シリア・ディアスポラ・アラウィー派イスラーム最高評議会は、フェイスブックを通じて、議長であるガザール・ガザール師のビデオ声明を配信した。
声明のなかで、ガザール師は、アフマド・シャルア移行期政権が社会を正統性の源としてではなく、交渉の道具として扱っていると非難、シリア社会を構成する集団を次々と標的とし、中途半端な解決策を押し付けようとするその政策は安定をもたらさず、むしろ爆発を先送りするだけだと警告した。
ガザール師は、移行期政権が、国民統合や分断阻止を掲げる一方で、最近ではクルド人を攻撃、またその後には治安対策や「残党掃討」を口実としてダマスカスの住民への攻撃を行うなど、シリア社会を構成する諸集団を標的とし続けていると指摘した。
また、その口実として、武装勢力や「民兵」への対応、「解放」など変わりはするものの、結果は常に同じで、数え切れないほどの侵害と虐殺、宙に浮いた権利、そして法や市民権の原則ではなく、政権側の都合によって左右される安全しか残らないと述べた。
さらに、国民の要求に基づかず、明確な基盤や抜本的解決策を欠いた約束や交渉は、実質的な価値を持たず、真の安定を生み出さないと強調した。
ガザール師は、評議会は緊張激化や威嚇を志向するものではないとしつつも、流血のなかで管理される和解、中途半端な解決策、利益誘導による懐柔、改革や安定を掲げた犯罪の正当化を断固として拒否すると表明した。
さらに、評議会は国家建設に失敗した体制の隠れ蓑にも燃料にも人質にもならないと述べ、生存、安全、協力は、法的・政治的な権利であり、施しや取引ではなく、完全な形で回復されるべきだと強調した。
最後に、アラウィー派と評議会の大義は、分割や取引を受け入れない国民の問題であり、それを個人、国家、集団に結び付けて矮小化する試みは成功しないと述べ、今日起きていることは真の国民和解でも実質的な協力関係でもなく、外国の承認を得るためであればいかなる代償も厭わない移行期政権による正統性危機管理の試みに過ぎないと締めくくった。
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