シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県、アレッポ県を砲撃し、住民3人負傷(2022年3月23日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ県西部のシリア政府支配地から発射された砲弾複数発が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるマアーッラト・ナアサーン村近くの農場に着弾し、羊飼い2人が負傷した。

シリア軍はまたザーウィヤ山地方のフライフィル村、バイニーン村、バーラ村一帯、ファッティーラ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるワースィタ村を砲撃し、住民1人が負傷した。

AFP, March 23, 2022、ANHA, March 23, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 23, 2022、Reuters, March 23, 2022、SANA, March 23, 2022、SOHR, March 23, 2022などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ではダーイシュ最後の支配地バーグーズ村解放3年が祝われるなか、燃料不足に抗議するデモが発生(2022年3月23日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあり、米軍が違法に駐留を続けるウマル油田で、シリアにおけるダーイシュ(イスラーム国)の最後の支配地だったバーグーズ村制圧から3年が経ったのを記念して祝典が催され、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の将兵、地元の部族長や名士、住民らが参加した。

一方、ジャルズィー村では、住民が燃料不足などに抗議するデモを行い、生活状況の改善を訴えた。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、兵站物資を積んだ米主導の有志連合の貨物車輌など20輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ダイル・ザウル県方面に向かった。

AFP, March 23, 2022、ANHA, March 23, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 23, 2022、Reuters, March 23, 2022、SANA, March 23, 2022、SOHR, March 23, 2022などをもとに作成。

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アレッポ県北部でトルコ軍とシリア国民軍の砲撃でシリア軍兵士2人負傷、これに対してトルコ占領下のアアザーズ市が砲撃を受け住民7人死傷(2022年3月23日)

アレッポ県では、ANHA(3月23日付)、シリア人権監視団によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村を砲撃し、シリア軍兵士2人が負傷した。

この攻撃を受け、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にある地域から、トルコ占領下のアアザーズ市に向けてロケット弾複数発が撃ち込まれ、住民1人が死亡、6人が負傷した。

これに対して、トルコ軍とシリア国民軍は、タッル・リフアト市に対しても砲撃を加えた。

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ラッカ県では、ANHA(3月23日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のマアラク村を砲撃した。

AFP, March 23, 2022、ANHA, March 23, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 23, 2022、Reuters, March 23, 2022、SANA, March 23, 2022、SOHR, March 23, 2022などをもとに作成。

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シリア国民軍はウクライナへの「義勇兵」派遣についての報道を否定(2022年3月24日)

トルコが占領するシリア北部で活動を続けるシリア国民軍(俗称TFSA:Turkish-backed Free Syrian Army)は声明を出し、ウクライナに「義勇兵」(傭兵)を覇権する意思はないと表明した。

声明の内容は以下の通り。

我々はロシアの侵略に立ち向かい、自らの土地を防衛しようとするウクライナ国民に寄り添っている。彼らが被っている戦争犯罪、違法な戦争への試みを前に、彼らへの同情を隠し立てしない。
だが、我々シリア国民軍は、戦争に参加するために部隊を派遣することを否定する。我々は国際社会に自らの責任を果たし、侵略を食い止め、ウクライナ国民を支えるよう呼び掛けたい。
一部の「メディア」、「人権」機関は、シリア国民軍が「金銭を見返りに」戦争に参加するため部隊を派遣したとの無責任なレポートを出した。だが、それは正しくなく、シリア国民の自由と尊厳のために闘い、テロと専制に立ち向かう合法的な国民的権利を守っているシリア国民軍の名声を貶めようとするものだ。

AFP, March 25, 2022、ANHA, March 25, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 25, 2022、Reuters, March 25, 2022、SANA, March 25, 2022、SOHR, March 25, 2022などをもとに作成。

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外務在外居住者省は国連に書簡を送り、米国務省高官のシリア北東部への不法入国に抗議(2022年3月23日)

外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を提出、米国務省高官のシリア北東部への不法入国について抗議した。

声明では、2022年3月22日にイーサン・ゴールドリッチ米国務次官補を代表とする米国使節団がシリア北東部に不法入国、また同様の不法入国が最近になってスウェーデン外務省の領事市民法局交換らによっても行われたとしたうえで、こうしたあからさまな主権侵害は、国連憲章や国際法、国連安保理でのシリアにかかる諸決議に違反していると指摘した。

また、これらの訪問がこの地域の住民の苦しみや危機を軽減するとの陳腐な主張は事実無根のウソで、米国は実際には石油、天然ガスを盗奪うとともに、一方的な経済制裁を科していると非難した。

そのうえで、国際社会と国連に対して、西側諸国が法律を逸脱した諸集団とともに行っている横暴を非難するよう呼び掛けた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3226504700969968

AFP, March 23, 2022、ANHA, March 23, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 23, 2022、Reuters, March 23, 2022、SANA, March 23, 2022、SOHR, March 23, 2022などをもとに作成。

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イスラエルのラピード外務大臣:「我々はロシアのウクライナ侵攻を非難したが、シリアでイスラエル軍パイロットが撃ち落とされ、捕捉される可能性を阻止しなければならない」(2022年3月24日)

イスラエルのヤイール・ラピード外務大臣(兼首相代理)はヘルツリーヤ市にあるライマン大学での講演で、シリアをめぐるイスラエルの安全保障を踏まえると、ウクライナ危機に対して慎重な姿勢で対応することが求められると述べた。

イスタンブールを拠点とする反体制系サイトのシリア・テレビ(3月25日付)などによると、ラピード外務大臣は次のように述べた。

我々は(ロシアによる)侵攻を非難し、ウクライナに野戦病院を派遣した。だが、我々は、シリアでイスラエル軍のパイロットが撃ち落とされ、捕捉される可能性を阻止しなければならない。
それがイスラエル社会に何をもたらすのか考えて欲しい。

AFP, March 25, 2022、ANHA, March 25, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 25, 2022、Reuters, March 25, 2022、SANA, March 25, 2022、SOHR, March 25, 2022、Syria TV, March 25, 2022などをもとに作成。

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イランのアブドゥッラフヤーン外務大臣はミクダード外務在外居住者大臣と会談、アサド大統領のUAE訪問を歓迎(2022年3月23日)

イランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務大臣は、アサド大統領との会談後、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣と会談し、両国共通の関心事、両国の政治関係の発展に見合った経済関係強化の方途について協議し、シリア、中東地域、そして国際情勢の進展に対して連携と協議を継続することが確認された。

会談ではまた、制憲委員会の活動への対応にも議論は及び、あらゆる外国の干渉を拒否することについて意見が交わされた。

https://youtu.be/cC8x2XgrlDE

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会談には、バッシャール・ジャアファリー外務在外居住者副大臣、アイマン・スーサーン外務在外居住者省次官、アブドゥッラー・ハッラーク運営支援局長、ハーリド・シャラフ・アジア・アフリカ局長、ワリーフ・ハラビー情報科長、マフディー・ソブハーニー駐シリア・イラン大使らが同席した。

会談後の記者会見で、ミクダード外務在外居住者大臣は、シリア・イラン関係が戦略的で前進を続けているとしたうえで、西側諸国が両国民に対して科している違法な経済制裁の影響を克服するために両国は取り組むを続けると述べた。

一方、アブドゥッラフヤーン外務大臣は、シリアと一部アラブ諸国の関係の進展を歓迎すると述べ、アサド大統領による18日のUAE訪問を高く評価した。

SANA(3月23日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3226459874307784

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/3226466544307117

AFP, March 23, 2022、ANHA, March 23, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 23, 2022、Reuters, March 23, 2022、SANA, March 23, 2022、SOHR, March 23, 2022などをもとに作成。

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イランのアブドゥッラフヤーン外務大臣がシリアを訪問し、アサド大統領と会談(2022年3月23日)

イランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務大臣がシリアを訪問し、アサド大統領と会談した。

会談では、両国の協力関係、とりわけ経済、通商部門における二国間合意の履行状況、両国民の結びつきを強化するための取り組みについて協議した。

また、「テロとの戦い」における協力継続、イラン核合意をめぐる協議の進捗、ウクライナでのロシアの特別軍事作戦などについても意見が交わされ、国際関係の安定、国際の平和と安定を脅かすような西欧諸国の揺さぶりに国際社会の均衡が晒されるのを回避するための取り組みが重要であることが確認された。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/338929781606675

SANA(3月23日付)が伝えた。

AFP, March 23, 2022、ANHA, March 23, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 23, 2022、Reuters, March 23, 2022、SANA, March 23, 2022、SOHR, March 23, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で15人、北・東シリア自治局支配地域で9人(2022年3月23日)

保健省は政府支配地域で新たに15人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者26人が完治し、1人が死亡したと発表した。

これにより、3月23日現在のシリア国内での感染者数は計55,610人、うち死亡したのは3,129人、回復したのは51,302人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/273862861588364

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに9人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

これにより、3月23日現在のシリア国内での感染者数は計38,548人、うち死亡したのは1,567人、回復したのは2,565人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性5人、女性4人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市5人、カーミシュリー市1人、ラッカ県のラッカ市2人、タブカ市1人。

https://www.facebook.com/smensyria/posts/1814833908706538

AFP, March 23, 2022、ACU, March 23, 2022、ANHA, March 23, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 23, 2022、Reuters, March 23, 2022、SANA, March 23, 2022、SOHR, March 23, 2022などをもとに作成。

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