ダーイシュ(イスラーム国)がハサカ市での連続爆破テロへの関与を認める(2015年3月21日)

ダーイシュ(イスラーム国)が運営するラジオ局バヤーン放送は、ノウルーズを祝う住民を狙った20日のハサカ市での連続爆破テロに関して、「カリフ国の兵士がバラカ市(ハサカ市のこと)のムフティー地区で爆弾を積んだ自動車とバイクを自爆させ、PKK(民主統一党のこと)の破壊分子20人を殺害、30人を負傷させた」と報じた。

AFP, March 23, 2015、AP, March 23, 2015、ARA News, March 23, 2015、Champress, March 23, 2015、al-Hayat, March 24, 2015、Iraqi News, March 23, 2015、Kull-na Shuraka’, March 23, 2015、al-Mada Press, March 23, 2015、Naharnet, March 23, 2015、NNA, March 23, 2015、Reuters, March 23, 2015、SANA, March 23, 2015、UPI, March 23, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム軍の特殊部隊がハサカ県シャッダーディー市でダーイシュ(イスラーム国)のアミールを暗殺(2015年3月21日)

シリア人権監視団は、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア各地で、住民ら13人を「体制(シリア政府)に復帰、投降しようとした」との罪で処刑したと発表した。

13人のうち、3人は、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市で、5人はヒムス県で斬首され、またアレッポ県アイン・アラブ市南部のサーリー村でも、武装した村人1人が斬首され、また西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の戦闘員2人が処刑されした。

**

ハサカ県では、ARA News(3月21日付)によると、イスラーム軍に所属する「ハイズーム中隊」を名乗る特殊部隊が、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のシャッダーディー市内の検問所を攻撃し、ダーイシュ・バラカ州東部地区司令官(アミール)のアブー・ヌハンマド・ジャヌービー氏を暗殺、また同地区治安部隊長のアブー・マフムード・ラッカーウィー氏らを負傷させた。

また、アイン・アラブ市南部郊外および南東部の前線(サナア村一帯、アクバーシュ村一帯など)で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

**

ハマー県では、ARA News(3月21日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍、国防隊との戦闘の末、シャイフ・ヒラール村、ハニータ村を制圧し、アレッポ市・サラミーヤ市間のシリア軍の兵站路の遮断に成功した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)と西クルディスタン移行期民政局自民防衛隊が、アイン・イーサー市北西部郊外で交戦した。

また、ARA News(3月21日付)によると、タッル・アブヤド市郊外のジャルン村一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに有志連合が空爆を行った。

AFP, March 21, 2015、AP, March 21, 2015、ARA News, March 21, 2015、Champress, March 21, 2015、al-Hayat, March 22, 2015、Iraqi News, March 21, 2015、Kull-na Shuraka’, March 21, 2015、al-Mada Press, March 21, 2015、Naharnet, March 21, 2015、NNA, March 21, 2015、Reuters, March 21, 2015、SANA, March 21, 2015、UPI, March 21, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

イドリブ県、アレッポ県などでシリア軍とジハード主義武装集団の戦闘続く(2015年3月21日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(3月21日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動がイドリブ市内の総合情報部支部一帯を砲撃し、複数の死傷者が出た。

またマサール・プレス(3月21日付)によると、ザーウィヤ山地方のマンタフ村をシリア軍が空爆し、女性、子供を含む住民14人が死亡、30人近くが負傷した。

一方、SANA(3月21日付)によると、バシーリーヤ村、バーラ村、バルーマー村、ジダール・ブカフルーン村、アイン・バーリダ村、クマイナース村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市マイサルーン地区、サブア・バフラート地区、バニー・ザイド地区、ハーリディーヤ地区、シャイフ・サイード地区、ナイラブ航空基地周辺で、シリア軍、国防隊が、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(3月21日付)によると、マアーッラト・アルティーク村、マンスーラ村、スィムアーン山一帯、ハンダラート・キャンプ一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、ブスラー・シャーム市内の反体制武装集団制圧地区を「樽爆弾」などで空爆、国防隊とともに、市一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、サマード村、ハムリーン村一帯に対しても空爆を行った。

一方、SANA(3月21日付)によると、ウンム・アウサジュ村、ズィムリーン村、サムリーン村、ラマジュ・マシュール村、西ガーリヤ村、ブスラー・シャーム市、ジャムリーン村、スマード村、サイダー町、ダルアー市各所で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、ハムザ師団、シリア革命家戦線、ムハージリーン・ワ・アンサール旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、バッカー村、ズィービーン町で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦、シリア軍が同地一帯を空爆した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、フライタ村郊外無人地帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

クッルナー・シュラカー(3月21日付)によると、ヌスラ戦線はこの戦闘で、シリア軍の拠点複数カ所を制圧したという。

**

クナイトラ県では、SANA(3月21日付)によると、ブライカ村、マスハラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(3月21日付)によると、ラスタン市、西サラーム村、ウンム・サフリージュ村、ドゥワイバ一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, March 21, 2015、AP, March 21, 2015、ARA News, March 21, 2015、Champress, March 21, 2015、al-Durar al-Shamiya, March 21, 2015、al-Hayat, March 22, 2015、Iraqi News, March 21, 2015、Kull-na Shuraka’, March 21, 2015、al-Mada Press, March 21, 2015、Masar Press Agency, March 21, 2015、Naharnet, March 21, 2015、NNA, March 21, 2015、Reuters, March 21, 2015、SANA, March 21, 2015、UPI, March 21, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ノウルーズに合わせて西クルディスタン移行期文民局人民防衛隊第6期修了式開催(2015年3月21日)

クッルナー・シュラカー(3月21日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)の防衛委員会(防衛自衛委員会、国防省に相当)が、ノウルーズに合わせて、ハサカ県ルマイラーン町で人民防衛隊第6期修了式を行った。

式典にはジャズィーラ地区の執行評議会(政府に相当)、立法評議会(国会に相当)の要人らが多数参列し、45日にわたる教練コースを修了した戦闘員260人を観閲した。

ARA News, March 21, 2015
ARA News, March 21, 2015
ARA News, March 21, 2015
ARA News, March 21, 2015
ARA News, March 21, 2015
ARA News, March 21, 2015

AFP, March 21, 2015、AP, March 21, 2015、ARA News, March 21, 2015、Champress, March 21, 2015、al-Hayat, March 22, 2015、Iraqi News, March 21, 2015、Kull-na Shuraka’, March 21, 2015、al-Mada Press, March 21, 2015、Naharnet, March 21, 2015、NNA, March 21, 2015、Reuters, March 21, 2015、SANA, March 21, 2015、UPI, March 21, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリアで「初めて」ノウルーズが公式に祝われる(2015年3月21日)

SANA(3月21日付)は、ダマスカス県マッザ区にあるジャラー(独立)スポーツ・シティで、「2015年第6回ノウルーズ祝典」が開かれ、野党シリア・クルド人国民イニシアチブ代表のウマル・ウースー人民議会議員ら多くの要人、外交官、市民らが参加したと伝えた。

これに関連して、クッルナー・シュラカー(3月21日付)によると、シリア・アラブ・テレビ(衛生放送)は朝の番組「サバーフ・スーリー」で、女性キャスターがクルド人の民族衣装で登場、またクルド人の芸術家やウマル・ウースー人民議会議員ら著名人が多数出演し、ノウルーズを祝った。

シリア国内でノウルーズが公式に祝われるのがこれが初めて。

シリアではこれまで、3月21日は「母の日」として祝われ、クルド人にとっての最大の祝日であるノウルーズが国をあげて祝われることはなく、1986年には首都ダマスカスでクルド人住民がノウルーズを公式に祝うことを求めてデモを行い、弾圧された経緯がある。

ただし、ダマスカス県マッザ区での祝典は「第6回」と位置づけられ、シリア国内でこれまでにもノウルーズが公式に祝われてきたことがアピールされた。

SANA, March 21, 2015
SANA, March 21, 2015
SANA, March 21, 2015
SANA, March 21, 2015
SANA, March 21, 2015
SANA, March 21, 2015
SANA, March 21, 2015
SANA, March 21, 2015
SANA, March 21, 2015
SANA, March 21, 2015
Kull-na Shuraka', March 21, 2015
Kull-na Shuraka’, March 21, 2015

 

AFP, March 21, 2015、AP, March 21, 2015、ARA News, March 21, 2015、Champress, March 21, 2015、al-Hayat, March 22, 2015、Iraqi News, March 21, 2015、Kull-na Shuraka’, March 21, 2015、al-Mada Press, March 21, 2015、Naharnet, March 21, 2015、NNA, March 21, 2015、Reuters, March 21, 2015、SANA, March 21, 2015、UPI, March 21, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ノウルーズを祝う住民を狙った20日のハサカ市での連続爆破テロをめぐる動き:西クルディスタン移行期民政局への疑念高まる(2015年3月21日)

クッルナー・シュラカー(3月21日付)は、ノウルーズを祝う住民を狙った20日のハサカ市での連続爆破テロに関して、西クルディスタン移行期民政局の治安維持能力への疑念がハサカ市住民のなかで高まっていると伝えた。

それによると、住民らは「民政局がクルド人を防衛できるとどの程度信用すべきなのか?」、「テロリストは多くの検問所をどのようにして易々と通過し、現場に至ることができたのか?、「もし民政局が実行犯(自爆犯)の存在に気づいていたら、なぜ民主連合運動(TEV-DEM)やシリア・クルド国民評議会の本部のある現場での集会を許したのか?」、「アサーイシュはなぜ、ノウルーズの祝典の警備を担当していなかったのか?」などの問いが投げかけられているという。

**

ハサカ県ハサカ市では、シリア・クルド国民評議会(シリア革命反体制勢力国民連立)と民主連合運動(TEV-DEM)が緊急会合を開き、ノウルーズを祝う住民を狙った20日のハサカ市での連続爆破テロの犠牲者への対応を協議し、犠牲者の葬儀・埋葬などを共同で支援することなどで合意した。

ARA News(3月21日付)が伝えた。

**

ARA News(3月21日付)によると、ハサカ県マアバダ(カルキールキー)町などでは、ノウルーズを祝う住民を狙った20日のハサカ市での連続爆破テロの犠牲者に哀悼の意を示すため、住民らが黒旗を掲揚した。

**

外務在外居住者省は国連事務総長および安保理議長に書簡を提出、ノウルーズを祝う住民を狙った20日のハサカ市での連続爆破テロに関して、「地域内外の国・組織の支援を受けたテロリスト」による犯行だと断じるとともに、同様のテロが「穏健な反体制派」を名乗る武装集団によって各地で続けられていると報告、テロ撲滅にかかる関連決議に基づいた断固たる対応をとるよう求めた。

**

西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党は声明を出し、ノウルーズを祝う住民を狙った20日のハサカ市での連続爆破テロに関して、「もっとも強い調子で卑劣なこのテロ行為を非難する。我々は我ら人民に対して明言する。こうした復讐じみた犯罪行為が、クルド人戦闘員によってテロが深い痛手を受けていることを明白に示しているということを…。我ら人民が自らの地域を正当に防衛し続ける決意は変わらず、テロ根絶のため一丸となって立ち向かう」と発表した。

**

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ノウルーズを祝う住民を狙った20日のハサカ市での連続爆破テロに関して、「このテロ犯罪行為を非難し、犠牲者の家族に哀悼の意を表すとともに、負傷者の回復を願う」と発表、「クルド人、アラブ人、シリア正教徒、アッシリア教徒であれ、ジャズィーラ地方のすべての住民に対して、一丸となってテロに立ち向かう」よう呼びかけた。

またシリア革命反体制勢力国民連立は別の声明で、総合委員会定例会合を開催し、イドリブ県でのシリア軍の「化学兵器」(塩素ガス)使用などシリア情勢について協議したと発表するとともに、ジョン・ケリー米国務長官が「我々は最後には(シリア政府と)交渉しなければならない」と発言したことに関して、「あらゆる政治的解決を成功させるため、アサドが退陣するべき」だとの意思を示した。

**

なお、シリア人権監視団は連続爆破テロの死者数が45人に増加したと発表した。

AFP, March 21, 2015、AP, March 21, 2015、ARA News, March 21, 2015、Champress, March 21, 2015、al-Hayat, March 22, 2015、Iraqi News, March 21, 2015、Kull-na Shuraka’, March 21, 2015、al-Mada Press, March 21, 2015、Naharnet, March 21, 2015、NNA, March 21, 2015、Reuters, March 21, 2015、SANA, March 21, 2015、UPI, March 21, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.