トルコ軍地上部隊が、アスタナ6会議の合意を受けるかたちでハタイ県ジルヴェギョズ国境通行所を通過し、イドリブ県に向かう(2017年9月21日)

ジャズィーラ(9月21日付)は、トルコ軍地上部隊が、イドリブ県のバーブ・ハワー国境通行所(トルコ側はハタイ県のジルヴェギョズ国境通行所)を通過し、シリア領内に入ったと伝え、その写真を公開した。

トルコ軍地上部隊は装甲車輌など数十輌からなり、アスタナ6会議でロシア・トルコ・イラン合同停戦監視部隊のイドリブ県への派遣が合意されたことを受けた動きと見られる。

しかし、クッルナー・シュラカー(9月21日付)の特派員によると、バーブ・ハワー国境通行所は20日現在も旅行者に対して開放されているが、トルコ軍部隊の通過しておらず、ジルヴェギョズ国境通行所通過後シリア領内に入ったことは確認されていないという。

Aljazeera.net, September 21, 2017
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ロシア軍参謀本部ルドスコイ機動総局長「ハマー県でシャーム解放機構がロシア軍憲兵隊を包囲、戦闘でロシア軍兵士3人が死亡」(2017年9月21日)

ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長は、ハマー県に展開するロシア軍憲兵隊の兵士3人がシャーム解放機構の攻撃によって殺害されたと発表した。

ルドスコイ局長によると、シャーム解放機構は29人からなるロシア軍憲兵隊を包囲、ロシア軍特殊部隊が介入し解囲に成功したが、一連の戦闘で3人の兵士が死亡したという。

なお、この戦闘でロシア軍側はシャーム解放機構の武器弾薬庫40棟、戦車1台、装甲車4台を破壊、戦闘員850人を殲滅したという。

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ロシア国防省報道官は「ダイル・ザウル市近郊のユーフラテス川左岸に展開するシリア民主軍はこれまで2度にわたりシリア軍を砲撃した」と非難、米国に再発防止を求める(2017年9月21日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ダイル・ザウル県でのダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」の戦況に関して、ダイル・ザウル軍事評議会主導のシリア民主軍(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体)が米特殊部隊とともに、ダイル・ザウル市北東部のユーフラテス川東岸に複数の陣地を設置、シリア軍に対し、これまでに2度にわたって、迫撃砲、ロケット弾による攻撃を加えてきたと非難した。

コナシェンコフ報道官は「シリア軍はこれまで2度にわたり、シリア民主軍とロシア特殊部隊が展開するユーフラテス川東岸の複数拠点から発射された迫撃砲による集中砲火に曝された」としたうえで、「砲火に曝された地域には、シリア軍とともにロシア軍特殊部隊が現在展開している」と付言、米国に対してシリア民主軍の攻撃を停止させるよう警告した。

コナシェンコフ報道官はまた、ダーイシュとシリア民主軍との間にいかなる交戦も確認されておらず、ダーイシュが撤退した地域を支配下に置いているだけだと指摘、両者の関係に疑義を呈した。

その一方、ロシア軍の支援を受けるシリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)が支配していた地域の85%を解放したと発表し、戦果を誇示した。

『ハヤート』(9月22日付)、SANA(9月21日付)などが伝えた。

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シリア軍はシャーム解放機構が一時侵攻していたハマー県北部一帯を再び解放(2017年9月21日)

ハマー県では、SANA(9月21日付)によると、19日に県北部に侵攻したシャーム解放機構、トルキスタン・イスラーム党などからなる反体制武装集団をシリア軍が撃退、一時占拠されていたトゥライスィーヤ村、シュウサ村などを再び制圧した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア・シリア両軍はシャーム解放機構などからなる反体制武装集団を放逐するため、カフルズィーター市、カルアト・マディーク町を空爆し、民間人4人が死亡した。

SANA, September 21, 2017
SANA, September 21, 2017

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア・シリア両軍はシャーム解放機構などからなる反体制武装集団を放逐するため、ハーン・シャイフーン市、カフルナブル市を空爆し、民間人22人が死亡、数十人が負傷した。

一方、クッルナー・シュラカー(9月21日付)によると、県北部のザーウィヤ山に近いバルシューン村近郊の養鶏場にあるシャーム解放機構の拠点で爆発が起こり、メンバー4人が死亡した。

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クナイトラ県では、SANA(9月21日付)によると、反体制武装集団がハドル村の農園地帯を砲撃した。

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ダイル・ザウル軍事評議会主導のシリア民主軍はダイル・ザウル県で住民1,000人を保護する一方、ラッカ市でダーイシュ掃討を続ける(2017年9月21日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(9月21日付)によると、ダイル・ザウル軍事評議会主導のシリア民主軍(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体)は、ユーフラテス川東岸でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦(「ジャズィーラの嵐」作戦)を継続し、ダーイシュ支配下に置かれていた住民1,000人あまりを保護し、安全地帯に移送した。

ANHA, September 21, 2017

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ラッカ県では、ANHA(9月21日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がラッカ市内でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続け、戦闘員63人を殲滅した。

シリア人権監視団によると、ダーイシュは県立競技場一帯、空軍情報部一帯、国立病院一帯で勢力を温存するのみだという。

ANHA, September 21, 2017

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投票日を翌日に控えロジャヴァによる北シリア民主連邦議会選挙(コミューン首長選挙)の準備完了:定数3,732に対し1万2,421人が立候補(2017年9月21日)

西クルディスタン移行期民政局支配地域で9月22日に投票が開始される北シリア民主連邦議会選挙の選挙監視委員会は、各地のコミューン議会(首長)選挙(定数3,732)の立候補者総数が1万2,421人にのぼったと発表した。

同委員会によると、ジャズィーラ地域のコニューン(首長)選挙は、定数2,495に対し、7,720人が立候補、候補者のうち3,917人が女性。

ユーフラテス地域は、定数825に対して、3,135人が立候補、うち女性は1,386人。

アフリーン地域は、定数412に対して、1,566人が立候補、うち女性は700人。

なお三地域には415カ所の投票所が設置され、2,075人が選挙監視にあたるという。

ANHA(9月21日付)が伝えた。

ANHA, September 21, 2017
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PYDの支持母体TEV-DEMは、ロジャヴァによる北シリア民主連邦議会選挙へのボイコットを呼びかけたシリア・クルド国民評議会の声明を「裏切り、敵対行為」と非難(2017年9月21日)

西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党(PYD)の支持団体である民主連合運動(TEV-DEM)は声明を出し、22日から開始される北シリア民主連邦議会選挙へのボイコットを呼びかけたシリア・クルド国民評議会の声明に関して、「シリアのクルド人民、シリア北部の世論、そして殉教者の成果や価値観に対する裏切り、敵対行為であり…、シリア政府の姿勢に合致している」と厳しく批判した。

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シャーム解放機構はトルコ軍のアル=カーイダに対する軍事作戦への支持を表明した最高交渉委員会ヒジャーブ代表を非難(2017年9月21日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構はテレグラムを通じて声明を出し、イドリブ県での「アル=カーイダ」に対するトルコ軍と自由シリア軍の軍事行動を支援すると述べた最高交渉委員会代表で元首相のリヤード・ヒジャーブ氏の発言を非難した。

声明でシャーム解放機構は「最高交渉委員会はシリア国民に負託されていないことを行っtれきたばかりか…、非公式の会合や大会で行われていることを国民に明らかにしてこなかった…。国外の反体制派は…革命勢力を包囲、弱体化させ、自らが代表しているという国民の正統性を欠いている…。我々は今日、もっとも代表的な革命勢力であるシャーム解放機構との戦いを煽る最高交渉委員会代表の異常な発言に驚いている…。このような言動が外国のアジェンダに沿ったもので、犯罪者体制に利することを懸念する」と表明した。

Kull-na Shuraka’, September 21, 2017

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なお、ヒジャーブ氏は21日にジャズィーラ(9月21日付)の取材に対し「我々はトルコおよび自由シリア軍によるイドリブ県でのアル=カーイダに対するあらゆる軍事作戦を支援する」と述べていた。

Aljazeera.net, September 21, 2017

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ダーイシュはダイル・ザウル市を砲撃し、住民5人を殺害(2017年9月21日)

ダイル・ザウル県では、SANA(9月21日付)によると、ダイル・ザウル市北東部でシリア軍の包囲を受けるダーイシュ(イスラーム国)が、同市クスール地区、ジャウラ地区を砲撃し、住民5人を殺害、34人を負傷させた。

AFP, September 21, 2017、ANHA, September 21, 2017、AP, September 21, 2017、ARA News, September 21, 2017、Champress, September 21, 2017、al-Hayat, September 22, 2017、Kull-na Shuraka’, September 21, 2017、al-Mada Press, September 21, 2017、Naharnet, September 21, 2017、NNA, September 21, 2017、Reuters, September 21, 2017、SANA, September 21, 2017、UPI, September 21, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは6件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年9月21日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月21日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(ダルアー県3件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県3件)確認した。

トルコ側の監視チームは4件(イドリブ県2件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

シリア政府との停戦に応じた自治体は現在、2,235市町村、武装組織の数は233組織。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 21, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は9月20日、ラッカ市などに対して15回の爆撃を実施(2017年9月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、9月20日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は15回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(14回)で実施された。

CENTCOM, September 21, 2017をもとに作成。

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