民主連合運動(TEV-DEM)は「シリア民主的解決」と銘打った綱領を発表し、2011年以降の紛争の終息に向けた政治ヴィジョンを提示した。
「シリア民主的解決」の骨子は以下の通り:
1.「シリア・アラブ共和国」から 「シリア共和国」ないしは「シリア民主共和国」への国名変更。
2. 専制、(アラブ)民族優越主義の構造から、分権的民主体制への移行。
3. タクフィール・ジハード主義との戦い。
4. 祖国統一の維持と社会的多元性の尊重。
5. 危機の平和的民主的解決を信じるすべての政治勢力との協議を通じた紛争解決の最終案の策定。
6. シリア国民大会(シリア民主的和平・解決大会)の開催。
7. 戦闘停止、政治犯釈放。
8. 紛争に関与する諸外国とのコミュニケーション。
9. 移行期の運営を行う「シリア民主評議会」の設置と、同評議会による、新憲法起草と総選挙実施のための二つの委員会の設置。
民主連合運動は、「アラブの春」のシリアへの波及に伴い、シリア政府の支配を脱したハサカ県のクルド人居住地域の住民が、民主統一党の後援のもとに結成した自治のための組織。
AFP, March 15, 2015、AP, March 15, 2015、ARA News, March 15, 2015、Champress, March 15, 2015、al-Hayat, March 16, 2015、Iraqi News, March 15, 2015、Kull-na Shuraka’, March 15, 2015、al-Mada Press, March 15, 2015、Naharnet, March 15, 2015、NNA, March 15, 2015、Reuters, March 15, 2015、SANA, March 15, 2015、UPI, March 15, 2015などをもとに作成。
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