レバノンの動き:ダーイシュがレバノン山地に潜入か(2014年9月5日)

『ディヤール』(9月5日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員がベカーア県ザフレ郡の無人地帯やレバノン山地県のサニーン山地一帯に潜入しており、レバノン軍が同地一帯に展開し、サニーン山地にあるホテルで武装したシリア人2人を逮捕した、と報じた。

しかしこれに関して、ミシェル・ムッル国民議会議員は、ダーイシュの潜入に関する報道内容を否定した。

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シャームの民のヌスラ戦線はユーチューブに宣伝ビデオをアップし、シリアでの紛争とレバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村一帯でヒズブッラーが殺戮、暴行、強姦といった犯罪を犯していると主張、「遅きに失する」前にシリアから撤退するよう警告した。

宣伝ビデオには、8月初めにアルサール村で武装集団(ヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)に拘束された内務治安軍総局隊員のうち9人が登場し、ヒズブッラーの「蛮行」を批判した。

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マナール・チャンネル(9月5日付)によると、南部県サイダー郡アドルーン村でレバノン軍が発見したイスラエルのスパイ機器が、撤去作業中に爆発し、ヒズブッラーのフサイン・アリー・ハイダル氏(爆弾処理のエキスパート)が死亡した。

AFP, September 5, 2014、AP, September 5, 2014、ARA News, September 5, 2014、Champress, September 5, 2014、al-Diyar, September 5, 2014、al-Hayat, September 6, 2014、Kull-na Shuraka’, September 5, 2014、al-Mada Press, September 5, 2014、Qanat al-Manar, September 5, 2014、Naharnet, September 5, 2014、NNA, September 5, 2014、Reuters, September 5, 2014、SANA, September 5, 2014、UPI, September 5, 2014などをもとに作成。

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