シリア国内の暴力:ヌスラ戦線、ダーイシュに続いて対トルコ国境(バーブ・ハワー)をめざす(2014年11月3日)

イドリブ県では、『ハヤート』(11月4日付)が、シャームの民のヌスラ戦線が、トルコ国境のバーブ・ハワー国境通行所に近いサルマダー村に兵力を集中させ、同地の制圧をめざしていると報じた。

また、シリア人権監視団によると、ヌスラ戦線によって1日に制圧されたダイル・サンバル村をシリア軍が3回にわたって空爆した。

一方、Champress(11月3日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市、バービーラー村、サラーキブ市、マシュバク村周辺、ラーミー村、ナリラヤー村、シャイフ・イドリース村、タフタナーズ市、バルユーン村、カンスフラ村、アブー・ズフール町、バーラ村、ダイル・サンバル村、フバイト村、タマーニア町で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区、フワーリーン村、タルビーサ市などで、シリア軍と反体制武装集団が交戦し、36人が死亡した。

またヒムス市アクラマ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、女性1人が負傷した。

一方、Champress(11月3日付)によると、ウカイリバート町、シャーイル油田一帯、タフハ村、ジャズル・ガス採掘所一帯、アイン・フサイン村郊外で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市ザフラー協会地区(空軍情報部)で、シリア軍、国防隊、バアス大隊、ヒズブッラー戦闘員がアンサール・ディーン戦線と交戦した。

またアレッポ市ハイダリーヤ地区などをシリア軍が「樽爆弾」で空爆した。

一方、Champress(11月3日付)によると、アレッポ市旧市街、マシュハド地区、スッカリー地区、ラームーサ地区、ライラムーン地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区をシリア軍が砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザーキヤ町、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯、ハラスター市、ザブディーン村で、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が第175連隊基地を砲撃した。

これに対し、シリア軍はブスラー・シャーム市、ブスル・ハリール市を砲撃、シャイフ・マスキーン市でシャームの民のヌスラ戦線などと交戦した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(11月3日付)によると、ダマスカス殉教者旅団、バルク・イスラーム旅団、アフル・アズム旅団、ヒムス・ワリード旅団が「彼らの扉へ入れ」の戦いを開始、シャイフ・マスキーン市一帯のシリア軍拠点などへの攻撃を開始した。

他方、Champress(11月3日付)によると、ダルアー市バジャービジャ地区などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

Kull-na Shuraka', November 3, 2014

Kull-na Shuraka’, November 3, 2014

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ハマー県では、Champress(11月3日付)によると、サイヤード村、ジャンナー・アルバーウィー村、ハッダージュ村、サウハ村、ムスタリーハト・タフマーズ村、アブー・リマール村、ラスム・アッブード村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, November 3, 2014、AP, November 3, 2014、ARA News, November 3, 2014、Champress, November 3, 2014、al-Hayat, November 4, 2014、Kull-na Shuraka’, November 3, 2014、al-Mada Press, November 3, 2014、Naharnet, November 3, 2014、NNA, November 3, 2014、Reuters, November 3, 2014、SANA, November 3, 2014、UPI, November 3, 2014などをもとに作成。

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