イスラエル軍がヒムス県クサイル市やヒムス市南東部を爆撃し、多数死傷、ダルアー県ではイスラエル軍がゴラン高原に潜入しようとした無人航空機を撃墜(2024年5月20日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍は、レバノンのヒズブッラーが本部として使用しているクサイル市のナービガ・ズブヤーニー学校を爆撃、これによってレバノン人メンバー4人とシリア人2人が死亡した。

複数筋によると、イスラエル軍の無人航空機1機が、車輛1台がレバノンからジュースィーヤ国境通行所を経由してシリア領内に入り、クサイル市の本部に向かったことを受けて爆撃を行ったという。

イスラエル軍はまた、ヒムス市南東部のアウラース地区にあるガソリン・スタンド近くの1ヵ所を含む2ヵ所爆撃し、17人が負傷した。

同地区には、「イランの民兵」が使用しているとされる「イブン・ハイサム・キャンプ」として知られるキャンプがある。

アラビア語版スプートニク(5月20日付)の特派員は、シリア軍防空部隊がイスラエル軍の攻撃に対して迎撃、市内周辺で複数回の爆発が発生、これにより1人が死亡、9人が負傷したと伝えた。

一方、『ワタン』(5月20日付)は、ヒムス市南部へのイスラエル軍の攻撃で1人が死亡、4人が負傷したと伝えた。

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また、ダルアー県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機複数機が、シリア政府支配地から占領下のゴラン高原上空に潜入しようとした無人航空機複数機を迎撃、その際同県西部農村地帯に超低空で侵入した。

これに関して、イスラエル軍は午後11時32分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて、イスラエル軍ジェット戦闘機複数機が、シリアからイスラエルに接近する不審な空中標的1つを迎撃することに成功したと発表した。

発表によると、標的はイスラエル領内(占領下ゴラン高原領空)には侵入できず、イスラエル国内での負傷者もなかった。

発表によると、これを受けて、イスラエル軍海軍と空軍が連携して、イスラエル東方から飛来した空中標的2つをサール4.5型ミサイル艇とジェット戦闘機複数機で撃破することに成功した。

これらの標的もイスラエル領内には侵入しなかった。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍によるシリアへの攻撃は、5月に入って6回目、今年に入って40回目(うち28回が航空攻撃、12回が地上攻撃)で、これにより81あまりの標的が破壊され、軍関係者137人が死亡、57人が負傷しているという。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):21人
レバノンのヒズブッラーのメンバー:24人
イラク人:12人
「イランの民兵」のシリア人メンバー:30人
「イランの民兵」の外国人メンバー:10人
シリア軍将兵:40人

また、民間人も12人が死亡、20人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:18回
ダルアー県:13回
ヒムス県:4回
クナイトラ県:3回
タルトゥース県:1回
ダイル・ザウル県:1回
アレッポ県:1回

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024、Sputnic Arabic, May 20, 2024、al-Watan, May 20, 2024などをもとに作成。

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「イランの民兵」無人航空機1機がダイル・ザウル県CONOCOガス田に違法に設置されている米軍(有志連合)基地への攻撃を試み、米軍が防空兵器でこれを撃墜(2024年5月20日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、「イランの民兵」無人航空機1機がダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるCONOCOガス田に違法に設置されている米軍(有志連合)基地への攻撃を試み、米軍が防空兵器でこれを撃墜した。

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シリア人権監視団によると、2023年10月19日以降、シリア領内に違法に設置されている米軍(有志連合)の基地に対する攻撃の回数は128回に達し、内訳は以下の通り:

ダイル・ザウル県
ウマル油田基地:35回
CONOCOガス田基地:37回
ハサカ県
シャッダーディー市基地:16回
ハッラーブ・ジール村基地:19回
タッル・バイダル村基地:2回
ルーバールヤー村基地:2回
カスラク村基地:1回
ワズィール休憩所基地:1回
ヒムス県
タンフ国境通行所基地:15回

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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米中央軍はフーシー派がイエメン領内の支配地域からアデン湾に向けて対艦弾道ミサイル(ASBM)1発を発射したと発表(2024年5月20日)

米中央軍(CENTCOM)は午前0時29分にX(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/CENTCOM/)を通じて声明を出し、現地時間18日午後9時35分頃、フーシー派がイエメン領内の支配地域からアデン湾に向けて対艦弾道ミサイル(ASBM)1発を発射したと発表した。

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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イラク・イスラーム抵抗はイスラエルのエイラート市の重要標的2ヵ所を無人航空機で攻撃したと発表(2024年5月20日)

イラク・イスラーム抵抗は午前2時00分、テレグラムのアカウント(https://t.me/ElamAlmoqawama)を通じて声明を出し、イスラエルのエイラート市の重要標的1ヵ所を無人航空機で攻撃したと発表した。

また午後11時23日にも声明を出し、エイラート市の重要標的1ヵ所を無人航空機2機で攻撃したと発表した。

 

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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ヒズブッラーが主導するレバノン・イスラーム抵抗はイスラエル北部(および占領下レバノン南部)を13回攻撃する一方、戦闘員6人が死亡したと発表(2024年5月20日)

レバノン・イスラーム抵抗はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)で、5月20日の戦果について以下の通り発表した。

東部地区

午後1時30分、占領下シャブアー農場のザブディーン陣地を砲撃し、直接の損害を与える。

午後1時35分ラーミーム陣地をブルカーン重ロケット砲複数発で攻撃し、直接の損害を与える。

午後2時45分、占領下のガジャル村の東側入口にあるイスラエル軍の拠点を攻撃し、損害を与える。

午後2時50分、マルジュ陣地を砲撃し、直接の損害を与える。

午後4時15分、メトゥラ町を攻撃。

午後5時00分、マルジュ陣地を再び攻撃。

午後9時10分、マルジュ陣地を再び砲撃し、直接の損害を与える。

西部地区

午後12時20分、ナークラー村に対する攻撃への報復として、ビラニット軍事キャンプの第91師団本部をブルカーン重ロケット砲1発で攻撃し、損害を与え、兵士らを負傷させる。

午後1時25分、ラーヒブ陣地を攻撃し、直接の損害を与える。

午後2時50分、マルキヤ入植地とその周辺に展開するイスラエル軍部隊を砲撃し、直接の損害を与える。

午後3時30分、ラーミヤー村を攻撃し、直接の損害を与える。

午後4時50分、ジャル・アラーム陣地をロケット弾複数発で攻撃し、直接の損害を与える。

午後10時30分、マルキヤ入植地に入ろうとしたイスラエル軍部隊をロケット弾複数発で攻撃し、確実な損害を与える。

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レバノン・イスラーム抵抗はまた、戦闘員6人が死亡したと発表した。






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イスラエル軍はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて以下の通り発表した。

午前6時36分、イスラエル軍ジェット戦闘機複数機が夜間、ブライダー村、ジッビーン村、ウダイサ村地域にあるヒズブッラーの軍事施設、シーヒーン村地域にある監視ポストを攻撃

午後2時9分、イスラエル軍兵がマイス・ジャバル村地域でイスラエルに向けてヒズブッラーのテロ細胞が砲撃を行うのを確認、イスラエル軍ジェット戦闘機複数機がこれを攻撃。イスラエル軍ジェット戦闘機複数機はまた、本日早く、ヒズブッラーの武器弾薬庫と軍事複合施設を攻撃、ナークーラ村地域を砲撃し脅威を排除。

午後7時33分、イスラエル北部に多数の砲撃を終日確認、これによりビラニット軍事キャンプに1発が着弾し、イスラエル軍兵士1人が軽傷を負う。ビラニット軍事キャンプへの砲撃を受けて、イスラエル軍戦闘機複数機が先ほど、アイター・シャアブ村地域を砲撃。イスラエル軍兵士は本日早く、ウダイサ村の軍事施設にテロリストが入るのを確認、イスラエル軍ジェット戦闘機複数機がこの施設を攻撃。

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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シリア民主軍とシリア軍がダイル・ザウル県マヤーディーン市のユーフラテス川河畔で交戦(2024年5月20日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が親政権の地元武装集団がシリア政府の支配下にあるマヤーディーン市のユーフラテス川河畔で交戦した。

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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ダーイシュのスリーパーセルがダイル・ザウル県マーシフ村で、シリア民主軍のブサイラ市障害関係責任者の自宅をRPG弾で攻撃(2024年5月20日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルがダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるマーシフ村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のブサイラ市障害関係責任者の自宅をRPG弾で攻撃した。

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県のイドリブ市、カフルルーマー村で、イランのライースィー大統領とアブドゥッラフヤーン外務大臣らのヘリコプター墜落による死を喜ぶデモ(2024年5月20日)

イドリブ県では、テレグラムの「シリア革命の咆哮者たち」(https://t.me/s/mzmgr_syria)によると、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市、カフルルーマー村で、イランのエブラーヒーム・ライースィー大統領とホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務大臣らのヘリコプター墜落による死を喜ぶデモが行われた。



AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県カフルルーマー村、カフルルースィーン村、ジャーヌーディーヤ町、カフルタハーリーム町、タフタナーズ市で、ジャウラーニー指導者の打倒、逮捕者の即時釈放を訴える抗議デモ(2024年5月20日)

イドリブ県では、テレグラムの「シリア革命の咆哮者たち」(https://t.me/s/mzmgr_syria)によると、シャーム解放機構の支配下にあるカフルルーマー村、カフルルースィーン村、ジャーヌーディーヤ町、カフルタハーリーム町、タフタナーズ市で、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者の打倒、逮捕者の即時釈放を訴える抗議デモが行われた。






AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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スワイダー市のサイル広場(カラーマ広場)で、活動家らが抗議デモを行い、自由、体制打倒、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放、人民議会拒否を訴える(2024年5月20日)

スワイダー県では、スワイダー24(5月20日付)、シリア人権監視団によると、スワイダー市のサイル広場(カラーマ広場)で、活動家らが抗議デモを行い、自由、体制打倒、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放、人民議会拒否を訴えた。

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024、Suwayda 24, May 20, 2024などをもとに作成。

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北・東シリア地域民主自治局の支配地で活動するPYD、スィタール大会、シリア・ムスタクバル党など22の組織が、6月11日に投票が予定されている自治体選挙に向けて選挙同盟を結成(2024年5月20日)

北・東シリア地域民主自治局の支配地で活動する22の政治組織および女性団体が、6月11日に投票が予定されている自治体選挙に向けて「自由のための諸人民・女性同盟」の名で選挙同盟を結成した。

22の組織・女性団体の代表は、ハサカ県ハサカ市にある民主連合党(PYD)の本部で記者会見を開き、シリア・ムスタクバル党のアブドゥルハーミド・ミフバーシュ共同党首がアラビア語で、スィタール大会のリーハーン・ルークー報道官がクルド語で結成声明を読み上げた。

声明では、自治体の自律的発展、サービス向上、自治体間の連携強化、戦死者、戦傷者のための政策、女性の役割向上、環境保全、緑化、道路状況の改善、生産強化、投資促進、官僚機構の改善、財務監査の活性化、児童保護、モデル村の建設、17項目からなる選挙綱領が示された。

同盟に参加した組織は以下の通り。

民主連合党(PYD)
スィタール大会
シリア・ムスタクバル党
ゼノビア女性連合
シリア・クルド民主党(アル・パールティ)
クルド・シリア民主党
保守党
シリア・クルド左派党
シリア革命差は潮流
アラブ国民機構
シリア近代民主主義党
アッシリア民主党
シリア・クルディスタン民主パールティ
クルディスタン民主変革党
クルディスタン民主和平党
クルディスタン民主党・西クルディスタン
シリア・ヤズィーディー連合
アルメニア評議会
市民正義運動
クルディスタン愛国連合党
シリア国民民主同盟党
ANHA(5月20日付)が伝えた。

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍がハサカ県カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市北にあるサイーダ石油貯蔵施設を無人航空機1機で攻撃(2024年5月20日)

ハサカ県では、ANHA(5月20日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるカフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市北にあるサイーダ石油貯蔵施設を無人航空機1機で攻撃、これにより施設に損害が生じた。

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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アサド大統領はイランのライースィー大統領とアブドゥッラフヤーン外務大臣らのヘリコプター墜落による死去を受け、自身およびシリア国民の名で、最高指導者のハーメネイー師に対して哀悼の意を示す(2024年5月20日)

アサド大統領は、イランのエブラーヒーム・ライースィー大統領とホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務大臣らを乗せたヘリコプターが5月19日に同国北西部アゼルバイジャン国境地域からの帰途、山岳地帯に墜落し、両氏を含む搭乗者全員が死亡したことを受け、自身およびシリア国民の名で、最高指導者のアリー・ハーメネイー師に対して哀悼の意を示すとともに、イラン、遺族との連帯、両国の戦略的関係の継続を改めて確認した。

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また、フサイン・アルヌース首相も大統領代行となったモハンマド・モフベル第1副大統領に、ハンムーダ・サッバーグ人民議会議長もモハンマド・バーゲル・カーリーバーフ諮問評議会(国会)議長に、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣もアリー・バーゲリー・カンニー外務大臣代行に弔電を送った。

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SANA(5月20日付)が伝えた。

AFP, May 20, 2024、ANHA, May 20, 2024、‘Inab Baladi, May 20, 2024、Reuters, May 20, 2024、SANA, May 20, 2024、SOHR, May 20, 2024などをもとに作成。

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