トルコ占領下のアレッポ県北部でシリア国民軍諸派の司令官が幾度となく会合を開き、ウクライナへの戦闘員の派遣について協議(2022年3月4日)

北シリア違反記録センターの発表によると、トルコ占領下のアレッポ県北部でシリア国民軍諸派の司令官が幾度となく会合を開き、ウクライナへの戦闘員の派遣について協議しているという。

もっとも最近では3月2日にシリア国民軍に所属するハムザ師団、スルターン・ムラード師団、シャーム軍団、スライマーン・シャー師団、東部自由人運動、マジド軍団がハワール・キリス村で会合が開いた。

会合には、トルコの国家情報機構(MiT)の士官、ハムザ師団のサイフ・アブー・バクル司令官、スルターン・ムラード師団のファヒーム・イーサー司令官、スライマーン・シャー師団のムハンマド・ジャースィム司令官(通称アブー・アムシャ)、マジド軍団のヤースィル・アブドゥッラヒーム司令官、東部自由人運動のアフマド・イフサーン・ファイヤード・ハーイス司令官(通称アブー・ハーティム・シャクラー)が出席、アアザーズ市一帯やアフリーン市一帯地域で各組織の司令官にウクライナ行きを希望する戦闘員のリストを準備することが要請された。


ウクライナでの戦闘に参加する戦闘員には月1,000米ドル以上の報酬が支払われるという。

AFP, March 13, 2022、ANHA, March 13, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 13, 2022、Markaz Tawthiq al-Intihakat, March 4, 2022、Reuters, March 13, 2022、SANA, March 13, 2022、SOHR, March 13, 2022などをもとに作成。

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米国の首都ワシントンDCでシリアの友連絡グループを名乗る11カ国の代表者会合開催(2022年3月4日)

米国の首都ワシントンDCでシリアの友連絡グループを名乗る11カ国の代表者会合が開催された。

会合は、「シリア革命」開始11周年に合わせて開かれたもので、ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表も出席した。

米国務省はツイッターの公式アカウントなどを通じて発表した声明は、シリア国民の苦難が依然として続いており、受け入れられず、終わらせねばならない、としたうえで、越境(クロスボーダー)を含むあらゆる手段を通じた人道支援、国連安保理決議第2254号に基づく紛争の政治的解決を訴えた。

AFP, March 5, 2022、ANHA, March 5, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 5, 2022、Reuters, March 5, 2022、SANA, March 5, 2022、SOHR, March 5, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機複数がラッカ県ラサーファ砂漠でダーイシュに対して爆撃を実施(2022年3月4日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数がラサーファ砂漠でダーイシュ(イスラーム国)に対して爆撃を実施した。

 

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タドムル市東の塩原でシリア軍部隊の車輌が武装集団の襲撃を受け、兵士3人が死亡した。

AFP, March 4, 2022、ANHA, March 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 4, 2022、Reuters, March 4, 2022、SANA, March 4, 2022、SOHR, March 4, 2022などをもとに作成。

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米国の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動する革命特殊任務軍は麻薬密輸グループを摘発(2022年3月4日)

革命特殊任務軍はツイッターのアカウント(https://twitter.com/MaghaweirThowra/)を通じて声明を出し、ヨルダン領内から米国の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に侵入しようとした麻薬密輸グループを逮捕したと発表した。

このグループは、悪天候に乗じてシリア政府支配地からヨルダン領に入った後、55キロ地帯に侵入しようとしたという。

AFP, March 4, 2022、ANHA, March 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 4, 2022、Reuters, March 4, 2022、SANA, March 4, 2022、SOHR, March 4, 2022などをもとに作成。

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ロシア対外情報庁は米国が違法に部隊を駐留させているヒムス県南東部のタンフ国境通行所の基地で、ダーイシュ・メンバーを教練し、ウクライナに派遣しようとしていると発表(2022年3月4日)

ロシア対外情報庁は声明を出し、米国が違法に部隊を駐留させているヒムス県南東部のタンフ国境通行所の基地で、ダーイシュ(イスラーム国)の「テロリスト」を教練し、ウクライナに派遣し、ドンバス地方での戦闘に参加させようとしていると発表した。

声明の概要は以下の通り。

米国は2021年末、ロシアやCIS諸国出身のダーイシュのテロリスト数十人をある人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の刑務所から釈放し、米国が掌握しているタンフ国境通行所基地に移送され、彼らはドンバス地方を中心に破壊工作やテロを実行する手法について特別な訓練を受けた。

米CIAと米特殊部軍司令部は、中等やアフリカ諸国に新たなダーイシュの部隊を作り出そうとしてきた。彼らは、NATOの諜報機関の支援を受け、隣国ポーランドを経由してウクライナに入り、テロ破壊活動に参加するために移送されることが決定されている。

タス通信(3月4日付)などが伝えた。

 

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一方、シリア人権監視団によると、兵站物資を積んだ車輌5台からなる車列がヨルダン領内から55キロ地帯に入った。

AFP, March 4, 2022、ANHA, March 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 4, 2022、Reuters, March 4, 2022、SANA, March 4, 2022、SOHR, March 4, 2022、TASS, March 4, 2022などをもとに作成。

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イドリブ県ザーウィヤ山地方、アレッポ県西部で、シャーム解放機構や国民解放戦線を主導するシャーム軍団などの反体制武装集団に抗議するデモ(2022年3月4日)

シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ザーウィヤ山地方のカフルラーター村、アレッポ県のサッハーラ村、バービカ村で、シャーム解放機構や国民解放戦線を主導するシャーム軍団などの反体制武装集団に抗議するデモが行われた。

デモに参加した住民らは、反体制武装集団による住民への抑圧に反対の意思を示す一方、国内避難民(IDPs)の帰還を訴えた。

また、サッハーラ村では、シリア軍に対して戦闘を再開するよう訴えられた。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、バイニーン村、スフーフン村、ファッティーラ村を砲撃した。

 

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反3件(イドリブ県1件、ラタキア県2件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3173242572918477

AFP, March 4, 2022、ANHA, March 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 4, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 4, 2022、Reuters, March 4, 2022、SANA, March 4, 2022、SOHR, March 4, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で72人(2022年3月4日)

保健省は政府支配地域で新たに72人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者187人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、3月4日現在のシリア国内での感染者数は計54,884人、うち死亡したのは3,089人、回復したのは47,902人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/261078782866772

AFP, March 4, 2022、ACU, March 4, 2022、ANHA, March 4, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 4, 2022、Reuters, March 4, 2022、SANA, March 4, 2022、SOHR, March 4, 2022などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民396人と国内避難民(IDPs)10人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は757,559人、2019年以降帰還したIDPsは105,901人に(2022年3月4日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報を公開し、3月3日に難民396人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民384人(うち女性115人、子供196人)、ヨルダンから帰国したのは12人(うち女性4人、子供6人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は757,559人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者359,802人(うち女性108,122人、子ども183,200人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者397,757人(うち女性119,380人、子ども202,872人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,829,838人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は986,839人(うち女性296,160人、子供502,994人)となった。

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一方、国内避難民10人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは10人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は10人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は105,901人(うち女性41,479人、子供34,141人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,374,497人(うち女性424,038人、子供677,907人)となった。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/posts/3173243866251681

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 4, 2022をもとに作成。

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