サウト・アースィマ:ロシアがシリア政府支配地域でウクライナでのロシア軍の軍事作戦を支援するための傭兵の募集を開始(2022年3月1日)

サウト・アースィマ(3月1日付)は、ロシアが政府支配地域でウクライナでのロシア軍の軍事作戦を支援するための傭兵の募集を始めたと伝えた。

https://www.facebook.com/damascusv011/videos/538769040716090/

AFP, March 1, 2022、ANHA, March 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2022、Reuters, March 1, 2022、SANA, March 1, 2022、Sawt al-‘Asima, March 1, 2022、SOHR, March 1, 2022などをもとに作成。

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レバノン日刊紙:バイデン米政権はシリア政府の支配を脱している地域への経済制裁を解除し、大々的に経済支援を行う準備(2022年3月1日)

レバノン日刊紙の『アフバール』(3月1日付)は、クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)の複数筋の話として、米国のジョー・バイデン政権がシリア政府の支配を脱している地域への経済制裁を解除し、大々的に経済支援を行う準備をしているとの情報は正しいと述べたと伝えた。

PYD、同組織の民兵である人民防衛隊(YPG)を主体とするシリア民主軍、その政治母体のシリア民主評議会は支配地に対する制裁の解除をこれまでにも度々行い、米国はこれをことごとく拒否してきたが、今回の決定はこうした方針を覆すものだという。

制裁解除は、北・東シリア自治局の支配地に限られず、トルコの占領下にあるシリア北部、北西部も含まれるが、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る北西部(イドリブ県)は、政府支配地とともに制裁が続けられる。

『アフバール』はこうした動きが現実のものとなれば、北・東シリア自治局支配地域産の石油の密輸が、イラク国境経由での米国による原油盗奪に限られず、トルコ占領地を経由での密輸にも拡がると警戒するとともに、「分離主義的な傾向」を煽ると懸念を示している。

AFP, March 1, 2022、al-Akhbar, March 1, 2022、ANHA, March 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2022、Reuters, March 1, 2022、SANA, March 1, 2022、SOHR, March 1, 2022などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県アブー・ハマーム市で、燃料配給の中止や自治当局の汚職に抗議するデモが発生、アサーイシュが無差別発砲でデモ参加者1人負傷、武器を奪われそうになった隊員1人死亡(2022年3月1日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)にあるアブー・ハマーム市で、燃料配給の中止や自治当局の汚職に抗議するデモが発生、内務治安部隊(アサーイシュ)が無差別に発砲し、デモ参加者1人が負傷した。

これに対して、デモ参加者らがアサーイシュ隊員から武器を奪おうとしてもみ合いとなり、武器が暴発し、隊員1人が死亡した。

 

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市でイラン難民がオートバイに乗った正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡した。

殺害されたイラク難民は、7カ月以上前にシリア国民軍に所属するハムザ師団によってダーイシュ(イスラーム国)メンバーの疑いをかけられて拘束されており、武装集団が釈放を狙ってこの難民を襲撃、殺害した。

AFP, March 1, 2022、ANHA, March 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2022、Reuters, March 1, 2022、SANA, March 1, 2022、SOHR, March 1, 2022などをもとに作成。

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アサド大統領は、シリアを訪問中のイランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補を代表とする使節団と会談(2022年3月1日)

アサド大統領は、シリアを訪問中のイランのアリー・アスガル・ハージー外務大臣補を代表とする使節団と会談した。

SANA(3月1日付)によると、会談では、二国間関係、経済分野などでの協力強化に向けて両国各機関が行っている取り組みについて意見が交わされた。

また、シリアでの紛争解決に向けたアスタナ会議、ジュネーブでの制憲委員会(憲法制定委員会)での政治プロセスは次回会合について、意見が交わされ、一連の交渉が外国の干渉を受けず、具体的な成果実現に向けた明確な戦略的・体系的な戦略に沿って継続される必要があることが確認された。

ハージー外務大臣補はアサド大統領に、イラン核合意の再建協議の進捗について報告がある一方、両者は、ロシアのウクライナでの特別軍事作戦に対する西側諸国の反応や非道徳的な振る舞いなど、国際情勢、地域情勢の動きについても話題が及んだ。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/324374093062244

AFP, March 1, 2022、ANHA, March 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2022、Reuters, March 1, 2022、SANA, March 1, 2022、SOHR, March 1, 2022などをもとに作成。

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ミクダード外務在外居住者大臣は国連人権理事会の緊急特別会合でビデオ演説を行い、欧米諸国が他国に人権を侵害しているとの嫌疑をかけ、内政干渉の口実にしていると批判(2022年3月1日)

ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣は、ロシアのウクライナに対する特別軍事作戦について協議するために、2月28日にスイスのジュネーブで開幕した国連人権理事会の緊急特別会合でオンラインで出席し、ビデオ演説を行った。

ミクダード外務在外居住者大臣は演説のなかで、西側諸国が人権理事会を利用し、他国に人権を侵害しているとの嫌疑をかけ、内政干渉の口実にしていると批判、シリアを標的とする一連の政治的な諸決議の真の目的は、これらの国が侵略、占領を行い、テロを支援し、シリアの国家に対してこれを利用していることを隠蔽するためだと強調した。

そのうえで、シリアが主権を維持し、外国の占領から国土を解放するために自らの責任を果たし続けると表明した。

AFP, March 1, 2022、ANHA, March 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2022、Reuters, March 1, 2022、SANA, March 1, 2022、SOHR, March 1, 2022などをもとに作成。

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米軍部隊に同行するシリア民主軍がハサカ県タッル・タムル町近郊のシリア軍検問所を攻撃、兵士2人を殺害(2022年3月1日)

ハサカ県では、SANA(3月1日付)がシリア軍筋の話として伝えたところによると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にハサカ県タッル・タムル町近郊に設置されているシリア軍の検問所を襲撃し、士官1人を含むシリア軍兵士2人が死亡した。

同軍筋によると、3月1日午後2時頃、米軍のパトロール部隊がシリア民主軍の部隊を伴ってタッル・タムル町近郊のクーザリーヤ(グーザリーヤ)村にあるシリア軍の拠点間に進入、シリア軍のパトロール部隊がこれを阻止し、拠点間から排除したが、その直後、シリア民主軍の兵士らが拠点の一つを機関銃や迫撃砲で攻撃、士官を含む兵士2人が死亡した。

これに対して、シリア軍部隊が機関銃や迫撃砲を行ったシリア民主軍に応戦し、兵士多数が負傷した。

 

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シリア人権監視団によると、米軍に同行するシリア民主軍がシリア軍を襲撃し、兵士を殺害したのは今回が初めて。

AFP, March 1, 2022、ANHA, March 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2022、Reuters, March 1, 2022、SANA, March 1, 2022、SOHR, March 1, 2022などをもとに作成。

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人民議会のシリア・キューバ友好協会が駐シリア・キューバ大使と会談(2022年3月1日)

人民議会のシリア・キューバ友好協会がミゲル・ポルト・パルガ・ファウズィー駐シリア・キューバ大使と会談し、両国議会の関係強化の方途について意見を交わした。

SANA(3月1日付)が伝えた。

AFP, March 1, 2022、ANHA, March 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2022、Reuters, March 1, 2022、SANA, March 1, 2022、SOHR, March 1, 2022などをもとに作成。

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アレッポ県で大規模社会復帰手続きを済ませた指名手配者、脱走兵、兵役忌避者は5,000人に達する(2022年3月1日)

SANA(3月1日付)によると、ダイル・ザウル県のダイル・ザウル市スポーツ・サロン、ラッカ県のサブハ町、アレッポ県ダイル・ハーフィル市、マスカナ市に設置された和解センターで、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられ、アレッポ県でこれまでに手続きを済ませた指名手配者、脱走兵、兵役忌避者は5,000人に達した。

AFP, March 1, 2022、ANHA, March 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2022、Reuters, March 1, 2022、SANA, March 1, 2022、SOHR, March 1, 2022などをもとに作成。

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シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアレッポ県西部、イドリブ県南部を砲撃(2022年3月1日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルタアール村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村、バイニーン村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タッル・シハーブ町ではオートバイに乗った武装集団が若い男性1人を襲撃し、殺害した。

ジャースィム市とナワー市を結ぶ街道沿いの燃料、ステーションを正体不明の武装集団が襲撃し、従業員1人を殺害、車などを盗んで逃走した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反3件(イドリブ県1件、ラタキア県2件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反3件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3170892219820179

AFP, March 1, 2022、ANHA, March 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 1, 2022、Reuters, March 1, 2022、SANA, March 1, 2022、SOHR, March 1, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で197人(2022年3月1日)

保健省は政府支配地域で新たに89人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者197人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、3月1日現在のシリア国内での感染者数は計54,664人、うち死亡したのは3,079人、回復したのは47,330人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/258832659758051

AFP, March 1, 2022、ACU, March 1, 2022、ANHA, March 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 1, 2022、Reuters, March 1, 2022、SANA, March 1, 2022、SOHR, March 1, 2022などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民297人と国内避難民(IDPs)1人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は756,457人、2019年以降帰還したIDPsは105,891人に(2022年3月1日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、2月28日に難民297人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民283人(うち女性95人、子供162人)、ヨルダンから帰国したのは14人(うち女性4人、子供7人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は756,457人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者358,742人(うち女性107,529人、子ども182,192人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,715人(うち女性119,095人、子ども202,380人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,829,838人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は985,737人(うち女性294,938人、子供424,501人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は1人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,891人(うち女性41,360人、子供34,019人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,487人(うち女性423,919人、子供677,785人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3170892199820181

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 1, 2022をもとに作成。

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