反体制武装集団支配地域の活動家がシリア政府支配地域への住民の帰還を求めて無期限の座り込みデモを開始(2017年9月4日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(9月5日付)によると、シリア政府の支配下にあるヒルバト・ガザーラ町、シャイフ・マスキーン市、アトマーン村を逃れて反体制武装集団支配地域内で避難生活を送る活動家数十人が、首都ダマスカスとダルアー市を結ぶ街道が通るウンム・マヤーズィン橋で座り込みデモを行い、反体制武装集団に対して10万人以上とされる住民の無条件での帰還を求めた。

ウンム・マヤーズィン橋は、シリア政府支配地域と反体制武装集団支配地域を結ぶ唯一の回廊で、活動家らは条件が受け入れられない限り街道封鎖を解除しないと宣言、座り込みは5日も続いた。

Kull-na Shuraka’, September 5, 2017
Kull-na Shuraka’, September 5, 2017
Kull-na Shuraka’, September 5, 2017

なお、クッルナー・シュラカー(9月8日付)によると、座り込みは9月8日午後に終了した。

AFP, September 5, 2017、AP, September 5, 2017、ARA News, September 5, 2017、Champress, September 5, 2017、al-Hayat, September 6, 2017、Kull-na Shuraka’, September 5, 2017、September 8, 2017、al-Mada Press, September 5, 2017、Naharnet, September 5, 2017、NNA, September 5, 2017、Reuters, September 5, 2017、SANA, September 5, 2017、UPI, September 5, 2017などをもとに作成。

 

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米主導の有志連合によるラッカ市爆撃で民間人10人以上が死亡(2017年9月4日)

ラッカ県では、シリア人権監視団が複数の信頼できる消息筋から得た情報によると、米軍主導の有志連合がラッカ市内各所を空爆し、少なくとも民間人11人が死亡した。

これに関して、SANA(9月4日付)は、有志連合がラッカ市の住宅街ナイーム交差点地区を爆撃し、住民14人が死亡したと伝えた。

また、シリア人権監視団によると、ラッカ市旧市街全域を掌握した西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、ダーイシュの主要施設がある市内の治安厳戒地区への包囲を強めた。

シリア民主軍はまた、マンスール地区で交戦を続けた。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(9月4日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるタッル・リフアト市とマンナグ村を結ぶ街道で、人民防衛隊が攻撃を受け、司令官3人が死亡、そのほか多数が負傷した。

AFP, September 4, 2017、AP, September 4, 2017、ARA News, September 4, 2017、Champress, September 4, 2017、al-Hayat, September 5, 2017、Kull-na Shuraka’, September 4, 2017、al-Mada Press, September 4, 2017、Naharnet, September 4, 2017、NNA, September 4, 2017、Reuters, September 4, 2017、SANA, September 4, 2017、UPI, September 4, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダーイシュの包囲を受けるダイル・ザウル市から7キロの距離に迫る(2017年9月4日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月4日付)によると、シリア軍が予備部隊とともにスフナ市(ヒムス県)とダイル・ザウル市を結ぶ街道に沿って、ダーイシュ(イスラーム国)の包囲を受けるダイル・ザウル市に向けて進軍を続け、同市西部郊外に位置する第137連隊基地に接近、ダーイシュと交戦し、シューラー村近郊にある第6通信塔やカバージブ村の境界地地域を制圧し、ダイル・ザウル市から約7キロの地点に到達した。

シャームFM(9月4日付)によると、シリア軍はまた、ハッラータ丘を制圧し、ダイル・ザウル市から8キロの距離まで接近した。

Wikipedia, September 4, 2017
SANA, September 4, 2017

シリア軍はまた、アイヤーシュ村、シュマイティーヤ町、ムサッラブ村、ハリータ村、ティブニー町、ダイル・ザウル市南部パノラマ交差点のダーイシュ拠点を空爆した。

このほか、ダイル・ザウル市住民が、ダイル・ザウル市東部のシュハイル村にあるダーイシュの拠点を攻撃した。

一方、ロシア国防省は声明を出し、ダイル・ザウル市解囲に向け進軍を続けるシリア軍を航空支援するロシア軍戦闘機の出撃回数が80回以上におよび、ダーイシュが保有する戦車2輌、車輌10台、四輪駆動車10台以上を破壊、戦闘員70人以上を殲滅したと発表した。

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ラッカ県では、SANA(9月4日付)によると、シリア軍が県南部でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を続け、戦略拠点となる丘2カ所と砂漠地帯8平方キロメートルを制圧した。

AFP, September 4, 2017、AP, September 4, 2017、ARA News, September 4, 2017、Champress, September 4, 2017、al-Hayat, September 5, 2017、Kull-na Shuraka’, September 4, 2017、al-Mada Press, September 4, 2017、Naharnet, September 4, 2017、NNA, September 4, 2017、Reuters, September 4, 2017、SANA, September 4, 2017、Sham FM, September 4, 2017、UPI, September 4, 2017などをもとに作成。

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8月のダイル・ザウル県での民間人死者数は143人、うち41人はロシア軍の爆撃で死亡(2017年9月4日)

ユーフラテス・ポスト(9月4日付)は、2017年8月の1ヶ月間にダイル・ザウル県での戦闘によって死亡した民間人を死因別に示したインフォグラフィアを発表した。

それによると、死亡した民間人143人の内訳は以下の通り:

地雷の爆発による死者:26人(男性12人、女性6人、子供8人)
避難民キャンプでの医療不足による死者:10人(男性2人、女性3人、子供5人)
YPG主体のシリア民主軍による殺害:2人(男性)
シリア政府支配下のダイル・ザウル市内でダーイシュ(イスラーム国)の狙撃・砲撃による死者:
11人(男性7人、女性1人、子供3人)
ダーイシュによる処刑:16人(内訳明示されず)
ロシア軍の爆撃による死者:41人(男性26人、女性10人、子供5人)
米主導の有志連合による死者:3人(男性2人、女性1人)
シリア軍による殺害:30人(男性23人、女性4人、子供3人)
シリア政府の拘置所での拷問死:1人(男性)

Kull-na Shuraka’, September 3, 2017

AFP, September 4, 2017、AP, September 4, 2017、ARA News, September 4, 2017、Champress, September 4, 2017、Euphrates Post, September 4, 2017、al-Hayat, September 5, 2017、Kull-na Shuraka’, September 4, 2017、al-Mada Press, September 4, 2017、Naharnet, September 4, 2017、NNA, September 4, 2017、Reuters, September 4, 2017、SANA, September 4, 2017、UPI, September 4, 2017などをもとに作成。

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反体制武装集団の迫撃砲がラタキア市に着弾(2017年9月4日)

ラタキア県では、SANA(9月4日付)によると、ラタキア市北部郊外で活動を続ける反体制武装集団が撃った迫撃砲弾1発がラタキア市内のクナイニース地区に着弾し、住宅が被害を受けた。

SANA, September 4, 2017

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が反体制武装集団支配下のダルアー市内の街区を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアルバイン市とハッザ町を結ぶ街道一帯を砲撃した。

シリア軍はまた、ラフマーン軍団が活動を続けるアイン・タルマー村一帯を砲撃し、複数が負傷した。

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イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(9月4日付)によると、ロシア軍戦闘機・偵察機がザーウィヤ山、マアッラト・ヌウマーン氏、県南部郊外に飛来し、「寛大なる我らが住民」に対して、和解、武器放棄を呼びかけるビラを散布した。

Kull-na Shuraka’, September 4, 2017

一方、クッルナー・シュラカー(9月4日付)によると、反体制武装集団の支配下にるサルキーン市の宗教関係局長を務めるアブドゥルハーリク・ジャルビー氏が自宅近くで何者かに撃たれて死亡した。

このほか、トルキスタン・イスラーム党に所属する「ジュンド・アクサー」が市内にある反体制派の拠点1カ所を攻撃、激しい戦闘の末に複数人を連行した。

この戦闘では、反体制武装集団側の3人が負傷、1人が死亡した。

サルキーン市を襲撃した「ジュンド・アクサー」は、8月12日に同市でホワイト・ヘルメット隊員複数名を殺害したグループとみられる。

AFP, September 4, 2017、AP, September 4, 2017、ARA News, September 4, 2017、Champress, September 4, 2017、al-Hayat, September 5, 2017、Kull-na Shuraka’, September 4, 2017、al-Mada Press, September 4, 2017、Naharnet, September 4, 2017、NNA, September 4, 2017、Reuters, September 4, 2017、SANA, September 4, 2017、UPI, September 4, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省はダイル・ザウル県でのダーイシュの砲撃でロシア軍退役兵士2人が死亡したと発表(2017年9月4日)

ロシア国防省はインターネットを通じて声明を出し、ダイル・ザウル県郊外での戦闘で、ロシア軍退役兵士1人が、ダーイシュ(イスラーム国)の砲撃で死亡、また1人が重傷を負い、搬送先の病院で死亡したと発表した。

この2人は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターの車列に同行していた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月4日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも3件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件、ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間にヒムス県の3カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は2,220市町村、武装組織の数は229組織に達したという。

AFP, September 4, 2017、AP, September 4, 2017、ARA News, September 4, 2017、Champress, September 4, 2017、al-Hayat, September 5, 2017、Kull-na Shuraka’, September 4, 2017、al-Mada Press, September 4, 2017、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 4, 2017、Naharnet, September 4, 2017、NNA, September 4, 2017、Reuters, September 4, 2017、SANA, September 4, 2017、UPI, September 4, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は9月2日~4日の3日間でラッカ市近郊などに69回の爆撃を実施(2017年9月4日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月2~4日の3日間のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

9月2日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し25回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は22回で、ダイル・ザウル市近郊(5回)、ラッカ市近郊(17回)に対して行われた。

9月3日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して23回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は22回で、ハウル町近郊(1カ所)、ダイル・ザウル市近郊(2回)、ラッカ市近郊(19回)に対して攻撃が行われた。

9月4日はシリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対して31回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は25回で、ブーカマール市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、ラッカ市近郊(21回)に対して攻撃が行われた。

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有志連合はまた、ラッカ市旧市街にある大モスクが西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によって解放されたと発表した。

CENTCOM, September 4, 2017をもとに作成。

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