『ニューヨーク・タイムズ』:シリア人傭兵の第一陣がウクライナでロシア軍とともに戦闘に参加するためにロシア入り(2022年3月31日)

『ニューヨーク・タイムズ』(3月31日付)は、アサド政権に近い西側外交筋の話として、シリア人傭兵の第一陣が、ウクライナでロシア軍とともに戦闘に参加するためにロシア入りしたと伝えた。

同筋によると、ロシア入りした第一陣は300人以上の戦闘員からなり、ロシア国内で教練を受けたのち、ウクライナに移送されるという。

複数筋によると、シリア政府支配地域で動員された傭兵の一部は、ロシアへの「恩返し」として戦闘に参加することを望んでいるが、それ以外は金銭目当てで傭兵となっているという。

AFP, April 1, 2022、ANHA, April 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2022、The New York Times, March 31, 2022、Reuters, April 1, 2022、SANA, April 1, 2022、SOHR, April 1, 2022などをもとに作成。

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欧州への移住を希望していたアフガニスタン人がトルコで拘束され、シリアのイドリブ県に強制的に出国させられ、1カ月拘留の末、なす術もないまま同地に留まる(2022年3月31日)

ミドル・イースト・アイ(3月31日付)は、アフガニスタンのジャララバードから欧州に向かおうとしていたアフガニスタン人4人が、経由地のトルコのアンカラで当局に拘束され、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るシリア北西部のイドリブ県に強制出国させられていたと伝えた。

ナスルッラーを名乗る4人のうちの1人は、自分たちがアフガニスタン人であると伝えたにもかかわらず、トルコ当局はイドリブ県のヒルバト・ジャウズ村にトルコ側が違法に設置している国境通行所からシリア領内に強制的に出国させられたと証言している。

ナスルッラー氏は、アターッラー、ハヤーリー・ジュール、サクヤーッラーを名乗る3人の仲間とともに、ターリバーンの支配を逃れてトルコに向けて脱出、その際に1人につき、1,100米ドルを支払わされたという。

4人は当初、当局からギリシャ経由でアフガニスタンに強制送還されると聞かされていたが、騙されてシリアに強制的に入国させられた。

シリアのイドリブ県では、イランとつながりがあると疑われ、シャーム解放機構の総合治安機関のもとで1カ月にわたり拘留されたという。

彼らは現在、トルコに戻ったのち、欧州に移住することを望んでいるが、シリア北部で職を得る機会がないために、そのための資金が得られないでいるという。

AFP, April 1, 2022、ANHA, April 1, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 1, 2022、Middle East Eye, March 31, 2022、Reuters, April 1, 2022、SANA, April 1, 2022、SOHR, April 1, 2022などをもとに作成。

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米『タイム』誌:シリア人医師が化学兵器攻撃などに対処するためウクライナ人医師・看護師を医療研修(2022年3月31日)

米『タイム』誌(3月31日付)は、シリア人医師が化学兵器攻撃などに対処するための医療研修をウクライナ人に対して行っているとする記事を掲載した。

記事はオルガ・トカリュクを名乗るウクライナの女性フリー・ジャーナリストによるもの。

同誌によると、医療研修を行っているのは、2011年に地元医師や民間人に医療研修を行うための保健科学アカデミーなる組織を設立し、現在も代表を務める外科医のアブドゥッラー・アブドゥルアズィーズ・ハーッジー氏をリーダーとするシリア人医師ら。

保健科学アカデミーは、シリアに「アラブの春」が波及した直後に、多数の医療が当局に逮捕されたのに対処するため、イドリブ県で設立されたという。

副代表を務めるムスタファー・カヤーリー氏が、ロシア軍によるウクライナ侵攻(特別軍事作戦)開始の数日後に、ウクライナ人医師への支援を求めるメッセージをツイッターで受け、研修を始めたという。

アカデミーには、ウクライナで学んだスタッフも多くいるという。

研修は録画され、フェイスブックやYouTubeを通じて配信し、3万回以上も視聴されているという。

彼らはウクライナの医療スタッフと会合を重ね、応急処置、さまざまな兵器での攻撃による負傷への対応について研修を行っているという。

研修を受けたウクライナ人医療スタッフの数は1,000人で、化学兵器攻撃への対応についても学んだという。

AFP, April 2, 2022、ANHA, April 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, April 2, 2022、Reuters, April 2, 2022、SANA, April 2, 2022、SOHR, April 2, 2022、The Time, March 31, 2022などをもとに作成。

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ハッダード駐ロシア・シリア大使は、世界に向けて米ドルでの取引を止め、世界経済に対する米国の覇権を打ち崩すよう呼び掛け(2022年3月31日)

リヤード・ハッダード駐ロシア・シリア大使は、世界に向けて米ドルでの取引を止め、世界経済に対する米国の覇権を打ち崩すよう呼び掛けた。

ハッダード大使は2011年以来、ロシア・ルーブル、中国元を外貨準備金として保有し、ロシアとの協力関係を継続していると強調した。

タス通信(3月31日付)が伝えた。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022、TASS, March 31, 2022などをもとに作成。

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シュアイタート部族が暮らすダイル・ザウル県内の地域で教職員がデモ(2022年3月31日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるシュアイタート部族が暮らす県内の地域(アブー・ハマーム市、ガラーニージュ市)などで教職員がデモを行い、給与引き上げ、各学校への守衛の配置、教育セクターへの支援を求めた。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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米軍が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域から武装グループが政府地に潜入、シリア軍と交戦、5人死亡(2022年3月31日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米軍が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)から、武装グループがシリア政府の支配下にあるハマード砂漠に偵察の為に潜入、シリア軍と戦闘となった。

この戦闘で、シリア軍兵士4人と武装グループのメンバー1人が死亡した。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機複数機がヒムス県タドムル市近郊の砂漠地帯でダーイシュに対して4回の爆撃を実施(2022年3月31日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機がタドムル市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対して4回の爆撃を実施した。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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シリア軍第25師団がロシア軍の要請を受けてイドリブ県、ヒムス県東部、ハマー県で、高度な軍事教練を実施:ウクライナへの派兵を準備か?(2022年3月31日)

シリア人権監視団は、複数筋からの情報として、「トラ」の愛称で知られるスハイル・ハサン准将が司令官を務めるシリア軍第25師団がロシア軍の要請を受けて、「決戦」作戦司令室の支配地域に近いイドリブ県、ヒムス県東部、ハマー県で、高度な軍事教練を実施していると発表した。

教練は3日続けて実施され、ロシア軍の指導や資金提供を受けて行われており、ウクライナへの部隊派遣に備えたものだと見られるという。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室による狙撃で過去72時間でシリア軍兵士5人死亡(2022年3月31日)

シリア人権監視団によると、過去72時間で、「決戦」作戦司令室による狙撃で、シリア軍兵士5人が殺害された。

5人は、アレッポ県(少尉)、イドリブ県(少尉と兵卒)、ラタキア県カッバーナ村一帯(兵卒2人)で殺害された。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるサルマーニーヤ村一帯、ドゥワイル・アクラード村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にある県南部シャフシャブー山のカウカバー村近くを砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ムサイフラ町で正体不明の武装集団が、シリア政府との和解に応じた元反体制武装集団メンバーを銃で撃ち、殺害した。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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北・東シリア自治局渉外関係局はドイツ外務省使節団にダーイシュのドイツ人メンバーの妻ら10人とその子供27人の身柄を引き渡す(2022年3月31日)

ハサカ県では、ANHA(3月31日付)によると、北・東シリア自治局の渉外関係局(外務省に相当)がカーミシュリー市の本部を訪問したドイツ外務省使節団に、ダーイシュ(イスラーム国)のドイツ人メンバーの妻ら10人とその子供27人の身柄を引き渡した。

ドイツ外務省使節団は3月30日に渉外関係局を訪問し、身柄引き渡しにかかる文書に正式に調印していた。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村一帯を砲撃(2022年3月31日)

アレッポ県では、ANHA(3月31日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村一帯を砲撃した。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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ダイル・ザウル市スポーツ・サロンの和解センターがマヤーディーン市に移設(2022年3月31日)

ダイル・ザウル県では、SANA(3月31日付)によるとダイル・ザウル市スポーツ・サロンに設置されていた和解センターが閉鎖された。

閉鎖は4月2日まで、センターをマヤーディーン市に移設するための措置。

また、ラッカ県のサブハ町、ディブスィー・アフナーン村、アレッポ県タッル・アラン町、ハイヤーン町に設置された和解センターで、は、指名手配者、脱走兵、兵役忌避者の大規模社会復帰手続きが続けられた。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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バスリン・ドネツク人民共和国軍副司令官:「拘束した外国人傭兵は戦争捕虜として取り扱われることはなく、法廷に立たされる」(2022年3月31日)

ドネツク人民共和国のエドワルド・バスリン軍副司令官は記者団に対して、これまでに拘束した外国人傭兵の処遇について、法廷で裁くと述べた。

RIAノーヴォスチ通信(3月31日付)によると、バスリン副司令官は以下の通り述べた。

外国人傭兵がマリオポリから脱出することは許されない。また、戦争捕虜として取り扱われることはなく、法廷に立たされることになる。

AFP, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、RIA Novosti, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で7人(2022年3月31日)

保健省は政府支配地域で新たに7人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者12人が完治し、1人が死亡したと発表した。

これにより、3月31日現在のシリア国内での感染者数は計55,695人、うち死亡したのは3,141人、回復したのは51,588人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/278850591089591

AFP, March 31, 2022、ACU, March 31, 2022、ANHA, March 31, 2022、al-Durar al-Shamiya, March 31, 2022、Reuters, March 31, 2022、SANA, March 31, 2022、SOHR, March 31, 2022などをもとに作成。

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