると、アターリブ市一帯でのシャームの民のヌスラ戦線によるハズム運動への攻勢は続き、ハズム運動戦闘員の死者数は50人、ヌスラ戦線戦闘員は30人に増加した。

AFP, March 1, 2015、AP, March 1, 2015、ARA News, March 1, 2015、Champress, March 1, 2015、al-Hayat, March 2, 2015、Iraqi News, March 1, 2015、Kull-na Shuraka’, March 1, 2015、al-Mada Press, March 1, 2015、Naharnet, March 1, 2015、NNA, March 1, 2015、Reuters, March 1, 2015、SANA, March 1, 2015、UPI, March 1, 2015などをもとに作成。

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ヨルダンがシリア人、イラク人、クルド人などの「穏健な反体制派」としての教練を検討(2015年3月1日)

『ハヤート』(3月1日付)は、複数のヨルダン公式筋からの情報として、ヨルダン国内でシリア人、イラク人、クルド人などを「穏健な反体制派」として教練することが現在議論されている、と伝えた。

同消息筋によると、これらの部隊の教練は、ダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」の一環として進められ、近くヨルダン国内の教練センターで開始される予定だという。

al-Hayat, March 1, 2015をもとに作成。

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